たきび失踪記:2003年4月25日

この日ウィペットを飼っているシルヴィーさんと一緒に2回目のヴァンセンヌの森の散歩へ出掛けました。前回約束したとおり彼女は以前飼っていた柴犬に使用していたお手製ロングリードを持ってきてくれて、たきびはこのロングリードをズルズル引きずりながらのフリー散歩をしていたのですが、途中大丈夫みたいだ、ということで首輪のみの完全ノーリードに。ワンちゃんは、たきびとシルヴィーさんの犬2匹の計3匹で、森に到着して30分程散歩道をのんびり歩いて広い芝生の広場があるところまで来ました。乗馬クラブがあり、シルヴィーさんと話しながらそちらを眺めて、後を振り返ると・・・あ、あれ〜?ワンちゃんが2匹しかいない!!たきびがいない〜〜〜一瞬のことでした。どうやらこの広場から森に伸びている小道を入っていったとしか考えられないけれど、姿も形もナシ。しばらく2人で捜索しましたがもう近くにはいない様子。ムッシューみつも合流して3人で3時間探しましたが見つかりませんでした。ワンちゃんの散歩に来ている飼い主さんたちにも声をかけ、森の中の警察署、騎馬警備隊にも連絡しておきました。家に戻ってすぐたきびの特徴が分かりやすい画像を入れて貼り紙を作成して森に戻って貼っておきました。ムッシューみつは絶望的な顔で、「もう見つからないよ。たきびがいないと静かでまるで灯火が消えたようだ。」って。私も「頑張ろうよ。そんなこと言わないで!見つかるよ。」と言いながらも、夜ベットに入ってから、たきびの呼び声が聞こえたような気がして外まで見に行ったり・・・。どこにいるのかと思うと心配で、よく眠れませんでした。

2日目。首輪には連絡先を明記したメダルも無いし、捜索の手がかりは耳の刺青だけです。シルヴィーさんも心配して、獣医さんやフランスケンネルクラブに連絡を取ってくれていました。私も森の近くの獣医さんリストを作成して片っ端から連絡してみましたが、見つかりません。やっと正午すぎにフランスケンネルクラブの電話が繋がりました。「お宅のワンちゃん見つかってますよ!」。パリから南に50km.の街の獣医さんが刺青検索した、というのです。この獣医さんの連絡先をもらい早速電話してみました。が・・・心当たりはない、ヨークシャーは保護しているけど、柴犬は知らないという返事でした。ワンちゃんがケンネルクラブに登録されていれば、この耳の刺青から犬の犬種、性別、名前、生年月日、飼い主情報が分かります。検索方法は電話での問い合わせの他に、ミニテルという端末でも検索できるようになっています。後から考えると、たきびの発見が遅れたのは飼い主情報の電話番号が1桁間違っていたことが大きかったんですね。間違って電話連絡を受けた方にもごめんなさい!

3日目。SPAという犬猫保護団体があります。こちらにもずっと電話してみていましたが、なかなか繋がらず、いてもたってもいられない私達は直接行ってみることにして、パリ北郊外まで車を走らせました。途中、携帯電話に電話が入りました。たきびを森のふもとで保護したという方の友人でした。保護した方の連絡先をもらい、話を聞くとこういうことでした。森から出てきて凄い勢いで走りながら道路を横切っている迷い犬がいて、また道路を渡ったので、危ないと思い保護して○○警察署に連れて行った。警察署の方は迷惑そうだったが犬を預けた。その後どうなったか分からない。この警察署の電話番号を調べ連絡してみました。全く、困るんですよ、あんな風に犬を連れてこられても、と冷たい反応で、その犬はどうしましたかと尋ねると、また逃げてしまったって・・・。はぁ〜、折角糸口がみつかったと思ったら、と絶望的な気分でSPAに到着しました。門を抜けると、保護されているワンちゃん達が檻の向こうにいます。1匹じぃ〜っと私達に視線を送ってくるワンちゃんがいました。心が締め付けられるようで、たきびが見つからなかったら連れて帰ろうか、とムッシューみつも言い出す始末・・・。ワンちゃん達の吠え声が響く檻の前を通り抜け、受付でたきびの画像入りチラシを見せると、「そうだと思ったわ。いるわよ、ここに!」という反応が!!私は飛び上がって喜んだのですが、ムッシューみつは、「たきびじゃないんじゃないの?見るまで信用できない」と懐疑的。ここで待っていてください、と表に案内されしばらく待っていると・・・たきびが連れられてきました。わぁ〜、ここにいたの!涙が滲む嬉しい再会でした。

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