「犬編」 

☆迷子犬への接し方
  まず大切なのは、その犬にかまれないことです。
  知らない場所で知らない人に会って犬は警戒しています。
  はじめての犬に接する基本を守ってください。
 ・人間は立ったまま犬に声をかけ、反応を見る。甘えてきたり、おすわりの命令に
  答えるかどうかなど。
 ・次に人間はしゃがんで姿勢を低くする。
 ・ずっとやさしく声をかけ続ける。
 ・犬の反応をよく観察しながら、自分から寄ってくるまで近づかないこと。
  *車道の近くなど危険なところからは離れるように考慮する。
  *しっぽを振っていても、それは恐怖感からくる場合であることもあるので注意する。
 ・犬のほうから寄ってきてもすぐにはさわらないこと。
  危険な人物ではないことをわからせるくらいのつもりで時間をかける。
 ・犬にさわるときは頭の上から手を出さないように。
  手のひらを差し出し、犬のほうから寄ってくるまで待つ。
 (この時点で寄ってこない犬は、保護するのは無理・危険です)
 ・さわることができた段階で、リード・鎖付きの場合ならそれを持つ。
  リード・鎖無し、また首輪もない場合は、それに代わる物を持ってきてもらう
  ように近くの人に頼む。
 ・近くに人がいない場合は、そっと立ち上がり自分で取りに行く。
 (一度さわらせてくれた犬は、そのままついてくる場合が多い)
 ・リードを手にした時点で保護成立。

 ☆迷子犬を保護したら、まず・・・
 ・犬が落ち着いてから、身元を示すものがないか、ネームプレートや鑑札、首輪の
  裏などをチェックする。
 ・保護する場所では犬を安全な場所につなぐ。
  飼い主さんが捜しにくることも考えて、外から目につく場所のほうがいい。
  病気感染を防ぐために、自宅の犬からは離す。
 ・フードや水をあげて落ち着かせる。
  冬なら暖かく、夏なら涼しくを考慮して寝床を用意する。
 ・神経質に鳴き続けるようであれば、フードをたっぷり与えて満腹にする、
  運動に連れ出して疲れさせるなどすればおとなしくなる。
  フードさえ食べてくれれば一安心です。
 ・怪我をしている場合は、連れていくよりも往診を頼むほうが犬・人双方にとって
  安全です。
  往診不可能な地域では、犬に充分信頼されるまで獣医さんに連れていくのは難しい
  かもしれません。
  もちろん抵抗する元気もないような場合は、即刻獣医さんに診てもらったほうが
  いいでしょう。
 *保護しているあいだは何よりも犬を安心させる環境を整えてあげることが大切です。
  言うは易し、行うは難しですが、「もし自分の犬が迷子になったら」を思えばできます。

 ☆元の飼い主を見つける
 ・保健所に保護している旨を連絡します。
  同時に、警察署(遺失物の係)、派出所、駐在所、役所(役場)、獣医、ペット
  ショップなど、近隣市町村すべてに保護している旨の連絡をします。
 ・その犬がリードで散歩できるくらい人に慣れているのなら、犬を連れて近所を歩
  きます。
 ・犬を連れて散歩している人、犬を飼っている家にその犬について心当たりがない
  かどうかたずねてまわります。
 ・犬の特徴と保護した日時、保護している場所への連絡方法を手作りのチラシにして、
  近所の犬を飼っている家の要所要所に配ります。
  (犬を飼っている家はみんな協力者という信念をもつ)
 ・地方都市なら町内の有線放送も利用します。
  町内回覧板、市町村の広報誌も利用します。
 *これらのすべての方法は、最初は近所からはじめて、それでも飼い主が見つから
  ない場合は探索の輪を少しずつ広げていくと効果的です。
  くれぐれも、そのうち自分で家を見つけるさ、と放浪させないように。
  そういう子が無事に家にたどりつく確率は低いと思います。
  交通事故という最悪の事態に会わせないよう、保護者はあらゆる手だてを、労を
  惜しまず・・・を、お願いします。
 
*飼い主が見つかったら、保護を通知した先には必ず報告の一報をしましょう!!

 ☆飼い主さんが見つからなかったら
  飼い主さん捜しをしながら、同時に、もし飼い主さんが見つからなかったらのこと
  も考えておかなければなりません。
  また放してしまう、保健所に連れていくという考えなら、最初から保護などしない
  ことです。
  保護する気があるのなら、
 ・飼い主さんに返す
 ・里親を捜す
 ・自分で飼う
 ・自分で処分する
  この4択の結論に責任をもってほしいと思います。

 

※このページはホームページ「獣医師広報板」の中の「迷子犬の保護について」を
 掲載させて頂きました。