のらねこ学入門


★のら猫通信バックナンバー(101〜200 )

のら猫通信(101)どこまでやるか

のら猫やってる人はいつも迷っている。どこまで手をかけるか、いくらまでならお金をかけられるか。
●数百円の抗生物質1錠で助かる命もあるかもしれない。何十万円もお金をかけても助からない命もあるだろう。理想を言えばすべての動物を最先端の医療で救ってあげたい。でも現実は最低限の医療ですら受けられずに死んでいく猫があまりに多すぎる。
●本来動物は自分で病気やケガを治そうとする力を持っている。人間はそのお手伝いをほんの少ししてあげられる程度。手を出すことが「事故や病気で淘汰されるという自然のオキテ」に逆らっているんじゃないだろうかと、考えてしまうこともある。でも目に付いてしまったものは見過ごせない。人によって線引きの場所は違うけど、みんないつもこの問題で悩んでいる。

のら猫通信(102)冬じたく

寒い季節になると動物たちはみな体を寒冷地仕様に切り替える。
1〜2月の一番寒い時期に捕獲されたノラ猫は、皮下脂肪を充分につけ、皮毛も普通の毛とその下に密になった毛が二段階になって生えている。
●暖かい所でぬくぬくと暮らしている飼い猫には、このような変化はあまり見られない。雪の中でも平気で遊んでいるノラ猫にとって、この準備はとても重要である。
●秋口から皮下脂肪をつけるために食べ始める。エサの欠乏は脂肪の蓄積がうまくいかず、寒さのストレスを乗り切ることができなくなる。
●病気で痩せた猫や親から離れた子猫の多くが、この季節に命を落とすことになる。これは自然界のオキテかもしれないが、少しは守ってあげたい。

のら猫通信(103)最後の一匹捕獲作戦

のら猫の群の捕獲と手術をやっていて、最後の一匹がどうしても捕まらないことがある。
●仲間が何度も捕まっているのを目撃しているうちに、ワナの仕掛けを学習してしまうようだ。
飛び石状に置きエサをして捕獲器に誘うのだけど、踏み板の手前までくるとUターンしてしまう。この板を踏んだら扉が閉まることを完全に知っている。
●おまけにもう手術の済んでるピアス猫が邪魔しに来て、目の前でワナにかかってくれる。頭が悪い、食い意地がはっている、警戒心がないという猫ばかりが何度も捕まる。
●この状態になってしまったら、踏み板を踏んでもワナは作動しないようにしておく。目の前でピアス猫がエサを食べて捕獲器から出てきても何も起こらない。これを見ていた最後の一匹は安心して奥まで入る。そこでヒモを引いてガッチャン!

のら猫通信(104)猫の老化

最近の猫はボケる。正確に言うとボケが出るまで長生きする。
ボケの症状が出る平均年齢はだいたい16才。人間の老人と同じで食べたのを忘れて何度もエサを催促する。意味もないのにやたらとニャーニャーとうるさく鳴く。夜中に徘徊を始める。トイレを失敗してどこでもやってしまう。
●エサを食べている割に痩せてくる。これは痩せると言うより「枯れてくる」という言い方の方があっているようだ。ツメもほとんど伸びない。足腰の筋肉が落ちてきて神経も弱くなってくる。ほとんど寝ていて、そのまま寝たきりになる猫もいる。ここまで長生きできれば猫も本望だろうか。明日の我が身を見ている思いだ。

のら猫通信(105)ネットワーク

グループに入らないで個人でノラ猫保護活動をやっている人もたくさんいる。
もとは単なる餌やりさんだったけど、半年もノラ猫に関わっていれば繁殖制限の必要性を痛感するようになる。同じような事を考えている人がわりと近くにいるもので、クチコミでの情報交換が始まる。
この友達の輪を地図上で結んでいくといつの間にかネットワークができあがっている。
この情報網は地域性が強いけれど、必ずどこかで愛護団体やインターネットともつながっている。
里親募集にはみんなが苦労しているようで、「白い子猫を探している人がいるよ」という情報を誰か一人に話すと3日後には5〜6人を経由してとんでもないところから電話がきたりする。
クチコミネットワークあなどり難し。

のら猫通信(106)子猫の血液検査

猫エイズや白血病の検査をするときは心構えが必要だ。
悪い結果が出たときのことも考えておいてもらいたい。知っておいて欲しいことは、まず人間には絶対に感染しないこと。同居猫にも白血病はワクチンで対応できるし、猫エイズは噛みつきあいのケンカさえなければまずうつらない。ストレスなく飼えば一生発病しないかもしれないし、発病までの潜伏期間もかなり長い。病気を正しく理解すれば怖くない。
せっかく保護した猫なのに、安楽死や保健所、捨て猫といった最悪の選択がなされるようなら、何のために助けたのかわからない。病気のことをよく理解してから検査を受けたほうがいい。

のら猫通信(107)白血病ワクチン

●ワクチンとは発病しないくらい「弱らせたウィルス」を注射して、そのウィルスと戦う力を作っておくのが原理である。
体が健康でないと「弱らせたウィルス」(生ワクチン)でも発病してしまう危険性がある。
●病気によってはより安全性を高めるために「死んだウィルス」(不活化ワクチン)や「発病できなくしたウィルス」(遺伝子組み換えワクチン)を使う。白血病ワクチンはこのタイプになるので発病の危険性は回避されている。ただし添加物がよけいに含まれるので、アレルギー反応や注射部位のシコリといった副作用はどの猫にも出る可能性がある。
●どのワクチンでも病気と闘えるだけの体力があるかどうかが注射する目安になっているようだ。

のら猫通信(108)猫の処世術

多頭飼育とは反対に、一匹の猫に複数の飼い主がいる場合がある。
たいてい愛想が良く人なつこい猫だ。犬と違って、猫は一人の飼い主に忠誠を尽くす心が乏しい様に見える。
●昔可愛がっていた猫は夕方きまった時間になるとやって来て、窓の所でニャーと鳴いて開けろと言う。入れてやるとご飯を食べて一眠りして、しばらくすると今度は「出せ」と言う。
どこへ行くのか跡をつけたらよその家の前でも同じ事をやっている。たぶん違う名前で呼ばれて可愛がられているのだろう。
●星新一の短編だったけど、地球に来た宇宙人が猫と話をして驚いて帰って行く話がある。猫が飼い主のことを説明する。「あれは人間といって、私らの飼っているペットだよ。」

のら猫通信(109)CPL

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のら猫通信(110)猫カゼ

目と鼻に症状の出るヘルペスウィルスと、鼻と口内炎の症状が出るカリシウィルスがよく知られている。
●どちらも混合ワクチンには含まれているが、強い流行のときには発病してしまうこともある。ふだんのワクチン接種でウィルスへの戦闘訓練をしていても、強力な部隊が来ると前線を突破されてしまう。しかし免疫があれば短期決戦で勝利するだろう。ワクチンを受けていないと持久戦にもちこまれる。
●最も大切なことは前線への食糧補給だ。補給路が断たれるとアウトだ。猫が鼻づまりで食べなくなったら、強制的に食べさせて体力低下を防ぐ。危なそうなら抗生物質などの援軍を送る。また高価だがカリシにはインターフェロン(インターキャット)、ヘルペスとカリシには混合抗体(キメロン)といった秘密兵器もあるようだ。
●人も猫も風邪を治すには、栄養をとって体を休めて回復を待つ。これが基本。

のら猫通信(111)猫パルボ

のら猫の群にときどき猫パルボウィルスの流行がある。
●パルボの怖さはダブルでやってくる。第1に血液中にウィルスや細菌が大量に増えて高熱を出す。ここで命を落とす猫もいる。第2に数え切れないくらいの回数の吐き気が出て、体中の水分がどんどん失われて脱水症状に陥る。口から水を飲ませても吐いて受けつけない。
●このダブル攻撃に初めて出会った猫はかなり高い確率で命を落とすことになる。3〜7日が勝負だ。なんとか生き延びた猫は、この次にパルボの流行があったときにはほとんど発病しない。
だから若い猫ほど命を落とす。猫の強力な繁殖力に対して神が与えた試練かもしれない。だがワクチンという人の知恵で強力にブロックできるのを知っておいて欲しい。

のら猫通信(112)時は金なり

のら猫の不妊手術はお金がかかるから、と躊躇(ちゅうちょ)している人。
●思い立ったそのときに捕獲手術を実行すれば、1〜2匹の手術代で終わってしまうかもしれない。
半年一年と問題を先送りすると、その間に必ず妊娠出産が何度もあり、手術すべき猫の数が膨れあがっていく。すると手術代は雪だるま式に増えることになるからたいへんだ。
●この増え方はメスだけを対象にしても一年で5倍から10倍の出費になる。高利のサラ金で借金するより高い利率と考えておいたほうがいい。
はやく手を打つことが最も手術代を節約できる方法である。世の中はすべてにおいてタイムイズマネーか。

のら猫通信(113)ストリートファイト

去勢したのにケンカする猫がいる。
●タマを抜いて中性になったのだから、メスをめぐっての恋のバトルには参加しないはずだ。ケンカの原因はナワバリをめぐっての争いがほとんど。ナワバリを守るという本能は性ホルモンとは関係ないようだ。
●去勢するとケンカに弱くなってかわいそうだ、という意見の人がいる。確かに闘争心は弱くなるが、逃げるのでケガをする確率は断然低くなる。噛みつかれてエイズや白血病のウィルスをもらったり、将来腎臓の病気が出たりする可能性が少なくなる。
●恋とケンカにあけくれて放蕩のかぎりをつくせば、猫だって長生きはむずかしい。

のら猫通信(114)一人暮らしのお婆さん

わたしゃね、ボケている暇なんかないんだよ。たくさんの子供たちに頼りにされてるからね。まだまだ死ぬわけにゃいかないよ。
●お婆さんにとって猫は心のささえ。猫がいなくなってしまったら、おそらくお婆さんは精神的に死んでしまうだろう。のら猫とはいえ誰かの役に立っていることになる。
●問題となるのは、お婆さんが猫の繁殖制限の認識をもっているかどうかだ。もしものことがあって、お婆さんの主催するエサ場がなくなったら猫たちはどうなるか。新しいエサ場を求めて猫たちは移動していくだろう。猫の数が多ければ住民とのトラブルは必至だ。
●先手をうってお婆さんを説得するしかないが、この役はなかなかの苦労だ。

のら猫通信(115)猫の体温

食欲と元気がないとき、猫の体温を計ってみよう。
●専門家はお尻の穴に体温計を入れて計るが、猫は嫌がって抵抗するので家ではなかなか難しい。そこで後ろ足の付け根と胴体の間に体温計をはさんで3分以上計る。直腸温より1℃くらい低く出るから、39℃以上あれば病院で計ると40℃くらいの熱が出ていることになる。
●直腸温では 37〜38℃:低めの体温 38〜39℃:平熱 39〜40℃:微熱、中程度の熱:40℃以上は高熱
●日頃から体温を記録しておくと何かの時にきっと役立つ。

のら猫通信(116)雄猫殺発情地獄(おすねこきらーさかりのじごく

猫の寒ザカリが始まっている。
●夏に生まれたメス猫は、この時期最初の発情を迎えることになる。
飼い主は猫の独特の鳴き声で気がつく。どこかのオス猫が臭いを嗅ぎつけて家の周囲をうろつきだしたぞ。猫どうしのケンカも始まった。家の中ではメス猫が尻尾を立てて「外へ出せー出せー」と騒ぎまくる。一晩中これをやられると人間はたまらない。睡眠不足でノイローゼ状態だ。根負けして外へ出したらもう狼どもの餌食に間違いない。
●猫はふつう交尾刺激で排卵が起こり発情が一時停止する。応急的にメスのオシッコの出口をツンツンと刺激して人工的に排卵を促してやる。
これでとりあえず発情が収まることもある。しかしまたくり返すからなるべく早く動物病院に相談した方がいい。

のら猫通信(117)耳そうじ

猫の耳は油で汚れているよ。ときどきウエットテッシュなどで拭いてあげよう。
●綿棒を使うときは、猫が「痛い」と言ったらやめること。猫の耳道はL字型に曲がっているから簡単には鼓膜に届かない。でも小児用の細い綿棒は鼓膜に届いてしまうことがあるので使わない方がいい。そうじは耳のとば口だけにして、奥の方は専門家にまかせたほうが安全だ。
●それからあまり丁寧に掃除をすると、耳の中を傷をつけて外耳炎の原因になるから、おおざっぱにやってお終い。1週間以内にまたひどく汚れる場合はカビやダニによる外耳炎の場合があるので、病院で診てもらった方がいい。

のら猫通信(118)猫捕り業者


ときどき猫捕り業者の話が耳に入ってくる。
●最近のものは三味線業者ではなく、単純に猫を捕獲してどこか遠くへ移動させるもの。
土地の管理者がノラ猫の多さに困って業者に依頼するらしい。命を奪うことはないけど、やはり違法行為に違いない。
●自分の家の前に捨てられたゴミを他人の家の前に移動するのと同じで、自分さえ良ければいいという考え方。
猫も困るが、捨て猫された場所の住民も大迷惑。
●時間はかかるが繁殖制限による数のコントロールが最も人道的な方法なのに。

のら猫通信(119)3月危機

日本経済の先行きが不安で、銀行がどうにかなるんじゃないかと心配する人が増えている。
家を立ち退かなければならなくなると、ペットが置き去りにされるケースが出てくる。これは以前円高不況などのときにも体験したことで、置き逃げ、投げ込み、捨て猫が確かに増える。
不妊手術の資金集めでバザーをやっても、バブルの頃のようにたくさんの品物は集まらない。寄付をしてくれる人も減る。
経済の影響はノラ猫の世界にまで及ぶ。
失業したお父さんは猫を見てしみじみと思う。「おまえはいいよな、借金取りに追われなくて。」
捨てられた猫にも苦難の道が待っていることをまだ知らない。

のら猫通信(120) ストレス

人間だって動物だってストレスは体に悪い。
野生に近い動物は、人間に捕獲されたということがたいへんなストレスだ。野鳥などは捕獲されたショックで死んでしまうのもいる。●だからノラ猫の捕獲と手術をするときは、ストレスを最小限にする配慮が必要だ。入院日数は安全と思われる最短日数で、抜糸のための再捕獲などもできれば避けたい。エリザベスカラーや腹帯も猫にとっては精神的苦痛だ。
●一般に長く入院したほうが安全だと考えがちだが、入院中絶対にエサを食べないノラ猫もいる。食べないということは傷の治りに影響するから、場合によっては早期に解放したほうがいい。
●「いじめているんじゃないんだよ」という人間の理屈も猫にはわからないようだ。「うっかり捕まってオレはタマ抜かれたけど、おまえらも気をつけろよ。」と猫どうしで会話しているかもしれない。

のら猫通信(121 )ホームレス

あるノラ猫の群で猫カゼが流行している。
面倒をみているのはホームレスのおじさんだ。目も鼻もかなりひどい状態で、猫ボラさんが医者に連れて行くことを申し出る。でもおじさんは猫を渡すことを渋る。
のら猫は共に「寒さ」と「飢え」と戦う戦友だ。一緒に寝れば湯たんぽ代わりに暖をとることもできる。たまにお金が入るとまずカップ酒を買う。ぐっと飲んで猫抱いて眠る。
いつまで寒さが続くのか。春は近い、足音が聞こえる。

のら猫通信(122) アイディアグッズ

必要に迫られると人は発明をする。
のら猫の捕獲と手術をやる人はまだ少ない。だからとても良いアイディアを思いついても、企業が商品化することは難しい。限られた人しか買わないから利益は出ない。特許をとってその利益でボランティアの資金になどと考えるより、無償でどんどんアイディアを人に教えた方が世の中の役に立つ。
人から教えてもらったアイディアでよいものはドンドン取り入れる。使ってみてその改良点を話し合うとさらにいい。
プラモデルのラジコンを使って捕獲器を遠隔操作するアイディアがあるけど、誰か作っている人はいないだろうか。

のら猫通信(123)耳先カット

このところ耳先カットの情報が入ってくる。
●海外サイトで見た「Ear tipping」を勝手に「耳先カット」と訳してHPに載せたけど、我が国でも行われているのは知らなかった。東京都内の猫ボラさんからクチコミで情報が入ってきたのと、某会の「お知らせ」の記事にも出ていたし、某掲示板にも書き込みがあった。
●海外のものは耳先の不自然な直線カットだけれど、国内では両耳のVカットというのもあるらしい。まだ実物は見たことがないが、こういう情報はTNRをやっている人には絶対知っておいてもらいたい。ひろく広報することで無用な誤解を避けることができる。
●「不幸な猫を増やさない」という大義は同じだから反対はしないけど、私の個人的な感情では、健康な動物の尾や耳や爪を切断するのはいささか抵抗がある。
●下のGoogleの検索ボックスに「耳カット 不妊」と入力すると国内の情報が見れます。どうも兵庫と神奈川の情報らしい。

のら猫通信(124)のら猫予報

関東地方のノラ猫予報です。
メス猫の発情は12月中旬くらいから始まっています。1月下旬から2月の上旬あたりがひとつのピークのようです。
2月末現在出産の報告はまだ入っていませんが、
妊娠初期から中期とおもわれるノラ猫が多く観察されています。
2ヶ月の妊娠期間から予測すると、
出産は3月下旬の桜の花が咲く頃から始まると思われます。
気候が温暖であれば、5月のゴールデンウィークあたりから離乳した子猫の出現が予測されます。

のら猫通信(125)アイディアグッズその2

ふだん猫ボラさんたちが苦労していることいくつか記してみる。
☆目的の猫がなかなか捕まらない。
☆捕獲した猫の移動のとき暴れたり排泄をしたりする。
☆捕獲器からケイジへ移しかえるときに手間がかかる。
☆群の場合、猫の識別がむずかしい。
いろいろとアイディアは出てきているが、さらに改良した良い物を使っている人がいるかもしれない。
知っている人は情報交換をよろしくお願いいたします。

のら猫通信(126) 引田天功か!

折りたたみ式の小ケイジに入れておいたはずのノラ猫が、次の朝忽然と姿を消していたことがあった。
捜したら部屋の机の下に隠れていた。
●扉の鍵はしっかり閉まっているのに、いったいどうやって脱出できたのか?
いろいろ考えてトリックがわかった。
●まず中の猫はケイジの壁に体当たりをして、ケイジを横倒し状態にする。すると底に敷いてあるトレイが倒れて、猫はケイジの底とトレイの間に入り込む。
ケイジの底の格子は少し目が粗いので、ここに頭を突っ込む。猫は頭が通れば脱出できるのである。
何故かというと肩と肩を結ぶ鎖骨という骨がないからである。
●底部分の格子の目はメーカーによって広さが違う。東京ペット社製のものが一番狭いが、頭の小さい猫には注意が必要だ。

のら猫通信(127)引田天功ネコその2

国産のA式捕獲器を愛用している人もいると思う。あの長いアームが上に伸びているやつ。扉が閉まるとアームが跳ね上がって、ストッパーのバーが上から落ちてきて鍵になっている。
●このタイプの捕獲器からも脱出するネコがいる。
デコボコ砂利道や坂道の水平でない場所で使うと、ストッパーがうまく上から下へ落ちないことがある。わずかな扉の隙間からネコが手を入れて揺すっているうちに、だんだんとストッパーが上へずり上がってくるのだ。
●捕獲されて運ぶときに、捕獲器を横に倒したり傾けたりしてはいけない。
安全策としてストッパーが動かないようにヒモで固定するのが一番いい。
●輸入品の踏み板式の捕獲器では今のところ脱出されたという報告は入っていない。

のら猫通信(128)引田天功ネコその3

●キャリーケースからの脱出はよくある話。おとなしいペット用のものは扉の鍵が甘いので、必ずガムテープで補強したほうがいい。
●段ボールの場合は数分で破って脱出するのでお奨めできない。どうしてもの場合は段ボールごとネットの中に入れるのが安全。
●籐カゴの場合も破って脱出できる。一晩あれば破壊してしまう猫もいるので、長時間閉じこめておくことは止めた方がいい。
●人為的なミスとして、ケイジを組み立てた時の止め金のかけ忘れがある。自動車で運搬中に振動でずれて脱出された経験がある。扉の鍵も2カ所が正しく入っているかどうか、トレイの引きだし口も完全に閉まっているかの確認も大切だ。

のら猫通信(129) 勝手に選ぶ捕獲用えさランキング

最近のら猫といえどもなかなかグルメになってきたから、まずいエサには見向きもしない。
まず見た目よりも香りが大切。香りを出すには適度に加温するのがよい。

第1位:鳥の唐揚げ(ケンタッキーフライドチキンが最高。)
第2位:なまり節(猫には品質がわかるらしい。)
第3位:焼き魚(アジがよく使われる)
第4位:ちくわ
第5位:ソーセージ
第6位:かにカマボコ
第7位:鶏のささみ
第8位:焼きイカ
第9位:ベーコン
第10位:お刺身
その他:チーズ、ハム、ししゃも、ビーフジャーキー、焼き鳥・・・(ほとんど酒のつまみか。)

のら猫通信(130) 学問

芸能レポーターの梨本氏がどこかの大学で教えているらしい。
世の中どんなことでも学問になるもんだ。何かひとつのことを情報を集めて深く掘り下げていくと、知らなかったことが実に多いことに気づく。
社会のあらゆる事を学問にしてしまう夏目房ノ介(漱石の孫で漫画家)の「学問」という週刊誌の連載はおもしろかったな。
「のらねこ学」は人間観察と動物観察から入り、そこから派生するいろいろな問題に分野を広げていこうと考えている。
まずは情報収集の手段として、下に検索ボックスを取り付けてみた。英語でも日本語でも打ち込んで検索するとおもしろい。

のら猫通信(131)お花見

夜の公園は猫たちの天国だ。あちこちで猫の集会が開かれている。
ところがお花見の時期だけは人間に場所を明け渡さなければならない。桜の木の下でカラオケやってゴミが散らかり、猫も周辺住民もほんとうは迷惑を受けている。夜11時までというルールもなかなか守られていない。まあ花の命は短いしわずかな期間だから我慢をしよう。
この期間猫たちはいったいどこへ行っているのだろうか。
周辺住宅地でジッと耳を塞いでいるのだろうか。この状態では夜のエサやりさんが来ても出てこられない。それとも人の来ない所でお花見をしているのか。

のら猫通信(132)動物病院考

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のら猫通信(133)ねこまんま

猫は仏教の伝来とともに日本へ連れてこられたらしい。ネズミから経典を守るために神が使わした動物のようだ。
米作文化の日本は、米をネズミから守るために苦労していたから、きっと歓迎されたに違いない。
家畜としての猫はネズミを捕ることが仕事だから、グルメにしてはいけない。ご飯にカツオ節の「ねこまんま」だけがエサだ。
本来肉食の動物だから「ねこまんま」だけだとタンパク質がどうしても不足してくる。自分でネズミや小鳥を捕って食べないと死活問題だ。長生きはできなかっただろうけど、そうやって人と共存してきた歴史がある。
ペットとして充分なエサをもらっている猫はネズミを食べる必要はないけれど、狩猟本能だけは今も健在のようだ。

のら猫通信(134)オシッコの話

草食動物のオシッコはアルカリ性、肉食動物のオシッコは酸性、と本で読んだことがある。
猫は肉食動物だから酸性のはずだ。
だがまてよ、「ねこまんま」はご飯だし、ドライフードはトウモロコシが原料に使われている。野菜入りの缶詰も出ているぞ。
人と長く暮らしているうちに、犬も猫も雑食に近づいてきているみたいだ。でもアルカリ性のオシッコの猫はやはり病的なのだろう。
酸性の尿では細菌も繁殖しにくいし、猫に多い結石もできづらい。オシッコを酸性にするには完全肉食のほうが有利な気がする。

のら猫通信(135)動物病院考その2

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のら猫通信(136)首輪とピアス

半ノラのトラがおニューの首輪と取り替えてもらった。
しばらくすると首輪の周りの毛が抜けて皮膚炎を起こしてしまった。まれなことだけど、普通の首輪でも材質によってはアレルギー反応を起こしてしまう猫がいる。ノミ取りタイプの首輪だともう少し確率が高くなる。
同じ理由で耳ピアスでもアレルギー反応が起こることがある。耳の裏表にサンドイッチにしてピアスをしている場合は両面に、片面だけの場合はピアスの接している面だけが皮膚炎を起こしている。
普通の物より蛍光や金メッキされている物の方が確率が高い気がする。シリコン、チタンといった低アレルギーの材質があればいいのだが。
人でも装飾品による皮膚アレルギーがあるから仕方のないことなのかもしれない。

のら猫通信(137)のらねこ料金

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のら猫通信(138)のら猫手術の安全性

どんな手術にも100%安全というものはない。
ノラ猫の場合事前の健康チェックや術後の管理も困難だ。医師の経験でやるかやらないかを判断するしかない。
麻酔の影響が抜けるまで外に解き放ってはいけない。通常医師の監視の元に置かれる事が多い。麻酔中の運搬もできれば避けたほうがいい。
二度と捕まらない猫の手術糸が切れて内臓が出たら、それは死を意味する。ノラ猫には飼い猫以上の質の高い手術と管理がなされる必要がある。
医療の進歩でノラ猫でも安全に手術が行われるようになってきているが、エサやりさんの日頃の健康状態の観察も重要である

のら猫通信(139)捕獲器カバー

猫の入った捕獲器を運ぶとき、外が見えないようにカバーを掛けます。
ハンドメイドの専用のカバーが一番だけど、市販の物を利用するならこれ。
大工さんがよく材木の切れ端や土や砂利を詰め込むのに使っている土のう袋。
60×90の袋は一般的なSサイズの捕獲器にぴったり。ホームセンターで売っている。
ナイロンで編んだ袋でやや通気性もありかなり丈夫。値段が安いので汚れたら使い捨てできるよ。 

   

のら猫通信(140)子猫の離乳

歯が生えた子猫はもうミルクだけではすぐに腹が減ってしまう。
●自然界には離乳食なんてものはない。ミルクからいきなり普通のエサを食べるようになる。本能だけど、この過程で舌の使い方を 吸う→なめる→噛む と学習していく。親や兄弟がいれば見ていてマネをすることで、覚えるのが早い。
●猫カゼで鼻づまりのある子猫はニオイがしないので、無理に口の中にエサを入れて覚えさせなければならない。ミルクの次はペースト状のものを口の中に塗りつけてやる。吐き出さないで飲み込むことができたら、缶詰の猫エサやお湯でふやかしたドライフードを使う。
●人工飼育ではまれに離乳できずにおとなになってしまう猫がいる。ずーっとミルクだけでは発育不良をおこすようで、あまり大きくなれないのが多い。離乳時期のこの学習はとても大切である。

のら猫通信(141)耳カット写真入手

みみピアスのページに貼り付け

のら猫通信(142)離乳食

前に自然界には離乳食はないと書いてしまった。
土手のノラを観察しているSさんによると、
母猫がドライフードをめいっぱい食べてしばらくするとゲーをする。
そのふやけた嘔吐物を子猫が群がって食べている光景を目撃したという。
これは自然界の離乳食かも?
猫が牛のように自分の意志で食物を逆流させることができるのかはわからない。
去年はこのあと子猫を置き逃げされている。今年は捕獲器を設置して狙っていたのだけれど、どこかでまた出産してしまったようだ。また子猫を連れてきて置き逃げされるのではないかとSさんは心配している。

のら猫通信(143)カニを捕る猫

河口の干潟の広がる所でカニを捕っている猫がいた。
ススキが生い茂り水の引いた干潟にはカニの穴が無数に開いている。カニを捕獲して食べているかは定かではない。写真には写っていないが兄弟と思われる三毛猫がもう一匹近くにいた。
土手を降りてその場所に行ってみると、猫の白骨化死体があった。親か兄弟かもしれない。おそらくカニもその死体を食べたであろう。自然界の食物連鎖をここに見た。のら猫として生きることは厳しい。

 

のら猫通信(144)おっぱい

猫のオッパイはだいたい8つ。(だいたいというのは複乳頭というのがたまにあるから。)
これは一回に生んでいいのは8匹までと神様が決めたこと。(平均3〜6匹)
ノラがどこかで子供を産んで育てているらしいけど、子供はいったい何匹いるのだろうか?
これは母猫のオッパイを見ればわかる。子供の数だけ乳腺が発達して乳首の周りの毛が唾液で茶色く変色している。このヨダレヤケの数と子供の数がだいたい一致する。子供は自分専用のオッパイを決めているようだ。
一番良く出るオッパイを取った子と出の悪いオッパイを取った子では発育に差が出る。
人のオッパイは2つだから、神様は五つ子を生んでもいいとは言っていない。

のら猫通信(145) ノラネコの死

飼い猫のかかる病気はすべてノラネコにもあるはずだ。
結石でオシッコが詰まることもあるだろう。糖尿病や伝染病もあるだろう。でも人に馴れていなければなかなか発見できない。発見できても治療が限られる。ノラは狭く暗い場所にこもって自然回復をじっと待つ。
短期間で何匹もの猫が死んだ場合、まず伝染病の猫パルボなどを疑う。これが否定されたら毒物を食べた可能性を考える。
ノラネコを不快に思ってこのような不法行為をする人間もいるから、一応警察に届けてみる。今は動物愛護法という法的な根拠があるので警察も動いてくれることがある。
病気、交通事故、人や動物からの攻撃など、のら猫の生活はいつも死と隣り合わせにある。

のら猫通信(146)子猫保護グッズ

巷では子猫を拾ってしまう人が増える季節。
あると便利な子猫グッズがいくつかある。
●フロントラインスプレー:生後2日から使える。初日は背中かお腹に一吹きするだけでじゅうぶんノミがいなくなる。一度に全身につけると冷えて体調を崩すから、何日かに分けてつけたほうがいい。(動物病院専売)
●目薬:目の病気が子猫には多い。できれば抗生物質の入ったものがいい。
●猫用爪切り:ツメで目をこすって傷つけるのでツメは短くした方がいい。
●A/D 缶:エサの食べ方を覚えていない子猫の口に塗りつけてやる。ミルクに混ぜたり、離乳食としても利用できる。(動物病院専売)
●ホカロン:体温調節がうまくいかなくて冷えると体調を崩すことがある。
●使い捨ての注射器:1ccから10ccくらいのもの。ミルクやA/Dを投与するのに使う。
 
のら猫通信(147)ネズミ粘着シート

ネズミを追跡していてネズミ粘着シートにかかってしまう猫がいる。
毛に付着したネバネバはシャンプーで洗っても取ることができない。最も安全な方法はタルクやベビーパウダー(小麦粉、片栗粉でも可)をまぶして1ヶ月待つことだ。毎日粉でお手入れして、毛が伸びて浮き上がってきた所をハサミで切りとる。無理をして皮膚を切らないように、気長に待つことが大切。小さな部分なら食用油で溶かしながら取れるけど、大量に使うとなめて下痢をすることがある。絶対にやってはいけないのはガソリンやベンジンを使うこと。皮膚からも吸収されて中毒症状を起こすからだ。

のら猫通信(148)子育て中の手術

「離乳前の子育てをしている母猫を捕獲ー手術してはいけない。」
手術で卵巣を取ってしまうと、ミルクが出なくなってしまうからだ。それが常識だと思っていたら、そうでない猫がいた。
捕獲してみたら出産後数日のメスで、どこかに子猫がいるはずと捜し回ったけど発見できなかった。結局、子猫は全滅した確率が高い、と判断して手術をやった。
それから1ヶ月半したら子猫を2匹連れて出てきた。(どこかで子育てしてたんだ。)卵巣がなくてもしばらくはミルクが出るようだ。子供がオッパイを吸った刺激が脳に伝わり、脳から「ミルクを出しなさい」というホルモンが出ると言われている。無事に離乳まで育てられたということは、かなり長い期間ミルクが出ていたことになる。
ちょっと不思議な体験だった。

のら猫通信(149)埋葬

行き倒れの猫の死体を発見してしまった時、その場所によって連絡場所が違っている。
埋葬費用はその土地の管理者や所有者が負担することになっている。
一般的には死体は清掃事務所に連絡すると引き取りに来てくれる。公道の場合お金はかからないけど、私道の場合はたいてい有料になっている。公道で見つけて自宅に持ち帰った時は、そのことを正直に言えばいい。
清掃事務所だからといってゴミと一緒に燃やしてしまうわけではない。
死体は冷凍保存しておいて、まとまると動物霊園で火葬し、合同墓地に埋葬される。
おもしろいのは、国道はA動物霊園、県道や都道はB動物霊園と管轄によって行き先が何故か違うことだ。

のら猫通信(150)のら猫ハウス

公園などの茂みの中によくノラ猫ハウスを見ることがある。
かなりわかりにくいような場所に隠してあるけど、エサのお皿や猫缶が散らかっているとすぐわかる。
ここで誰かがエサやりしているんだな。
段ボールにゴミ袋やブルーシートをかけて防水してあるものや、発泡スチロールで作られたものが多い。猫たちが雨と寒さをしのげるようにというやさしい気持ちはよくわかる。
でも表面を迷彩色にするとか、木の葉を貼り付けるとかして、もう少し目立たなくできないだろうか。
とにかく目立つのは良くない。美観上も悪いし、新たな捨て猫される可能性もあるから。

のら猫通信(151)ノミ予報

関東地区のノミの発生は5月中旬くらいから目立ってきている。
毎年ノミの大量発生が見られるのは梅雨開けの頃だ。雨が続き適度な湿度があり、その後からっと晴れた日が続くと気温も上がり、ノミの卵の孵化が始まる。梅雨が長すぎても、夏が暑すぎても孵化に悪影響を与えるようだ。
のら猫はノミの卵をばらまいて歩くという重要な役割をしている。地面に落ちたノミは散歩に通る犬や猫が来るのをじっと待っている。
今回、公園とその周辺にいるノラ猫数十頭に「プログラムA」をエサに混ぜて飲ませてもらった。効果は一時的だがノミの成虫は全滅するはずだ。ノミがいるとノラ猫はますます嫌われるからね。
人に被害が出る前にノミ対策を。

のら猫通信(152)吸血鬼にやられる

ノミには犬ノミ猫ノミ人ノミと種類が分かれているようだけれど、見てもほとんど区別がつかない。ノミたちも厳密に相手を選んでいないみたいだ。
本当は犬や猫のほうが住み心地が良いのだけれど、お腹が減れば人間にだっておかまいなしに飛びつく。
人が蚊に刺された場合、ムヒやキンカンを塗るとその日のうちに治ってしまうけれど、ノミの場合は翌日も痒い。3日たっても治らない。だいたい一週間くらいは痒みが持続する。これがノミにやられたときの特徴だ。
ノミがよく狙うのは人のスネから下の部分。
皮膚科の先生に診せるとひと目で必ずこう言われる。「あなた犬か猫飼ってませんか?」
すぐにわかるのは被害者がけっこういるということに違いない。

のら猫通信(153)ノミ貧血

同じ場所で生活していても、ノミがいる猫といない猫がいる。体温とか湿度とか、ノミにとって住みやすさが微妙に違うのかも知れない。
ほとんどの子猫はノミに好かれているみたいだ。体温が高いせいかもしれない。シャンプーをしてノミ取り櫛ですいていた時代に200匹くらいまで数えたことがある。この位の数の寄生があると、血を吸われすぎて貧血する。栄養失調に拍車がかかると、ノミと言えども生命を脅かすこともあるようだ。これから夏にかけて保護されたノラ子猫はまずノミと戦わなくてはならない。

のら猫通信(154)かみつく

猫はふつう逃げるものである。めったに人に噛みつくことはない。咬むのはいよいよ最後の手段。
逃げられない状態のときにいきなり手を出すとやられる。子猫でも要注意だ。「窮猫人を咬む」のである。
強く咬まれたら良く消毒するのだけど、細菌が深く傷の奥に入ってしまったらもう医者に行くしかない。
猫の牙にはいろいろな細菌がついているが、たいてい24時間以内に増殖し、発熱 悪寒 腫れ などの症状が出てくる。危ないなと思ったらすみやかに医者に行き、抗生物質の治療を受ける。破傷風の注射をうたれることもある。
人の咬傷は「外科」の医者が専門に治療するのだけれど、「整形外科」でも診てもらえる。動物病院では診てもらえない。

のら猫通信(155)カビ子猫

Sさんが保護したノラ子猫、顔の毛が所々抜けていて皮膚病みたい。
動物病院でダニとカビの検査をして、カビによる「皮膚真菌症」と判明。子猫だから強い薬が使えないので、ピンクの消毒薬で消毒していたけれど、皮膚病は全身に拡大していて人間にも感染してしまった。子猫は毛をぜんぶバリカンで刈られて、毎日薬用シャンプーすることとなった。
治療には何ヶ月もかかるし、この姿じゃ里親探しは当分無理かな。

のら猫通信(156)子猫の名前

新しく子猫の里親になった方へ。
どんな名前をつけようかと悩んでいると思う。ほとんどの人が安易な名前をつけてしまうようだ。
チビとかクロとかタマとかトラとかは、いかにも猫らしいし呼びやすい。猫の数が増えてつける名前に困ったら、お奨めするのはその年のキーワード。
これは後になって、よく猫の年齢がわからなくなるからだ。今年だと「ベッカム」「フィーファー」「マキコ」あたりかな。
猫の年齢を思い出すのに人はよく連想方を使う。
「えーと、確か娘が中学の時に拾ってきて、その娘がもう30だから、今年で16才だ。」

のら猫通信(157)子猫と妊娠

子猫がいるからまだ次の妊娠はないだろう。
と油断していたらしっかり妊娠していた猫が2件あった。子猫はおおむね生後3ヶ月。最近母猫が子猫に冷たい態度。「早く親離れしなさいよ。」と子猫を叱って追い払う光景が何度も観察される。
この間までオッパイを吸っていたから乳腺はまだ大きい。でも次の出産と子育ての準備で、今の子猫たちにミルクをやり続けることはできない。おなかは日増しに大きくなってくる。
妊娠の日数から逆算すると、子猫が生まれて子育て中の40日までが安全圏。それを過ぎると次の妊娠の可能性が出てくる。子猫がいても、最短で3ヶ月半で2度の出産をすることになる。猫の3ヶ月は人の1年に相当するからね。
そんなに産んでも半分しか生き残れないのが自然の摂理。

のら猫通信(158)子猫の捕獲

のら猫がどこかで出産して子猫を連れて出てきた。
ふつう人前への子猫デビューは離乳してからだから、生後40日以上たっていることが多い。母猫の捕獲と手術を検討しなければならない時期だ。子猫が缶詰やドライフードを食べるのを確認できたら、母猫が何日かいなくても平気だ。子猫とはいえ、人への警戒心が刷り込まれてしまうと捕獲はやさしくない。捕獲された子猫が人になれず威嚇攻撃をする場合はすぐに里親探しはできない。3〜7日ケイジの中で様子をみて、少しずつ人との触れあいを覚えさせる。成猫よりは順応性が高いけど、どうしても馴れなければ、早期手術をして元の場所に戻すしかない。二度と捕まるかどうかわからない場合、これも一つの手法だ。

のら猫通信(159)エサを与える人

自然が残っている公園には様々な動物がいる。
そこにアヒルおばさん、カラスおじさん、鳩おねーさん、そして猫おにーさん・・・と様々な人が毎日やって来る。
動物にエサを与える行為は、人の心に何かやすらぎをもたらすのかも知れない。「お腹が空いたらかわいそう」とやさしい気持ちの現れだろう。だから罪悪感はない。ただエサを与えるために起こった問題についての責任は感じてもらいたい。食べたもので動物が病気になったり、排泄物の問題や繁殖し過ぎた場合のことを考えてもらいたい。
「うちの犬最近食べないのよね。」と思っていたら、庭の飼い犬専門にエサを配って歩く犬オジサンがいた。本人は罪の意識ないのだろうが、健康管理に気を配っている飼い主は困るのよね。

のら猫通信(160)シロちゃん

シロが失踪してから、Sさんは近所に貼り紙をしたりして毎日猫を捜していた。
最初は半径100メートルから始め、だんだんに輪を広げていった。猫がそんなに遠くまで行く訳がないと先入観があった。
粉のマタタビをいぶすと猫が集まると聞いて、駅のそばの漢方薬店に買いに行った。店主が「何に使うの?」と聞くので訳を話すと、「白い猫見たよ」と言う。駅のそばのノラのエサ場にいつも来るという。その辺の聞き込みをしたらやはりそうだった。偶然にも発見することができたのはラッキーだった。
自宅から歩いて5〜10分の所で途中に交通量の多い道路もある。猫が遊びに出かける距離ではない。おそらく誰かに連れていかれたのだろう。人に馴れている猫ではそういうこともあるんだろう。

のら猫通信(161)二度捕まえ

のらねこ歴の長い某愛護団体のAさんがノラを捕獲したという。見に行ってみたら太った黒猫。ケイジの外からよく観察すると、耳に糸がついているではないか。
「あ、これ去年手術した猫だよ絶対。」
「あの猫は半年くらい来ないけど、もっと痩せていたはず。」
手術のあとで太ったに違いない。エサの豊富ないいエサ場に行っていたのだろう。
自分で捕獲した猫を二度捕まえしてしまうこともたまにはあるみたい。
黒猫はその場で無罪放免となった。

のら猫通信(162)失踪

4月に取材して、写真を撮らせてもらった都心の公園猫に会いに行った。
カメラを向けると三毛は逃げる。もう一匹人なつこい三毛がいっしょにいたはずだ。捜し回ったら公園の片隅に貼り紙をみつけた。どうも7月はじめから行方不明らしい。
近くの公園でも以前同じようなことがあったけど、その猫は今新しい飼い主と暮らしている。人に馴れている猫は拾われることもあるものだ。
のら猫とはいえ世話をしている人は心配している。拾われて幸福ならうれしいけど、事故や虐待にあっているのではないかと思うと不安だ。
人と猫との縁はいろいろだけど、良い話なら連絡してあげてほしい。

のら猫通信(163) 葉っぱのお皿

長年ノラ猫のエサやりを続けている猫おばさんに同行するといろいろと勉強になる。
鞄の中から大きめの葉っぱを出して、それをお皿にしてエサを盛りつけている。山で集めて良く洗っていつも持っているという。猫缶のままとか広告紙にエサを乗せてだと目立ちすぎる。食べ残しがないように見て、後でお皿を回収するのが常だけど、時間がないときはそのまま立ち去っても猫のエサ場ということが気づかれにくい。
手術が徹底されて管理が非常に良い場所は、猫のエサ場の証拠がどこにも残っていない。
猫たちが嫌われないためにはどうしたらいいのか、よく知っている人たちである。
公園では猫の食べ残しはカラスがきれいに食べてしまう。

のら猫通信(164) 自動的に扉の鍵がかかる裏技

「市販のケージでも手術の為の保護はできます。」のところです。
扉にヒモをつけておいて、目的の猫が入ったらヒモを引いて扉を閉めますよね。すぐに飛んでいって扉の鍵をかけますが、あせってしまってこれがなかなか大変。
そこで扉が閉まったときに自動的に鍵が下りるように細工をします。割り箸を切って、入り口の鍵の1センチくらい上にテープで横に取り付けます。扉側のバネの鍵を上に引き上げて、横棒に軽く乗せておきます。この状態で扉を強く閉めると、割り箸の出っ張りにぶつかり、バネの力で鍵は下の鍵穴に入ります。(この裏技は東京ペット社製のエクセレントケイジ以外では動作を確認していません。)

のら猫通信(165)捨て猫発覚!その1

猫ボラさんのエサ場に親子セットで4匹捨て猫された。
話をよく聞くと、先日「里親募集」のチラシを作ってあげた人の子猫に似ている。写真を持たせて確認してもらったらやはりそうだ。
捨て猫したのはその人の息子だった。猫を捨てるに至った経過は以下の通り。
まずペット不可の賃貸でこっそり猫を飼っていた。そればかりか近所のノラに餌付けをしていた。やがて不妊手術をやらないから妊娠出産となる。子猫出現でノラの数が一気に増えたあたりで、近所の住人が騒ぎ始めた。大家から猫ともども退居を要求されて、事の重大さに初めて気が付いたようだ。飼い猫の1匹は新居に連れて行けるがノラまでは無理だ。そこで初めて私の所へ訪ねて来た。
「写真を撮ってチラシを作ってきたら、情報を流して協力しますよ。」
それから一週間して「写真がうまく撮れない。」と言ってきた。
「子猫を連れてきなさい。チラシ作ってあげるから。ただし親猫は速やかに不妊手術してくださいね。そうしないと協力は得られないから。」
チラシを各方面に配って里親探しをやっていたのに・・・

のら猫通信(166)捨て猫発覚!その2

その人は引越の日までに里親が見つかるものと思っていたようだ。引越当日、たぶん大家から強く言われたのだろう。「餌付けした野良猫ぜんぶ連れて行け。」困ったあげく、かなり離れた場所に捨て猫してしまった。オスとメスと子猫2匹の4匹。
地域のノラ猫の情報網があるとは知らなかったのだろう。
猫ボラさんから私に連絡が入り、その後すぐ本人に連絡がいく。(転居先の電話番号はウソではなかった。)そこでたぶん強い言葉を言われたはずだ。違法行為だけど、猫が不幸になることはできない。話し合った結果、本人に捕獲してもらってメス2匹と大人のオスの手術をおこなった。そして猫ボラさんが近所の了解を取り付けて、外猫としてそのエサ場で暮らせることになった。子猫の1匹はなんとか里親を見つけることができた。
その後本人が私のところへ謝罪にやってきた。
今回の捨て猫はすべて無知から始まっている。猫の繁殖力を知らない。手術のやり方がわからない。里親さがしの現状を知らない。子猫が増える前に繁殖制限をやっておけば、このような事態は防げたと思う。
捨て猫をなくすには、とにもかくにも啓蒙活動と思い知らされる一件だった。

のら猫通信(167) 雨ニモマケズ・猫

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のら猫通信(168)室内飼い

完全室内飼いは理想の形なのだけど、私は人には強要はしない。
猫の家畜としての仕事はネズミの追跡だから、出入り自由のほうが都合がいい。広大な敷地に住む人と、近所とのコミュニケーションがうまくいっている人は問題はないのである。
でも傾向としては室内飼いの考え方は広がりつつある。私も猫を室内飼いにしている。若い世代と都市部では室内飼いの猫が増えている。
時代とともに家畜からペットへと考え方が変わってきているようだ。
猫ボランティアのあいだで論争はあるが、室内飼いが定着するまであと何十年かかかるだろう。今は繁殖制限の徹底がもっとも急がれるポイントである。

のら猫通信(169)秘密基地

猫おねーさんに野良猫ハウスを案内してもらった。
野原の竹の林の中の猫御殿だ。「スタンバイミー」に出てきたツリーハウスの秘密基地みたい。
これだけ立派なハウスは初めてだ。見たことない猫もいるね。
何度も通って、外からではわからなかったけど、こんなにたくさんいたのか。
さすがにエサやりさんの引力。
いままで警戒して逃げていた猫が、そばまで来て触らせてくれる。
何カ所かの公園の猫おばさんや猫おにーさんに同行したときもそうだった。
餌もくれない怪しい人間には、3メートルの間合いまでしか許さない。それが野良猫の処世術というものだ。
エサやりさんの協力なしでは、ノラ猫の情報はなかなか集めにくい。
話してみるとどこでも悩みは一緒。だけど解決方法はみんな様々。独自の工夫をもっているところもあるね。
勉強になる。
  
のら猫通信(170)ケガ

ノラ猫なんてケガぐらい舐めて治すよ。と思っている人が多いと思う。
小さなケガなら舐めているうちに、カサブタができて傷口を保護してくれる。カサブタは包帯と同じ役割だ。カサブタが取れたりできたりを繰り返しているうちに、傷口はだんだん縮んでくる。
ところが大きすぎる傷はカサブタがかぶらない。細菌感染があるとますます治らない。免疫力が弱い猫は抗生物質の応援が必要だ。
公園で逃げ回っていた凶暴猫がやっと捕獲された。傷が大きすぎて、半年もケガが治らない状態を続けていた。二度手術をしてケガも治り今は元気なようす。

 

のら猫通信(171)シラミ

初めてシラミを見たのはモルモットのシラミだった。
戦後のシラミ児童にDDTの粉を振りかけられている映像の記憶があるから、恐いものだと思っていた。
でもシラミは種の特異性があって、違う動物には普通つかない。
それに成虫はノミよりも弱い。成虫は薬剤ですぐに駆除できる。
シラミのやっかいな点は、毛に生み付けられた卵だ。(写真) 卵にはいかなる薬剤も効かない。洗っても取れない。毛を刈り取るか、毛が生えかわるまで待たなければならない。
成虫が全滅していても、卵が孵化したときに薬の効果が切れていると、また一からやりなおしだ。
猫にはふつうネコハジラミというのがつく。体長1ミリ。
3週間以上殺虫効果がある薬なら、一度の使用で駆除できる。フロントラインスプレーが今のところ最も効果があると思う。

        

のら猫通信(172)ボウフラ

不思議に思うのは、
どうして猫はきれいな水より、金魚の水とか風呂場の水とかを選んで飲むのだろう。
雨樋に溜まった水を舐めるのもいる。毎日、器の水を換えているのに、何というアマノジャクな奴。
のら猫が水たまりの水を飲んでいる。見るとボウフラがわいている。
ボウフラ退治に薬剤は散布できない。猫のやつが飲むからね。そこで退治の方法は食用油。数滴たらすと水面に皮膜ができて、ボウフラが呼吸できなくなる。ボウフラけっこうしぶといけどね、これしかない。
セミもうまいけどボウフラもなかなか美味なのに、とグルメな猫は思っているかどうか。

のら猫通信(173)キャットフード

いつの頃からキャットフードがスーパーや薬局の棚に並ぶようになったのか思い出せない。
●今は種類がたくさんありすぎて覚えきれないが、昔は少なかったから有名なものはみんな知っていた。
うちでは「たまの伝説」という産地直送のツナ缶を長年愛用しているが、最初の頃は「犬猫専用栄養食品」となっていて、猫専用ではなかった。
●犬用と猫用ではどこが違うのかというと、猫には不足しがちなタウリンやビタミン類が特別にプラスされているのだという。だから猫に犬用フードをずっと与え続けるのは良くないらしい。
●最近の猫缶はとても品質が良くて、じょうずに味付けをすれば人間でも食べられそうだ。
我が家では災害時の非常食には猫缶を食べようと思っている。

のら猫通信(174)デリバリー

待っている。
30分も前からずっとだ。今日は遅いぞ、いったいどうしたんだ。いつも6時50分に来るはずなのに。
腹が空いたぞ、行ってみようかな、あのエサ場。でもナワバリのオキテを破るのは恐い。あいつがいるからちょっと勇気が出ないな。エサ場に顔を出せないオレみたいな猫は他にもいるんだ。でもエサやりさんはちゃんと知っていて、最後にご飯を届けてくれる。エサ場を何ヶ所かハシゴする剛の者もいるけどね。
デリバリーがなければ決死の覚悟でエサ場に行くしかない。それともゴミでもあさろうか。
のら猫社会もこれでなかなか苦労なんだ。

のら猫通信(175)猫にミルク

「猫に牛乳有害説」がチマタに流布している。
「消化が悪く下痢をする」「いたみやすい」「肥満になる」というのが論拠になっている。「だからぜったい与えてはいけない」「猫にはタブーである」「有害である」と表現がエスカレートしてくる。
これについてムツゴロウ畑正憲氏は反論している。「私の所では、どんどん与えていますが、まったく問題はありません」「急に大量の牛乳を与えてはいけない」「毎日少しずつ与えていけば平気になる」と述べている。
獣医師等の監修している内外の書物を何冊か調べてみると、子猫の人工哺乳に牛乳を使うのは否定的だ。しかし成猫の食品リストには牛乳がちゃんと出てくる。ここでは有害論までは書かれていない。
「牛乳を大人の猫に与えてもいいけど、下痢には注意が必要」と私は解釈している。
のら猫のエサやりさんでは牛乳を与えている人が実際かなりいる。猫用のミルクは値段が高いからだ。下痢を防ぐという目的だけなら、人間用の「低乳糖の牛乳」でも良いとおもう。
確かに牛乳でお腹をこわす猫もいる。
しかし毎日牛乳を飲んで、元気で長生きしている猫も世界中にたくさんいる。

 
  
のら猫通信(176)モンとクー

吾輩はノラ猫である。
山のうえのエサ場ではいつも門の上にいるので「モン」と呼ばれている。
「モンちゃん」と呼ばれると、「ニャー」と返事をする。
坂の下のエサ場では「クー」と呼ばれている。黒いからクーちゃんだ。
「クーちゃん」と呼ばれると、「ニャー」と返事をする。

このたび寿命がきて、天へ召される時がきた。のらねこクーとしてあの世へ旅立つ。
短いノラネコ人生だった。病院を退院してから3日ほど隠れていたのがいけなかった。
クーは死んだけど、山のうえのエサ場ではモンは行方不明ということになる。
いつも門の上でエサを待っていた猫はもう来ない。

「最近モンちゃん見えないね。どうしたんだろう。」
「ニャー」とどこかで聞こえたような気がする。

  

のら猫通信(177)猫エイズワクチン

2002年8月、アメリカでついに猫エイズワクチンが発売されたらしい。
猫たちにとって大きな福音と思われるが、日本での認可がいつになるかわからない。海外ではいぜんから伝染性腹膜炎(FIP)のワクチンもあるが、問題があるらしく我が国ではまだ使用されていない。この前例からみると、信頼度と安全性が充分に確認されないと普及はむずかしいようだ。
できれば猫白血病(FeLV)と猫エイズ(FIV)がセットで予防できるのが望ましいと思う。
まずは飼い猫から。そしてやがてノラ猫にもその恩恵がもたらされる日がくるだろう。
予防に勝る治療はない。

のら猫通信(178)エリザベスカラーの作り方

エリマキトカゲのえりまきと言った方がわかりやすいだろうか。
中世の西洋絵画に出てくる婦人が大きなカラーのついた衣装を着ている。どうもこのへんが名前の由来らしい。
動物が目をこすったり、体のを舐めるのを防止するために使われる事が多い。シャンプーしたり爪を切るときもあると便利だ。市販品は動物病院やペット用品売り場などで手に入る。サイズが合わない子猫用は手作りしなければならないことが多い。
1 クリアファイルに同心円をいくつも描く 2 少し大きめにカットして 3 テープで貼って取り付ける

   

円の内側は引っぱって首から抜けない程度、円の外側は鼻先が隠れる程度がベスト。
慣れれば装着したまま食べたり飲んだりもできる。

のら猫通信(179)再会

大きくなったね!
3ヶ月でこんなにりっぱな若猫になってしまった。Tさんに拾われてウチに来たとき、小さくてミャーミャー鳴いていた。猫カゼで涙を流しミルクが欲しいと言っていた。でも歯が生えていたので、むりやり口に離乳食を詰め込まれイヤイヤ呑み込んでいた。
里親を探しているとき、たまたまウチに来たSさんが見て、今の横浜の家にもらわれていった。幸福に暮らしているみたいだ、会えてよかったよ。

     

のら猫通信(180)ペットシーツ スーパーワイド

猫トラップ派の便利グッズに
特別大判のペットシーツ(90センチ×60センチ)がある。新聞紙をぜんぶ広げたサイズだ。
普及しているタイプの捕獲器は底が網目になっているから尿はぜんぶ素通りしてしまう。猫は自動車に乗せると何故かオシッコがでたくなる。タクシーを利用する場合はとても気をつかってしまう。
これをトラップの下に敷いておけば自動車の室内を汚すことがない。底の部分を包み込んでテープでとめればより完璧だ。さらにバスタオルかシーツで全体を包むとよい。
大型犬用に開発された商品のようだが、なぜか猫トラップのSサイズにちょうど合う。あまり売れるものではないので、どこでも売っているというものではないらしい。

  


のら猫通信(181)5種混合ワクチン

2002年11月に猫の5種混合ワクチンが出ると情報が入った。すこし先回りしてお勉強。
一般的に普及している3種混合ワクチンは死亡率の高い猫パルボ(汎白血球減少症)と猫カゼと言われるカリシウィルスヘルペスウィルス(猫ウィルス性鼻気管炎)の3つの病気を予防する。
これに白血病ウィルスを加えたのが4種混合ワクチン。
さらにクラミジア感染症というのが新しく加わって5種混合となる。一本の注射で5種類の病気が予防できることになる。
クラミジア感染症とは何か?
ペットの鳥から人に感染する「オウム病」や目の伝染病「トラコーマ」などがクラミジア感染症としてよく知られている。おもに目や鼻や肺に病気をおこす。現在では有効な抗生物質があるから治療は難しくはない。
3種でじゅうぶんか5種まで必要か議論になるかと思うが、しばらくは様子を見なくてはならない。

   

のら猫通信(182)お尻の白ゴマ その1

猫の肛門の周囲や尻尾の裏に「白ゴマ」を発見することがある。これは何か。
ウリザネ条虫の体がちぎれて乾燥したものである。肛門から出てきたときは、動いて伸びたり縮んだりしている。「米粒」とか「そうめんの切れ端」のように見える。
この虫を命名した学者はこれが「瓜の実」に見えたらしい。で瓜実条虫という。

これを「サナダ虫」という人がいるけど、正しくは「サナダ虫の仲間」である。
人間に寄生する条虫で真田ヒモに似ているのがいる。これがサナダ虫と呼ばれる。真田ヒモとは武将の真田幸村が使っていたヒモである。柔道着の帯のような形のヒモである。条虫のことを英語でテープワームというがテープにも見えるらしい。瓜実条虫は真田ヒモよりもネックレスのチェーンに似ているとおもう。

さて、ちぎれて出てきた白ゴマの中には、目に見えないくらい小さい卵が入っていて、外界へ出たときに卵をまき散らす。卵をノミの幼虫に食べてもらうためである。
ノミが中間宿主になっているから、食べてもらわないと困るのである。ノミの体に入らないと発育できない。猫がこの虫に感染するのは、ノミを食べてしまったときである。この白ゴマを食べても感染は成立しない。

だから条虫の駆虫にはノミの駆除も同時にやった方がいい。

   
のら猫通信(183)お尻の白ゴマ その2

条虫は市販の駆虫薬では効果がない。頑固でしぶとい虫だから、近年まで非常に毒性の強い薬が使われていた。現在では動物病院に安全性の高い飲み薬と注射薬が用意されている。一度投与すると虫が出なくなる。ところが3ヶ月くらいするとまた「白ゴマ」が出ることがある。これは頭が残っていたということになる。数ヶ月でわずかな頭から虫の体がまた再生されてくる。
確実に虫が駆虫されたかどうか調べるのがむずかしい。
検便で虫卵検査をしても、外へ出てから卵をまき散らすタイプの虫だから、便の中に卵が発見されにくい。だから「白ゴマ」を発見したときにまめに駆虫をするという方法が一般的である。

条虫は徹底的に駆除しなくてはいけないかというと、答えに迷う。野良猫にはかなりの確率でいる。どのくらいの悪さをするかというと、まあ栄養分を吸い取って痩せさせるくらいだろうか。
藤田某という大学の先生は自ら条虫を自分の腸に飼っているらしい。
寄生虫と共存することは過剰な免疫を抑えて、花粉症などになりにくいと効用を述べている。

回虫は脳に入り込んだりするので、とても危険な虫と考えられているが、条虫は腸にしか寄生しない。
ウリザネ条虫も人への感染がわずかに報告されているが、条虫ダイエットをやる勇気はちょっとない。

のら猫通信(184)長期戦

10頭以上のノラ猫のコロニーを捕獲ー手術するとき、往々にして長期戦になることが多い。
猫ボラ仲間に声をかけると、たいてい何人か捕獲を手伝ってくれる。最初は捕獲器で順調に捕獲が進行する。猫の数の80〜90%はふつう数週間で終わるが、残った猫が手強い。時間が経過するとお手伝いの人もだんだんと少なくなってくる。あとは少ない人数で忍耐力の勝負となる。完了するまで数ヶ月から数年に及ぶことがある。どうしても捕獲できなくてあきらめてしまうケースもある。
捕まらない猫はトラップの仕組みを何度も見て学習している。さらにエサやりさん以外の人間には警戒心がますます強くなっている。

某公園の最後の一匹が捕獲されたのは1年以上たってからだった。毎日根気よく餌付けをやって、最後はキャリーケースに押し込む方法だった。この猫は捕獲器やケイジは見ただけで寄りつかなくなっていた。見たことのない人がたくさんやって来て、仲間が捕まる光景を覚えているからだ。
長期戦の場合は、あいだに出産と子育てがあるので、捕獲の中断を余儀なくされる事がよくある。
さらに保護した子猫の里親さがしもしなくてはならなくなる。
長期戦は猫と人間の知恵比べだ。
苦労している人たちからは新しいアイディアが出てくるし、捕獲器にも改良が加えられる。失敗と成功を繰り返して、TNR運動のすそ野が広がる。
    

のら猫通信(185)シェルター

シェルターとは収容所のことだ。日本では民間の犬猫シェルターはまだかぎられている。
外国の話では、ここに収容された犬猫は新しい里親に出会えるチャンスが多いという。アダプトというらしい。
ペットを飼いたい人がここへ訪ねてやって来るという。なんとも素晴らしいシステムだ。
でもよく調べるとシェルターにも二つのタイプがあることがわかる。
制限付きで受け入れるシェルターでは高い確率で里親がみつかる。ノーキルシェルターといって、殺処分がない。どうも里子に出せそうにない動物は初めから受け入れが難しいようだ。問題の大きい動物は他を当たらなくてはならない。
一方制限なしで受け入れるシェルターではやはり厳しい現実のようだ。運営を続けることができなくなって、崩壊するケースもあるらしい。里親を見つけることができなければ、受け入れをやめるか、処分するしか道はない。
どこの世界も、「最期までペットのめんどうみる人」ばかりではない。悲しい現実

      

のら猫通信(186)看板

「のら猫にエサを与えないで」という看板は、小さなものから行政の作った立派なものまでいろいろとある。
看板の効果について考察してみると、
1 確かにエサやりはしにくくなる。でも猫が飢え死にして数が減るわけではない。猫たちは近隣のエサ場に移動するだけだ。ナワバリの問題で移動できない猫はゴミを漁る可能性がある。
2 看板によって、この場所に野良猫がいることを多くの人が知ることになる。新たな捨て猫が増えることが多い。
3 猫嫌いの人にとっては、精神的なストレスをいくぶん和らげるかもしれない。
4 行政はノラ猫問題にも予算を使ってちゃんと取り組んでいるよ。という市民へのPR効果はある。しかしノラ猫問題の根本的な解決にはほど遠い。交通標識のような立派な看板を作る予算を、ノラネコの不妊手術の補助金にまわしてもらいたい。

       

のら猫通信(187)産み続ける悲しさ

ある公園猫で一年になんども妊娠と出産をくりかえす猫がいた。
生まれた子猫はほとんどが育たないで死んでいく。全滅して子育てがなくなると、また発情がくる。そしてまた妊娠を繰り返す。猫の生理とはそのようになっているらしい。
なぜ子猫が育たないのか理由がわかった。
母猫がどうも白血病のキャリアだったらしい。このウィルスをもらった子猫はほとんどが1年未満で死んでしまう。1年を過ぎて生き残った猫はウィルスに打ち勝ったと考えていいようだ。
キャリアというのは発病の一歩手前の微妙なバランスにあるようだ。強いストレスがあるとウィルスが目覚めて発病するかもしれない。
でも捕獲して不妊手術は受けさせなければならない。なんどもなんども生まれては死ぬこの悪循環を断ち切るためにも。
                             
のら猫通信(188)フェリウェイ

猫がストレスを感じてイライラしているとき、問題行動が起こることがある。
壁や柱にオシッコを吹き付ける、いけない所でツメとぎをする、毛づくろいをやり過ぎて毛がすり切れてしまう、自分の脚やお尻に噛みつく、人間を攻撃する・・・
困り果てた飼い主が、悩んで「捨て猫」をするきっかけになることがある。
ストレスの原因を一つ一つ取り除いてやるのがいいのだけれど、補助的な方法として、「フェリウェイ」のスプレーがある。
オシッコかけとツメとぎは、自分のニオイを周りにつけて安心しようとする行動だ。
猫が物に顔をスリスリしているときに出る物質にも同じ効果があり、これを人工的に作ったのが「フェリウェイ」。スプレータイプ3600円が動物病院などで入手可能。
この秋、フェリウェイリキッド3600円とフェリウェイリキッド拡散器1200円も発売された。電子蚊取り器と同じ原理で、コンセントに差し込んで、24時間使用で4週間使える。
猫への持続的なリラックス効果が期待される。

        

のら猫通信(189)回虫

猫が輪ゴムを吐いた。
よく見ると動いている。回虫は切れた輪ゴムにそっくりだ。
わりとよく見る光景だけど、もう一度書物をひもといて勉強してみる。
猫回虫は野良猫ではよく寄生している。
母猫のミルクから感染してくるので、仔猫で1匹見つかれば、他の兄弟猫も感染していると思った方がいい。
回虫はほんらい腸に住んでいるが、ときどき他の臓器に旅に出る。まず腸から肝臓に入り、心臓、肺と巡り、のどのあたりから食道へ戻る。食道から胃に降りて来たあたりで、なんだかムカムカしてゲーッと吐くと、外に出て、人に目撃されることがある。
体内を回ってくるから「回虫」と言うのだろうか。英語では「ラウンド・ワーム」という。
回虫はお決まりのコースをはずれて、脳とか目にも迷い込むことがあると学者は言う。
回虫の旅する姿は目で見たことはないけど、恐いから完全に駆虫したほうがいい。
腸に住んでいる回虫は市販の薬でも安全に駆虫できる。便の中に卵が出るので、検便でも発見される。
旅に出ている回虫は内服薬が効くかどうか疑問だから、定期的に検便をしたほうがいいかもしれない。
排泄された便をなめればまた感染するから、トイレはまめに掃除する。
人への感染も報告されているらしい。

のら猫通信(190)チェシャ猫

「不思議の国のアリス」に猫が出てくる場面がある。
樹の上の枝から猫がアリスを見下ろす。人をバカにしたような笑いでアリスと会話する。
イギリスの原書にはここに有名なペン画が挿絵になっている。テニエルという画家の描いた絵だ。
チェシャ猫の由来はイギリスのチェシャ州にあるらしい。
大きな口でニヤニヤ笑う。
チェシャ猫は後世のクリエイターたちにも大きな影響を与えている。
宮崎駿もディズニーも影響を受けている。
この絵を求めていつもカメラを持って走り回っているが、なかなか樹の上で笑う猫には出会えない。
木に登っている猫を目撃しても、近づくと急いで降りて逃げてしまう。
樹の上は猫にとって安全な場所ではないのかもしれない。

のら猫通信(191)のら猫ハウス冬支度

    

   

このところ野良猫ハウスの中に猫が入っているのをよく見る。寒い朝は何匹か団子になっている。
各地で寒さに備えてハウスのリニューアル作業が行われている。
一戸建てから団地タイプまで材質もサイズも様々だ。防寒と雨よけがねらいだから、段ボール、発泡スチロール、黒ビニール、ブルーシート、ビニール傘などがよく使われている。
暖かく居心地がいいと猫も入るけれど、虫も集まるからときどき掃除をしたほうがいい。
写真はこの一年で取材したいろんな場所の野良猫ハウスの一部。

のら猫通信(192)サプリメント

健康補助食品がブームだ。
医薬品として国のお墨付きがないから、「○○病に効く」という効能は書けない。実際にはかなり効果の高いものから、まったく効かないものまでピンからキリまである。効果のあるものはいずれ「医薬品」として認められるだろうし、ダメなものは市場から退場していくだろう。
どれにも共通するのは副作用がほとんどみられないこと、数ヶ月単位の長期使用でないと効果が出てこないことである。
人の場合はニセ薬でも「この薬は効くんだ」と思って飲んでいると、本当に病気が治ってしまうことがある。このプラシーボ効果は動物には通用しない。抗ガン作用、痛みや炎症をとるもの、免疫力を高めるもの、新陳代謝を促進するもの・・・・いろいろとあるが、あくまで補助療法と考えていた方がいいみたい。効けばみっけもんだ。
     
のら猫通信(193)野生の証明

猫カゼが流行り始めた。
暑さに比べて寒さは野良猫生活にとってかなりの試練となる。目や鼻の粘膜で静かにしていたウィルスが、乾燥と低温でまた活発に動き出す。食欲不振に陥れば細菌も便乗して症状をさらに悪化させる。
人になれない野良猫はエサに薬を混ぜる方法をとるのだけど、食べなくなってしまった猫には注射しかない。
捕獲するのに追いかけ回したり、過度のストレスを与えてはいけない。人が良かれと思ってやったことがかえって病状を悪化させることもある。
人の知恵で治してやろうというのは不遜な態度だ。病気を治すのは自分の力。人はそのお手伝いを少ししてあげるだけだ。
野生の力があるなら食べて休んで、病気にうち勝ってこい。

     

ら猫通信(194)キャットニップとキャットミント

どちらもイヌハッカと和名のついているハーブだけど、同じものではない。
キャットニップは30〜120センチの背丈があり白い花が咲く。葉も大きい。人が臭いを嗅いでも良い香りではないが、猫ではマタタビに似た反応がある。
キャットミントは背丈も低く、葉も小さく、紫色のかわいい花が咲く。葉は甘いミントの香りが心地よい。でも猫での反応はあまり良くない。
キャットニップは刻んで乾燥させたものを、ぬいぐるみに詰めて猫おもちゃにする。キャットミントは香りが良いのでハーブティなどに利用できる。薬効はどちらも風邪に良いらしい。

     

のら猫通信(195)猫いらず

吉村昭の動物文学に「海の鼠」という作品がある。
昭和20年代に実際にあった宇和島のネズミ大繁殖の騒動を取材している。
●ここにネズミの捕獲方法や殺鼠剤の歴史が語られていたとおもう。その当時の殺鼠剤は強力で、ネズミも死ぬが人やペットにも危険度が高かった。しかも食べた仲間がすぐ死んでいく姿を見て、ネズミは学習し、毒餌に警戒心を持つようになる。さらに天井裏で死んだネズミは腐敗し蛆がわきハエが発生する問題もあった。
●現在主流になっているクマリン系殺鼠剤は、何日も食べ続けないと死なないように改良されている。薬が体内に蓄積されてくると、ある日体の内部から出血が始まる。そしてヨタヨタと日の当たる場所に出てきたところで息絶える。ネズミには餌が原因で仲間が死んだことがわからない。人やペットが少しくらい食べてしまっても毒性は低い。
●猫で問題となるのは、薬で弱ったネズミを捕食することだ。ネズミの体内には毒が蓄積されているから、食べればネズミと同じ症状が出るかもしれない。猫は「ネズミを食べたよ」とは言わないから始末が悪い。しかしネズミ駆除の助っ人に被害がでるのはたいへん困る。
●殺鼠剤には当然じゅうぶんな注意が必要だけれど、ナメクジ退治のメタアルデヒドという薬も恐いということは案外知られていない。

    

のら猫通信(196)術後の猫たち

●メス猫は不妊手術から帰ると、みごとにお腹の毛が刈り取られている。たいていオヘソより下に傷跡がある。絆創膏がある場合は、これを自分で剥がそうと猫は努力する。表面に糸がある場合も、これを取ろうと努力する。あきらめて忘れてくれるか、1週間の間取れずに糸が頑張っていてくれれば、傷口はくっつく。野良猫ではエリザベスカラーをつけたままで外には放せない。
●傷跡を触ってみると硬く下から盛り上がっていることがある。筋肉を縫い合わせた後の盛り上がりだから、1ヶ月くらいすると平らになる。
1週間して傷口から汁が出て腫れている場合は異常だから、獣医師に連絡しなければならない。
●1週間後くらいにオシッコの出口から血が出ることがある。毎日続く場合はやはり獣医師に連絡しなければならない。
お腹の毛は生えそろうのに1ヶ月以上かかる。
●オス猫も傷口からの出血が1週間以上続く場合は、獣医師に連絡しなければならない。

のら猫通信(197) 分身の術

何匹ものカラス猫に取り囲まれて、周りをグルグルと走り回られたら、もうわからない。
白土三平の忍者漫画に、双子の兄弟忍者が分身の術を使う場面があったように思う。下のイラストには識別のために耳ピアスを取り付けてみた。
右耳がオスで、左耳がメス、何もないのが未手術の猫ということになる。
早い動きのなかでも、目を凝らしてよく見ればわかる。「そこだ!」
ターゲットはピアスのない猫。

           

のら猫通信(198)術後猫のリリース

手術が終わって帰ってきた猫を元の場所に放す場合、悪天候はなるべく避けるべきだ。
猫は捕獲されたストレス、閉じこめられたストレス、手術のストレスが重なっているから、その他のストレスはなるべく減らしてやりたい。
リリースするとたいてい脱兎のごとく逃げる。しばらく自分のナワバリを見回ってきてから戻ってくる猫が多い。何日も戻ってこない猫もいる。戻ってこないでエサ場を変えてしまう猫もいる。野良猫にとって捕獲と手術は恐怖の体験だったに違いない。体の傷が治るにつれて、心の傷も時間とともに回復に向かう。ふたたびエサ場に戻ってきて、エサをばくばくと食べてくれるとうれしい。食べれば傷の治りも早いのだから。

        

のら猫通信(199)神の与えたパーツ

生きているものに死は必ずやって来る。
病原性の微生物にやられ、獣に食われ、昆虫にやられ、溺れたり、転落したり、暑さや寒さでも命を落とす。自然はそのように動物たちに試練を与え、苦しめる。神は対抗するために繁殖能力をみんなに与えた。遺伝子を残すためだ。

今私たちは、「神が与えた生殖のパーツ」を一匹ずつ取りはずしている。なぜそのような背徳行為をするのかといえば、、猫の死の多くが自然死ではないからだ。「増えすぎた」という人間の勝手で、捨てられたり、殺されたりしている。遺棄や殺すことより罪の意識が軽いから手術をやっている。
多くの地域では、「猫をほしい人」と「猫をあげたい人」の数のバランスがあまりにとれていない。猫が増えすぎた原因は、食生活の向上、医学の進歩、ペットブームで繁殖をする人たち・・・など様々な要因が考えられるが、無責任な飼い方が最も罪が重い。

捨て猫がいなくなり、処分のために殺す必要がなくなり、里親探しの苦労がなくなれば、「神の与えたパーツ」をわざわざ取り外す必要はなくなる。

のら猫通信(200)今年をふりかえって

夏にタマちゃん騒動があった。タマちゃんはかわいい、タマちゃんはアイドルだ。
この現場にはたまたま通っていたのだけど、人々はタマちゃんしか眼中にない。周囲に川鵜やトンビや白鷺なども来ているのだけれど、誰も気づかない。
ましてや猫たちのことなど誰も思いもよらない。
アザラシが1匹だから珍しい。1匹だからもてはやす。
北の国ではアザラシは、漁場を荒らす害獣でもあるらしい。毛皮を狙われて一時数が減ったが、保護動物となってまた数が増えた。北の漁師さんはこの騒ぎをきっと苦々しく見ていたに違いない。
なんか野良猫問題にも似ているぞ。
猫が日本にはじめてやって来た頃、ネズミを退治してくれる貴重な動物として大事にされていたらしい。猫のいない国へ来た猫と、アザラシのいない川にやって来たアザラシは、人々から大切にされるものだ。
猫は生きるためにあたりまえのことをしているのに、人々は猫の行為を許すことができなくなる。数が増えるということが、価値をなくすことなのか。
タマちゃんが異常繁殖したら看板が立つだろうか。
「のらアザラシにエサを与えないで下さい。」

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