4.繁殖させるのだっ

・やっぱし心構え!

ハムちゃんのベビーはホントにカワイイものです。
ですから、繁殖は誰しもがしてみたい事と思います。
でもちょっと待って下さい。
ハムスターは1度に数匹〜十数匹もの赤ちゃんを産みます。
里親を探す方法はいくらでもありますが、自分の望んだ匹数がもらわれていくとは限りません。
仮に全く里親が見つからなかった場合、全部の子を自分で世話する事になる訳です。

その覚悟はありますか?

殆どのペットショップでは個人繁殖の個体は引き取ってくれませんよ。
捨てハムなどという不届きな事もあるらしいですが、余りに非人道的行為です。
そこの所を良く理解した上で、繁殖に望んで下さい。
当然の事ですが、事前に家族全員の同意を求める事も必要ですよ!

  とにかく多産!それなりの覚悟が必要!!


・♂?♀?♂♀

さてさて、ハムスターを繁殖させる前に、まずはオスメスが見分けられなければなりません。
右図はジャンガリアンのオスメスですが、どの種でも見分け方は同じで、次の2点です。 生後間もない個体は雌雄の判別が難しいですが、2〜3ヶ月もすればその違いがはっきりしてきます。同時にこの頃からが繁殖可能であると言えます。
実際には、生後1ヶ月半もすると繁殖可能なのですが、母ハムの負担が大きく、子喰いや育児放棄の原因ともなりますので、避けた方が無難です。
余談ですが、メスよりもオスの方が人に慣れ易いような気がします。少なくとも私の経験上は、メスの方が警戒心が強く、気も強い個体が多いようです。

  まずはオスメスの見分け方を覚えよう!


・さぁ交配だぁ!

いよいよ交配です。まずはハムスターの発情条件についてご説明せねばなりません。

簡単にまとめると、 また、、メスには性周期があり、4日おきに12時間だけ発情するそうで、それ以外のタイミングでの交尾は成立し得ません。
発情期のメスは、陰部が赤く腫れたりするそうですが、我々素人にはなかなかに判別困難です。
判り易いところでは、オスメスを一緒にした時に、メスの方が背筋をピーンと伸ばして尻尾を上にあげるようなポーズで硬直する事がありますが、これはメスが発情期に入っている証拠です。

季節的には、春か初秋が良いでしょう。温度管理の難しい真夏や真冬は避けた方が良いと思います。
また、交配に適した期間は、生後2〜3ヶ月から、オスで1歳半・メスで1歳程度と言われています。特にメスの場合、高齢での交尾や出産は感染症の原因となる可能性がありますので、注意が必要です。

さて、今度こそ交配です。
いきなり上手くいかないのは人間もハムスターも一緒。やはり段階を踏んでいかねばなりません。
以下のステップで進めていきましょう。
ケージ越しにお見合いさせる
いきなりオスメスを一緒にしたら、殆どの場合はケンカになります。まずはケージ越しにお見合いをさせてお互いの相性を確かめましょう。大抵はオスがちょっかいを出してメスにキーキー怒られますが、それが普通ですから心配は要りません。少しずつお互いの存在を意識させていくのです。
メスをオスのケージに入れる
1週間くらいお見合いをしたら、いよいよ一緒にしてみましょう。ハムスターは基本的にメスの方が強いですから、メスをオスのケージに入れます。大抵の場合は、オスがメスを追いかけ廻し、ケンカになってメスが勝つ。この繰り返しです。普段聞いた事の無いような声でキーキーと鳴きますが、どちらかが大怪我をするような事がなければ、放っておいて構いません。
・交尾をするのを待つ
勿論、メスが発情していないと事は始まりませんので、交尾をしなければ1週間くらい一緒にしておきます。それ以上は逆効果ですので、一旦別居させましょう。1週間のサイクルで、同居・別居を繰り返すのが良いと思います。うまくいけば、次第にメスがオスを受け入れるようになり、メスが発情していれば交尾を始めます。交尾の時間は約1時間。やがて再びケンカを始めたり、お互い無関心になったりしたら、交尾の終了です。
交尾が終了したら、お互い別々のケージに戻しましょう。一緒のままにしておくと、オスがメスを追い回して流産させてしまったり、逆にメスの気が荒くなってオスを攻撃したりします。また、後追い妊娠をさせてしまうと、母ハムの負担が大き過ぎますので、これを避ける為にも別居させた方が良いでしょう。

そうそう。どうしてもケンカばかりしている場合は2匹を引き離さねばなりませんが、ハムちゃんも興奮していますから、慌てて素手を入れるとかまれてしまう事があります。軍手を着けるなどして、怪我をしないように気をつけましょう。
また、交尾後、メスの陰部にロウの様な白い物が見られる事があります。これは膣栓と呼ばれる物で、オスが受胎率を上げる目的でメスの陰部に蓋をする為に分泌した物です。膣栓が見られたという事は、受精の有無は別として、少なくとも交尾が成立した事を意味します。膣腔から脱落し、床材の中から発見される事もあります。
なお、上記はジャンガリアンの繁殖経験に基づいて書かれています。ゴールデンはもっと発情期が判り易く、ケンカも余りせずスムーズに事が運ぶそうです。

  繁殖は焦らずゆっくりと!ケンカをしても慌てない!!


・ついにママなのだ!

ついに新しい命が宿りました。

妊娠すると、メスがオスを拒絶し続けますので、交尾が成立しなくなります。「急にケンカをするようになった」などという場合は、妊娠している場合が多いです。
そして、妊娠10日目位からお腹の膨らみが目立ち始め、もたもたと歩く様になります。
当然体重も増加し、更には神経質になり、こまめに営巣する様にもなります。

妊娠中は、以下の事に注意してあげましょう。
ケージを落ち着く場所へ移す
とにかく静かで余り明る過ぎない場所へ移します。それと、給餌給水以外はケージに近づかない事です。掃除は寝ている時にこっそりしましょう。勿論大掃除などをしてはいけません。
また、出産が近づくと巣作りを始めますので、巣材は多めに入れておきましょう。
食事にも気を使う
質とバランスが大事です。高タンパクで低カロリー、ビタミン・カルシウム豊富、を目指しましょう。ミルワーム・ササミ・鶏卵・ミルク・チーズ・煮干等を意識的に与えて下さい。主食も含め、給餌量は多め。通常の1.5倍位与えても構いません。
そうそう。出産直前の陰部からの出血は、胎盤形成の副産物なので心配は要りません。

そして、ジャンガリアン等のドワーフ種は21日前後、ゴールデンは16日前後で出産を迎えます。
巣の中から”きゅいっきゅいっ”っという鳴き声が聞こえてくるはずです。
出産自体は殆どが安産なので心配は要りませんが、問題はその後です。
子供を食べてしまったり、育児を放棄してしまったり。
その要因は様々ですが、母ハムが子ハムを保育出来ないと判断した時に、それは起こります。
育児放棄してしまった子を人間が育てたり、他のメスに育ててもらったりするのは相当に難しいそうです。
ですから、とにかく子食いや育児放棄をさせないような気配りが必要です。
ではどういう点に気をつければ良いのでしょうか。以下に挙げてみましょう。
とにかく刺激をしない
出産後は、しばらく掃除もしなくて構わないくらいです。大体生後10日目位からちょっとした掃除を始め、生後20日程で離乳するまでは、大掃除はしない方が良いと思います。とにかく、母ハムが安心できる環境を整えましょう。
引き続き食事に気を使う
妊娠中に引き続き、栄養の質とバランスには気を使いましょう。
子ハムに人間の匂いを付けない
いくらカワイイからといって、いきなり触ってしまうのは厳禁!仮に子ハムが巣に戻れなくてさ迷っていても、直には触らず割り箸の先に母親の匂い(おしっこ等)をつけたティッシュを巻いた物で戻してあげましょう。生後1週間としている文献もありますが、私的には、離乳までは無闇に触らない方が良いと思います。

  静かな環境と充分な栄養が必要!赤ちゃんには触らない事!!


・どんどん大きくなるのだ!ゴジラ上陸!うごうご…

さてさて、後はどんどん大きくなってきます。

ここではジャンガリアンの大まかな成長過程をご説明しましょう。
・1日目
ピンク色の素肌でうごめいています。
・3〜5日目
体表が黒っぽくなってきます。大体の毛色は判るようになります。
・6〜8日目兄妹なに?
体毛の模様がはっきりとし始めます。巣から出てくる子もいます。
・9〜11日目
目が開き始め、柔らかい物なら一人で食べ始めます。
・12〜14日目
はっきりと目が開き、一人で巣の外に排泄する事を覚えます。
・18日〜22日目
いよいよ乳離れします。

  とにかくどんどん大きくなるぞ!余り刺激をしない程度に観察しよう!!


・乳離れするのだ!

前項の通り、子ハムは大体生後20日前後で離乳期を迎えます。
離乳した子ハム達には、柔らかくて小さい物を与えましょう。
キャベツを小さくちぎった物や、ソフトタイプのペレットを小さく割った物などがお奨めです。
ただ、やっぱり母乳は大切。特別な理由がない限り、まだまだ母子は一緒にして起きます。

そして1ヶ月もしたら完全に親離れ。親子を別々のケージに移しましょう。里子に出すなら、この頃からが良いです。
その前でも、母親が子ハムを別の個体として認識し始めた時には同様に別居させましょう。
具体的には、母親が子ハムを攻撃して怪我を負わせてしまった場合です。
因みに、親子に限りませんが、一度離した個体を再び同居させる事は難しいと考えて下さい。

そして、2ヶ月もしたら、子ハム同士も1匹1ケージに分けましょう。
怪我をするようなケンカをしたり、交尾をする可能性も出てくるからです。
ハムスターは1匹1ケージが基本なのです。

  タイミングが大事!観察を怠るな!!


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