
YMR 陽一ミステリールポルタージュ
『わかったぞ! 陽一ワールドの謎が! 陽一ワールドとは実はテラフォーミングされた月での出来事だったのだ!』
ババン!
『どういうことだ キバヤシ!』
『これはあくまでオレの仮説だが、地球が何らかの理由で人類もろとも絶滅し、生き残ったわずかな人々が月に移り住んだのだ。そしててっとりばやく人口を増やすため残った少数の人間をクローンした。そしてクローン同士が何世代も交配を繰り返してさらに人口を増やした。その結果人類全てがシロウトには見分けがつかないほど似た顔ばかりになったのだ!』
『な、なるほど、筋は通っている』
『恐らく陽一キャラが異常に指が短いのはクローン同士の交配による遺伝子欠損、陽一キャラが皆同じような口のあけ方をするのも何世代にも渡りオリジナルの癖が受け継がれてきたからだろう。フィールドプレーヤーのほとんどの利き足が右なのも生き残った人間の多数が右利きだったからだろう』
『グ、グムー、完璧な論理だ』
『キャプ翼キャラが驚異的なジャンプをするのも月の重力が地球の六分の一だからなせる技だな』
『なるほど、だがまだ謎は残るぞ。変化球シュートが異常に曲がるのは一体どういう訳だ?』
『それについては……そうだな、こういう仮説はどうだろうか。まず月をテラフォーミングするにあたり月全体を透明のドームで覆う。こうしないと月の重力では大気がほとんど逃げてしまうからだ。そしてドーム内に大気をいれる。だがここで困ったことが起こった』
『困ったこと?』
『うむ、放射能の問題だ。宇宙の放射能をシャットアウトするためにはある程度の大気の厚さが必要になってくるのだ。しかし時間と人手の関係上ドームをそれほど大きくする事が出来なかった。それゆえ大気の濃度を地球より濃くせざるを得なかったのだ。そのため空気の摩擦が大きくなって地球上より変化球がよく曲がるというわけだ』
『なるほど、ファイヤーショットが本当に燃えるのも空気の摩擦が大きいからだな』
『その通りだ。ついでにいうと地平線が見えるフィールドも月であることと濃密な大気による光の屈折効果だと思われる。』
『しかしまだ謎は残るぞ。地球が滅亡した理由とは一体?』
『むう、それについてはキャプ翼がサッカー漫画に見せかけた格闘漫画という事にヒントがありそうだな』
『なにィ?』
『キャプ翼ではケンカの強い方が優秀なサッカー選手という傾向がある。例をあげるなら若島津は空手家、若林はボクシングの特訓で必殺セーブを編み出した。ムエタイ出身の選手もいたし、大空翼はキック一発でプロボクサー志願の男をKOした。また、2M以上の巨大な岩石を破壊するゴールキーパーもいればそれをあっさり打ち砕くほどの強力なシュートを打つストライカーまでいる』
『確かに……サッカーというよりは総合格闘技だな』
『それともうひとつ、ワールドユース編で行われた占いババァによる『サッカー神が降臨する』という謎の占い……。』
『むう……それも疑問だったんだがサッカー神とは一体? 結局姿をあらわさなかったが……』
『つまりサッカー神こそが地球を滅ぼした元凶というのはどうだろう。サッカー神とその12人の使徒達が世界でもっとも人気の高いスポーツのサッカーをモチーフにして作った総合格闘技『殺ッカー』を用いて世界を滅ぼし地球を征服した。』
『なにィ、そんなバカな!』
『だがそう考えるとキャプ翼ワールドでボール越しなら相手を殺しても反則にならないという非人道的なルールも説明がつく。あんな危険なルールを放置しておくのもスポーツではなく、世界を滅ぼしたサッカー神の使徒を倒すための戦闘訓練だからこそ許されているのだ。』
『な、なるほど、戦闘訓練ならばわざわざディフェンダーをシュートでふっ飛ばしてゴールを決めるというキャプ翼のストライカーの珍妙な行動も理解できる。大事なのはゴールを決めることではなくてシュートの破壊力なんだな?』
『そうだ。そしてキャプ翼ワールドのサッカーの世界大会もサッカー神に対する戦士を世界中から集めるための大会なのだろう。だがワールドユース編での実力ではまだサッカー神には勝てないと踏んだ月の指導者達が地球進攻を取りやめたためサッカー神は現れなかったのだ』
『なるほど、それならワールドユース編が打ちきりっぽかったのも説明がつくな。しかしあの連中ですら勝てないと思われるサッカー神の12使徒とは一体……』
『恐らくはゲーム版のオリジナルキャラ達だろう……。地球に潜入したテクモスタッフがゲームにカモフラージュして12使徒の実力を月にリークした……。だがそれに気付いたサッカー神はバンダイに版権を取り上げさせ妨害工作に出たと見るべきだな』
『なるほどな……それでキャプテン翼Jはクソゲーだったのか……。ところでサッカーのプレーヤーは11人だが12使徒の12人目はやはり後半出場してくるコインブラ君のか?』
『うむ……その線が濃厚だが実力的にはアルシオン君もありうる。スターバーストとかいう車田マンガみたいなネーミングの必殺シュートも使えば上空100Mまでジャンプして打ち下ろしてくるオーバーヘッドも使うしな……』
『上空100mからの打ち下ろしオーバーヘッドか……地球が滅ぶ訳だな……』
『うむ、そんな連中にはさすがに今の実力ではかなわん。恐らくワールドカップで翼達が優勝したときこそキャプ翼ワールドの秘密が公にされて世界選抜を組んでサッカー神を倒しに行くはずだ』
『む……むぅ、よもやキャプテン翼がここまで壮大なSF大作だったとはな……。しかしまだひとつだけ疑問が残るぞ。天才マンガ家高橋陽一がこの漫画を描いた訳は一体……』
『う〜む、天才の考えは我々凡人には及びもつかないが……恐らくは確実に滅びの道を歩んでいる現代人に対する陽一なりの警鐘なのかもしれんな……』
おまけの世界選抜チーム
FW
雷の力を宿した真☆雷獣シュートを開発した日向小次郎
ファイヤーショットとドラゴンシュートの合体技、サラマンダーツインシュートを開発したシュナイダーと火野リョーマ
MF
背中に天使の羽根が生えて自由に飛べるようになった大空翼
ついでに飛べるようになった岬太郎
自然大好きのナトゥレーザ君
DF
ムエタイ出身ブンナーク君(必殺技、ベリーロールソバット)
多分怪しげな中国拳法の使い手と思われる肖竣光(必殺技 反動蹴速迅砲)
ルチャ代表ガルシア君 (必殺技 さよならサッカーさよならみんな)
何故か選ばれる石崎君 (必殺技 顔面ボレーシュート)
GK
頑張りすぎて人の壁を超えてしまったスーパー頑張りゴールキーパー森崎君