24歳の3月31日

 

 

AM6時45分に起床。
実家に一回戻って朝食を御馳走になった。


実家から帰還したあと、手持無沙汰になったので、洗濯ものの整理をしたり掃除機をかけてみたり。
部屋は相変わらず奇麗というには散らかっていて、散らかっているというには奇麗というなんとも中途半端な様相を呈している。
今度の部屋は前の部屋みたいにならないよう、マメに掃除をしよう。


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決意を新たにしたところで、なんとなく数年前のパワプロがやりたくなったのでおもむろに引っぱり出してやってみた。…悪くない。
指の感覚はさっぱりだったけどコース・球種の勘はそれなりに働いてくれた。

さんざん練習したゲームを久々にやってみると、微妙な心境になる。
あの頃なら…!と腕が落ちて悔しい気持ちとか、今さらな…。という別に俺は悔しくなんてないんだぜっていうよくわからない見栄(そもそも誰に対してだ?)みたいな気持ちとか、単純に懐かしいというかそのゲームを新鮮に見ることができて嬉しかったりだとか、むしろ他によくやるゲームができたという意味で喜ばしいというか安堵のような気持ちとか、まあとにかく、いろいろだ。


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さて、話は変わるが履いているスニーカーがボロボロになったので靴を買いに行くことにした。気がつけば実は1年半ぐらい履いている。…ボロボロになるわけだ。

買いに行く途中、なぜか頭の中で

”あの頃すっごく流行っていたから買いに走ったこのスニーカー 今では世界中たったひとつの最高のボロボロ靴さ”

とどっかのマサラタウンのサトシ君が歌いそうな歌詞が頭をよぎった。

…が、あいにく普通の大学院生である俺は、そんな大層なところにはでかけてない。
ついでにいえば、年月のせいでボロボロになった靴を「最高のボロボロ靴」なんて称賛する気になれるほどおめでたい奴でもない。
冒険家でも旅人でもない俺が日常生活以外でこの靴で回ったのは、せいぜい大阪と山梨とちょっとした登山・河川敷バーベキュー(2回)・花見・花火大会・鷲宮神社(2回)・学会に行く途中で迷った山道・サークルの湘南合宿(3回)とコミケ(3回)ぐらいだ。調布から湘南へ徒歩で行ったとき時はさすがにこれじゃなかったと信じたい。

……前言撤回。意外と世話になったな、このボロ靴。
小学校だったら「がんばったで賞」ぐらいならあげてもいいかもしれない。

そんなわけでスニーカーを買い替えた。
黒で前より若干無骨な感じのだ。
予算の都合上安物で済ませたから、今回はこんなに持たないだろう。


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突然ライトノベルでも読んでみようかと思ったので(自分には珍しいことだ)、帰りに本屋に寄った。
特に何か読みたい当てがあったわけでもないので、適当にタイトルを眺める。

なんとなく『イリヤの空 UFOの夏』というタイトルに心をつかまれたので、一冊だけ買ってみた。
自分でもよくわからないが『UFO』の部分が非常に魅力的に感じたようだ。この年になって本を買う理由がUFOという単語に惹かれたからというのもどうかと思うが、こういうところは年齢を重ねても本質的には変わらないものなのかもしれない。
ああ、でもよく考えればいつもはタイトル買いなんてしないか。

家に帰ってからベッドに寝転がって読んでみた。

――ああ、しまった。
30ページくらい読んでから気付く。

…これ学園青春ものか。
いわゆるボーイ・ミーツ・ガール系の青春ラブストーリーってやつだ。
別段、ボーイ・ミーツ・ガールの話が嫌いなわけじゃないが(むしろ好きなほうなんだろう、たぶん)、なんとなく今まさに学生じゃなくなる自分が読むには、別の意味で重い気がした。

軽く落胆の気持ちはあったけどそのまま読み進めてみた。内容は期待していたものは若干違ったけどそんなに悪くない。もうちょっとSF色か冒険色が強かったらと思ったが、意外と楽しく読めた。
気が向いたら続きを買ってみるのもいいかもしれない。

ちなみに俺がタイトルから期待していた内容というものは、もっとUFOを探しにみんなで山籠りとか情報収集とか、アクティブに動くようなヤツだったりする。


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夕方は須藤のゲームのためにちょっとmp3をいじった。
実はhttp://sudo.narutan.jp/の方で須藤のゲームの体験版の配布も始まったので、興味がある人にはぜひやってもらいたい。
詰めの部分ではあまり参加できなかったけど、自分も一応一部シナリオを書いたりSEやBGMを探したりしている。

今後しばらくは自分の余暇はこれと自分のゲームに費やされるんだろう。たぶん。
…それとも今後はこういう「ものをつくる」ことに自分の余暇を費やそうという気力もどんどん減っていくのだろうか?
”それだけは、なんとしても、避けたい”
そう思うが、あとは自分の気力や性格と相談するしかないのが辛いところだ。


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それ以降は、夜になるにつれて落ち着かなくなっていった。
いや、こうして行動を振り返ると朝からなんだか落ち着いていないような気もするのだが。とにかく、何か緊張しているのは間違いない。

それは明日からのことに対する不安だったり期待だったり、今日までの自分を名残惜しむ気持ちだったりさっさと変わりたかったりと、たぶんそういうものなのだろう。


まあこうして、ちょっと落ち着かない24歳の3月31日――つまりは俺の学生最後の日――は過ぎていく…はずだった…。