「さくらといつものお友達」


「ひとまず、病室にもどろう・・・・」

小狼は知世が記憶が戻ったとはいえ、身体の方が心配でひとまず知世を病室に連れていくことにした。

小狼が知世を病室まで連れてくると、病室に誰かが居ることに気がついた。
「誰かいるのか?」
「あ・・・・さくら・・・・」
小狼が病室をのぞくとそこにいたのは、なんとさくらだった。
「あ、小狼君・・・・昨日はいきなり病室を飛び出したしてごめんね・・・・」
「きのう、知世ちゃんにあんな事言われて、ちょっとびっくりしちゃって、病室飛び出したけど・・・・やっぱりわたし、知世ちゃんの事心配だから・・・・」
そんなけなげなさくらを見て、小狼が胸が痛くなっていた。
そして、そんなけなげな、さくらの心配を取り除いてあげようと早速知世の記憶が戻った事をさくらに小狼は伝えようとした。
「さくら、実は・・・・」
「小狼君、知世ちゃん病室にいないけど?どうかしたのかな・・・・」
小狼が知世の事をさくらに言おうとする前に、先に知世が病室にいないことについて、小狼に訪ねてきた。
「ああ、それについてなんだが・・・・」
小狼がその事についてさくらに説明をしようとしたその時小狼に少し遅れて知世が病室に戻ってきた。
「李君、歩くの早いですわ・・・・あ・・・・」
「と、知世ちゃん・・・・」
「そ、そっか・・・知世ちゃん小狼君と一緒だったんだね・・・・わ、わたしお邪魔だったね・・・・そ、それじゃわたし、もうかえるね・・・・」
小狼と一緒にいた知世を見て、さくらはその場を出て行こうとした。
そして、入り口に立っている知世の横を顔をうつむいたまま通り過ぎようとした時だった。
「さくらちゃん・・・・まってくださいな」
「!?」
知世がさくらを呼び止めた。
そしてそれを聞いたさくらは少しビックリしていた。
「今・・・さくらちゃんって呼んだ?」
「はい、さくらちゃんって呼びました」
「木之本さんって呼ばないの・・・・?」
「そんなな・・・さくらちゃんって呼んだらだめなんですか?」
「そんな事・・・だって昨日は・・・・!?知世ちゃんもしかして記憶が!?」
「はい!戻りましたわ!」
そう、さくらはようやく知世の記憶が戻っている事に気がついたのだった。
「と、知世ちゃん・・・・」
「ま、まぁ・・・・」
さくらは嬉しさのあまり泣きながら知世抱きついていったのだった・・・・。
(よかったな・・・・さくら)

さくらが泣き止むと、さくらと小狼はきのうまでの事を知世に説明をした。
「・・・・まぁ、それではわたしが李君の事を?」
「うん・・・・わたしあの時はビックリしちゃった・・・・だって知世ちゃんが小狼君の事を好きだって言うんだもん。」
さくらは知世のきのう知世が小狼の事を好きだって言ってた事を知世に説明をした。
「それでね・・・・?知世ちゃん?」
先ほどのさくらの説明を聞いた知世は、何かを考える様に目を閉じて黙っていた。
「知世ちゃん?どうか・・・・したの?」
心配して話かけてくるさくら。
それを聞いた知世はゆっくりと目を開いて、何かを決心した様にさくらと小狼に話かけてきた。
「さくらちゃん、それと李君、聞いてもらえますか・・・?」
「なんだ?」
「なあに?知世ちゃん」
知世の話しに耳をかたむける二人。
「記憶を無くしていた時のわたしが言っていたこと・・・・」
「あれは・・・・あれはわたしの本心だったと思います・・・・」
「!?」
「と、知世ちゃん!?それって!?」
「・・・・はい、わたしは李君が・・・・李君の事が・・・・好きなんです・・・・」
それは思いがけない告白だった。
「う、嘘でしょ知世ちゃん!」
「だ、大道寺、こんな時に冗談をいうなよ!」
さくらと小狼は知世の言った事が流石に信じられなかった。
「これは・・・・わたしの本心・・・ですわ」
「記憶を無くしていた時のわたし・・・・その時のわたしの気持ちは、今まで言えなかった本当の想いが形になって現れたのかも・・・・しれません・・・・」
知世は自分の気持ちを正直に伝えた。そして知世はある事をこの時決心していた。
「と、知世ちゃん・・・・わたし・・・・わたし・・・・」
知世の本当の気持ちを聞いて、さくらは知世になんて話しかけたらいいか、そしてどう接していいか解らなかった。
それを見ていた知世は先ほど決心をした事についてさくらに話した。
「さくらちゃん・・・・わたしさくらちゃんにお願いがありますの」
「な、なあに知世・・・ちゃん」
「わたしに・・・・イレイズのカードを使ってください。」
「!?それって・・・・」
さくらが驚く中、知世はさらに話つづけた。
「わたしは李君が好きです・・・・けれど、さくらちゃんの事も大好きなんです・・・・」
「知世ちゃん・・・・」
「今の関係を・・・・壊したくないんです・・・・だからイレイズのカードを使って、わたしの李君への想いと遊園地の事があった日からの・・・・記憶を消してほしいんです」
「そ、そんなこと・・・・」
知世が提案してきた事にさくらは驚きを隠せなかった。
そして、知世どんな想いでこの提案をしてきたか考えると 知世のこの提案にどう答えたらいいか解らなくなっていた。
「さくら・・・俺のも遊園地からの記憶を消してくれ・・・・」
「!?」
さくらが迷っていると、小狼まで記憶をけしてくれとさくらに話かけてきたのだった。
「俺もこんな状況で、これまで通りさくらや大道寺と接していく事ができそうにないから・・・・頼む、さくら」
小狼も知世っと同じ気持ちだった。
「小狼君・・・・」
そしてそんな二人の気持ちにさくらは答えるようにした。
「知世ちゃん、小狼君・・・・わかったよ、わたし・・・・イレイズのカード使うね」
さくらはみんなの想いの為にイレイズのカードを取り出し呪文を唱え出した。
「さくらの名において命じる!知世ちゃんの小狼君への想い、小狼君、知世ちゃん・・・・そしてわたしの遊園地に行った日からの記憶を消去せよ!!イレイズ!!」
その呪文を聞いて小狼と知世は驚いた。さくらは自分の記憶までイレイズで消そうとしていたのだ。
「さくら!なんでお前まで・・・・」
「そんなさくらちゃんまで・・・・」
「いいの・・・・わたしもこの数日間この事・・・忘れたかったの、いいのこれで・・・・」
病室が光に包まれる・・・・。

・・・・

「おはようございます、さくらちゃん!李君!」
「オハヨ!知世ちゃん!!」
「おはよう」
教室での朝、いつもの様に挨拶をかわす3人の姿があった。
そして挨拶が終わると三人はきのうの事について話だしていた。
「きのうはなんで私達、病室にいたのかな?」
「さぁ、なんででしょうか?李君、わかりますか?」
「いや、解らないが・・・・さくらがイレイズのカードをもっていた所を見ると、なにか3人の記憶を消したには違いないと思うが・・・・」
「けど、考えても解らない事ですし、もういいのではありませんか?」
「そうだよね、知世ちゃん。今もいつも通り何も変わっていないんだから・・・・ね!」
「・・・・ああ、そうだな」
「あ、先生がきたよ」

こうして、さくら、小狼、知世、この三人の関係はしばらくの間はこのまま続いていった・・・・。

けれど 知世の想いは・・・・
「なにも変わってない・・・・たしかにそうですわ」
「イレイズのカードを使っても、人を好きになる気持ちを消すことは・・・・出来なかったようですね・・・・」
「やっぱり・・・・わたしは・・・・」

END

■あとがき■


このシリーズを最後まで読んでくれてありがとうございました。
一応、今回の小説のテーマなんですが、それは「切なさ」を だして書こうと思いまして書いてみました。
なんていうか、CCさくらの原作のイメージを壊さずに、知世と小狼の話を書こうと思ったらなんか切ない話しかない!って感じになってしまったんですよね(笑)。
もし、小狼 知世のハッピーエンドな話を期待していた方ごめんなさいです。

で、今、小説の新シリーズを書いてます。
今度の小説はSS派の人とST派の人も楽しめる小説を考えてます。
時間はかかりますが、読みたい!と思った方気長にまってて 欲しいです。

それでは、ここまで読んでくれてありがとうでした!

管理人
ニセ大地

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