「さくらと知世と小狼のキス」

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「え!?、劇の練習・・・・?」
「うん!!」

放課後の教室でさくらと知世が小狼に何か頼み事をしていた。
「そうですわね、あと1週間しかないのですしね」
「うん!あと1週間でクリスマスか・・・・」
そう、あと1週間でクリスマス・・・・そしてさくら達はクリスマスの日にクラスのみんなと一緒に、クリスマス会をする事になっていた。
そしてクラスを何人かの班に分けて各班事になにか出し物をしないといけなのだった。
そして一緒の班になったさくら、小狼、知世は3人で何か劇をしようと決めたのだった。
「練習といってもまだ何をするかも決めてないだろ?」
「あ、それなら心配ないよ小狼君!ほら・・・・」
心配して訪ねた小狼だったが、心配無用とばかりにさくらは小狼に向けてなにかを差し出してきた。それはなんと劇の台本だった。
「これ、どうしたんだ・・・・?」
「知世ちゃんがね、早速3人で出来るような劇の話を考えてくれたんだよ」
「大した話ではありませんが、3人でするには丁度良いお話だとは思います。」
「へ〜(さすが大道寺だな、やる事が早いや」
もう出来上がっていた台本を関心しながら小狼はパラパラとめくって見てみた。
「で、どういう話なんだ?」
「おおまかな、ストーリーをいいますと、悪い魔女にさらわれたお姫様を、王子様が助ける…ってお話ですわ」
「なるほど・・・・ん?これまだ最後まで・・・・」
台本を見ていた小狼は、台本に話が最後まで書いてないことに気づいた。
「あ、実はまだ最後のシーンを考えてる所なんですの」
「けど、もう少しで完成しますので、心配しないでくださいな」
「そ、そうか・・・・」
小狼が知世の事を聞いていたら、さくらが横から二人の話に割って入ってきた。
「で、知世ちゃん!配役はどうするの?」
「はい、もちろん王子様は李君にしてもらうとして・・・・で、」
「それで、お姫さまはさくらちゃんに、わたしは魔女の役を・・・」
知世の話を聞いて小狼はドキドキしていた。
以前学芸会でさくらは王子、小狼はお姫様をしたとはいえ、今回は立場は逆、それにまたラブシーン見たいなのがあると思うとドキドキが止まらなかったのだ。だが・・・・
「あ、今回は知世ちゃんがお姫様をしたら?」
なんと、さくらが知世にお姫様役を進めてきたのだ。
「え!?」
「あ、なんか台本読んでたら、お姫様のイメージって私より知世ちゃんの方が似合ってると思って・・・・ね小狼君!」 「あ、ああ、たしかに・・・・」
確かにそうだった。
小狼も台本を読んで、お姫様のイメージが知世のイメージにぴったり当てはまるとは思っていた。
だが、小狼の場合はさくらがお姫さまの役をするということで、あえて何も言わなかったのだが。
「ね!それにわたし魔女の役って面白そうだし、やってみたいなぁ・・・・いいでしょ知世ちゃん?」
「さくらちゃんがそう言うなら・・・・」
さくらの勢いに負けたのか、知世は提案をうけたのだった。
「じゃ、小狼君もそれでいい?」
「あ、ああ」
「それじゃ、明日から頑張って練習しようね!」
さくらは元気よく二人にそう言うと、今日はみんな帰路に着くことにした。

家に帰った知世はカバンの中から台本を取り出した。
そしてもう一冊カバンの中から台本を取り出した。
そう、小狼には出来てないといっていた台本は実はもう完成していたのだった。
そして、知世は椅子に座り、その台本をみならが一人呟いていた。
「まさかさくらちゃんがあんな事言うなんて・・・・」
「この台本どうしたら・・・・」
残りの台本に書かれているシーン、それはお姫様と王子様のキスシーン・・・・
「さくらちゃんと李君の為のこのシーン・・・・」
「わたしは李君のことは、もう諦めると決めたのに・・・・」
「きめたはずたのに・・・・」



次の日からさくら達の劇の練習は始まった。
基本的に真面目な3人であった為、劇の練習は順調に進んでいた。
それに知世の書いた台本は凄く良いできで、3人でする劇でも見る人を飽きさせない内容だった。
「ふ〜〜、疲れたよ〜」
「お疲れ様ですわ、さくらちゃん」
知世はそうさくらに言いながらさくらにタオルを渡す。
「あ、いいよ知世ちゃん。それにお疲れなのは知世ちゃんの方だよ〜〜」
そう、知世は台本書いたばかりか、みんなの衣装まで作り、そしてお姫さまの役の練習までバッチリこなしていたのだった。
「そんな事ありませんわ」
「いや、あんまり無理はするなよ大道寺」
「そうだよ知世ちゃん、あんまり無理しないでね」
さくらと小狼は知世を心配して声をかけた。
だが、知世は心配なんていらないとばかりに劇の準備をどんどん進めていった。
「それでは、今日の練習はこれぐらいにしておきましょうね」
「うん、あ、そういえば台本の続きは知世ちゃんできてるの?今日の練習で今ある台本のシーンまできちゃったけど?」
さくらは知世に台本の続きがどうなってるのか聞いてみた。
「あ・・・、一応完成はしてますわ」
「あ、そうなんだ、それじゃ明日からそのシーンの練習だね!」
「そ、そうですわね・・・・」
そう答えた知世は困惑していた。
残りの台本にはお姫様と王子様のキスシーンが含まれていたからであった。
知世はこのシーンをどうするかまだ迷っていたのだった。
「あ、けど知世ちゃん、明日はわたし家の用事があって練習できないだ。」
「そうですか?それじゃ明日は李君と二人で練習しておきますわね」
「うん。小狼君もそれでいいの?」
「俺は、べつにいいけど・・・・」
こうして、明日はさくら抜きで小狼、知世の二人で練習することになった。
(明日は大道寺と二人でか・・・・しかし、このあとのシーンってどうなってるんだろ?)
小狼は帰りながらそんな事を考えていたのだった。

自宅に帰ってきた知世は、また台本を広げ、考え事をしている・・・・。
「よりによって、明日はさくらちゃんがいないなんて・・・・気持ちが揺らぎますわ・・・・」



次の日の放課後、小狼は劇の練習の為に教室に残っていた。
「遅いな、大道寺のやつ・・・・」
そう、この日はさくらが家の用事の為に練習は知世と小狼、二人ですることになっている。しかし知世は小狼に教室でまっている様に伝えるとどこかへ行き、そのまま、まだ戻って来ていないのだった。
「どうしたんだ?・・・そこらへんを探しにいくか?」
少し戻って来るのが遅いと思った小狼は知世を探しに行こうとした。すると・・・・
「李君、お待たせしましたわ!」
と、知世が教室に戻ってきた。
「大道寺、いったいどこに行っていたん・・・!?」
戻ってきた知世に遅くなった理由を聞こうとした小狼は、その知世の姿を見て驚いた。
「大道寺・・・その姿は?」
「おほほ、李君、お姫さまに見えますでしょうか?」
「あ、ああ」
そう、知世のその姿は[お姫様]そのものだったのだ。
「どうしたんだその衣装は?」
「はい、実はきのう劇に使う衣装が出来上がりましたので、今日の練習はこの衣装を着て、本格的に練習をしようかと思いまして」
「そ、そうか・・・・ってことは、まさか・・・・」
「はい、もちろんですわ!李君の衣装もこちらに用意させてもらってますわ!!」
そう知世は言いながら、小狼がきる王子の衣装を横から取り出した。
小狼は、一瞬衣装を着るのをためらったが、知世に何を言っても無駄だと解っているので、しぶしぶ、衣装を着ることにした。
「それでは、わたし後ろを向いていますので、李君、着替えてくださいな。」
「あ、わ、わかった」
小狼は知世が後ろを向いたのを確認して、王子の衣装に着替える事にした。
「(しかし、大道寺はよくこんな衣装作れるな・・・・)」

小狼がそんな事を考えながら、上半身の服を脱ぎ服を着替ようとした。すると・・・・

「李君って、いい体つきしてますわね!!」
「へ!?」

小狼は驚いて知世の方をみると、なんと知世はビデオを、回しながら小狼の方を見ていたのだった。
「だ、大道寺!、な、なにをしてるんだ!」
「あら?見ての通りですわ!せっかくですので、李君の着替えるシーンをビデオに撮っておこうかとおもいまして」
知世は小狼のそう話したあとも、ビデオを撮り続けていたのだった。すると・・・・
「も、もう、やめとけよ・・・・」
小狼は上半身裸のままビデオを撮るのを止めさせようと、小走りに知世の方へとやってきた。その時だった。

ガシャ!!!

「う、うわ!?」

小狼は知世に近づいた瞬間、焦っていたせいか、机に足が引っかかり、知世を巻き込んで、おもいっきりころんでしまったのだった。
「イタタ・・・す、すまん、大丈夫か?大道・・・・!?」
小狼が知世に謝ろうとしたのなだが、こけた拍子で小狼は 知世を押し倒して上におおいかぶさる様な格好になっていたのだ。
小狼は慌てて、知世から離れようとした。しかし知世が小狼を離さないとばかり裸の上半身に両腕を回してきたのだった。
「な、なにを、し、してるんだ」
小狼は知世のその行動に顔を赤くしながら、驚いてた。
そんな小狼をしりめに、知世はそのまま小狼に話かけてきた。

「李君、今日の劇の練習って、なにをするかご存じでした?」
「そ、そんなことしらない、そ、それより早く手を・・・・」
「今日はお姫様の王子様の・・・・キスシーンの練習をする予定でしたのですわ!」
「な!?き、キスシーン!?」
「はい、丁度こんなふうに、抱き合ってキスをするシーンですわ」
「・・・・!?」

知世はそう小狼に言うと、目を閉じて小狼の口に軽くキスをした。

「な、な!!」

小狼は知世がいきなりキスをしてきた為、動揺してまくっていた。
「李君、これは劇の練習ですわ!あまり気になさらないでくださいな」
知世はそう言うと、さらに小狼にキスをしてきた。
「ん、ん・・・・」
今度のキスは先ほどのキスとは違い、少し長いキスだった・・・・。
「王子さま・・・・」
劇の練習のつもりなのか、知世はキスをおえると、劇のセリフと思われる事を言ってきた。
「李君、このあと王子はお姫様を抱きおこして、愛の告白をして、劇は終りですわ」
「・・・・」
「李君?」
「!?あ、ああ・・・・」
小狼はようやく我に返ったのか、知世の言っている事に気づいて、知世を抱きおこし、そして自分も起き上がり、知世の指示する様に、王子の役をしたのだった。
「これで、大体の演技は終わりですわ!」
「大道寺・・・・」
「なんですか?李君」
「そ、その、なんだ、さ、さっきのキスの事なんだが・・・・」
小狼は先ほどキスの事について知世に聞くことにした。
「あれは、もちろんキスシーンの練習ですわ。だからあまり気になさらないでくださいな」
「し、しかし本当にする事なんてなかったんじゃ・・・・」
「おほほほ、李君はやっぱり、さくらちゃんとあのシーンをしたかったんですか?」
「な!?なんで、そ、そんなこと・・・・」

小狼の質問をごまかしてるのか、はぐらかしてるのか、知世は小狼にキスについて、本当のところは話さなかったのだった。

「とにかく、これでさくらちゃんのシーンを練習したら、劇はバッチリですわ〜〜〜」
「(お、俺のファーストキスが・・・・けど・・・大道寺の唇ってやわらかくて・・・ってなに考えてるんだ!オレが好きなのはさくら・・・・)」

元気いっぱいの知世の横で少し、少し複雑な心境の小狼であった。


「おほほほほ、さくらちゃんにはお悪いとは思いましたけど、李君のファーストキスはわたしがもらいましたわ!!」
「わたし、まだ李君の事あきらめませんわ・・・・」

エンド

あとがき
えー、この小説、15禁って事で、公開しなかったんですが、別に15禁じゃないかな?と、思いまして、公開になりました。
まぁ、読ませてってメールも多かったってのも、ありますけど(笑)

みなさま、満足していただけたでしょうか?

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