20140503

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・・お知らせ・・


こは 1995年の 竹僊堂 最初のページで

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誰もが知っている 江戸時代の歴史資料 の内から、知的興味を

持ってご覧いただける1点を(当店所蔵品の中から選び)つたない

私見の解釈を付けてご紹介しています、ご意見等お寄せ下されば

誠に幸いと存じます。



【 今月の資料 】 は 江戸時代末期に発行された 『瓦版』 です。






拡大写真


  
 
  
 
 
  
 
 







  




 








 
 

 
 
 




 

  
 
 
 
 
 








  
 
  










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(24.3cm  ×  17.0cm)

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● これぞ 瓦版 と言える江戸時代のニュース速報ですが、この一枚が

 単に < 江戸の火事> を大阪に知らせた<号外>の役目だけ

 では終わらずに、今となっては 当時のいろいろな状況を、

現代に伝えてくれています。

・・・・・・・・・・・・・・【 読み下すと 】・・・・・・・・・・・・・・


『 さるの年 九月二十九日 戌の上刻、 新吉原 江戸町二

丁目より出火 風強く くるわ内 残らず焼失、それより田町

 一丁へ飛火いたし、一丁目より 袖すり稲荷迄 焼けぬ  

 今又、 浅草寺 経堂 へ飛火  燃え上り そうろうところ、 

    早速 消し止め そうろう 、

   同夜 辰の刻 火鎮ず。

 十月六日 


(墨印) 〔 大阪 内平野町二丁目 江戸三度定飛脚所 和泉屋九右衛門 〕

(墨印) 〔 江戸三度  定飛脚仲間 〕    』


・・・・・・・・・・・【 と言う内容です】・・・・・・・・・・・


(1) 『 火事と喧嘩は江戸の華 』 と言われた頃の 重大ニュースが、遠く離れた大阪

  の地に 日数の単純計算では 所要、約七日(9/29〜10/6)で報道されています。

●  当時の ひと月は 太陰暦で30日です。




拡大写真


拡大写真



拡大した墨印の画像です 江戸三度定飛脚所 とあり
一ヶ月に3度江戸〜大阪を往来しているのが判ります。


(2) 大火事は江戸だけでは無いでしょうが、・・・何でも自慢したがるのが、 江戸っ子とか?


●    昔も今も変わらずに 江戸の事件は 天下の大ニュース になります。 

    大火事ともなれば、野次馬は大阪の地にまでおよぶのでしょう?


●     いや本当のところは、今も昔も世界中は経済最優先で、       

  大江戸を得意先とする大阪商人が、

 一刻も早く天下の異変を知っての ひと儲けや、

 思わぬ大損を避けたい商魂から発した

 特だね情報源に他ならない と思うのですが。


●    この粗末な一枚の紙切れでも、それが最速情報ともなれば    

万金に値する事もあったのでは・・・・。


(3) 申(さるのとし) 九月廿九日とは・・・ ≪ 増補 武江年表≫ 東洋文庫・平凡社に、

萬延元年 庚申(1860年)九月二十八日 亥 刻 過 ぎ、江戸町二丁目

娼家 紀の字屋六郎 が屋上より火起こり・・・・とあります。微妙に違うの

ですが、 度々 炎上した 吉原で 申の年と、九月二十八(九)日の二つの

条件に叶うのは これだけです。≪増補 武江年表≫ とこの刷り物の

どちらが正しいかは今後の事として、兎に角 この≪江戸出火の瓦版≫は


●   萬延 元 庚申(1860)年十月六日 版行(出 版)と 推定できます。


( 推定刊年はさる方からの御教示です、茲に御礼申 し上げます )




拡大写真


(4) 拡大した版面を御覧下さい、≪木活字版≫であることが
    よくわかり、日付もその都度に入れ替えたようです。 


●    木で作った活字を、通称≪木活≫と言い、木活を組んで刷る印刷で初期のものは

≪古活字版≫(古活字本とも) と言われて、桃山時代(文禄年間)に

豊臣秀吉の≪朝鮮の役≫で 武将が持ち帰った

≪活字印刷機具≫に端を発した印刷方法ですが、

その後の約50年間に、日本の出版事業を

飛躍的に発展させる要因となった当時の最新技術でした・・・・・・。


(古活字版の資料については別の機会に展示します)


●   ≪古活字版≫は、 すでに出来上っている活字を版組するために、  

   製版が短時間でコストも低く小部数の出版が可能な事など

いろいろ利点があって取り入れられた 大変有効な印刷方法でしたが、

いくつかの欠点も含んでいて、その一つに 出版事業には重要な要素の

著作権の問題があります。


●   我が国では版木の存在そのものが版権 = 著作権 であり、

版木(版権)を売買する版木市が明治以後も存在したと聞いています。

出版当初から、版木を所有することが版権:出版権:著作権を保持すると

いう慣習があったなかで、桃山時代に取り入れられて一躍出版文化を

発展させた《古活字版》印刷ではありましたが、組み上げて刷ったあと、

活字をバラバラに解く活字印刷技法は版権の保持がむつかしく、

又 組版のままを保存しておいて再び出版することは、本来

おなじ活字を何度も繰り返し使える《活字版》印刷の利便性に反するもので、

江戸時代になり書物の需要が急増して出版数が大量になってくると、

通常は一面の版木に彫った《整版》で、本を刷るように戻りました。



しかし、江戸時代末期になっても(近世)木活字版は

少数ながら続いていましたので

この<木活字>印刷の持つ要素が、至急を要する

瓦版に合致することは当然です。

しかし、瓦版がすべて木活字版ではなく、、

むしろ少数に属します。

一般に見る瓦版は絵入の一枚摺りが多くて、

大衆性があり訴える力も強かったようで、

幕末明治の、新聞に発展しました。

当、瓦版は内容本位の 号外⇔本来の瓦版 といったところでしょうか。



ところで・・・

子供の頃に誰かに教わった記憶の、瓦に字を彫って墨で刷ったから

≪ 瓦 版 ≫ と言ったのだ、と云うのは本当でしょうか?

現物があれば、一度見てみたいと思っています。



(5) 他のポピュラーな 瓦版 に比べて、目をひく挿し絵や彩色も全くない、

●  この粗末な ≪ 瓦 版 ≫ が果たして現在、何枚保存されているものか不明ですが

郵政省の政策研究機関に ≪郵政研究所≫ というホームページがあり

その 郵政総合博物館 のサイトの、

≪災害情報と飛脚≫ の項に 同種版の ≪瓦版≫ の展示があります、

リンクしましたので、比べて見てください。

 月日と発行所は違いますが見出し文字の ≪江戸出火≫ の木活字が同じです。

詳しく見れば もっと同じ活字があるでしょうし、

同種類を多く調べれば

当時の情報システムの詳細が実証出来るかも知れません。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

郵政省 ≪郵政研究所≫ 所蔵の、

同種類の ≪ 瓦 版 ≫ の展示を見ることができます。

ココをクリック

http://www.iptp.go.jp/museum/history/siryou/21.html

≪郵政研究所≫ メイン ホームページ アドレス はこちら。
( http://www.iptp.go.jp/



***注記・・・現在、≪郵政研究所≫の展示は終了したようです。代りに【検索 1 2 】を添付します。***
***(2004/12/25 追記 )***


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●  そして当時、この≪瓦版≫は果たして、お店で売られたものか、

それとも お得意先へのサービス で届けたのか、

テレビドラマの時代劇のように

町で配ったか。

?


(6)  文面の文字を見ると、当て字や誤植がいっぱいで、いかにも

大急ぎの ≪ 号 外 ≫ という雰囲気が伝わってきますが、

切り詰めた短文が今見て来たような感じで

感心しています。


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● 瓦版の発行は火事から七日後

● この 『江戸吉原の大火』 があったのは、萬延 元(1860年)今から140年前でした。


( 不完 )





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