歴史から学ぶ

21世紀の資本 累進課税 2016/03/10

参考書籍:Le capital au XXIe siècle/Thomas Piketty 著/Éditions du Seuil 出版/2013年9月発行

累進課税

累進課税は近代的再分配で限定的な役割と考えてはいけない 税率は大きな所得や資産に対して大きな力を持つ また、不平等全体構造に影響する 所得と資産の上位階層に対する累進課税は次のことを部分的に説明している (1)資産集中が、1914-1945年の衝撃後、黄金時代の天文学的水準に戻っていないこと (2)1970-1980年代以降、米、英の高所得者への累進課税の大きな減少が高報酬の人たちを急拡大させたこと 戦後の高率累進課税と正反対にある (3)過去数十年の税競争の拡大は、資本の循環の文脈の中で、資本所得の前例のない逸脱した体制の進展に導いた 1)今、世界の至る所で、資本所得は累進課税から逃れる 2)欧州の租税回避地域の小国が、税逃れに関係している 3)租税回避地の特徴 a.会社利益課税の軽減 b.利息、配当、他の金融所得の税免除 c.労働所得の慣習法の税制からの免除 その結果、多くの国において、上位所得階層は税課徴金が後退したか、後退途上である 例 仏、2010年、推定 全体課税率、47%対国民所得 最貧50%の課税率、40%-45% 次の40%の課税率、45%-50% 最上位5%の課税率、下落する 最上位1%の課税率、特に下落する 最上位0.1%の課税率、35% 1)最貧者の高税率の原因は、消費税と福祉拠出金による 仏で、課徴金の3/4が消費税と福祉拠出金 2)中産階級の税、課徴金のわずかな累進性は、所得税の上昇による 3)反対に、上位1/100の後退は、次が原因である a.資本所得の減少 b.累進性尺度から大きく逃れていること c.資本ストック課税が清算されていない d.累進性から程遠い このベル型曲線(最貧、最富で低く、中産階級で高い)は、欧州諸国や米で見られる もし、社会階層上位の税減が確認され、将来拡大すると次の事態となるだろう (1)富者の税減は、重大な結果をもたらす (2)資産不平等の原動力と資産集中が回帰する (3)富者の脱税は、税、福祉国家に関する同意を損なう (4)低成長期に、この同意は脆弱となり、中間層は上流階級より多くの税を支払うことになり、これは受け入れられない (5)この変化は、個人主義と利己主義を促進する 理由 1)全体システムが不公正だから 2)なぜ他人のために支払い続ける必要があるのかと考えるから 現代福祉国家は次を原動力として、かつ基本とする (1)国家の基礎となる税制は、最小の累進性を維持すること (2)少なくとも、最上位層に対して減税となることは、ありえないこと 税システムの累進性は、所得階層に視点を置いているが、相続資産を考える必要がある 相続資本所得だけでなく、相続資本そのものも考えるべきである 理由 (1)相続資産は無視できない大きさである (2)相続税は、所得税に比べ大きくない 例 仏、相続贈与平均税率、5% 相続階層上位1/100、20% 取引のグローバル化の被害者は、富国の低資格労働者である その結果、グローバル化は、税累進性上昇を正当化できる かつ、累進性減少は、不当である もし、強制課徴金全体で国民所得の半分程度を保持したいなら、全国民が所得の大きさに比例した割合で貢献することは、避けられない しかし、もし、最上位を除いた場合、累進性はわずかな大きさから、より大きなものになるだろう 例 最貧50%の課徴金、40%-50%を30%-35%に変更 次の40%の課徴金、45%-50%を50%-55%に変更 もし、累進課税が増大しないと、次のことが考えられる (1)自由貿易から、わずかしか利益を得られない人たちや、しばしば損失をした人たちは、自由貿易を疑問視する傾向を持つ (2)グローバル化から皆が利益を得るには、累進課税は不可欠である (3)累進課税の不在は、グローバル化への疑問視を徐々に拡大することにつながる 累進課税の役割と現状 (1)累進課税は福祉国家にとって重要である (2)累進課税は福祉国家の発展と20世紀の不平等構造の修正で、重要な役割を果たした (3)累進課税は21世紀の生存能力を保証する中心的制度である (4)しかし、今日、累進課税制度は、知性的、政治的に脅威にさらされている 1)累進性の機能の議論が不十分 2)税競争が所得の慣習法からの脱出を認めている
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