歴史から学ぶ

Steve Jobs はPCの世界を広げた 11/09/11

 Steve Jobs はPCの世界を広げた 

PCがこの世に出てから30年余になるが、IBM-PCがMS-DOSを採用したことから、現在までWindows PCがPCの主流となっている。 そのなかで、独自OSで、PCを作り続けてきたのが、Appleである。そのCEOのSteve Jobsが、2011年8月24日に健康上の理由から退任した。 Steve Jobsは、2005年6月にStanford大学の卒業式に招かれて講演した。3つの話をしたが、2番目に、好きなことをみつけて、一生の仕事にすることが大事だと、自分の体験を踏まえて話した。彼は、30歳のとき、自分が創業した会社であるAppleを、意見の対立から追われた。 彼は、数ヶ月何もすることができなかった。しかし、PC開発こそ、自分が求めていた好きな仕事だと再確認して、NexTとPixerという新会社を立ち上げて、再出発した。後日、Appleが新OSとして、NexTのUNIX-OSを採用したことから、Appleに戻ることになり、CEOに返り咲いた。

彼のPC開発の原点は、Alan Kayが作った、PCのAltoをXEROXのPalo Alto研究所でみたことである。 Alan Kayは、高価で巨大な電算機が、個人使用の電算機(PC)として使用できることを予見して、そのあるべき姿のPC(Dynabook)の要件を示した。それは、GUI、A4サイズ、手で持てる、子供でも使える、低価格、映像・音声を扱えるなどである。 Appleは、常にPCに先駆的な機能を求め、音楽、美術、印刷、設計、教育などの分野の専門家に受け入れられたが、Windows PCの拡大の前に、経営が厳しくなっていった。しかし、Steve JobsのCEO復帰後、安定したUNIX系のOSXとともに、次々に新機種を発表していった。 ディスプレイ一体型で速度が早いiMacで新生Appleを世間に示した。インターネットの音楽配信サーバiTunesを利用するiPodにより、SONYのWalkmanを圧倒した。 キーボードがないタブレット端末のiPadを開発し、画面の回転、拡大・縮小、遷移をより容易にし、PCの新規ユーザ獲得に貢献した。 PCと携帯電話を融合したiPhoneを開発し、多機能端末(スマートフォン)として、単機能携帯電話の主流ノキアのシェアを侵食しつつある。 iMac book Airの開発により、長時間使用、軽量のノートPCを世に出した。

新機種の発表は、その時代において、皆を驚かせる内容であった。 特に、iPod、iPhone、iPadは、PCと無関係な人々にも、Appleを身近な存在にした。 Apple の快進撃により、一時、Exxon Mobilを抜いて株式総額で米国一位となった。 その直後のCEO退任で、株価が一時数%下落した。 彼のPC開発は、常に貪欲で、かつ一途であった。 彼の好きな言葉は、Stay Hungry. Stay Foolish. とのこと。 この言葉は、Steve Jobs が全人生をかけて挑戦したPC開発の原動力でもあったと、私は思う。






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