6/6 "SPIRIT OF THE DANCE"初日
盛り上がりにかけるまま開幕してしまい、情報も少ないので、さほど期待せずに挑んだ"SPIRIT OF THE DANCE"の初日。
いや、これが意外に面白かった。楽しいショーで、愉快なひとときを過ごせた。ショーとしては、"LORD OF THE DANCE"よりも楽しかった。

"SPIRIT OF THE DANCE"は、"Riverdance"や"LORD OF THE DANCE"といったアイリッシュダンスパフォーマンスの「弟分」というより、小さい頃からアメリカに住んでいる年の離れたいとこといった感じ。
いとこなんだけど英語喋ってて、考え方や行動もアメリカ的で、性格も全然ちがうんだけどよくよく見たら似てるところも結構ある、といった関係かな。

"SPIRIT OF THE DANCE"に"LORD OF THE DANCE"や"Riverdance"のような正確無比なステップや存在感のあるプリンシパル、超絶技巧のバイオリンは期待しちゃいけない。
アイリッシュダンスのショーというより、ブロードウェイでのロック&ダンスミュージカルといった感じ。フラメンコにアフロっぽいゴーゴーとか、軽やかで賑やかで盛り沢山で、楽しい。その中ではアイリッシュダンスの割合が高くて、アイリッシュダンスファンもそれなりに楽しめる、といった具合。

そして、とにかくテンポが早い。次から次へと退屈する間もなく場面が変わりダンスが変わる。
ストーリーはあるのかないのか、よくわからないが、まぁなくたって構わない。
勢いとノリでお客さんを楽しませるんだって意識が徹底している。

いろんなダンスが賑やかに登場するけれど、それぞれのダンスは決して最高水準ではない。
ダンスの技術は、宣伝では「すごい!」って強調してたけど、大したことない。アイリッシュダンスでは、"LORD OF THE DANCE"より3段くらい落ちる。
タップでも、ラインダンスでも、腕や足上げの角度やタイミングが結構ずれてるし。
どんなステップもピタリピタリと決まって、指先まで神経が行き届いている"Riverdance"や"LORD OF THE DANCE"とは比べものにならない。
でも、賑やかなロックに乗せられて、愉快に過ごしているうちに、ショー全体の流れを楽しませるつくりなんだと納得して、気にならなくなった。まぁ、いいのさ。コンテストじゃないんだから。

それでいて、ショーとしてはLOTDより楽しかった。
次々に迫るダンスの混然とした量と衝動的な勢いが心地良い。
後半の殿が復活した後のロック&ダンスなんか、ここはどこ?ブロードウェイでサタデーナイトフィーバーを観てるのか??と錯覚するくらい愉快で気持ちの良いレビューだった。

それに、フィドルががんばってた。息がつけないほどの超絶技巧とか早弾きではないんだけれど、客席を煽りまくって、盛り上げてくれた。
緊張ぎみだった客席も、フィドラーが出て来るだけで手拍子が起こる具合。お客さんののせかたはこれまで来たRDやLOTDよりずっとうまかった。
おかげで客席の空気が柔らかくなって、ダンスでも手拍子が起こってたものね。

ただ、プリンシパルは男性/女性/妖精とも何か地味で「殿」とか「姫」といった輝きがいまいち感じられなかった。
殿は頬がこけたがりがりで、姫がやや太めで濃い顔だったからかもしれないが・・


残念だったのがお客さんの少なさ・・こんなガラガラな客席では可哀想だった。
宣伝が下手だったのもあって、LOTDやRDのお客さんを取り込み損ねたんだろう。
入りは4割くらいだったかなぁ。でも、ノリは良かったぞ。
あと、サントラが売ってなかったのが不思議。普通あるだろ。

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