1.フィギュアスケートの歴史

スケートの起源は石器時代から、と言われています。 スキーやそりと同様に、氷の上を歩いたり物資の運搬のために利用されていたものが、 中世ヨーロッパでレジャーに使われ始めたのです。 素材も最初は動物の骨から作っていたのが木製に変わり、1772年には鉄製へ、 1850年には鋼鉄製へと変わっていきました。
米国のジャクソン・ヘインズが踊りと音楽とを結びつけて、 今日のフリースケーティングの祖となったのを始まりとして、 1882年にウィーンで初の大規模な国際大会が開催され、 1892年には国際スケート連盟が設立されたのです。 世界選手権は1896年から、冬季オリンピックは1924年から開始されました。 日本でのスケートの発祥地は北海道札幌とされています。 竹製スケートや下駄スケートで遊んでいた子供たちに、 札幌農業学校の開校に招かれたW.P.ブルックがスケート靴を持参して滑ったのをはじめ、 留学から帰国した新渡戸稲造が米国製のスケート靴をみやげに持ち帰った ことスケートがブームになったようです。
日本スケート連盟の発足は1929年のこと。 全国学生氷上競技連盟はそれに先立って1924年に結成されていました。
1932年のレークプラシッドオリンピックに初のフィギュア選手2名を派遣。 1936年ガルミッシュでのオリンピックには5名の選手を出場させ、 当時13歳の稲田悦子が10位に入る活躍をしたのです。
その後戦争によって多くの有望選手を失った日本フィギュア界はしばらくのブランクを経た後、 1957年アメリカのコロラドスプリングスの世界選手権に5名の選手を派遣したのをきっかけに、 1960年スコーバレーオリンピックに佐藤信夫・上野純子・福原美和の3名を派遣することができました。 稲田悦子ら以来実に24年ぶりのオリンピック参加でした。
近年では1972年札幌オリンピックで佐野稔が3位入賞の素晴らしい演技をし フィギュアファンを増やしました。 そしてNHK杯国際フリー大会の記念すべき第1回では渡部絵美が堂々の優勝、 その後、伊藤みどりや五十嵐文男もそれぞれ2回の優勝を飾っています。 1988年のカルガリーオリンピックでは伊藤みどりがノーミスのフリー演技で3位に入賞、 総合5位入賞を果たし、1992年アルベールビルオリンピックでトリプルアクセルを決め、 日本女子最高位の銀メダルを獲得したのです。
先のソルトレイク五輪では、本田武史が4位、村主章枝が5位入賞という 素晴らしい成績をおさめました。 オリンピックで日本の男女がともにエキシビションに出場できたのです。 この勢いに乗り、翌月長野で開催された世界選手権では両選手共に3位となり表彰台に上りました。 カップル銅メダルは日本フィギュア界の歴史上、初の快挙です。 そして、この世界選手権のエキシビに特別出演した高橋大輔は、ジュニア世界選手権で優勝しており、 今後の活躍が期待されています。 ジュニアの女子も、惜しくも優勝は逃しましたが中野友加里・安藤美姫が2位と3位に入賞しています。 ノービスクラスでも、浅田真央をはじめとする注目株のチビッコたちが、すでに世界の舞台で 快進撃を続けており、日本のフィギュア界はこれからが楽しみ、というところでしょう。