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VOLLEYBALL
レシーブ時の構えと最初の一歩
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 レシーブ時の基本の姿勢として「腰を低く」、「重心を前に」、「かかとを浮かせて」と良く言われます。これらは確かに正しいのですが、フットワークを考える上ではまだ大切なポイントがあります。

接地点と重心の関係

短距離走のスタート直後

 まず、「水平方向に加速するためには接地点を重心からずらさなければならない」ことを右図で確認して下さい。逆にいえば、重心が接地点の真上にあれば人は移動できないということです。 (さらに別の言い方をすれば、「重心より後ろの床を押さなければ前には進めない」とも言えます。)

 これを踏まえてスパイクレシーブの構えについて考察してみます。レシーバーには強打とフェイントの両方をを拾う役割がある場合を考えます。

 さて、フェイントを拾うためには前にスムーズに動けなくてはなりません。そして、そのためには重心を接地点より前に持ってくる必要があるのはわかりますね。

 しかし、強打レシーブの場合には前に移動しながらレシーブするより、静止してしっかりボールを見てレシーブする方が圧倒的に有利です(この点を勘違いしないで下さい)。そしてそのためには、重心は接地点上になければなりません。

 つまり、フェイントに有利な構えと強打に有利な構えは違うのです。このようなジレンマがあるので、レシーブと言う技術が難しいのも当然です。

強打レシーブに有利な構え

強打レシーブに有利な構え

 上で「静止するためには重心が接地点の上になければならない」と言いましたが、正確には右図の足の上か、灰色の部分の真上に重心があれば良いのです。

 そして、両足の拇指球に均等に体重をかけると図の黒点の真上に重心があることになります。私はこの両足の拇指球に均等に体重がかかっている状態が最も強打レシーブに適していると考えます。理由は特にありませんが、ほとんどの方が賛成してくださるでしょう。

 ところで、「重心を前にかけろ」とか「かかとを浮かせろ」という標語はこのことをさしているものと思われます。そして、これだけで前に落ちるフェイントも取れるように誤解している人がほとんどではないでしょうか。

 しかし、これだけでは前述の通りフェイントはとれません。接地点上に重心があるのですから。(もちろん、この構えから踵で床を押せば前に進めるはずですが、私には出来ませんでした。半年ぐらい試しても出来なかったので、「人間は踵で床を強く押せるようには創られていない」と言う結論に至りました。)

右足を前に出すと左前方に動きにくい

 ここで、「両足を前後にずらせば良いじゃないか」という意見もありますが、これでは解決にはなりません。右図のような構えのことだと思いますが、この場合、点線方向には非常に動きやすくはなります。しかし実線方向には非常に動きづらいことは明白です。状況に応じて使うと非常に有効なテクニックですが、根本的な解決にはなっていません。


ジレンマ解決のために

 ジレンマを解決する方法は二つ考えられます。重心を次第に前にずらす方法と、接地点を素早く後ろに持っていく方法です。前者を「重心移動法」、後者を「接地点移動法」と呼んでおきます。

重心移動法

 重心移動法とは、右図のように、最初は拇指球に体重をかけておき、スパイクの直前に足位置はそのままで重心を前にずらし始め、スパイク時にはある程度重心を前に移動しておく方法です。

 この方法はフェイントに有利な構えと強打に有利な構えの折衷案とも言えます。そして多くの選手はこの方法を実践している様です。(フェイントの時に足が動いたり動かなかったりするのは、無意識のうちにこの重心移動法を使ったか否かの違いでしょう。大抵の場合「体重が拇指球に掛かっているか否か」が原因ではありません。拇指球に体重をかけていても動けないことはあります。)

 しかし、この重心移動法では、強打に有利な構え(=両足の拇指球に均等に体重がかかっている状態)と比べるとやはり強打のレシーブは難しくなります。上手なプレーヤーは、フェイントと読んだら折衷案を使い、普段は強打に有利な構えをとることにより対応しているようですが、もっと良い方法はないものでしょうか。

 そこで接地点移動法の登場です。この方法は 1.スパイクを打たれる瞬間までは強打に有利な構えをとる。 2.フェイントとわかったらすぐに、どちらかの足を後ろに移動してその足で素早く床を蹴る。 という方法です。

 ところで、サーブレシーブの構えの時、とても素早く足踏みをすることで第一歩を出しやすくする方法をご存知でしょうか。実は、この方法をとることにより、無意識のうちに接地点を後ろに持っていくことが出来るのです。このことが接地点移動法の有用性を端的に表しています。

 ここで、足踏みする方法をスパイクレシーブ時には使えないことはおわかりですね。顔がぶれてしまうので、サーブを打つ瞬間なら良いのですがスパイク時ではダメです。

 そこで、接地点移動法をマスターするためには、からだに動きを覚えこませる必要があります。

接地点移動法の身につけ方

 実はまだ研究初期段階です。このページで追って研究成果をお知らせ致します。とりあえず現在のところ以下の程度で我慢して下さい。

1.今のところ、接地点移動法は両足を前後にずらす構えと相性が良い気がします。

2.踵は絶対に浮かせるべきでしょう。

(2000年3月)

まとめ(加筆)

 まとめとして、掲示板に投稿した内容を以下に載せておきます。基本的に表現を変えただけですが。

 前に移動するためには床を後ろに蹴る必要があります。そして床を後ろに蹴るためには、足が重心より後方になければならないのです。

 従来、拇指球に体重をかければ前にも動けると考えられてきたのは、物理的には間違っています。というか正確ではないのです。

 構えの状態からいきなり足を前に出す(出せる)方法を私は「重心移動法」と呼び、接地点移動法と区別しているわけです。つまり、従来から行われている重心移動法では、スパイクが打たれた瞬間、実は重心が両足より前にあるのです。

 そして接地点移動法は、スパイクの瞬間には重心は両足にしっかりかけた体勢をつくり、なおかつフェイントも上げようと言うスタイルなのです。

 この方がわかりやすいですか?そのうち全文書き直したほうがよさそうですね。

(2000年3月)

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