非情巨人、“涙くん”を再び泣かす!
「球界の常識」と正当性を主張


 巨人はきょう29日から、2位ヤクルトと首位攻防3連戦。そこで、22日の対戦で巨人サイドから痛烈なヤジを浴びて涙を流したヤクルト・藤井秀悟投手を、再びヤジり倒すことで、ペナント戦線で優位に立つつもりだ。

 「この世界、弱みを見せた方が負け。藤井はもうウチに通用しないんじゃないかな」。巨人球団スタッフがほくそえんでいる。

 22日の巨人−ヤクルト。藤井は八回まで5安打1失点の快投。7点リードもあって完投ペースだった。ところが、八回裏二死で打席に入った藤井は、マジに打って出て遊ゴロ。この際、捕手の村田真から「打つなよ」と脅され、しかも一塁まで全力疾走したことで、巨人ベンチから「球界の常識も知らねえのか」と猛烈なヤジを浴びた。大差のついた試合では、打席に入る投手はバッターボックスの一番外側に立ち、武装解除してみせるのが球界の常識というわけ。動揺した藤井は、泣きながら九回のマウンドに向かい、連打されて降板。

 この球界の常識が妥当かどうかは、論議を呼んだが、少なくとも巨人サイドに“反省”の色はない。

 藤井と同じ早大出身で、6年先輩の仁志敏久も「あれはヤジではないよ。うちの選手はみんな、本当に怒っていたんだからね。常識なんだよ。本人が知らないなら、上の人間(首脳陣や先輩)が教えてやらなきゃ。あの時だって、藤井が知らないで全力疾走したのなら、一塁コーチの杉村さんが巨人ベンチに一言謝っておけば、だいぶ違ったよ」と、正当性を主張するばかり。

 一方、「僕がルールを知らなかっただけで、明日謝りに行きます」と人の良過ぎるコメントを残した藤井は、翌日、ロッカールームで、ヤクルトのチームメートから「おまえ、絶対に謝りになんか行くんじゃねえぞ」とクギを刺されたという裏話も。結局、藤井は、死球を与えた高橋由にだけ謝罪に出向いたが、この時、巨人ベンチから「かわいいやつだ」と冷笑された。

 ヤクルトは3連戦で石井一、藤井、前田と、巨人が苦手にしている左腕3枚を相次いで先発させる。3タテもありうる状況だけに、巨人は前回登板での涙をネタに、激しくヤジってくるはずだ。30日の先発が濃厚な藤井が、どんな投球をするのか。巨人サイドは完全に飲んでかかっているが…

(夕刊フジ、5月29日付)


 もう、情けないというか、ここまで落ちたか巨人軍という感じですね。誰も呼んではいませんが勝手に自称「球界の紳士」じゃなかったのですか? サンテレビ解説者の鎌田実さんも「ナンセンスだ」とおっしゃってました。「全力プレーをしてはいけない」という言葉があるスポーツなんて皆無ですよ! しかもそれを罵倒するなんて、最低極まりない行為です! 

 球界の常識? そんな悪しき常識は撤廃しましょうよ! 投手とはいえスタメン9人の一人としてバットを持って打席に入り、応援団から野手と変らない応援を受けているんですよ。私は元々、投手がリードした終盤にわざと三振するシーンも好きではありませんでした。確かに怪我をするかも知れないし、塁に出て次の回に投球バランスを崩す事もあるかもしれないので、仕方ない事でしょうが、逆にそれを知りながら、なお「全力プレー」に徹した藤井投手は誉められる事があっても罵倒されるいわれがどこにありますか! 

 9回2死まで野球はわかりません。しかも最強巨人打線を相手にして、7点リードでも、なかなか安心できないし、明日の試合も考えれば徹底的にダメージを与えておくべきです。第一、藤井投手に精神的影響があったとはいえ、9日に反撃し、最後はホームランが出れば同点になるまで展開までいき、高津まで出てきました。スポーツは油断禁物です。巨人だってそれが分かっているから、25日の阪神戦で5点リードの9回、代打マルティネスを送ったんでしょう。貧打の阪神打線相手でも5点差が怖くて追加点を取りにいったんですから、最強打線を相手に回した藤井投手が、全力で追加点を取りに行くのは当然な事です。自分だって楽になるんですから。

 巨人も人気が低迷しているんですから、こういう事を繰る返して行くと、またファン離れに拍車がかかりますよ。常に全力プレーで均衡した試合を見せる事がファンを喜ばせる事なんですが、基本的に巨人の選手は自分たちがどんな手を使っても勝てばファンは喜ぶと思っているんでしょうね。上記の記事の仁志の発言に現れてますよ。

 新聞報道にも、いつも通り規制を引いたんでしょうが、「勝利に邁進」、「最後まであきらめない」、「球界の常識を知らない藤井」など巨人を賞賛する記事のオンパレード。大本営発表のように、マスコミ操作すれば日本人の意識を捜査できると考えているんでしょうが、甘いですね。今の日本人は「何が正しいか」を見極める目が肥えていると思います。その通りに巨人の振る舞いにあきれたファンが中継を見るのを止めだしたんでしょうね。

 それに今はBS、CSが普及してきて、昔のように自分の好きな球団の経過を知るために巨人戦を見せられていた時代と違い、自分で好きな試合を選べる時代になったのも、1つの原因だと思います。もともと巨人戦を見る巨人ファンは現状の視聴率ほどしか居なかったのかも知れません。

 今年は、西武のカブレラが王さんの記録を抜くペースでホームランを打ってますが、絶対に止めて欲しいのが85年の阪神バースの時のような連続敬遠です。私は今年カブレラが王さんの記録を抜き、ON時代にピリオドを打つことが21世紀の野球界が発展するための第一歩だと思います。バースもいってましたが「僕が王さんを抜いたら、また松井が抜き返せばいいじゃないか」、その通りだと思います。そうすればON時代のようにゴジラ松井時代が到来するんじゃないでしょうか? いつまでもONの記録を守りつづける事が、次代のヒーローを生ませずONを知らない世代の野球離れを引き起こしてるんでしょう。

 阪神のようにスターが生まれないのであれば、いつまでもバース、真弓、岡田の幻影を居ってしまうのも仕方ないのですが、巨人は江川、原、吉村、駒田、斎藤、桑田とスターが多く生まれているんですから。いつまでもON世代の機嫌を取るようなプロ野球のあり方を変えていくべきだと思います。