
居酒屋日記
さえないサラリーマン達の集まり「中丸クラブ」。
そんな私達は行きつけの居酒屋で人生について語ることが多い。
今日もまたさえないサラリーマン達がお互いを慰め合う為、
いつもの居酒屋で人生を語る・・・
第一話 「Forever Children」
第二話 「激闘!ネット・オークション」
第三話 「爆裂!仁義無き戦い・2000(前編)」
第四話 「爆裂!仁義無き戦い・2000(後編)」
第五話 「ネット・ラヴにご用心
第六話 「サンタはいるのか?」
第七話 「あるバス運転手の話」
第八話 「クレイジーと言われた男」
第九話 「サムライ」
第十話 「勘違い」
第十一話 「春一番(前編)」
第十二話 「春一番(後編)」
第十三話 「親友って何だ?(前編)」
第十四話 「親友って何だ?(中編)」
第十五話 「親友って何だ?(後編)」
第十六話 「同居人」
第十七話 「情熱」
| みなさんは何か情熱を注いでいるモノがあるだろうか? 私の同僚で「ヨネさん」という人物がいる。とても面白い人で一緒にいて飽きない人だ。 そんなヨネさんが情熱を注いでいるモノ、それは「ラーメン」。 彼は、おいしいと言われる店は行かなければ気の済まない、どこにでも居るラーメン好き。 あの一件があるまで私はそう思っていた。私は甘かった・・・ 金曜日にヨネさんが出張で栃木に来た。その週は私も静岡に用事(真撃)があったので、 もうすぐ東京。勝負の時は刻一刻と近づいている。ただならぬ2人の雰囲気に、他の乗客は素直に一番ドア寄りの場所を空けた。 汗だくになりながら、「やっぱよー、ラーメンはゆっくり味わって食べたいよな・・・」 |
| 宇都宮に引っ越して数ヶ月。とても気分が悪い。土地になじめない訳ではない。 それなりに楽しい所もある。仕事はとても辛いが何とかやっている。 新しい部屋もとても綺麗で、洗面所にはシャワーが付いている。トイレにはウォシュレットも付いている。 結構はまっている。 今度借りた部屋は充実装備で何でも付いている。エアコン、BS、インターホン、同居人。・・・ん? 同居人。そう、問題はコイツなのだ。コイツは一人ではないらしい。何人か居るようだ。 コイツらは昼間は何もしない。夜中の3時位になると不定期に訪れ、私にちょっかいを出してくる。 しかもハンパじゃない。 最初に出会ったのは越してから3日後位だっただろうか。 ゆっくり寝ている私の上で突如暴れ出した。小さな男の子と女の子だ。 私は怒鳴りつけてやろうと思ったが、どうも体が動かない。 「しょうがない、子供は元気な方が子供らしい・・・私はとても疲れているのだ。元気に遊んでいる子供を叱っては可哀想だ。寝よう、寝よう、・・・って言うか寝なきゃマズイ・・・」 数週間後、それから2回ほど体が動かないことがあったが、とにかく私は寝た。無理矢理寝た。 さらに数週間後、私を恐怖のドン底に陥れたヤツが居た。コイツはタチが悪い。 その夜、なかなか寝付けない私は、突如からだが動かなくなった。 「またか・・・いい加減にしてくれよ・・・」 そんなことを考えているうちに左半身、頭の先からつま先までしびれだした。 そして顔から肩にかけて異常に熱くなってきた。 「おいおい、何だよコレ・・・」 私は目を開けようとしたが開かない。しかし、男性が近くにいる気配がする。 そのうちそいつは私の中に入ってこようとする。 「冗談じゃない!!俺の中は俺一人で満員ですっ!!あんたが入ってくるスペースなんて無いよ!!イヤーーーッ!!」 しばらくすると、恐怖のあまり私は叫んだ。 「あ゛〜〜〜〜〜っ゛!!」 声が出ているのか、いないのか分からない。感覚としては耳をふさいだまま大声を出しているような感じだ。 そうこうしているうちに体が動くようになり、私は飛び起きた。窓を全開にし、電気とテレビをつけた。 この時すでに朝の4時。私は一睡もすることなく会社へ向かった。 こんなおいしい・・・イヤ、恐ろしい体験を私が黙っているわけがない。 「あのね、えのさん、金縛りにあったときはね、指の先に力を入れるのよ。『動け、動けっ!』っつってね。そーするとすぐに動くようになるのよ。気合いよ、気合い。」 |
| 想像を絶する光景を目の当たりにしたえのさんとタクヤは某スーパーの自動販売機の前でジュースを飲んでいた。何も言わずに、ただ飲んでいた。 タクヤはおもむろに携帯電話を取りだしボタンを押した。 数秒後、彼の表情は痛烈な怒声と共に豹変することになる! 「おい、タツヤ!オメェー、そう出るかっ!えっ?! お前がそう来るなら覇王堂(タクヤ)は全力で撃て馬(タツヤ)を潰しますっ!!」 電話を切るなりタクヤは叫んだ。 「えのさんっ!覇王堂はえの馬を全面的にバックアップしますっ!大丈夫!安心しろっ!!」 確かに彼の言葉は心強かったが、「コイツ、敵に回せんな・・・」という恐怖心も込み上げてきた。 覇王堂(タクヤ)恐るべし。 一方、タツヤはタクヤの強烈な留守番電話にも反応することが無かった。何という強心臓の持ち主。あっぱれっ!撃て馬!! そして数分後、遂にアイツが携帯電話を取った。 コイツらなら良いだろうと居留守を使ったタツヤ。 |
| 一向に連絡の取れないタツヤに業を煮やしたえのさんとタクヤ。我々は遂にこちらから攻撃を仕掛けることにした。 まずは彼の会社から。「きっと夜遅くまで働いているのだろう、大変だな。俺も頑張らなくては・・・」 勝手に想像するえのさん。タクヤもきっと同じ事を考えているのだろう。少々疑っているとはいえ、おだやかな表情だ。 彼の会社に到着すると・・・真っ暗!人っ子一人いやしない!夜の会社なんて寂しいもんだ。 次は彼の自宅へ。「きっとデートだ。そうに違いない。女の子と一緒だから俺らの電話に出ないんだ。そう言えば、以前の飲み会で彼の女友達には悪いことをしたな・・・ゴメンよ、タツヤ・・・」 全く意味のない反省をするえのさん。一方タクヤは、「えのさん!アイツ絶対何か企んでるよ!」彼は完全に疑っていた。 彼の家に近づくと、ついているはずの無い彼の部屋の明かりがまぶしいくらいに輝いていた。 「えのさんっ!見ろよ!アイツの部屋の明かりがついてるぜっ!!どーする!? 違う!違うんだタクヤ!きっと家族の誰かが彼の部屋にいるのだろう。彼はきっとどこかへ出かけているんだ!見ろよ、アイツの車無いじゃん! 彼の駐車場を見てもいないのに勝手に決めつけるえのさん。 そして冷静な表情で駐車場へと向かうタクヤ。彼の目はすでにキャリア30年のベテラン刑事の目をしていた。 「あるよ、えのさん。タツヤの車が・・・」 えのさんを気遣うかのように沈痛な面持ちで話すタクヤ。 「違うよ!タクヤ!きっとアイツは友達の車で出かけたんだよ!そーだよ!絶対!」 この期に及んで訳の分からないことを言うえのさん。 だって、そんなことある訳が無い。あり得ない、まさか「居留守」なんて・・・ 黙ってその場で立ちつくすえのさんとタクヤ。二人とも言葉が出ない。 その時っ!!我々は未だかつて無い、想像を絶するとんでもない光景を目にすることになるっ!! 何をするでもない。ただ二人は夜空を見上げていた。その時、タツヤ家のトイレの電気がついた。 |
| みなさんは『親友』について考えたことがあるだろうか? 『親友』、それは自分が悩み、苦しんでいる時に手をさしのべ、親身になって相談にのる。世間一般的にはそう考えられているのが『親友』だ。私もそう考えていた。 しかし、私はある出来事を境にこの考えを改めた。 今回は、えのさんの考えを根こそぎ変えてしまった出来事を紹介しよう。 2001年6月。えのさんは栃木県宇都宮市へ転勤となった。 引っ越しの日が迫ったある日、私は遂に自分から彼らを呼び出すことにした。 数十分後、えのさんはこれまでの人生で経験したことの無い辛く、厳しい現実に直面することになる・・・ |
| 醜いプッチモニが勢い良く式場の中へ飛び出して行くのを、「会場温めておけよ」と心の中で呟きながらえのさんは彼らを見送った。式場の外はもちろんえのさんただ一人。中では「じゃんけんぴよん」が流れている。 「どうなっているんだろう?盛り上がっているのだろうか?冷ややかな視線を浴びているのだろうか?」 徐々に近づいてくる自分の出番。それと共に大きくなってくる不安・緊張。 今まで「居酒屋日記」を読んできたみなさんならもうお分かりだろうが、私はかなりのチキン・ハートだ。この時も見事なまでにチキン・ハートっぷりを発揮していた。 緊張から来る吐き気と戦いながら私は色々なことを考えた・・・ 「友人達には『俺は永遠に子供だ』と強がっているが、会社に行けば私も一社会人。この会社に来て約5年。私なりにみんなからの信用を築いてきたつもりだ。こんな事をやって、それをここで叩き壊すつもりか?え?えのさんよ?」 「どうしよう・・・ここでみんなを引かせてしまったら、私は一生笑い者だ。」 「くっそー、はせどんめ!私をこんなに苦しい思いをさせるとは・・・許せん!!」 訳の分からない事を考えているうちに、遂に私の出番が来た。 アントニオ猪木の入場テーマが会場全体に流れ、私は会場の扉を思い切り開いた。 (注:えのさん、これ以降の記憶がすっ飛んでしまった為、ここからは参加者からの話を聞き集め記載しました。多少事実と異なる事があるかもしれませんがご了承下さい。) 両腕を高々と上げ、意気揚々と入場するえのさん。瞳孔は開きっぱなしだ。 その後も楽しい披露宴は続き、新郎のよく分からない挨拶で幕を閉じた。 |
春一番 (前編) |
| 2001年4月14日、富士市内某結婚式場グレースの間にて我が競馬予想HP「えの馬」の番記者であり、会社の同僚でもある「はせどん」の結婚式が行われた。 はせどんから招待状を受け取り、「えのさん、余興頼むよ」という彼の言葉が発せられたその瞬間から私とはせどん、そして見たこともない嫁さんとの戦いは始まっていた。 私は3ヶ月前から試行錯誤し、綿密な計画を練った。 「どうせやるなら主役を食う位のヤツをかまさなくては。」私はそのことで頭が一杯だった・・・ 当日、私は異常な緊張感に包まれていた。 披露宴は始まり、新郎新婦は「パワー・ホール(長州力の入場テーマ)」をBGMにおごそかに入場してきた。私のテンションは一気に上がり、体中をアドレナリンが駆けめぐっていた。 かつて味わったことのないとんでも無い事が待ち受けているとも知らず、えのさんは一人式場の外で出番を待っていた・・・・ 後編に続く |
| 「勘違い」それは誰もが犯したことのある過ちである。 それは大きなモノから小さなモノ、他人に迷惑のかかるモノや自分の身に降りかかってくるモノまである。 今回は小さな勘違いだが、自分の身に大きく降りかかり、極限状態まで追い込まれたエピソードを紹介しよう。 数年前の冬、恒例の「中丸倶楽部スノボ&スキーツアー」で事件は起こった。 某スキー場のトイレはちょっと変わっていた。男子女子が分かれているのは当然だが、 今振り替えてみると私は用を足した後、ちゃんと流したかよく覚えていない。 |
| 見知らぬ外国人から「クレイジー」と言われて3年経った1999年、またNBAが日本にやってきた。 ミネソタ・ティンバーウルブスとサクラメント・キングスだ。若く将来性のある2チームがここジャパンへとはるばるやってきたのだ。 3年前のあの興奮が私の中で沸々と込み上げてきた。もちろんこの試合も大学時代の友人達と観に行くことになった。 この3年間で私も成長した。社会人としての自覚も芽生えはじめ会社の社内研修でも3次元CADの講師を務めるほどになった。 それを知った友人達から、「先生!」と半ばからかいの言葉を受けたがそれも悪くはなかった。 そう、私はあの「クレイジー」と言われた時とは違う。大人になったのだ・・・ 試合当日、東京ドームで皆と待ち合わせた。しばらく会わないうちに友人達は変わっていた。 話を戻して、ウキウキ気分でドーム内へ入っていった。 「クレイジー」と言われてから3年。私は大人になったと思ったが何も変わっていなかった。 |
| みなさんはNBAをご存じだろうか。「ナショナル・バスケットボール・アソシエイション」そう、バスケットボール最高峰のリーグである。 えのさんは大多数の日本人NBAファンがそうであるように、1992年バルセロナオリンピックを観て一発で虜になった。 以来、テレビの前で独り「ウヒョーッ!!」と絶叫し、今日に至っているわけである。 そんな熱狂的ファンのえのさんに生でNBAを観るチャンスが訪れた。 1996年東京ドームにてオーランド・マジックvsニュージャージー・ネッツのNBA開幕戦が行われたのだった。 もちろんえのさんは大金をはたいてチケットを購入。 そして、大学時代の友人とこのエキサイティングな試合を楽しむことにしたのだ。 初めての生NBA観戦とあって、えのさん若干緊張気味。 そんなえのさんは3年後の1999年またしても珍事件を起こすのだった・・・ |
| えのさんの実家は鹿児島だ。帰省する際飛行機を利用するのだが、空港までは高速バスで移動する。 今回の正月休みも高速バスを利用したのだが、行きのバスの中でこんな事があった。 私が座った座席はバスに入ってすぐ、運転手の左斜め後ろだった。 えのさんは車の運転が上手な方ではない。だから空港までの移動時間をプロの運転方法を見て学ぶことにした。 その運転手は非常に礼儀正しく、プロのバス運転手としての自覚と自信に満ち溢れていた。 今時珍しく車内放送まで、「空港までの所要時間は・・・」などと自分で言っていた。 「この男ただ者ではない。」えのさんの五感全てが彼のただ者ではない雰囲気を感じ取っていた。 高速道路に入るまでの運転は実にスムーズ。交差点での注意も怠らない。素晴らしい。 高速道路入り口の料金所でも、料金所のおっさんと軽く挨拶。きっと顔なじみなのだろう。かっこいい。 若干混雑気味でも合流はお手の物。あの大きな車体を自分の体のように扱っている。グレイト!! 年末ともあって高速道路は混雑。しかし彼は淡々と自分の仕事をこなしている。彼こそプロ中のプロ。 彼を心の中で賞賛していたその時!一台の乗用車が強引に高速バスの前に割り込んできた。 結構危なかったので私はドキッとした。しかし彼は違う。表情は全く変わらずこういう事になれているようだった。「さすがだな、見事な落ち着きぶり。」そう思ったその瞬間!!バスは猛然とダッシュ、そしてその乗用車の真後ろにビタッと付けたのだった! 時速100km以上のスピードで車間距離わずか50cm(動揺している私にはそう見えた)。 何かあったらすぐにでもぶつかりそうな勢いだ。 私はビビッた。しかし彼の表情は変わらない。「おっ、おい!大丈夫か!?おいっ!!」 私の心の叫びは彼に届くわけもなく、左斜め後ろから見る彼の表情は笑っているようにも見えた。 無謀なチャレンジャーを歓迎するかのように・・・・ えのさんは振り返り、他の乗客を見た。後ろの乗客はこの状況を知るわけもなく、音楽を聴いている者、子供のくだらない話に耳を傾けうなずく母親、事もあろうかグーグー寝ているのんき者までいる。 何て事だ!今お前達はとんでもないバトルに巻き込まれているんだぞ!自分の知らないところで命張ってんだぞ!! 一方、運転手は「あおっちゃうよ〜ん」といった感じで猛然と乗用車に襲いかかっている。 私と運転手にしか分からないこのスリル。 「もういい、もういいや・・・」そう諦めの言葉がよぎったとき、バスの運転手を応援する自分が居た。 乗用車vs高速バスの運転手and応援団長(えのさん)。不思議な三角関係は高速出口で終わりを告げた。 空港近くになり、何事もなかったように「まもなく、○○空港・・・」と車内放送する彼。 私は知っている。ここまでの約30分の間にあなたが見ず知らずの人の命まで懸けてスーパーバトルを繰り広げていたことを・・・ 「ナイス・ファイト」料金を払いながら私は呟いた。 「ありがとうございます。」そう言う彼の笑顔の後ろに、「次もやったるで!!」とグッと拳を握っている悪魔くんが見えたような気がした。 あなたも自分の知らないところで命を懸けたバトルを繰り広げているのかもしれない・・・ |
| 2000年のクリスマスも近くなったある日私は、「クリスマスネタで何か良い物ねーかなー。」とあれこれと考えていた。 その時、ふっと幼少の頃のクリスマスの思い出がよみがえってきた。 私がまだ幼稚園に通う前だと思うが、とにかく物心が付いたばかりの頃のクリスマス。 信じていたサンタが実は父親だったと分かったときはかなりショックを受けた。 |
| ずいぶんと前の話になるのだが、いつもの居酒屋でこんな話題が出た。 「この前、松井に会ったよ・・・」 友人の1人が呟いた。これを読んでいる人には何の事だか分からないだろう。詳細はこうだ。 最近、インターネットで出会いを求めている人が急増しているらしい。友人もその1人だ。 その出会いの場で彼が目を付けた1人の女性と何度かメールのやりとりをすることになったらしい。メールの一部を紹介すると、 「私は(どっかの)ビーチのミスに選ばれた」、 「○○似(女優、名前は伏せておきます)です。」 この2つだけで彼は相当舞い上がったらしい。 「いいのか?こんな俺が会ってもいいのか?」、 「一目見てドタキャンされたらどうしよう・・・」 彼はその時かなり腰が引けていたそうだが、「一度くらいはそんな人と遊んでもいいだろう。」という結論に達したらしい。 当日、彼はハラハラ、ドキドキ、その女性を待ち続けた。 待っている間彼は、「カマン・マイ・スウィート・ハニー!」そう叫んだとか叫ばなかったとか。 ・・・・遂に現れた彼のハニー。徐々に近づく二人の影。 至近距離に達したその時、彼はこう思った「松井ヒデキ・・・」。 そう、その風貌は3割、40本、120打点は軽く超えられそうなメジャー級の厳つい顔をしていたそうだ。 「だまされた!ミスはミスでも失敗の方じゃねーのか!!」 彼は一刻も早くその場を立ち去りたかったらしい。しかし、彼は優しい男だ。 とりあえず映画を観に行くことになったそうだ。 映画を観ている間中ずっと「何と言って帰ろうかな。何とかこれで終わりにしたい。」 と、帰る理由をあれこれと考えていたらしい。 そのことで頭がいっぱいになり映画の内容は全く覚えていないと言う。 結論の出ないまま映画は終わり、彼女の「ご飯食べに行こうよ。」という言葉に素直に従った彼。 何というお人好しぶり、私なら「お腹が痛いから・・・」などと小学生ばりの臭い演技も入れながら強引に帰っていただろう。 おしゃれな所で思い切りおしゃれをして上品に飲むのが好きという彼女は、居酒屋でバカ騒ぎをしながら飲む私達とは人種が違っていた。 彼女の知っているおしゃれなバーとやらで食事を終えた彼らは、「今日はゴチって事でいいよね。」という彼女の愛くるしい一言で終わりを告げた。 顔もメジャー級なら態度もメジャー級。私から見ればとんでもない正真正銘のブスだ。 その後彼女からメールが来たそうだが、彼は返事を送らなかったという。 私はそれで良いと思った。 見知らぬ物どうしのメールという物は自分の本心を素直に書け、相手の内面から好きになっていくというメリットがある。しかし、ウソもつき放題という両刃の剣だということが今回分かった。 メールも出会いの一つ。それはそれで良いと私は思う。 しかし、今回のような件もあるということをみなさんに伝えたかった。 出会いのメールにはまっているあなた、ネット・ラヴにご用心。 |
| さる11月26日、ウインズ石和にて行われた競馬予想・仁義無き戦いは怒濤の中盤戦を迎えていた。 第3戦、2連勝と調子に乗るえのさんだが、一瞬「このままうまくいく訳がない。次は外すんじゃないか・・・」そんな不安にかられ錯乱状態のまま予想を終える。 第9レース終了時に満面の笑みを浮かべていたのは覇王堂だった。 なんと24倍を的中!恐るべし覇王堂式競馬最強理論!!競馬を始めて約3ヶ月とは思えぬ気力・体力の充実ぶり。 一方の撃て馬も虎視眈々とトップの座を狙っている。 その理由もない余裕っぷりにえのさんは恐怖を覚える。 3者のハイレベルな争いは第4戦、今日のメインレース「ジャパンC」を迎える。 前日から予想をしていただけあって何の迷いもなく馬券を購入。 ただ1人を除いては・・・ 世界各国から集まった精鋭達が遂にゲートを飛び出した。 「めちゃスローペースだよ。」第1コーナー入り口前で呟く撃て馬。 時折見せる競馬に対する冷静な目。さすが。 俺はというと「スローペースでもハイペースでも何でもいい、何とかしてくれオペラオー!!」俺の心の中はかなり乱れ、かなりの興奮状態。 完全に舞い上がっている。 サラブレッド達はいよいよ最終コーナーを周り直線にさしかかった。 激しい叩き合い。大興奮状態の3人。 「よし!いけっ!そのままっ、そのままっっ!!」 ゴールイン! 3人の本命馬テイエムオペラオーが予想通りの1着、しかし2着争いが微妙。 メイショウドトウ、ファンタスティックライトのハナ差争い。 ざわめく場内、沈黙の3人・・・俺には余裕があった。 なぜなら、どちらが来ても的中していたからだ。 しかし、覇王堂、撃て馬はこの2着争いに全てがかかっていた。 正に運命の分かれ道、リアル人生ゲーム。 レース直後から続く長い沈黙が3人を包む・・・・結果が出た! 2着はメイショウドトウ、はち切れんばかりの笑顔を見せる撃て馬。 覇王堂は唖然とした表情。俺は「ハトが豆鉄砲を食らった顔」を人生27年目にして初めて見た。 それもそのはず何と覇王堂は予想ではしっかりとメイショウドトウを押さえていたものの、実際の購入馬券では切っていたのだ!!何という愚か者。 最後の最後になってメイショウドトウと共に自分自身を裏切ったのだ。 「俺はこうならないようにしよう・・・」そう心の中でえのさんは戒めた。 第5戦(京都11R)、第6戦(東京12R)は3人ともサクッと外し家路についた。 地元に帰ってから焼き肉屋にて早速反省会。 結果はえのさん+7750円、撃て馬−900円、覇王堂−2000円。 回収率を出すまでもなくえのさんの圧勝。(ちなみに回収率151.7%) 「+7000円くらいでわいに勝ったとは言わせない。むしろえの馬の負けやっ!」そんな訳の分からんことを言う覇王堂はしばらくして、「せめて理不尽なことくらい言わせてや・・・」そう激しく自分を反省していた。 撃て馬は「−900円で済んで良かったよ。」とまた根拠のない余裕っぷり。 そんな彼にえのさんはまた恐怖した。「コイツ何かんがえているんだろう?」 こうしてえのさんの爆勝で幕を閉じた「競馬予想・仁義無き戦い2000」。 |
| その日は目覚めてから落ち着きがなかった。 11月26日。遂にえのさん、撃て馬、覇王堂による仁義無き戦いが行われる日だった。 「えのさん着いたよ。」 撃て馬からの連絡に俺は勢い良く家を飛び出した。 3人の表情はこわばっていた・・・かに思われたが、「おっす。」、「おはよー」と気の抜けたいつもの挨拶。 しかし、車中はいつもの雰囲気とは違っていた。撃て馬は自慢の愛車(新車)に心酔。覇王堂は新聞を見ながら、「覇王堂式最強理論・・・」などと訳の分からないことを呟く始末。 「ふっ、こいつら舞上がってんな。」 俺は自信に満ち溢れていた。 途中、コンビニに寄って新聞を購入。そして俺は覇王堂に向かって、「酒買おうぜ。」・・・そう、実は一番舞い上がっていたのは俺だった。 「俺も飲みてーな。」と言う撃て馬をしり目に、私と覇王堂は「じゃ、前祝い」などと精一杯の強がりを言いながら酒を飲んだ。 買った新聞には占いが載っていた。それぞれのギャンブル運を見てみると・・・えのさん、絶好調!撃て馬、まあまあ。覇王堂、全く持ってダメダメ。ぷっ。 「こんなもの俺は信じねーぞ!」 口ではかなり強気だったが、その表情は明らかにうろたえていた覇王堂。あわれ。 神を味方に付けたえのさん。一方、神にそっぽを向かれた覇王堂。そして神に相手もされない撃て馬。 「勝った・・・」 この時の俺は、とにかく勝ちたい一心で何でも味方に付けたかった。不安だったのだ。 真っ赤に染まった木々の美しさを楽しみながら、遂に決戦の地、ウインズ石和に到着した。 東京第7レースからの馬券購入。最終的な回収率で勝負を決することになった。 第一戦、えのさん、撃て馬が20倍的中!絶好のスタート! あまりのうれしさに俺は、「ソフトクリームが食いてえ。」と訳の分からないことをしつこく言っていた。勝利の後は甘いものが食べたくなるのだ。 覇王堂はというと、「8レースからしか予想してなかったんだよ!」と、明らかに動揺していた。 そんな彼を見て私は思わず微笑んでしまった。 第2戦、えのさん、覇王堂的中! しかし、えのさん逃げのワイド予想なので9.3倍。 覇王堂は馬連20.5倍!「これがわいの勝利の方程式や!」覇王堂、会心の的中に有頂天。えのさんはまたソフトクリームが食べたくなる。 一方の撃て馬はなぜか余裕の表情。 これまで3者横一線。この後、仁義無き戦いは3人の予想を遙かに上回る結末を迎えることになる・・・・ 後編に続く(12月2日(土)更新予定) |
| 先日、ある有名外国人アーティストのコンサートチケットが欲しくて友人に相談したところ、「ネット・オークションだと割安で買えるかも。」というとびっきりの情報を入手。早速、家でオークションに初参戦! 目的のものを探してみると・・・あったあった。15000円のチケットが10000円で出品されていた。 「うぉ〜い!あった、あった!!」 私は興奮した。しかし、よく見ると10000円で誰かが入札していた。 「ふっ、小市民めが。俺は1000円プラスだ。」 私は苦もなく11000円で入札。 数日が経ち、最高値が更新されたとのメールが入り、私は期限前日にどれ程値が上がったのか確認してみた。 ・・・・11500円。「ちょこざいな。」 私には余裕があった。 「こんなもの期限3分前に更新してやる。」何という冷静さ、大胆さ、こんな自分に鳥肌がたった。 終了5分前にオークションを覗いてみると・・・・何人か参加者が増え、値段は13000円程に上昇していた。 「かわいそうに・・・最後に笑うのはこの私だ。」オークション初参戦にして自分を見失うことのないこの余裕。なんてスゴイ男なんだ、えのさん!! 戦況を眺めていると15000円(定価)にまで達した。 残りわずか2分。私の出番だ!定価を500円上回る15500円で入札。カッコイイ、えのさんカッコイイよ。 しかし!ここで見知らぬ人物が16000円で入札!! 「どうする、どうするえのさん・・・・」 私は自分自身に問いかけた。 残りは1分を切った。 私の部屋は一瞬にして緊張感で張りつめた。額から流れる汗、震える指・・・・・どうする、どうする? 「えーい、いってまえっ!!」 カチッ。私は力強くマウスをクリック。 ・・・・あれ?カチカチッ。 「オー・マイ・ガーッ!!」 何とオークション終了。 遂にチケットは見知らぬ誰かによって16000円で落札された。何てこった。 最後の最後に出た私のチキン・ハートぶりに情けなくなり、腹が立った。 しかし、出品した人にとっては10000円で売るものが、私達の仁義無き戦いによって16000円にも跳ね上がり大満足であろう。 「私は人を喜ばす良いことをした。」 私は自分に言い聞かせた。 そう、私は自分自身を慰める術を知っている。 そんなえのさんが、私は好きだ。 |
| ちょっと前の話になるのだが、先日私たちはいつもの居酒屋で、いつも通り人生について語っていた。 「俺達この歳になって、こんなバカなことやってていいんだろうか?」 確かにそうだ。ある時は、中学時の同級生がバイトをしているカラオケBOXを見つけ、 「久しぶりだから胴上げをしに行こう。」と酔った勢いで言いだし実行。 フロントで彼を見つけた私たちは、カウンターを乗り越え彼を抱え上げる。 「やめて下さい・・」力無い彼の言葉に我に返った私たち。そうだよな、知らない人が見たら強盗と勘違いされてもおかしくないよな。 またある時は、友人が彼女候補である女性を連れてきたとき、「私、いまD・D・R(ダンス・ダンス・レボリューション)にはまってるの。」という言葉に対し、「そんなもの知らん。俺が知っているのはD・D・T(プロレス技)だけだ!」と言い放つ。 その後、終始こちらのペースで事を進めた私達。もちろんその女性は、友人の彼女になることはなかった。 まだまだあるが、今回は控えさせてもらおう。 とにかく私達はやることなすこと子供じみているのだ。 話を進めるうちに友人タツヤが、「30,40才になっても俺達は変わらないでいたい。」と、しおらしいことを言ってきた。 その言葉に即座に反応した私は、「そう、俺達は永遠に子供だ!」。 もう一人の友人タクヤは、「おうっ!フオーエバー・チルドレンだ!」と言ってのけた。 途中、イカの塩辛ばかり頼む私達に、「お客さん、塩分が・・・」と店長に心配されながらも大盛り上がり。 結局、「このままでいいんじゃない?」ということになった。 意気揚々と家路につく私は、あの話を他の客は聞いていたのだろうか。 と、ちょっぴりはずかしい気分になった。 そう、私達は永遠に子供。Forever Children。少なくともプライベートではそうありたい。 |