空手のあれこれ

7月15日体験講座

誠道塾江戸川クラブでは7月15日に体験講座を開催しました。
ご参加下さった皆さま、東京支部長位田勝先生のご助力、本当にありがとうございました。
今回のイベントを通して生徒の方々との交流が深まり、協力して頂いたことが、 なによりもうれしいことでした。
また、クラブ開設に際して、誠道ファミリィーの皆さまからお寄せいただいたご支援に心からお礼を申し上げます。

講座内容


1.武道のメリット

健康法としての空手
空手、武道をするメリットには、持久力、柔軟性、敏捷性、平衡性という体力面と精神力がトータルに身につくなどいろいろあります。
今日は健康法としての空手ということで、健康にすごすための空手、空手を通して心と体のバランスを調える方法をご紹介したいと思っています。

リラックスして日常の緊張状態から抜け出すと、気持ちがいいとお感じになると思いますが。気持ちがいいというのは、とても重要なことで、 まずそれ自体にセラピー効果があります。初期の腰痛など、ちょっとゆるむだけで直ってしまう病気もあります。

リラックスとは、ただ弛緩するということでなく、調える、バランスをとるという意味です。所謂、「調身、調息、調心」は調身(空手の動きを通してのリラックス)、調息(呼吸法によるリラックス)、調心(集中して得られる心のリラックス)です。

柔らかい体の動き
武道や日本の古典芸能の動きを見ても、熟練すればするほど腰と腹(下半身)に均等に力が入っています。たとえば地唄舞の踊り手をみても腰や腹に力が入ってどんな舞でも、しなやかに舞い続けます。

しなやかな動きとは、目的の筋肉と腹筋の緊張、そして呼吸が調和することが重要です。 力を入れる時息を吐きますが、筋への力の入れ方は最初はリラックスしておいて、瞬間的に力を加える。
その時、力を加えるのは目的の筋と腹筋(腹直筋と斜腹筋)のみです。

突きに限らず、動きの基本となるのは、拳、蹴り足ではなく腹と腰の(下半身)の力です。 突きを例にとると、力は腰に代表される下半身の力で、それをリードし、伝えるのが上半身の役割です。滞ることなく伝えるためには上半身はリラックスして、力を逃がさないために脇をしめることが重要です。 突きは力を入れてするのではなく、むしろいかに腕をリラックスして腰の力を拳に伝えるかということです。


2.呼吸法とリラックスの姿勢

無駄のないしなやかな動きの重要性はご理解いただけたと思いますので、次にどうしたらそのような動きが出来るかという方法論です。
重要なことは動作と呼吸を一致させることです。深い安定した呼吸、正しい姿勢(かまえ)で心身の緊張をゆるめます。


呼吸と動き(呼吸法の原則)
空手でもストレッチでも、あらゆる動作の上で呼吸と動作を合わせることは重要なことです。
複式呼吸で鼻から息を吸い込んでおいて、少し口を開いて、静かに吐いていきます。動作と口から吐く息とが、スムーズに連動するようにします。 もう一つの呼吸の特徴は、息を止めている時は、筋肉が硬くなります。
そのため、空手の組手で相手に打たれる時は、息を止めて筋肉を硬くし、ダメージを少なくします。

これに対して、呼吸をしている時は筋肉の柔軟さが増します。この呼吸法の原則を利用して柔軟性を高めます。 ストレッチをする時にこれは重要な点です。


呼吸は何がいいのか?
なぜ呼吸により心身の緊張がゆるむのでしょうか? 
呼吸法もさまざまで複式呼吸によって横隔膜を動かして内臓のマッサージになるとか、肺の換気がよくなるとそれだけで体調が変わってくるとか、いろんな効果があります。 大事な点は、呼吸を自覚的にすることにより自律神経が調節されます。

努めて深い安定した呼吸をすることで、心身の緊張がゆるみます。その結果、交換神経と副交換神経の間に微妙なバランスが保たれ、 適正なホルモン分泌とあいまって、安定した自律神経の働きが回復し、 結果的に心身の緊張がゆるむということのようです。


丹田
腹部の力を抜いて、気を丹田にしずめます。
丹田というのは、長い間武道の鍛錬を重ねると下腹部になま暖かい特殊な感じを憶えることがあります。 丹田を意識して行うと腹筋をわざと緊張させることになりがちなので、最初はつとめて腹部をゆるめることを心がけ、複式呼吸によって気を下腹に送り込んで沈める感覚を養うようにして下さい。


立ち方
次に呼吸法と共にたいせつなことにリラックスした立ち方があります。
「気をつけ」というような意識的に背筋を伸ばした姿勢は、全体に緊張感があります。 正しい姿勢とは、緊張感なく、背筋が伸びていて首がすっと伸び、肩は自然に落ちた状態の姿勢、どこにも力が入っていないのに、背筋が伸びている状態です。自然に背筋が伸びるためには、坑重力筋の強さと柔軟性も必要不可欠です。


実践−スワイショウで体をゆるめ、吊頂式で立って腹式呼吸

3.正しいストレッチと体力に合わせた筋力トレーニング

健康な体づくりに欠かせず、空手のスムーズなスピードのある動きを向上させる筋力と柔軟性のトレーニングです。 PNFという筋の伸展と、筋力強化を組み合わせたトレーニングをご紹介します。

リラックスという状態がわからなければ緊張してみればよいのであって、筋は一度収縮を起こした後、弛緩しやすいという性質を利用して、力を抜くために力を入れてみてください。 瞬間的に局部に正確は力を入れ、筋を緊張した瞬間にストンと抜きます。 呼吸は力を入れる時に吸い、抜く際に息を吐きます。


意識性の原理
トレーニングの理論や方法を十分に知っておくことが大切です。
また、自分が何を目標にトレーニングや練習をしているのが、はっきり理解しておくことも必要です。 さらに何事でも、理由がわかってから行うことが、トレーニングを継続させるために、重要な要素になるはずです。 また、トレーニングに際し運動している部分に意識を集中させることが重要です。 ストレッチの時は伸ばす部分に意識をさせること。 ちょっとだけ無理する感覚。痛さに息をとめるのは逆効果です。


アイソメトリック
自分の体重や手足の力を使って、目的とする筋肉に抵抗負荷をかけて行うトレーニング、動かない物を動かそうと努力している時のように、静止姿勢のまま、強く筋肉を緊張させて、筋肉を強化する。 合掌−両手を合わせて静止したままお互いに押し付ける類。

PNF
Pro-prioceptive Neuromuscular Facilitation 固有受容性神経筋促通法
筋力強化のトレーニングとストレッチングを組み合わせたトレーニング その1つのHold-Relax−伸展させたい筋肉を静的に5秒位緊張させた後、 力を抜いて5秒間ほど、リラックスしてその筋肉をストレッチします。 筋の一度収縮を起こした後、弛緩しやすいという性質と、拮抗筋群が収縮した後、 主動筋群の収縮力がアップするという性質を利用します。


実践−PNFとアイソメトリック

4.空手の基本

5.護身

※上記のレポートについてのご意見、ご感想、「ちっが〜う」という所をメール、伝言版または本人にお寄せ下さい。

強さってなあに?

「空手を学ぶ意義は肉体的に強くなることにあるのでしょうか?」

私には他者との比較で、強さを求めるより、 自分の内面と向き合うことの方が常に重要なことでした。

組手で気を丹田(下腹)に集中させ、上半身の自由を得、無心に相手に向かうことができた時。

また、型の稽古で呼吸と動作がぴったり合い、自分の体を自由にコントロールして、 集中力が高まった時に得られる無心の気持ちの中に大きな充実感があります。

斯くいう私も、長い間強くない空手は意味のないもの、強いからこそ人に伝えることができるものと、強さにこだわりを持っていました。
NY時代、中村会長より直々のご指導を受けられる幸せはありましたが、会長の強さを常日頃、目の当たりにしていると、会長のおっしゃることに説得力があるのは、 会長が誰よりも強くていらっしゃるからと思っていました。
そのことから、自分も強くならねば、人に伝えることはできないと考えていました。

しかし、誠道空手を実生活でどう生かせたか考えると、腕っ節が多少強くなったことだけではないんです。
一番のベネフィットは武道の修行を続けることで、無心の気持ちを得る機会が増え、そこから生れる力により、日々の困難に立ち向かう勇気を得たことです。

この勇気こそが、武道を生涯志すための原動力となり、肉体的に強くなる以上に、私にとっては意義のあることなのです。

型が好き!

お能の仕舞の所作や地唄舞の井上八千代の踊りを見たことがありますか? 私は日本の伝統芸能の舞にすごく惹かれます。
熟練した舞手が自分の体を使い、最大限に自分の体をコントロールして、自己の内面を表現する。
腰のため、すり足、呼吸と動作を一致させた力強い体の動きは老齢とは思えません。
年老いて体力が落ちても集中力と技と体を一体にすることで、素晴らしい動きができるんです。

空手の型も生涯続けることができます。年齢や技術、経験にとらわれずに学び続けることができるものです。 また、その時々の体力やレベルに合わせて稽古できます。

私は型の修練を通して“他人に勝つ”ということから脱却して、自分を解放させ自由に表現する感覚を得る時、型が好き!って思うんです。


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