「どうせ、つまらんだろう」と思いつつも「ミスタールーキー」見てきました。

    ワタシは「映画ファンです!」と胸をはって言えるほど本数見てるわけじゃないのですが、「映画好き」な人ではあります。まあ、あまり時間も金も無いのでビデオ鑑賞がほとんどなんですけどね。でも日本映画は好きじゃないです。日本映画が嫌いな人のその理由は「スケールが小さい」とか「暗い」とかがたぶん多いんでしょうけど、ワタシの場合はなんといっても「脚本がなっとらん!」というのが一番の理由ですかね。最後に見たのは・・・「ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃」ですか・・・・って随分最近ですな(笑)。ちなみに最近見た映画で面白かったのは「ショーシャンクの空に」でしょうか。まあ、好きな映画の話をはじめると時間がかかりますのでこのへんにしときます。

     

    4月5日金曜日の夜、行ってまいりました。

    館内には開幕から好調の阪神に気を良くした阪神ファンの方々・・・かどうか判りませんが6人のお客様が詰め掛けておりました。トホ〜。 

     

     

     

     

     

    以下「ネタバレ」かつ「個人的な感想」ですので、これから見に行かれる予定の方はご注意を。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    「ヒーローインタビュー」(野島伸司作品)に比べればはるかにマシで、特に試合のシーンは迫力・臨場感があって相当良いのですが、脚本がまったくなっとらんので登場人物がきちんと描かれておらず感情移入できないドラマです。まあ「阪神を扱った映画の存在そのものが嬉しい」といった方は楽しめるかもしれませんが、こういうずさんな脚本の映画は嫌いなので結構ハラ立ちました。

     

     

    ・映画公開前に雑誌等に紹介されていた【あらすじ】は以下のような感じでした。

       大手ビールメーカー勤務の大原(長嶋)は妻・優子(鶴田)、息子・俊介と暮らすサラリーマン。ある日、草野球で息子の前でめった打ちにされた彼は一念発起、トレーニングを開始する。もともと高校で野球をやっていた彼は、やがて剛速球を投げられるようになり、彼は阪神タイガースの監督(橋爪)に見込まれる。が、彼には仕事が。そこで出た妥協案が、会社帰りに投げられるパートタイムピッチャーというものだった……。
       甲子園を夢見ていた若者が家庭を持ち、やがてその夢を忘れかけていたころ、自分の才能にもう一度かけてみる。彼の才能を疑わないできた妻。そして、何よりも息子に自分の活躍する姿を見せてやろうと男は燃える! 

    なかなか面白そうでしょ?ワタシもそう思いました。

    このとおりに作りゃいいんですよ!!!

    何故このとおりに作らんのですか!!!!

     

     

     

    ・映画の冒頭で阪神のリリーフエースとして登場し「昔の夢を実現している状態」でありながら、ちっとも嬉しそうじゃない主人公・大原(以下カズシゲ)。ワタシはてっきり
    「本人はやりたくないのに突如才能を見出されてしまって、仕方なくやっている。そのカズシゲがチームメイトや阪神ファンの周りの人たちに影響され、だんだん本気で『野球に賭けよう』と思うように変化していく話」
    かと思いました。結局最後までカズシゲの「野球に賭ける思い」は伝わってきませんでした。

     

    ・奥さん(鶴田真由)と息子と一緒にトレーニングを開始しておきながら、何故か正体を隠して阪神に入団するカズシゲ。あのハッキリした性格の奥さんなら「夢に賭ける旦那を応援する」としか思えない。息子も同じ。

    何故だ!何故妻子に隠すんだカズシゲ!?

    そのあたりの理由づけ(例えば、『安定した生活を第一に考えている妻』としてキチンと描写するとか)がされていない。

     

    ・「高校時代に敗れたライバルチーム(ガリバーズ)の4番・(駒田)に負けたままでいいのか!」との監督(橋爪功)の言葉で入団を決意したカズシゲだが、カズシゲと駒田との会話が全く無く、二人の関係はセリフでの「説明」のみ。そのためラストの対決シーンも全く感情移入できず。

     

    ・会社の上司(竹中直人)との会話も仕事の話のみなので、ここでもドラマは成立せず。

     

    ・思わせぶりに登場した同僚の女性社員も、その後ストーリーにはほとんど関係せずなんのために登場したのか意味不明。当然ドラマは成立せず。

     

    ・カズシゲの正体を執拗に暴こうとする女性記者も監督にセクハラを受けるだけでカズシゲとの接触は無し。しまいにゃあ正体を明かしたカズシゲを記者席で見つめながら「こんな暴露記事は好きじゃないしね」などと、いけしゃあしゃあと呟く始末。なんのために登場したのか全く意味不明で、ここでもドラマは成立せず。

     

    ・チームメイトの4番・(島尾)のエラーに怒ったカズシゲは試合中にケンカするのだが、映画の終盤でカズシゲが島尾の打撃投手を買って出て脈略なく仲直り。他の選手との接触は一切ないため、ラスト近くでカズシゲを交代させようとする監督に「カズシゲを続投させてくれ」と島尾をはじめとする野手たちが言い出すシーンもあまりに唐突で同感できず。当然ドラマは成立しない。

     

    そして極めつけは・・・

     

     

     

     

     

     

     

      

     

     「代打・バース」

     「逆転ホームラン!!」

     

           どっかーん!!

      

    ストーリーに全く関係ない人物が突然現れて、ヒーローになってしまいました(涙)

    カズシゲとの間にドラマが成立するはずもありません。

     

     

     

    とまあ、要するに「カズシゲが他の登場人物から孤立しまくっている」わけでして、これで感情移入するのは相当難しいです。

    野球映画は野球の素人が演じてしまうと悲惨なことになってしまうのですが、その点カズシゲはさすがに迫力があって説得力がありました。演技もなかなか良かったです。もう少しまともな脚本だったら相当良い映画になったと思うんですケドねえ・・・。