わたしにとって1番大切なのはファミリーであり、第2にフランク・ゴーディッシュであり、ブルーザー・ブロディは第3番目だ。考えてもみたまえ、私が人生の中でブルーザー・ブロディでいるのは恐らく20年くらいだ。それ以外の人生の方がはるかに長いんだよ。
ブロディほどのレスラーだと、当然メジャー団体から高いファイトマネーを提示されてのオファーも多かった。彼は、それを敢えて断り、インディペンデンス(弱小)団体のマットに上りつづけた。それは、彼が自分の家庭をまず第一に考えた結果でもあった。彼が死ぬ間際に残した最後の言葉に、彼の家族愛の深さがうかがえる。
『私は、私の妻(バーバラ)と息子(ジェフリー)を心から愛している。愛しの息子よ、神を信じよ。ワイフを頼む・・・』
アメリカでは、40代で第一線からリタイアして、余生をのんびり家族と過ごすという人生観がごく普通に存在しているが、日本ではまだ"家族”を中心としたビジネス観は土壌がようやく出来てきた程度の状態。高齢化社会が進むにつれ、親の介護問題など、家族の事を真剣に考える時期が確実に近づいているような気がします。収入面などを考えると現状では難しいんですけど、ブロディのような家族中心の人生観を日本人もそろそろ考える時が来たのかもしれない。
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