ボールはなぜ曲がるのか?

プロローグ

ボウリングの世界には、昔から科学的に見ると首をかしげたくなる理論が数多く存在します。
中でもボールの関するものにはそういった類が多く嘆かわしい限りです。すでに間違いだとされた考えに固執している方もまだまだ多くいらっしゃるようです。このページでは科学的に日常見かける現象が科学的にどういったものであるか解き明かして見ます。


曲がる回転とは?

何年もボウリングを続けていると初心者から「なぜ僕のボウルは曲がらないのに君のボールはあんなに曲がるんだ?」と言ったことを聞かれた事はありませんか?あなたは何と答えていますか?

「ハウスボールは曲がらない材質で出来ているんだ、指穴もゆるくて回転をかけにくいし」相手が全くの素人の場合この回答でも良いでしょう!

しかし、聞いてきた人がプロアクティブ系のボールを買ってから、曲がらないと聞いてきたら何と答えますか?
「君のボールは曲がるような回転をしていないからだ」...きっとこう答えることでしょう 

でもこの後くるであろう質問にあなたは答えることが出来ますか??
「じゃー どういう回転ならボールは曲がるんだ?」 答えれますか?(笑)


ボールの回転について

その疑問に答える前に、ボールの回転について詳しく見て見ましょう
一般的な右投げボウラーが投球したボールの回転を 図1 に示します


ボールはアクシス(回転軸)を中心にぐるぐる回っています。これは丁度 地球が23.4度傾いた地軸を中心に自転しているのと同じです。そして地球に北極点や南極点があるようにボールにもアクシスがボールの表面を横切る点が2つありアクシスポイントと呼んでいます。
図1に示したほうをポジティブアクシスポイント、略してPAPと呼びます。
これを真上から、およびアクシスに垂直な方向(ピン側)から見た図が 図2−1 2−1です。
上から見たときのアクシスのねじれをアクシスローテーション 水平面からのアクシスの傾きをアクシスチルトと言います
アクシスチルトとトラックアングルは常に「足して90度」の関係にあります。


トラックアングルの大きさによってボウラーの球質をスピナー・ローローラー・ハイローラー・フルローラー等に分類する方法が一般的だったのですが、その後「アクシスチルト」の方が一般的になっていますので下記文面はアクシスチルトの方を採用して記述しています。


回転をベクトル(矢印)で表す

回転の様子を表すのに力学ではよくベクトル(矢印)を使います。図3で示した矢印を見てください


3軸方向に分解すると?
純粋な前進回転=フォワードロール 純粋な横回転=サイドロール 軸が鉛直方向を向いたスピンの3成分に分解する事が出来ます

こうして分けて考えればボールを曲げる力の源になっているのはボールの回転のサイドロール成分であることが見えてきます

フォワードロールの大きさとサイドロールの大きさのバランスによってアクシスローテーションが決まるのです
またアクシスチルトは(フォワードロール+サイドロール)の大きさとスピンの大きさとのバランスによって決まります
アクシスの向きはフォワードロール+サイドロール+スピンの3つのバランスによって決まっていたのです。


リリースの際フィンガーを3時の方向に近づければ横回転が強くなる、ターンを強くすればスピナーになります。

ベクトルで考えれば、3時の方向でリフトはサイドロール(横回転)成分を大きくし、ターンを強くするとスピン成分が大きくなると説明が出来ます
お分かりになりましたか?どういう回転 どのように投げればボールは曲がるのか?!
ボールの回転を3成分に分解して考えたときに、サイドロールこそがボールの曲がる力の源であり、サイドロールが大きい回転こそが大きく曲がる回転なのです。


ASTRO