THE MANIAC ドリル理論


●動的バランスと静的バランス


バランスといえば静的バランス!つまりトップウエイト、サイドウエイト
フィンガー/サムウェイトの3つを指し、これら3つの値で
ボールの動きをコントロールしようとしてきました。
しかし、実際には静的バランスではなく、動的バランスこそがボールの動きを
コントロールしています。
サイドウエイト、フィンガーウエイトを大きくすると曲がりが大きくなると信じ
られていたので、ウエイトブロックの中心(ピン)をグリップセンターから右上の
方向にオフセットする事で曲がりを増やそうとしていたのですが、実際には
このオフセットによってCAが45度に近づいて動的バランスが大きくなったため
に曲がりが大きくなっていたのです。
今では静的バランスは単にルール上のもので、動的バランスこそが
バランス効果を生み出す源だと考えられています。

●CG


本来、重心(Center Of Gravity)の意味ですが、ドリルの世界では通常、重心そのものではなく、それをボールの表面に投影した点を指します(右図参照・重心の位置)
グリップセンターから離すほどトップウエイトが小さく、逆にサイドウエイト、フィンガー/サムウエイトが大きくなります

レイアウトの際CGの位置は?
「ドウドウスケール(バランサー)の値をルール内に収めるのに参考になる」

●バランスホール

バランスホールは「マイナスの動きのウェイトブロック」として静的にも動的にも作用しますのでボールの動きに大きく影響します。
静的な効果とは、もちろんバランサーの測定値が変わってくることですが、ボールの動きには直接関係しません。
動的な効果とは、フレアポテンシャルの大きさが変わることでバランスホールが必要になるのには主に

@3バランスが(多くの場合サイドウエイトが)オーバーする場合

Aハイローラードリルの際、フレアがフィンガーホールにかかるのを避けたい場合

の2通りです。CAの調節だけでフレアポテンシャルはゼロ(最小)から最大まで自由に設定できます
バランスホールの効果は見積もるのが難しいので、極力バランスホールに頼らないドリルに心がけることが大切です
@のように静的バランスを調整するだけの場合は、動的な効果が無視できるPAP上にドリルするようにしてください!


★ボールの儚Gによる調整

儚Gの大きなボールは、ボール自体十分過ぎる程のフレアポテンシャルを持っているので、ややおとなしめ(90度寄り)の角度が逢います。
45度が有効なのは、特にスピードがあって曲がりの小さい人だけです(通常はお薦めしません)
儚Gが小さいボールは、安定しますがボールのフレアポテンシャルが小さく、曲がりが小さくなりがちなので45度に近づけたアグレッシブなレイアウトがマッチします。
儚Gが小さなボールではCAが45〜60度のときに動的バランスが丁度良い大きさになりますが儚Gが大きなボールを同じレベルで合わせるとCAは70〜75度になります。


★回転数による調節

回転数が少ないほどフレアポテンシャルが不足するので 45度に近づけてフレアポテンシャルを補ってあげることが有効です
(回転数が少なくてもバランスの効果でボールを大きく曲げる事ができる)
ただし 45度 (フレア最高)が有効なのは回転数が少なめで、かつスピードが十分に速い限られたボウラーの場合だけです
回転数が多いボウラーはフレアポテンシャルが大きくなり過ぎるために90度寄りのレイアウトが合います。
回転数の多いボウラーは70〜75度の動的バランスが合いますが、回転数の少ないボウラーで同じレベルに合わせると60〜70度になります。


★スピードによる調整
スピードが速すぎて曲がりの小さいボウラーには、フレアポテンシャルの大きなボール/レイアウトがお薦めです。
逆にスピードが遅いボウラーには、フレアポテンシャルが大きいと手前で噛み過ぎるため 90度寄りのレイアウトがマッチします
儚Gが大きなボールも 90度に近づけることでフレアポテンシャルを小さくする事もできます! 45度は走りも悪くお薦めできません


★レーンコンディションに合わせた調整
表面加工でスキッドの長さを変えることが出来ますが、レイアウトでも調整したほうがより効果的です。
オイリーレーンではフレアが大きいほうがレーンキャッチが良く曲がりも大きくなり有効です。
遅めのレーンでは逆にフレアが小さいほうがスキッドが長く余分な曲がりも抑えられます。特にドライレーン用のボールとしてハードポリッシュ仕上げで使用する場合には 更に90度近づけた角度が合うでしょう


以上なことを前提に、メインボールとしてボールのパフォーマンスを十分に引き出す場合及びドライレーン用のボールとして使用する場合の推奨CAを下記の表にまとめてあります。


★マスバイアス


非対象コア・扁平コアのボールではCAが同じでもマスバイアスポイント
(スモールピン)のポジションによって動的バランスがある程度変わってきます
しかしほとんどの場合動的バランスが小さくなるだけです
動的バランスの調整はCAだけで十分です
マスバイアス効果は不必要なものだと言えるでしょう
これは、レイアウトによって簡単に排除出来ますから このようなボールのドリルの際には右に示したドリルをお勧めします








右図のようなマスバイアスボールのモデルを考えると、マスバイアスを生み出すウエイトブロックを右図のようにPAPから90度離す事でこの影響をゼロにしょうというのが、このドリルパターンです。
マスバイアスポイントはピンから90度離れているので、右図Aの線上の点はどこも、マスバイアスポイントから90度離れている事に注意してください。


CAの設定
レイアウト第一歩はCAの設定ですが、前筋でも述べたように、同時にこれがレイアウトの全てでもあります
バランスホールやマスバイアスなどの影響を極力排除する事で CAの大きさだけ精度良くボールのリアクションをコントロールすることが出来るのです。

一般論として、ボールの動的バランス(フレアポテンシャル)が大きいほど曲がりが大きくなりその結果ピンアクションも良くなります
しかし、これが大きすぎると手前でレーンを噛み過ぎたり、オイルの濃淡に敏感過ぎたりと言った弊害が大きくなりますので大きければ良いと言うわけではありません。
反対に、動的バランスが小さいボールはスキッドが長くなってロールアウトしにくくなり、安定感は増しますがボールの曲がりは小さくなりピンアクションも悪くなります。
動的バランスはある程度大きくないとそのボールのパフォーマンスを引き出す事は出来ませんが、大きすぎると弊害が大きくなるので、ボウラーの好みまで考慮に入れて丁度良い大きさを見極める事がプロとしてのドリラーの役目です。


以下に何を考慮してCAを設定すれば良いかをご説明します。


ボール/ボウラーのタイプ別 推奨「コア・アクシスアングル」一覧表

フレアポテンシャル
凾qG 0.07以上 0.05程度 0.04以下
クランカー
スピードが十分あり15回転以上
CA:75〜80度
DRY:84度
CA:70〜75度
DRY:80度
CA:60〜70度
DRY:80度
一般男子(プロレベル)
スピードが十分あり12回転程度
CA:70〜75度
DRY:82度
CA:65〜70度
DRY:80度
CA:45〜60度
DRY:75度
一般男子(アマレベル)
スピードが十分あり8〜10回転程度
CA:60〜70度
DRY:80度
CA:45〜60度
DRY:75度
CA:45度
DRY:70度
一般女子(アマレベル)
上記よりスピードが遅く6〜8回転程度
CA:70〜75度
DRY:82度
CA:55〜65度
DRY:80度
CA:45〜55度
DRY:75度
初級〜中級
スピードの無いボウラー
CA:70〜80度 CA:60〜70度 CA:45〜60度


★基本的な考え方!

※上記のCAはメインボールとしてボールのパフォーマンスを十分に引き出したい場合に推奨する角度
先の動きを抑えたり、ボールの表面をポリッシュしてドライレーン用として使用する場合は、ある程度フレアポテンシャルを下げた
(メインボールの50〜60%程度)ドライ用として示した角度が推奨できる

※儚Gが大きなボールは ボール自体が十分過ぎるフレアポテンシャルを持っているのでCaを大きめ(90度寄り)にして
フレアポテンシャルを抑え、逆に儚Gの小さなボールは45度寄りにしてボールの持つフレアポテンシャルを十分に引き出す

※回転数の少ないボウラーは、CAを45度寄りにして フレアポテンシャルを補ってやる。逆に回転数の多いボウラーはフレアポテンシャルが大き過ぎるためCAを90度寄りにしてフレアポテンシャルを小さく抑える

※スピードの遅いボウラーは フレアポテンシャルが大きいとオーバーロール(ボールがたれる)するのでCAを90度寄りにしてフレアポテンシャルを抑える 但し あまり 90度に近づけると曲がりが小さくなり、ピンアクションが悪くなるので 表にした範囲でボールが走らない場合はポリッシュするかよりドライレーンに強いボールを選択するしかない

※アクシスローテーションが大きい(横回転が強い)ボウラーやアクシスチルトが大きい(スピナー気味)のボウラーは小さ目のフレアポテンシャルが合うとする考え方もあるが、これだけはボウラーの好みによる ローテーション チルトは、フレアポテンシャルの大きさには関与しません。(ボウラーの望むドリルレイアウトにしてあげてください)


ASTRO