| Rosario Central vs Cruz Azul 3 - 3
アステカスタジアムで2-0と勝ち越して満を持してアルゼンチンに乗り込んだクルス・アスルの一行は、カルドーソ選手を怪我で欠いたものの、持ち前のチームワークで、ホームでは30年以上負けたことのないロサリオ・セントラルに堂々と引き分けに持ち込み、決勝進出を果たしました。
試合は開始早々ロサリオの素早い攻撃で、クルス・アスルのゴール前が沸きました。しかし、ロサリオのプレーは素早いもののプレーの精度という点ではあまり良いものではなく、それでクルス・アスルも随分助かりました。立続けに、ゴール前にロサリオの選手がつめるという場面があった後、カウンターアタックで、アドマイティス選手の放ったボールをロサリオの選手が向きを変えて、コーナーキックとなりました。そして、コーナーキックのボールをロサリオのキーパーが後ろへ流したところをアルマゲル選手がつめて、それまでの劣勢を跳ね返し、クルス・アスルが1点先制しました。
静まり返るスタジアム。ロサリオは3点を入れないと追いつけません。そういう緊迫感がロサリオのプレーを雑なものにしたという可能性もあります。身長差を活かし、うまく体を入れてロサリオの選手はクルス・アスルの選手からパワフルに巧みにボールを奪います。そして、ゴール前へと急ぐのですが、シュートが明後日の方向へ行ったり、クルス・アスルの選手へぶち当てたりというフィニッシュが多く、キーパーのペレスはそれ程活躍してはいませんでした。
クルス・アスルも守備に力を入れながらも、“マテュテ‘・モラレスは渾身のチェーシングでボールを奪おうと頑張り、パレンシアも常に二人のマンマークにあいながらも、必死にボールをキープしようとしていました。また、アドマイティス、ピニェイロ、エルナンデスが巧みにカバーしあってボールを出来るだけ高い位置で保つようにしていました。また、クルス・アスルは遅攻を意図していたのは明らかで、キャプテンパレンシアは時折、「落ち着いて、落ち着いて」と指示をだしていました。
それでも、前半35分になり、ついにロサリオの攻撃が実を結びます。シュートが後ろを向いたガルダメスの腕にあたってしまい、PKを取られてしまったのです。ペレスも正しい方向へとんだものの、ゴールとなり、1-1の同点となりました。そして、程なく、ロサリオのマセラテシによる追加点が入りました。ディフェンスをうまくかわしてのゴールだったので、ペレスはどうすることも出来なかったと思います。2-1と逆転したロサリオのスタジアムは大歓声に包まれました。
しかし、その直後にクルス・アスルが追い付きます。前半終了間際のことでした。ゴール前のオープンスペースにピニェイロからのパス。キーパーがボールはそのままゴールラインを割ると判断。見送ったところを、パレンシアが追い付いてゴールライン際でボールをキープします。それを後ろにいたピニェイロにパス。ピニェイロはループのかかったシュートでゴールを狙いましたが、シュートはバーをたたき跳ね返りました。そこへ詰めていたアドマイティスがハーフボレーでゴールにボールを突き刺したのです。
後半も、ロサリオの攻撃は続きました。クルス・アスルの左サイドを深く抉られてマイナスのクロスを出され、走り込んで来たロサリオの選手にゴールを決められてしまったのです。沸き返るスタジアム、「あと1点」と誰もが思ったことでしょう。しかし、クルス・アスルはそこで慌てませんでした。ロサリオが再三クロスを入れて来ても、アルマゲルが冷静にクロスボールを処理。パレンシアは孤立していましたが、それでも、ディフェンスからのロングボールをキープしようとなんとか頑張っていました。このプレーのおかげで、ロサリオのディフェンスと中盤の間をあけることに成功していたと言えます。
トレホ監督はアンヘレスに変えてメンドーサを、アドマイティスに変えてオマール・ロドリゲスを、ピニェイロに変えてトマス・カンポスを立続けに投入。守備を固めながら、高い位置でのボールを追い掛けるスピードを落とさないようにしました。
ロサリオが必死の攻撃に出て、ディフェンスラインと中盤のオープンスペースを作ってしまったところで、パレンシアがドリブルでアタック開始。ディフェンダーがボールを取りに来た所を思う存分引き付けておいて、左サイドのオープンスペースへパス。トマス・カンポスが走り込んで来て、ディフェンダーがそっちに一瞬気を取られた瞬間にパレンシアがディフェンダーから離れ、フリーのポジションにつきました。トマス・カンポスはゴールに前進するふりをしながらパレンシアにボールを戻したのです。パレンシアは右足インサイドのダイレクトボレーで、ボールの向きを変え、キーパーをかわして3点目を入れたのです。
静まり返るスタジアム。もう残された時間はわずかでした。ロサリオのファンも、勝てないことを悟った瞬間でした。しかしながら、ロサリオのサポーターは最後迄歌うのをやめませんでした。
3分のロスタイムの後、笛が吹かれ、クルス・アスルの優勝決定戦への進出が決まりました。 |