明星山(P6南壁)
COWAC 中 崇
日程:1999.10.28(金)?10.31(日)
参加者:大見則親(大阪ぽっぽ会) 串畑速雄(白峰山の会) 中 崇(COWAC)
昨年1999.10.28(金)?10.31(日)に白い石灰岩の岩山、明星山(P6南壁、直上ルート?左フェースルート)へ
行って来ましたので報告します。
10/28(金)PM10:00 JR大阪駅に集合、当初参加予定だった柴原さんに見送られて大阪を発つ。途中から
雨が降りはじめ高速を下りる頃には本降りになっていた。高速を下りて30分もあれば着くはずなのに
あいにくの雨のため道がわからず、1時間ほどかかってようやくテン場のフィッシングパーク(水道・
トイレ完備)に到着(AM4:00)。降りしきる雨の中テントを張り、この日の登攀はあきらめて、
とりあえず酒を飲んでから寝ることに。柴原さんの差し入れはここで飲み干してしまった。この日は
結局3人の寝起きが揃わず昼過ぎまで寝ていた。雨も上がり陽が射して昼寝にはもってこいのいい天気
だが明日のことを考えて取り付きを確認しに行くことに。ここから南壁基部までは南壁対岸の駐車場
から斜面を下り小滝川を徒渉すれば取り付き点である(徒歩15分)。また、駐車場近くには展望台があり、
迫力ある岩壁を一望できる。この日は小滝川まで降りたが昨日の雨で水量が多く徒渉は出来そうにない。
仕方なく対岸から『あーだ』、『こーだ』言いながらルートをチェックする。ルートチェックもそこそこ
に今日の晩御飯の買い出しに行く。この近くには店はなく結局、高速入り口近くのスーパーまで来て
しまった。買い出しを終えテン場へ戻ると明日登るのだろうか2、3張りテントが増えていた。我々も
トイレ前のベンチにてキムチ鍋で宴会をする。
PM7:00 就寝。夜中、空を見上げると星空で明日の天気が期待される。
AM6:00起床、爽やかな晴天である。しかし、6時出発の予定はずが6時起床である。他のパーティーは
もう行く支度が出来ているようだ。昨日と同様、このパーティーは誰かが動き出さないといつまでも
寝ているのである。結局、8時すぎに出発し沢まで下ると今日予定していた左岸稜には既に6パーティーが
並んでいる。まぁ、当然の結果である!仕方なくルートを変更し、直上ルート基部へ向けて徒渉する。
私にとっては初めての徒渉である。10mほどの徒渉とはいえ、めちゃめちゃ冷たく足がおかしくなり
そうだった。でも、なぜか大見さんは平気そうに見える。串畑さんは昨晩せっかく左岩稜を覚えたのにと
悔やんでいるがいつまでも寝ていたのだから仕方がないのだ!
徒渉後の二人(大見さん、串畑さん)
徒渉後、後ろを振り返るといつの間にか増水していた。おそらく上流のダムからの放水が始まったのだ
ろう。5分遅かったら渡れないところであった。しかし、よくよく考えると帰ることもできないのである。
AM8:30登攀開始。トップは大見さんと串畑さんがジャンケンをして負けた大見さんがすることに。
河原から木のあるレッジまではノーザイルで上がる。この時、石灰岩ではクレッタが塗れていたり、
岩に乗った草の上に立つと簡単にスリップする事を思い知らされた。
1ピッチ目(30m,V)は細かいフェース?凹状を左上する。ところどころ引き出しのような岩がある。朝一
からこれでは少し怖い。ここの抜け出しのところではハーケンを1本使用。
AM9:50、2ピッチ目 (15m,V)は少しかぶったフェースをトラバース気味に左上する。ここも嫌らしい
引き出しが並ぶ。ようやく陽が当たるところまでやってきたが対岸の展望台よりまだ低い位置である。
AM10:30、3ピッチ目(20m,IV,A1)ここが今回の核心部にあたり、あぶみで小ハングを越える。ここでも
ハーケン1本を使用、あぶみにぶら下がり自分より下のハーケンを抜くのには非常に苦労した。ハングを
越えるとバンドを右上して安定したテラスへ。この頃から後ろの展望台に観光客が現れはじめ我々を
見物しているようだ。
AM11:00、4ピッチ目(35m,IV)は凹角を直上し左フェースルートと交差する。串畑さんと落石の話をして
いたら、凹角の抜け出しあたりだろうか大見さんの『あっ』という声とともに頭台の岩が落ちてきて
我々のいる7mほど上の岩壁に当たり外へはじき出されていった。あんなもん当たったらとんでもない。
下に誰もいないことを確認してほっとする。上に着くと左フェースルートを登ってきたパーティーの
前へ出た。このパーティーは明星山の取材に来られたとのこと。パートナーはてきぱきした女の子で
あった。
AM11:30、5ピッチ目(30m,III)時間が余りないので直上ルートはここまでにし、左フェースルートに
変更する。結果的に取材パーティーの前に割り込む形となる。ここはブッシュ混じりのフェースで
落石に気を付けて登る。
このあとの4ピッチ(100m,III)もブッシュ混じりで落石の巣のようなところであった。ブッシュを持つと
それにかろうじて引っかかっていた拳台の岩がぽろぽろ落ちていく。今回一番神経を使ったピッチで
あった。
最終ピッチ(30m,III)取り付きでは左岩稜パーティーが続々と上がってきていてほっと一息と言うところ
だろうか、急に岩場がにぎやかになった。左岩稜パーティーは凹角左の外側を行く、こっちが一般的
なのだろう。我々は凹角右側を抜け、無事終了点到着(PM2:00)。間もなくして後続パーティも到着。
何やら『何でこんなところでターミネーターを使ったの?時間かかるじゃん』などと少しもめている。
『少し使ってみたかった』とリーダはちょっと弱気な言い訳をしていた。
30分ほど休憩しながら装備を片づけ下山する。下降路は少しわかりにくいが
よく見れば踏みあとやテープがあった。下まで来ると帰りは小滝川に掛けられた水道管?を渡れば
徒渉せずにすむ。そこから少し上がったところで今日登ったルートを確認し記念写真を撮り、テン場
にはPM3:30到着となった。
P6南壁
今回はあいにくの雨のため1本だけの登攀となり残念だったが、ここは取り付きも近く、この季節は
天気が良ければ暖かい日差しの中を登攀でき、実に気持ちのいいものである。また、この辺りは散策も
出来そうなので次回は岩登りばかりでなく散策なんかも加えてゆっくり滞在したいものです。大見さん、
串畑さん楽しい山行ありがとうございました。
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