〜晩秋から初冬へ〜紅葉・うどん宇治田原その1
◎晩秋の南山城宇治田原から鷲峰山金胎寺(11月25日)
アプローチで大遅刻
朝は天気が良かった 讃岐うどんの店 これから登る山
 秋が深まれば、山陰地方は「うらにし(浦西)」と呼ばれるにわか雨が降ったり止んだりの不安定な天気が続く。かといって、雪遊びの季節はまだ先のこと。となれば、南の方へ足をのばすしかない。
 この時期の南山城紅葉ツーリングは、今年で3回目(2004年宇治塔ノ島・天ヶ瀬ダム2005年井手町万灯呂山・大正池)。宇治に住む相方いさなごのぼる君との都合を調整して、11月25日に決行。紅葉も最盛期だ。
 朝7時50分丹後出発。快晴で、紅葉が映える。ただし天気は下り坂。また、久しぶりの晴れた休日のため、交通量は多め。さらに、京都市およびその周辺部は混雑の度合いが増す。もちろん、京都市内の迂回ルートをとっているが、長岡京市の光明寺では狭い道に、駐車場の空きを待つクルマの列、駐車場から寺へ向かう人々の大行進、そして行き交うクルマの列(私も含めて)で時間の浪費。
 このところの睡眠不足で早起きできず、かねてからの約束よりも集合を1時間遅れに改めて出発したのだが、さらにそれより1時間遅れの到着でいさなごのぼる君を待たせてしまった。
秋の里から修験の山へ
イノシシの皮 琵琶湖が見えた 麓を見下ろす
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【 山 名 】鷲峰山 (ジュウブサン、ジュブザン、ジュブセン:682m)
      :京都府宇治田原町、和束町
【 日 時 】2006年11月25日(土)
【 行 程 】[ ]はGPSレシーバーからの標高データ
 京都府宇治田原町総合文化センター[123]13:38 - 14:05奥山田[246] -
 14:24茶屋トンネル[336] - 14:39毅池峠[403] -
 15:42鷲峰山(金胎寺)[639]16:10 -(地福谷・犬打川経由)-
 16:39郷之口[108] - 16:48総合文化センター
【距 離】31.1km
【速 度】平均:12.8km/h 最高:42.6km/h
【タイム】4時間11分(実動時間:2時間23分)
【地 図】国土地理院2万5千分の1「宇治」「朝宮」「笠置山」
【天 候】曇(-_-)
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 昼を過ぎて予報通りにすっかり曇天となった空の下、クルマから自転車を降ろして出発準備。宇治から自走でやってきたいさなごのぼる君とは久しぶりの再開ながら、いつものようにくだらないギャグを交えた会話がエンドレスに続く。
 とはいえいつまでもくだらない話をしている場合ではない。京都府宇治田原町総合文化センター内の図書館が閉まる17時に、この駐車場も閉鎖されるのでそれまでに戻らないとならない。
 国道を避けて川沿いの自転車道を行くが、田んぼの中の茅葺き屋根を半分にしたような東屋が目に付く。遠巻きにしか見えないが、どうやらその屋根の下に赤い実が並べてある。柿のようだ。干し柿だろうか。なぜ吊さないのだろう。などといいながら走る。
 後で調べたら「古老柿(ころがき)」というこの地の特産品を干すための、「柿屋」と呼ばれる乾燥棚とのことだった。
 滋賀県信楽町との境を目指して東に進むわけだが、走り出してすぐにお金をおろすのを忘れて宇治田原中心街に引き返す。さらに、空腹に耐えかねてコンビニに立ち寄り、いさなごのぼる君を遠慮なく振り回す。
 コンビニの向かいに本格讃岐風セルフうどんの店があった。看板の店名が読めなかったが、あとで調べたら「たなか」というらしい。飾り気のないプレハブの建物も、まさに本場の雰囲気。いさなごのぼる君によれば、結構評判いいらしい。残念ながら現在は時間に余裕がなく、走り終えた頃にはすでに閉まっているとのこと。
 遙かに南を見渡せば、稜線上に無線アンテナが見える。これからあそこに登るのだ。
 コンビニで行動食を補給して、今度は素直に国道を東に走り出す。特産物の即売会などイベントで賑やかだ。
 初めは緩やかな登りの道だったが、辺りの景色がのどか差を増すに連れて登りの勾配も増す。途中、国道沿いにイノシシの肉を扱っている店があった。イノシシ姿そのままの毛皮がいくつも干して(展示して)あり、それぞれに100kg、90kgなどと記されていた。
 奥山田集落まで来ると、山間の雰囲気。国道もセンターラインのない狭い区間が現れる。そして、集落の中の細くくねった道をバイパスする新しい道へ自然に吸い込まれ、府県境の裏白峠の手前に茶屋トンネルという新しいトンネルが口を開けていた。
 そのトンネルを通り抜けてた所から毅池峠へ、さらに鷲峰山への登りの分岐となっている。
 茶屋トンネルですでに本日の登り標高差の3分の1を越え、毅池峠で半分というわけである。そして、クルマも激減。金胎寺までに出会ったクルマは2〜3台だ。勾配もあえぐほどでなく、おしゃべりをしながら快適に登る。紅葉のから垣間見える景色も楽しい。さすがは南山城最高峰だ。
 そのうち、遙かに大きな水たまりが見えた。「琵琶湖か?」「大阪湾か!」と始まった議論は、結局琵琶湖に落ち着く。
 送電線の鉄塔、そして無線アンテナを過ぎれば、山頂部に到着。稜線のアップダウンが始まる。
 紅葉の写真を撮りながら、遅れたいさなごのぼる君を待つが、待てど暮らせどやってこない。ずいぶん経ってようやくやってきて、開口一番「前ブレーキが突然利かなくなった」。見れば、なんとワイヤーが切れている。これからの下りを前に何というショッキングな。
 とりあえず、後ブレーキのみで稜線の緩やかなアップダウンを越えて金胎寺へ。
 最後の激登りを過ぎれば、鮮やかな紅葉に包まれた金胎寺。修験道の山で、この寺には行場巡りのコースがある。そういえば、登りの途中で景色を眺めた場所の足下の崖にはロープが下がっていた。単純に岩登りの練習場かと思ったが、そうした岩場があるのも行場の山らしい。
 とりあえず、自転車を止めて紅葉を眺める。いさなごのぼる君のブレーキをどうするかは、休憩所でコーヒーをいただきながら考えることにする。休憩所の中はストーブが焚かれていた。
 行場巡りをした人かどうかははっきりしないが、我々以外に年輩の男性が一人。
ストーブが恋しい 紅葉に包まれた金胎寺 深い谷を下る
釣瓶落としの夕日と共に下山
 16時を過ぎ、薄暗くなってきたので休憩所を出る。
 激坂でいさなごのぼる君を残して先を急ぐ。そしてコンクリート舗装の道を宇治田原の中心街、郷之口へ。登りにとったコースと違って急な下りが続く。
 とりあえず、駐車場のタイムリミットもあるので、私が先に下りクルマでいさなごのぼる君を迎えに上がる。いさなごのぼる君は、後ブレーキだけで駄目なところは歩き、とにかく安全第一でゆっくり下る。これが我々の考えた作戦である。
 この下りコースは「東海自然歩道」となっているので、歩いて下山している人もいた。クルマは皆無だ。地福谷でトイレのある公園のような施設を通過。ここが分岐となって御林山を経由する下山ルートもあるが、登り返しがいやなので川沿いに下る。谷が深くGPSレシーバーは衛星の電波を捉えることができない。
 さらに下れば、センターラインのある広い道に突き当たる。犬打峠からの犬打川に沿った府道62号線だ。さあ、ここからはブレーキ不要。緩い下りを積極的に漕いでガンガン走る。山間を抜け、辺りは茶畑となり、そして市街地へと変わっていった。国道への交差点に立つイチョウは見事に真っ黄色。
 総合文化センターに着いた頃には薄暗くなっていた。とりあえずいさなごのぼる君に電話を入れるが、向こうは通信圏外だった。
 自転車をクルマに納めていざ出発、というときにいさなごのぼる君から連絡があった。何とか後ブレーキだけで騙し騙し下って、府道62号線まで来たそうだ。とりあえず、こちらからも迎えに走ることを告げる。
 国道の郷之口交差点から少し南に入ったところでいさなごのぼる君に再開。これから暗くてクルマの多い道を自走で宇治まで帰るいさなごのぼる君のために、本日既にお役ご免となった私の自転車からブレーキワイヤーを抜く。いさなごのぼる君の自転車へのワイヤーの移植手術を完了したときにはすっかり暗くなっていた。
 その場で分かれてもいいのだが、この後、私は八幡に行かなければならないので、いさなごのぼる君にナビゲーターとして同乗してもらう。そして、八幡でいさなごのぼる君を下ろして、彼は上津屋橋(流れ橋)を渡って宇治へ。私は八幡での用事を済ませた後で、城陽の友人宅へ。夕食をごちそうになって深夜に丹後に戻る。
 ああ、充実した休日だ。
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