扇ノ山上山と高原周遊
林道から高原へ
スキーヤーとすれ違いながら 林道を歩いて上山高原へ 白い上山
 山陰でもっとも雪深い扇ノ山には、上山高原までの林道が開通する4月中旬以降まで近寄る気にもならないのだが、記録的な少雪の今シーズンはいったいどんな状態で、いつ頃が攻め頃なのかが気になってきた。というわけで調査に行ってみた。
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【山 名】上山三角点([943m]扇ノ山山系)兵庫県新温泉町・鳥取県
【山域大分類】関西/中国
【山域小分類】氷ノ山
【コード】34.30
【日 時】2007年2月12日
【コース】[  ]はGPSレシーバからの標高デー タ
 兵庫県新温泉町海上(ウミガミ)[689]12:00 -
 14:10上山高原[900〜943]15:20 - 15:45海上
【用 具】テレマークスキー(Black Diamond「WHITE-PLANET」198cm,88/64/77mm),
     SCARPA「T3」,ケーブル式ビンディング(チリ)
【距 離】約6.5km
【天 候】曇り時々晴れ(^^;)
【地 図】昭文社 山と高原地図59「氷ノ山 鉢伏・神鍋」
【メンバー】はいかい(単独)
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 さて、この時期、そしてこの雪不足にはいったいどのくらいの雪で、どこまでクルマで入れるのか皆目見当が付かない。そこで、以下のような作戦を用意した。

1.海上集落までしかクルマで入れない場合(おそらく例年この時期のパターン)
 秋にMTBで調査しておいた牛道で上山高原へアプローチ。到達目標は上山三角点。
2.海上林道途中までクルマで入れた場合
 残りの林道を歩き、到達目標は上山三角点。
3.上山高原までクルマで上れた場合(例年の4月中旬以降のパターン)
 迷わず山頂へGO!

 さらに、スキーはテレマークとダブルキャンバーウロコ板を準備。また1.のコース入り口がわかりにくいので、MTBで逆コースを下ったときのトラックログをGPSレシーバに仕込んでおく。
 これだけ想定すれば、今日の日和を楽しむのに十分対応できるだろう。
 さて、昨日は若桜氷ノ山スキー場、久しぶりに1日券(ほとんど半日券しか買わない)で滑って疲れたので、朝はゆっくり9時過ぎに家を出る。
 往路は神鍋高原を抜けていく。雪がなく地肌が露出し見るも無惨。「宇宙戦艦ヤマト」で戦いに敗れ廃墟と化したガミラス星が映し出されたときのBGMが頭の中に流れる。
 2時間ほどで海上集落に到着するが、ほとんど雪がない。想定1.は却下。蛇行する林道よりも短い距離で登れるのだが、この雪の少なさでは藪に悩まされるに違いない。
 集落を抜けて進むと周囲にちらちら白い雪が姿を現し、芝桜公園の辺りから路面にも積雪が見られるようになった。登っていくに連れ、路面の雪が厚みを増す。轍はない。そして、どうやら道には除雪が入っていることがわかった。路面に積もっている雪は、一昨日以降に積もった新雪だ。4WDのスタッドレス装着なので、何とか登っていく。標高700mに達しようかというところで、雪に埋もれたクロカン4WDが路肩に見えたら、その先で除雪は終了。積雪は70〜100mでガードレールが完全に埋もれる深さなので、どうあがいてもクルマはここまで。
 というわけで、想定2.を採用。シワガラの滝入り口のヘアピンカーブを過ぎているので、林道による距離のロスも少ないだろう。
 ウロコ板でなく、テレマークスキーにシールを貼って林道を歩き出す。すると、ちゅうこうねんの男女ペアが滑り降りてきた。停めてあったクルマの主だろうか。シュプールがないので、昨日の午前中くらいに登って、山頂小屋辺りで泊まったのだろう。挨拶を交わしてすれ違う。二人ともテレマークスキーだ。
 左手に見える尾根は、想定1.の牛道。やはり雪が少なそう。
 しばらくいくと、また一人降りてきた。今度は女性単独行。先ほどの2人と同行と思えないほど距離が開いている。でも、停めてあったクルマは1台。よくわからないが、まあいい。やはり彼女もテレマーク。大きなザックを背負って、はやり泊まりであることが伺い知れる。
 林道歩きは退屈だ。飽きてきた頃にようやく景色が開け、広大な上山高原に到着。起伏のあるすばらしい銀世界だ。新緑、紅葉もいいが、雪化粧もいい。
上山の斜面を堪能
上山三角点 クログロ扇ノ山 フサフサ大ヅッコ
 下ってきた3人のシュプールと交差しながら、高原を緩やかに登る。目標の上山三角点が見えてきた。予想通り真っ白だ。
 この上山三角点は扇ノ山の寄生火山で、ポコッとドーム型をしている。日当たりがよく吹きっさらしのため、雪が積もりにくく解けやすい。いつも上山高原までの道の除雪ができる頃にはすっかり地肌がでているが、今日は程良く滑りごろだ。
 上山の麓には木のテーブルや案内板があり、そこにザックをおいて登行開始。尾根筋の登山道を登る。
 ピークからは扇ノ山や大ヅッコが見える。いつもは真っ白なはずなのだが、今日は黒々としている。笹が埋まっていないようだ。今年は、東斜面が滑れないかも知れない。大ヅッコの東尾根はいい滑降ルートで、秋にMTBを使って新たなアプローチ方法を開拓したのだが、今シーズンは試すことができないかも知れない。
 さあ、シールを外して滑降開始。尾根筋から谷へとはいると、かなり湿り気味だが吹きだまった雪が山陰のオフピステそのものという感じだ。
 あっという間にザックをおいた地点へ下る。腹が減ったのでパンを食べて、もう一本。シール装着が面倒なので、板を担いでつぼ足で登る。尾根筋は雪が薄いと思ったが、ちょっと難航。シール付けた方が楽だったかな。
 河合谷の方からエンジン音が聞こえる。スノーモービルが暴れているようだ。
 今度は、少し南よりの斜面を滑る。下の方はブナ林の谷だ。規模はかなり小さいが、氷ノ山ワサビ谷、伯耆大山木谷、烏ヶ山カーラ谷、北信鍋倉山西ノ谷などを思い出す。
 もっと滑りたいところだが、時間の都合と、湿雪で疲れたので、下山開始。高原から林道に入り、あっという間にクルマに。
 すると、突然この場にそぐわない若い男女カップル(といっても30才前後?)が突然現れる。「上に行って来たんですか」と当たり前の質問を受ける。そして、手をつないで私が降りてきたリンドウを登っていった。足下だけは長靴を履いていた。来たときに置いてあったクルマと入れ替わって置いてあるのが、今あるいていったカップルのものだろう。一応4駆でタイヤもスタッドレスだが、こんな雪道に来るような雰囲気ではなかった。ちょっと彼らを残すのが気に掛かったが、まあ先に下山。帰りは浜坂・香住経由の日本海ルート。カニの季節のせいかクルマが多かった。余命の少ない余部鉄橋の回りは、今日も人がいっぱい。
上山を滑ったら 高原をあとにする 下界はもう春
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