晩夏の小豆島一周
 所用があって姫路を訪れた。昼にはフリーになる予定で、翌日は日曜日。ならば、小豆島を走ってこよう。5年前に同じパターンで訪れて以来2度目。前回は小豆島スカイラインの山岳コースがメインだったので、今回は海沿いを一周するコース。
 金曜日の夕方駅の近くのビジネスホテルにチェックイン。三菱電機の工場に近く、日勤を終えた大量の人やクルマが流れていた。
 土曜は朝から小雨模様。用事は姫路港に近い場所であるので、クルマを港の駐車場に入れて、自転車で動く。一時的に土砂降りの雨。寒冷前線が通過したらしい。そのときは幸い建物の中にいて、その後の雨は小康状態となった。
 10時半ごろには自由の身となる。これは昼前のフェリーに間に合いそうだ。急いで港へ。迷ったあげく、カッパはおいていく。
 11時に港到着。大人1320円と自転車350円。11時15分出航。土曜の昼前の便とあって船内は込み合っている。悪天候のため屋上展望デッキは締め切られているためによけい混んでいる感じ。後方には頭を黒い雲に覆われた播磨の山々。船は波に大きく揺さぶられる。
 12時55分、小豆島の北東部、福田港に着岸。曇り空だが、いますぐ降りそうな気配はない。薄日が射している。
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【日時】2008年8月23、24日
【行程】
※29日[ ]はGPSレシーバーからの標高データ
 香川県内海福田[3]13:00 - 14:02橘峠[108] - 14:41大角鼻灯台[62] -
 15:22岬の分教所跡地[3]15:35 - 16:02草壁[3]16:22 - 16:29内海[4]
※30日(随所に標高差100mたらずのアップダウン有り)
 内海8:13 - 8:48土庄 - 9:24小江 - 9:52屋形崎 - 9:56残石記念公園10:12 -
 10:26大部 - 11:05藤崎 - 11:19福田
【距離】82.8km(41.2+41.6km)
【天候】23日曇(-_-)、24日晴(^o^)
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◎8月23日 小豆島上陸・福田〜大角鼻〜内海
福田港 小豆島八十八ヶ所 海沿いのアップダウン
 島の東岸を南下。標高差40mほどのアップダウンを越え、浜の集落をつないで走る。お遍路さんの札所となる庵も点在。親子連れのサイクリストとすれ違った。
 標高120mの橘峠へ到着。後は本日の目的地、内海町の市街地へ向けて下るだけなのだが、まだ時間がある。多尾海岸と大角鼻の灯台へ向けて南下。熱帯雨林を思わせるうっそうとした林の中ノ瀬米道を、峠からさらに登る。ここで小雨が顔に当たる。今引き返せば下りで目的地に着ける…が、雨はすぐに止んだのでそのまま南下を続ける。
 蒸し暑さに汗がにじむ。サイクルコンピュータの温度計では26度しかないが、相当に湿度が高いようだ。
 ピークを越えると景色が開け、道幅も広がり開放的な気分で下る。ロードレーサーの単独サイクリストとすれ違う。大きなザックが重そうだ。
 少し内陸には行っていた道が海岸沿いになったところで浜を見下ろせば、遙か下に一軒家があった。まるで番屋だ。道路沿いの電柱から電線がのびているので電気はあるようだが、崖と海に挟まれた畑に囲まれて、自然の中の暮らしが想像される。
国道を離れ 大角鼻 そして内海湾
 ひっそりと佇む大角鼻灯台を越え、坂手へ。高松へのフェリーもあり、結構にぎやかな集落だ。海まで迫った急斜面に張り付いた集落。小さな入り江のビーチ。それを見下ろす険しい岩山。これが小豆島の風景だ。
 進路を西にとり、岬の分教所跡と二十四の瞳映画村を目指す。ちょうど湾を隔てて内海の市街地が見える。寒霞渓の頂は雲に覆われている。
 分教所跡(こちらは本物)やセットの残された映画村は結構な値段なので外観のみ見学。周囲の漁村と醤油工場の風情が素晴らしい。
 しばらく来た道を引き返し、内海市街へ。醤油の蔵が居並ぶ「醤の郷(ひしおのさと)」を過ぎ、市街地中心部草壁へ。ここで讃岐うどんを食べる。茹でてから時間が経っていたためか、讃岐うどん特有のこしがなかったのが残念だが、味はいい。
二十四の瞳の舞台 分教所跡 讃岐うどん
 草壁港を過ぎ。道の駅「小豆島オリーブ公園」の手前にある、「小豆島オリーブユースホステル(以下YH)」に到着。ここは小学校の跡地。窓からは海が見える。その海の向こうには、先ほど訪れた岬の分教所のある半島。
 当初はキャンプを考えていたが、雨の心配があったのと、5年前のお母さんから20代の若い夫婦に引き継がれて何か雰囲気が変わったかもしれないのでYHに止まることにした。
 この日は子どもたちの団体が合宿で泊まり込んでいて忙しそうであまり相手をしてもらえなかったが、男性の個人ホステラーは1人だったので個室でのんびりさせてもらった。また曇天のため、放射冷却がなくて熱帯夜に近い夜だったから、キャンプでは暑くて眠れなかっただろう。
◎8月24日 小豆島北岸を周る
 翌朝は、8時過ぎに出発。夕方のフェリー便は混雑が予想されるので、遅くとも昼過ぎには乗船したい。この時間に出発すれば、おそらく昼前の便に間に合うだろう。
 やや雲は多いが、青空。海もまあまあ青い。朝から気温は高めだが、空気が乾いている。
 旧池田から土庄にかけては市街地が続き、クルマも多い。蒲生の入り江の海水浴場では、家族連れが泳ぐ準備。
海沿いを行く 大坂城残石記念公園
 R436を離れ、小豆島本当の西岸に沿った県道253号に入ってようやく交通量が減る。世界一狭いとされる土渕海峡を隔て前島が迫る。ほとんど川だ。浜には灯籠船が打ち上げられている。
 その後は、大小の島々が浮かぶ瀬戸内ならではの海の景色を眺めながら、30〜50mのアップダウンを行く。斜面にへばりつく集落、小さな漁港、海沿いの墓地、行き交う船、遙かに見える四国、あるいは本州。
 島の南側には醤油の蔵が多かったが、一転して北岸は石材屋が多い。自転車で走るには、交通量も少なく快適なコース。何人かのサイクリストとすれ違った。昨日フェリーを下りてまもなくすれ違った親子連れのサイクリストと再びすれ違った。
 道の駅「大坂城残石記念公園」は、資料館も併設。周囲の田んぼは稲刈りが始まっている。いやもうかなり進んでいる状態。早いなぁ。
すでに収穫 吉田の入り江 福田港へ
 大規模に山が削られた採石場、リゾートビーチを過ぎて、島の最北の藤崎を越える。海の上には船影が。姫路・福田間のフェリー、つまりこれから乗ろうとしている船だ。どっちが先に福田港に到着するか、対決だ。
 吉田の入り江には、オートキャンプ場や温泉があるが、海辺には小さなキャンプ場もある。料金は300円とのことで、当初はここに泊まろうかと思っていた。入り江にはプール付きの宿泊施設もある。山が切り立ち、海の近くにダムが迫る。
 最後の小さな半島を回り込めば、福田港のある入り江。11時20分。タッチの差でフェリーも着岸。
 フェリー出航20分前。ジャストタイミングだ。港の前のおみやげ屋でオリーブそうめんと、うどん(小豆島の醤油だし付き)を買って、フェリーに乗り込む。
 昨日とはうって変わって、空いた船内、穏やかな海。船内の冷房を浴びて、腕や脚に白い粉がうく。これは汗に含まれる塩分などの成分。汗腺を出て水分が順調に蒸発した、つまり空気が乾燥していて汗の機能が正常に働く状況にみられる現象だ。
 12時20分に姫路上陸。クルマに自転車を積み込んで出発。その前に、はなまるうどんで讃岐うどんを食べる。
 北へ向かうにつれて、空は雲に覆われ、どんどん風がひんやりとしていく。姫路を出発するときには30度を超えていた車内の温度は、丹後に戻る頃には26度まで下がる。道路の温度表示は22〜23度出、時雨の降りそうな鉛色の空。
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