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お遍路の作法

 

@山門にて

合掌し一礼する。

山門までお迎えに来て下さり、

帰るときは見送って下さる仏様への礼だという。

 

A鐘をつく

お参りの前につく。出鐘(でがね)は縁起が悪いといわれる。

出る金より、入る金がいい、と。

 

B手洗い

手と口を清める

 

C本堂に行き

納札、写経(持参の場合)

線香(三本)、ロウソク(一本)、お賽銭をあげる。

ロウソクは心の灯す智恵。

線香は仏様を香でおもてなしすること。

お堂に備え付けの鐘がある場合はそれを打つ

 

D念珠をすり、合掌してお経を唱える (お遍路中に唱えるお経とその意味

順序は:

合掌礼拝 > 「うやうやしくみ仏を礼拝したてまつる」と唱える >

開経偈 > 懺悔文> 三帰> 三竟> 十善戒> 発菩提心真言>

三摩耶戒> 般若心経> 御本尊真言(三辺)> 光明真言(三辺)> 

高租宝号(三辺) > 回向文 > そして先祖供養、家内安全、家族、親戚、

友人、縁のあった方々の為に祈り、一番最後に自分のお願い(ある人は)をする。

 

この順序は定式ではなく、自由な形で行われるが、般若心経と

御宝号は欠かさないようにする。大師堂では、御本尊真言は唱えない。

 

E大師堂でも同じようにお参りする。

 

Fそして、納経をする人は、納経所へ。

ほとんどのお寺で、午前七時から午後五時までが納経の時間となっている。

 

Gお寺を出る時にまた山門で一礼する。

 

 


「四国巡拝 仏前勤行法則」

 

お遍路中に唱えるお経とその意味

*はお経の意味(石手寺発行、「梵行」より)

 

 

<開経偈>


むじょうじんじんみみょうほう
無上甚深微妙法
ひゃくせんまんごうなんそうぐう
百千万劫難遭遇
がこんけんもんとくじゅじ
我今見聞得受持
がんげにょらいしんじつぎ
願解如来真実義

 

*無上甚深微妙(むじょうじんじんみみょう)の法は

百千万劫(ひゃくせんまんごう)にも

遭(あ)い遇(あ)うことかたしわれいま見聞(けんもん)し

受持(じゅじ)することを得たり願わくは

如来の真実義(しんじつぎ)を解(げ)したてまつらん


 

<懺悔文>


がしゃくしょぞうしょあくごう
我昔所造諸悪業
かいゆむしとんじんち
皆由無始貪瞋痴
じゅうしんごいししょしょう
従身語意之所生
いっさいがこんかいさんげ
一切我今皆懺悔

*未だ善と悪とをわきまえず、

われ知らずして沸き起こる「ものほしさ」と「いかり」と

「おろかさ」によって生み出す、身(おこない)と口(ことば)

と意(こころ)の誤りを、われ、今、悔い改めん。

 


さんき
<三帰>

でしむこう じんみらいさい
弟子某甲 尽未来際
きえぶつ きえほう きえそう
帰依仏 帰依法 帰依僧

 

*仏(苦しみのない生き方の実行者)と、

法(その歩むべき教え)と、

僧(ともに歩む仲間)とを、

心から尊敬し、より所とせん。

 



さんきょう
<三竟>

でしむこう じんみらいさい
弟子某甲 尽未来際
きえぶつきょう きえほうきょう きえそうきょう
帰依仏竟 帰依法竟 帰依僧竟

 

*この身、今生より未来際をつくすまで
三宝(仏、仏法、僧)に帰依したてまつり
永久に変わることなからん

 


じゅうぜんかい
<十善戒>


でしむこう  じんみらいさい
弟子某甲 尽未来際
ふせっしょう ふちゅうとう ふじゃいん ふもうご ふきご
不殺生 不偸盗 不邪淫 不妄語 不綺語
ふあっく ふりょうぜつ ふけんどん ふしんに ふじゃけん
不悪口 不両舌 不慳貪 不瞋恚 不邪見


一つ一つの戒律の意味

 



<発菩提心真言>


おんぼうじ しった ぼだはだやみ

 

*われは菩提心を、起こさん


さんまやかい
<三摩耶戒>


おん さんまや さとばん

 

*まさに仏のごとくならん

 

はんにゃしんぎょう
<般若心経>


仏説摩訶般若波羅蜜多心経



観自在菩薩 行深般若蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄、

舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 受想行識 

亦復如是 舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減

是故空中無色 無受想行識 無限耳鼻舌身意 無色声香味触法

無限界乃至無意識界 無無明 亦無無明尽 乃至無老死 亦無老死尽

無苦集滅道 無智亦無得 以無所得故 菩提薩捶 依般若波羅蜜多故

心無罫礙 無罫礙故 無有恐怖 遠離一切顛倒夢想 究竟涅槃 

三世諸仏 依般若波羅蜜多故 得阿耨多羅三藐三菩提

故知般若波羅蜜多 是大神呪 是大明呪 是無上呪 是無等等呪

能除一切苦 真実不虚 故説般若波羅蜜多呪 即説呪曰

掲諦掲諦 波羅掲諦 波羅僧掲諦 菩提薩婆訶 般若心経

 

 

<光明真言>

おんあぼきゃ べいろしょのう まかぼだらまに

はんどま じんばら はらばりたやうん

 

*不空よ 遍照よ 大印よ 宝よ 蓮よ 光明を 放て

(わが心わが世界の奥底から願う なすべきことを必ず行う実行力よ

あまねくゆきわたる存在力よ 生命に宿れる向上力よ 

真に大事なものを生み出す意志力よ いのちの苦しみを見のがさない観自在力よ

生きとし生けるものの幸いを 活き活きとあらしめよ 必ずや)

 

 

<高租宝号>

南無大師遍照金剛

 

 

<回向文>

願わくは、この功徳をもって、あまねく一切に及ぼし、

我等と衆生と皆共に、仏道を成ぜん

 



<十善戒>の意味

 

不殺生

殺生しない

生きとし生ける者は幸せを求めている。

もしも暴力によって生き物を害すならば、その人は幸せを得ることが出来ない

 

不偸盗

盗みをしない

与えられていないものは、何であっても、

またどこにあっても取ってはいけない

また他人をして取らせることなく、他人が取るのを認めてもいけない

 

不邪淫 

邪淫はしない

性欲に流されすぎないようにすること

不倫(他人の妻、夫)は決していけない

 

不妄語

嘘をつかない

誤った言葉や、悪意や敵意を持って言葉を使わないこと

偽り、真実でない、ありもしないことを言ってはならない

また他人をして言わせたり、容認してもならない

 

不綺語

お世辞をいわない

無駄に飾った言葉を言わない

へつらわない

 

不悪口

悪口を言わない

人を傷つける言葉を言わない

 

不両舌

二枚舌を使わない

誰に対しても真実を話す

 

不慳貪

欲張らない

貪りを離れ、つくしあい、分かち合う

 

不瞋恚

怒らない

怒りを離れ、心を落ち着かせ人を慈しみの目で見る

 

不邪見

誤った考えを起こさない

邪(よこしま)な見方を離れ

物事の本質を見るようにする

 


 

参考文献: 

「梵行」 石手寺

「四国遍路ひとり歩き同行二人」 へんろみち保存協会

一番寺霊山寺でもらった小冊子