ノミナル・グループ・プロセス法

 

ローレンスW.グリーン/マーシャルW.クロイター:ヘルスプロモーション、P81〜84

 

 ノミナル・グループ・プロセス法を行うためには、小グループによる諸問題についての地域の認識評価が行われ、こうすることで、通常生じる代表意見の不平等さといったものが克服できる。この方法は、多くの計画立案会議でみられる社会力学を補うためにデザインされた一連の小グループを用いた手法から成っている。この方法を使う者は、その目的が諸問題を認識し優先順位をつけることであり、問題を解決することではないということに留意するべきである。この方法は、グループのメンバーからアイデアを集め各々が対等に参加するという点では、デルファイ法や他の相互作用的フォーカス・グループ法より有効な方法である。

 

方法

 

ステップ1:参加者を6つか7つのグループに分ける。

 適切に意見交換できるようにグループの大きさは6人を越えないほうがよい。参加者として選ばれた人たちは、当該地域の代表であり、その地域についてよく知っていなければならない。

 

ステップ2:それぞれのグループに1つの質問を出す。

 質問は、できれば、黒板やオーバーヘッドプロジェクター、フリップチャート、手渡しの紙に書くほうがよい。質問は、(a)会議の目的(b)探求すべき項目のタイプの例(c)選択的質問の展開(d)サンプルグループを用いた選択的質問のパイロットテスト、に基づいていなければならない。質問のタイプの一例として次ぎのような例がある。”今あなたが直面している大きな問題として何が考えられますか?”この質問について約15分間、人と相談せずに一人で考えさせる。

 

ステップ3:一人一人順繰りに自分のコメントをさせて各々の反応を引き出す。

 まず、一人の参加者がコメントを一つするように請われ、次の参加者もコメントを一つする。そして、みんながそれぞれにコメントをするまで、これを続ける。コメントは述べられるごとに、グループのリーダーによって黒板かフリップチャートに書かれ、各々に番号がふられる。2回目3回目も同様の過程が繰り返されて、すべてのコメントが記録される。こうしてメンバー一人一人が真に会議に参加し役割を果たすことになる。この間、参加者のコメントに対するフォーム・フォーマット・コメントの中身については一切議論したり批判したりすることはしない。

 

ステップ4:コメントの意味を明確にする。

 各々のコメントがはっきりと理解されているかどうか尋ねるための時間をとる。特に目立ったコメントの意味や、その背後にある論理、それに関連して重要と思われる事柄について参加者が十分討論できるように時間をとる。しかし、これは論駁や議案通過運動のための時間ではない。グループのリーダーは、コメントの明確化のみに焦点をあてて進行をすすめなければならない。

 

ステップ5予備投票を行う。

 最初に黒板やフリップチャートのリストに上げられたコメントから、参加者たちが最も重要だと思うコメントにふってある番号を選ぶ(例えば、各々の参加者が20のコメントの中から7つを選んで、それに優先順位をつける)。別々のカードに選んだコメントを一つずつ書いて各々に優先順位の番号をふる(例えば、7点が最も重要な項目で、1点が最も重要でないと思われる項目)。一般に、参加者は、ある程度の信頼性を持って、9項目のうち5項目まで優先順位をつけることができる。参加者は、自分が選んだ7つの項目をそれぞれ別々のカードの左上に書き、カードの右下にその優先番号を書く。グループのリーダーは、黒板またはフリップチャートに、グループの全メンバーによって選ばれたコメントにふられた優先番号を記録し、その合計点を算出する。合計得点の最も高い項目が最も高い優先順位の問題事項である。

  ほとんどの場合、ここまではnominal group processにおいて必要なプロセスである。が、より正確性を期するために、この予備投票にさらに討論を加えることもできる。