あつ花別館トップへもどる

 
−−− 市販薬の選び方飲み方 −−−
 

市販の点鼻薬にも違いがある
 


 市販薬で問題になりがちなのが点鼻薬です。
 なにが問題なのかというと、「依存症になってやめられない」「よけいに症状がひどくなる」ということがあるのです。

 これを引き起こすのは、血管収縮剤とよばれる一連の成分です(いくつかの種類があります)。腫れた鼻粘膜を収縮させることで、鼻詰まりを改善させます。
 すぐに効くし、強力なのですが、連用するとだんだんと効かなくなっていくんですね。リバウンドでかえって腫れたりもします。だから、使う回数が多くなるし、手放せなくなる。
 そして、最悪、点鼻薬性鼻炎なんてことになってしまいます。粘膜がかえって腫れてしまうので、肥厚性鼻炎ともいいます。いわゆる中毒(依存症)状態ですね。

 で、この成分は、市販の点鼻薬にはことごとく入っています。
 たいがいは、この血管収縮薬と、抗ヒスタミン薬が配合されています(そのほか、かゆみなどを感じなくするために麻酔薬が配合されているものもあります)。


 アルガードCTスプレーナザールブロックAGノーズは、予防作用のある抗アレルギー剤(クロモグリグ酸ナトリウム)が入っていてよさそうですけど、これにも少ないながらも血管収縮剤が入っています(ちなみに、中身は同じですが、店頭価格が多少違うことがあります。ブランドにこだわらず、安いの買ったほうが賢明でしょう)。
 というわけですので、クロモグリグ酸ナトリウムが入っているものは、ほかの点鼻薬よりは予防効果(つまり、やめても多少はアレルギーを抑える効果が続く)がありますが、やはり連用は不可ということになってしまいます。

 ただ、この「血管収縮剤の割合が少ない」というのが、どのように影響してくるか、ちょっとよくわかりません。
 たとえば、ルルの点鼻スプレーには1ml中に0.5mgの塩酸ナファゾリンが配合されています。いっぽうのAGノーズは100ml中に0.025gです。単位を同じにすると、ルルは100ml中に50mg、AGノーズは100ml中に25mgで、後者のほうが半分です。
 だから、連用不可といっても、成分が少ないぶんだけ安心できるかもしれません(それだけ即効性については効果が弱いと思いますけどね)。

 おカネかかりますが、使い分けるという方法もあると思います。
 というのも、先にあげたように、ルルなどの一般の点鼻薬には麻酔薬が配合されているのもあります(リドカインという成分です。パブロン点鼻薬など、入ってないものもあります。成分をよく見てください)。
 むずむずしてしょうがない、鼻詰まりがどうしょうもない、今すぐなんとかしたい、どうでもいいからなんとかしてくれ、というような場合にいろんなものが混ざった普通の点鼻薬を緊急措置として使い、そうでない場合にはAGノーズのような予防効果のあるもの(しかも血管収縮剤の少ないもの)を常用する、ということです。

 ま、それにしても多用および長期連用は不可ですが。
 説明書には1日3〜5回使うとか、1日6回までだいじょうぶなどと出ていますけど……このペースで連用するとなると、ちょっと多いような気がします。長く使いたいなら、1日に使う量(回数)を少なくしたほうが安心でしょう。
 1日1〜2回というのが安全だとお医者さんはいいます……が、1回ですむならもともと必要ないと思うし、実際のところは4回程度までというところじゃないでしょうか。
 5回も6回もというのはやはり多いとは思いますが、いずれにしろ、1〜2週間も続けたらいったんストップ、2〜3日ぐらいは休んだほうがいいと思います。あるいは、土曜日曜は仕事が休みだということなら、その日はなんとか飲み薬だけで我慢して使わないようにするとか……お酒の「休肝日」みたいなもんですね。

 とにかく、たくさん使う、ずっと使い続ける、というのはよくないのです。
 しかし、いちおう、お医者さんでもらえる血管収縮剤のスプレーよりは、市販薬のほうが成分が薄いです。だから、お医者さんが言う「いけない」「だめ」「注意しろ」ということを、そのまま鵜呑みにして、オロオロと心配するほどのことはないと思います。


 で、こういった点鼻薬を「鼻をきれいにするため」の鼻洗浄液替わりに使うようなことも聞きますが、それはやってはだめです。薬を飲んでいるので鼻が乾く、だから保湿のために……というのもだめです(合計の使う回数が増えないのならいいでしょうけど)。
 そういう目的に使うのだったら、薬の成分が入ってない生理食塩水の鼻洗浄スプレーを使いましょう。
 外出から帰ったら、これで鼻洗浄をして、そして鼻詰まりなどで息苦しく、眠れないというような場合に最低限の回数で点鼻薬を使う、そういう方法がいいです(鼻水じゅるじゅるのときに点鼻薬を使っても無効です。おさまってから使いましょう)。
 もちろん、市販の鼻洗浄スプレーではなく、自分で「鼻うがい」をしてもいいですけどね。

 最近では、ただの生理食塩水ではなく、シジュウム茶の成分が入っているものやミネラル成分入りのものなどがあり、それも効果があるなどといわれています。私はためしたことないのでわかりません(海洋深層水のはためしまたが、なにもかわりませんでした)が、もしも効果を実感できるのであれば、鼻洗浄スプレー替わりにしてもいいでしょう。また、これだけで充分なら、点鼻薬も不要でしょうし、いいと思います(ただの塩水のくせにバカ高いけどね)。
 生理食塩水の鼻洗浄スプレーにも、鼻に入った花粉を割れにくくするようにphが調整されたものがあるようです。そういうのもいいかも。

 小さな鼻洗浄スプレーを持ち歩き、定期的に洗浄して、鼻の中に入った花粉を洗い流すというのもいいと思います。点鼻薬を使うにしても、洗浄をして花粉を洗い流してから使うと、よりいいのではないかとも思います。


 しかし、いずれにしろ、抗ヒスタミン薬も抗アレルギー薬も(飲み薬でも点鼻薬でも)、鼻水やくしゃみには効き目がありますが、残念ながら鼻詰まりにはあまり大きな効果を示しません。
 あんまり症状がひどいようだったら、やはりお医者さんに行って、ステロイドの点鼻薬を出してもらうなどの方法をとるしかないと思います。もちろん、鼻詰まりに効く飲み薬などもあります。薬屋さんでは買えない抗トロンボキサンA2薬とか抗ロイコトリエン薬とかです。

 市販の点鼻薬は、どうしたって一時しのぎにしかならないです……というより、一時しのぎにしか使ってはいけない、というべきでしょうか。あまり頼りすぎないようにしましょう。
 蒸しタオルで鼻を温めるとかスチーム吸入もよいようですので、飲み薬と併用して、なんとかうまく乗り切ることを考えたほうがいいと思います。


 ちなみに、万一、市販の点鼻薬で依存症になってしまって、かえって症状がひどくなったと思ったら、これもお医者さんに行きましょう(自分の意志だけでやめられるなら、それでもいいと思いますけど)。
 すなおに「市販の点鼻薬をずっと使っていたが」というように言ってくださいね。別に怒られたりはしないと思います。
 依存症から離脱するために、ステロイドの点鼻薬を出してくれたり、いろいろ説明をしてくれたりするでしょう(してくれないかもしれないけど)。鼻そのものに異常がなければ、2週間ぐらいで離脱できるといわれます。
 ステロイドというと、あいかわらず怖がる人が多いと思いますが、点鼻用のステロイドはほとんど副作用がないです。シーズン中ずっと使うという方針のお医者さんもいるぐらいです(たいがいは症状がひどいときに使うという方針だと思いますが)。血管収縮剤のほうが怖いですよ。

 以上、市販の点鼻薬は成分をよく見て買って、うまく使いましょうというお話しでした。

 先に紹介した点鼻薬以外にも、こういうものがあります。
 エスタック鼻炎スプレーパブロン点鼻アレルギール鼻炎スプレーペラック鼻炎スプレー新ルル点鼻薬ベルエムピ点鼻薬ベンザ鼻炎スプレーなど。


★追記
「ミヤタク点鼻薬」というのが、場合によってはふつうの薬屋さんで手に入ることがあるようです。どうやら、これはクロモグリグ酸ナトリウムだけの薬みたいです。血管収縮剤が入ってないので、これなら連用OKでしょう。大きなドラッグストアなどでさがしてみてください。

★追記の追記2006/03
上記のミヤタクというのは、本来は医療用なので、調剤薬局があるドラッグストアでないと置いてないと思います。ただし、現在はパブロン点鼻ZというザジテンのOTC薬(血管収縮剤なし)が出ているので、ミヤタクを探すまでもないと思います。




市販薬メニューへもどる


あつ花別館トップへもどる


あつまれ!花粉症の仲間たち