民間療法の推薦に関して2002年2月25日



はじめに
HPの特性上、民間療法を紹介される事は多々あります。
その大半は、根拠の無いものや、患者の不安に付け込んでのものです。
しかし中にはご自身、またはご親族・ご友人に関して何かがあって、医者・病院不信になった末、推薦される方もいます。
そういう方は純粋な親切心からであっても、極端な意見の方が多いです。
だから後者のような方に向けて書きました。
自分と同じような人を増やさないように、という気持ちを大切にしつつ、冷静にもなっていただきたいからです。
このようなメールを頂くたびに、やるせない気持ちにかられますし、返事に頭を悩ませる事で私自身精神的に負担になる事もありますので・・・


医者のミス、もしくは現代の医療では至らなくて不幸を招いた方が医者・医学を信じられない理由は解らなくないです。
そういった理由で病状が悪化、もしくはお亡くなりになられた方に対しては心からお悔やみ申し上げます。
医療事業・製薬会社は商業主義・利益追求である事や、我々がモルモットにされている事も完全には否定しません。
しかし私のように、医者が居なければ、薬が無ければすでにこの世には存在していないであろう人も居ます。

膠原病に関しては原因は不明です。
思い当たるような事は色々あるので、おそらくは複雑に多数の要因が絡み合って原因となっているのでしょう。
民間療法は確かに着眼点が良いと感じられるものもありますが、
それでも原因と考えられている要因の1つ2つしか着目出来ていないのものばかりです。
なのにそれを信用して(要するに原因を勝手に特定して)、医者や薬に頼るのはただちにやめるなんて事は、自殺行為と言っても過言ではありません。
一つを過信・狂信し、他を否定するような極端ではいけないと考えています。
当然医者の言うことだけを鵜呑みにしてばかりいるのも、その逆でも。
今自分が信じて行っている治療に対しても、おかしいと思う事に関しては徹底的に追求すべきです。
そのために色々勉強し、考え、自分なりの治療法を見つけようとする事だって大切でしょう。
「体」には「心」も大きく影響されます。(これはもう十分実感しています)
病院で医者にかかって治療している人だって考えたうえで治療を受けています。
それなのにその方法を完全否定してしまうのはどうでしょうか。
病気の治療へ向かって前向きになっている人の不安を煽ってしまう危険がある発言だということも自覚してもらいたいです。
悩んだ末、副作用を覚悟して治療に臨む人に対して「副作用が無い」という言葉は決心を揺らがせてしまいます。
それが本当に確実な治療法なら何の問題も無いですけど、断言できますか?責任持てますか?

しかし私も含めて患者さんは、完治させる方法の無い病気にかかって、出口の見えないトンネルに居るような、
無期懲役を突きつけられたような、そんな心境でいる方がほとんどだと思います。
何か良さそうな治療法を紹介されれば、わらにもすがる思いで試される方も多いです。
(民間療法にはそこに付け込んだものも多々あります。)
しかしそのほとんどが、多大な費用がかかるだけで何も効果が得られなかったり、
酷い場合はさらに悪化して取り返しのつかない事になったり・・・
推薦される方はご自身の経験から善意で行ってくださっているのだと信じたいです。
しかし、もし貴方が言った事を完全に信じて、その通りに行動した人が取り返しのつかない事になった時、
貴方は責任が取れますか?
それこそ貴方が憎んでいる医者と変わらないのではありませんか?
ご本人はもちろん、その方のご親族、ご友人、皆貴方が医者を憎む同様の理由で貴方を憎むでしょう。
貴方はその痛みを、苦しみを、辛さを知っているはずでしょう?
それは同じ立場に置かれる患者にとってとても説得力があるように感じます。
だからこそ無責任な、極端な事を言うべきではないですし、
そんな事を言うことに対して悲しみと怒りを覚えます。

“勧める”という行為は善意であったとしても、辛い状況で考えて判断する余裕が無い方は安易にそこに頼ってしまいます。
その安易さが危険なのです。
利益あるなしに関わらず、それは「患者の弱みに付け込む行為」と私は判断致します。
考えて判断できる患者は自身で判断して試すなり試さないなりするでしょう。
本当に良い方法なら自分で見つけて判断しているはずです。
そして間違っても「それが絶対」という狂信的な考えは持たないでしょう。

長々ときつい事を書いたかもしれません。
ただ、ご自身の辛い経験を他人にさせたくないというご好意は本当に嬉しく思います。
私自身、たとえモルモットであったとしても、後に同じような辛い経験する人が居なくなるのであれば良いと思っています(が、家族・友人はそうとは限らないでしょうけど。)
だからこそ、憎しみばかりに捉われ過ぎず、冷静になっていただけたらと思います。
一つの情報としては有益な事もあるのですから。