第一話 make && make install

ん、三輪坂。その白いのは何だ?
まなみん これですか。最近発売になったたまごっちです。
たまごっち…何年か前に聞いたことはあるな。よく分からんが手に入りにくい代物だと。
まなみん そうですね、当時、白は特に人気でしたよ。私は手に入れ損ないましたけど。
ふむ、やはりか。つまりその白いのは、三輪坂が数年来欲していた物、ということになるのか?
まなみん まぁ、そういう言い方も出来るかも知れませんね。
そうか。私は俗世間とは長らく離れていたからかか、そういう感覚が分からんのだ。
まなみん あー……(どう言うべきなんだろう)
あ!
たまごっちか、まだ人気が衰えていなかったとは。こういった流行は旬が短いとばかり。
いずみ お久しぶり〜。
ん。ああ、嬢か。人を無闇に驚かせるな。
いずみ もぅ、驚いたのはこっちだよ。おもちゃ屋なんで覗いてどうしたの?
いや、たまごっちがあると聞いてわざわざ来てみたのだが。
いずみ ………。
………。
いずみ ……へぇ。
ああ。おまけに貴重な白ということだ。行列も覚悟していたが拍子抜けした。
いずみ …う、うん、じゃあ私は買い物の最中だから、また今度ね。
それは引き留めて悪かった。気を付けてな。
いずみ いやいや声かけたのはこっちなんだから。じゃあね〜。
さらにあ!
キララ やっとのお帰りか、こちとら腹空こうして待っとんのや。遅うなる時は電話位しいや。
ああ、悪かった。実はキララに渡したい物があってな。
キララ これか、ちっこいな。何やろ。
開けてみてくれ。
キララ んと…こりゃまた微妙な品やな。
白が余っていると聞いて急いで買ってきたんだが、気に入ってくれたか。
キララ 多分マコトが考えとるんは昔の別モデルや。別に今のはレアでもあらへんで。
……そうか。

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