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3.新薬グリベック(Gleevec/Glivec/STI-571/CGP57148B)について
1)名称 2001/04/17 米国食品医薬品局(FDA)の命名法により、"Glivec"は"Gleevec"に改名されましたが、これは米国内だけの改名です。
他の国では、2000/11/30に商品名として名づけられた"Glivec"のまま使われることになります。
発音はどちらも、グリーヴェックでしたが、日本ではグリベックになりました。
商品名が決まるまでは、開発コード名で"STI-571"或いはその前は"CGP57148B"と呼ばれていました。
また一般名として、"Imatinib mesylate:メシル酸イマチニブ(成分名)"或いは"Imatinib:イマチニブ"が使われます。(公共放送等では、商品名を使えないので一般名使用になります)。海外や治験報告では、"Gleevec/Glivec"或いは"STI(571)"と呼称されます。

2)承認申請・認可状況 米国 :2001/02/27にFDAに承認申請
 (
ノバルティスファーマ社HPのニュースの2001/3/2プレスリリ−ス参照)
    :2001/05/10に処方箋使用で承認
 治験開始から通常は6年かかると言われる申請を、2年8ヶ月で提出受理され、通常6ヶ月と言われる承認が優先審査の中でも異例の2ヶ月余り後の05/10に承認、という史上最短記録で達成です。
 申請条件:インターフェロンαによる治療が無効であった慢性期・移行期及び急性転化期の慢性骨髄性白血病(CML)治療薬として。
 (ノバルティスファーマ社HPのニュースの2001/5/11プレスリリ−ス参照)
欧州連合(EU):2001/02/27に承認申請、11/07に承認。
 (ノバルティスファーマ社HPのニュースの2001/11/12プレスリリ−ス参照)
スイス :2001/03に承認申請、06/27に承認。

て本 :2001/04/27に厚生労働省に承認申請。
 (ノバルティスファーマ社HPのニュースの2001/5/11プレスリリ−ス参照)
 日本でも、医療品機構(法)によると、オーファンドラッグとして指定(144番)されていますので、優先審査対象でした。過去最短の優先審査実績から4ヶ月で認可を期待していましたが、そこまでは無理でした。皆様の嘆願活動・代議士等への働きかけ等の効果もあり、下記段階を経て、申請より7ヶ月弱の承認、発売まで7ヶ月余りで実現出来ました。ありがとうございました。
 ・2001/09/13 厚生労働大臣からグリベック承認の諮問を、薬事・食品衛生審議会に通達。
 ・2001/10/17 医薬品第二部会でグリベック承認申請を了承。
 ・2001/11/05 臨時開催の薬事分科会でも承認。
 ・2001/11/21 審査管理課の手続きを終えて、大臣より正式承認。
  (ノバルティスファーマ社HPのニュースの2001/11/21プレスリリ−ス参照)
  CML患者全てに適用で、世界で初めてインターフェロンの投与歴がないCML患者でも適用となりました。(グリベック公式サイト参照)
 ・2001/11/28 中央社会保険医療協議会総会で承認され薬価発表。3,474.40円/錠
 ・2001/12/07 薬価収載と同時に発売。
  (ノバルティスファーマ社HPのニュースの2001/12/7プレスリリ−ス参照)

イ修梁召旅顱
 2001/06末時点で米国・スイスに、メキシコ・ブラジル・アルゼンチン・シリア・ヨルダン・グアテマラ・ペルー・ルーマニアと韓国の計11カ国で承認。(CMLサポートcom及び米国CML-ML参照)
 2001/08/30時点でさらに、オーストラリア・ブルガリア・チリ・コロンビア・ドミニカ共和国・エクアドル・エルサルバドル・イスラエル・インドネシア・クウェート・マルタ・ニカラグア・パレスチナ・ロシア・ウルグアイ・ベネズエラの計27カ国で承認(同上参照)
 2001/09末時点でさらに、カナダの計28カ国で承認。
 2001/11現在で、世界35以上の国と地域で承認に至っています。
 (ノバルティスファーマ社HPのニュースの2001/11/12プレスリリ−ス参照)
3)服用  全て、グリベック公式サイトに記載されています。添付文書・くすりのしおり・薬物相互作用一覧表やFAQをご参照下さい。
Gleevecはピル(経口薬=飲み薬)です。1錠100mgのカプセルです。
通常、成人には慢性期のCML患者は1日1回400mgを食後に経口投与する。
 移行期または急性転化期のCML患者は1日1回600mgを食後に経口投与する。
休薬・用量調節基準があります。
ぅ哀螢戰奪は、CYP3A4酵素を使って代謝します。
 CYP系の酵素で代謝あるいは、酵素を阻害・誘導するため、併用してはいけない薬剤・健康食品・フルーツがあります。
 ・風邪薬では、アセトアミノフェンを含むものは、NG!
 ・他にも併用禁止薬剤がたくさんあります!
 ・セイヨウオトギリソウを含む健康食品もNG!
 ・グレープフルーツ(ジュース)もNG!
  (詳細は、グリベック公式サイトの製品情報の”薬物相互作用一覧”参照)

  グレープフルーツに関しては、
医療品機構(法)の、くすり相談の中の飲み合わせでも書かれています。吸収のみの問題なら、時間をずらせば済みますが、代謝の問題なので、24時間影響します。グレープフルーツの場合、グリベックを代謝するCYP3A4酵素を阻害するので、グリベックが代謝されずに血中濃度が高くなるということは、大量に服用したのと同じ状態になり、酷い副作用等の毒性が出る可能性が高いということです。
ナ胴颪任蓮服用量について患者さんの体面積で標準値が出されているようです。320mg/m2。体の小さい患者さんは服用量も少なめになるようです。日本人に適応した量はどのぐらいなのかは、まだ公表されていません。
米国Gleevec ML米国GIST患者グループの患者間の情報によると、Gleevec服用は就寝前ほど副作用が強く、服用時間に関わらず、服用後は横になるな!と言われています。
Ь児への服用:
 データが少ないため、”安全性は確立していない(使用経験が少ない)。” と公式サイトに書かれていますが、娘以外にもグリベックで治療している患者さんが、いらっしゃいます。いずれ、娘のデータが公表されると思います。(日記にデータがあります)
4)薬価:
3,474.40円/1錠
 米国では、120錠で$2400です。400mg服用で30日分になります。1$が約122円として約30万円/1ヶ月分になります。米国Gleevec非公式サイトのFAQに何故高いか(市場に出るまでに1億ドル以上が費やされています)も含めて、詳細が書かれています。

 日本では、2001/11/28中央社会保険医療協議会総会より、3,474.40円/1錠と発表されました。
4錠/日で比較して、インターフェロン600mu(スミフェロン600で約22,131円)の6割程度の価格です。
 2001/12/07の薬価収載により保険適用されましたので、保険の定める基準分の支払いになります。月額個人負担額が定められる額を超えたら、高額医療費還付制度があります。(つなぎ融資もあります)
5)入手方法 2001/12/07に日本でも、CML患者に対して処方箋販売されました。

⊂鞠対象外の患者さんへの治療には、使えません。
J森(個人)輸入:インターネット薬局で購入可能です。実績のあるのは、
 -1 
インターナショナル・ファーマスユーティカル・サービシズ(IPS社)
 ブランド名のプルダウンボタン▼で"G"を選ぶと、Gで始まる薬の一覧が出ます。
 (2003/06/23現在、トップページにも)Gleevec Capsが登録されており、100mgのカプセルを120錠で$2,564.12となっています。
 ”購入”を選ぶと、数量が1になっているのを確認して”チェックアウト"をクリックします。
 名前・住所等は全てローマ字で入力し、電話・FAXは"81-"以下に市外局番からの先頭のゼロを省いた(京都市だと75から)番号を記入、メールIDも重要です(受付状況のメールが来ます)
 ”次へ”をクリックすると(別windowの確認画面で再度”次へ”入力で)、
 配送方法選択画面になります。”国際宅急便(FEDEX:$40)”が一番安全です(4−7日で到着)が、通関で課税される可能性があります。”普通航空郵便($7.50)”だと、課税される可能性が低いです。これはエアメールのことで、通常のエアメールなら米国発送後約7日で郵便局経由で宛先まで届きます。申し込んでから5−10日程で地方まで届いた実績もあります。
 ”エクスプレスメール(EMS):$23.50)”でも7日間で自宅まで配送された実績があります。
 ”次へ”を2回進んで、同意項目にチェックして、
 ”次へ”進んで、国際クレジットカード情報を入力し、”Submit Order"で入力完了です。
 またIPS社からの連絡で、申込者が医師であれば10%値引きするとのことです。ただしIPS社用の処方箋を希望しています。詳細はIPS社からのレターをご参照下さい。
 -2  RXUSA INTERNATIONAL社でも、Gleevecを個人輸入出来ます。
 こちらは$2258のようで、米国患者間でも一番安いと話題になっています。こちらも申し込んでから6日でご自宅に届くようです。(エアボーンエクスプレス社とヤマトが使われます。最終到着未確認)
 -3 日本の個人輸入代行業者
  (株)オズ・インターナショナル社が運営されるアイドラッグストア− の中でグリベックの個人輸入代行を扱ってられます。また同じく同社が運営されている難病治療薬の輸入代行のサイトアイアールエックス・メディシンでもグリベックを扱っておられます。どちらも代金は手数料分高くなり 325,000円になります。
  また、個人輸入代行MAX社もグリベックを取り扱われるようになりました。”価格照会”部分をクリックして表示されるページにある”国内未承認薬の価格照会はここをクリックして下さい”で表示されるページの一番下で、Gleevecの価格照会用のメールを発信出来るようになっており、送信すると折り返し、その時の価格と申込み方法が書かれたメールが返信されてきます。為替レートで変動し2001/09/25現在で320,000円になっています。英語対応が苦手な方や、クレジットカード対応が出来ない方にお勧めです。
 -4 日本の税関では、
 個人輸入品を約10%の割合で、ランダムに開けるようで、そこでチェックされると、厚生労働省輸入監視課に電話するように求められる場合があります。そこで「病気のために緊急輸入する必要がある」と伝えるとOKで、後日配達されます。そして税関でチェックされると、薬価の6割に対して5%の「付加価値税/消費税(約9000円)」と「関税・消費税特別手数料=500」の約9,500円の支払いが必要になります。FEDEXの場合、立替済みで振込依頼書が後から届きます。
 前述の個人輸入代行MAX社個人輸入説明関税について及びQ&Aをご参照下さい。
 Gleevecはボトル(120錠)単位での販売になりますが、税関では1人1度に1ボトルしか個人輸入を認めないようです。輸入ライセンスがあれば可能なようですが。
 -5 個人輸入だと全額個人負担になってしまいますが、何より病院・主治医に処方を認めていただかないといけません。処方するのは先生です。
 -6 2001/12/07に日本で発売されるまでは、私が把握しているだけでも60人以上の患者さんが、個人輸入されていました。
 発売後も対象外のGIST患者さんが、個人輸入されています。患者さん自己負担は大変なものです。400mg/日服用で、薬代だけで約30万以上/月もかかっています。日本でも早期にGIST患者さんへの追加承認を早く申請出来るように、ノバルティス社にお願いいたします。
6)設計・作用範囲・効果 ^篥岨匱N邸
 GLEEVEC/GLIVEC(STI571)は、1999/12の全米血液学会総会(ASH)で発表された驚異的に良好な治験結果を
米国CNNで報道されてから、世界中で注目されている新薬です。
 近年遺伝子治療が注目されています。人の遺伝子の総数が3−4万でハエの約2倍しかないことが判明しましたが、その1つ1つについては、ほとんど判っていません。
 しかし色々な病気は、遺伝子の異常によってもたらされていることが判っており、原因の異常遺伝子が特定出来ている病気に対しては、遺伝子治療の治験が、やっと始められているというのが現状です。あと5−10年でいろんなガンに使える遺伝子研究による治療薬が出回るだろうと言われています。
その異常遺伝子の研究を元に、分子標的に作用する新薬がようやく日の目を見出しました。1つは乳がん治療の ハーセプチンで、もう1つがGLEEVECです。その次に出てくるのは、後述()のIressaと言われています。同じような考えを元に設計された2-300もの阻害剤が治験されいるようです。

▲ぅ鵐拭璽侫Д蹈(IFN)及び従来の抗がん剤は、
 悪い細胞だけでなく、正常細胞にも作用してしまうため、副作用が激しいのです。(発熱・発疹・脱毛等の肉体的副作用だけではなく、特にIFNは、悪夢でうなされる・悪寒を感じる・虚脱感等の精神的副作用も引き起こします。そしてIFNで、何よりも大きい問題は小児は体が成長しないことです!)またIFNは注射のため、注射を打つ苦痛もありますし、打てる場所が無くなってしまう患者さんもいらっしゃいます。

Gleevecは、
 分子標的に選択的に作用するように、 Druker(ドゥルーカー)博士らによって、コンピュータで設計開発されたピル(経口薬=飲み薬)です。
 CMLの原因である染色体転座(t 9:22)による異常遺伝子PH+(フィラデルフィア染色体 陽性)を、活性化しているBCR/ABLチロシンキナーゼ(Tyrosine Kinase:英語発音はタイロシンカイネースでプロテイン(たんぱく質)の一種)に選択的に作用し、チロシンキナーゼ(カイネース)阻害剤と呼ばれています。
GLEEVECは、
 公立能登病院血液内科の望月先生による 「STI-571による慢性骨髄性白血病(CML)の治療」で判りやすく説明されていきます。
 また、 「わかりやすい白血病の話」の中にもチロシンキナーゼ阻害剤として出てきます。
GLEEVECは、
 結果を無くす治療薬であり、寛解しても投与を止めると再発してしまいます。
これはインターフェロンでも同じことです。インターフェロンで20年近く現状維持されている患者さんもいらっしゃいます。でもインターフェロンとGleevecとで大きく違うのは前述副作用と効果数値・効果の現れる時期そして、注射と飲み薬というところです。
 根本的な発生原因を無くすには、骨髄移植か、まだ確立出来ていない遺伝子治療しかありません。
 しかしながら、 2001/05/11CNNのGleevec米国で承認の記事の中で、Gleevecの開発者の
 >ドゥルーカー博士は、
 >「5年間は再発しない可能性もある。少なくとも1人の患者には、白血病の細胞が1つも見られ
 >なくなった。もしこのような状態が続けば、1、2年で服用を止めてもいいかもしれない」
 と言われていることです。非常に期待したいところです。
 これは下記3.8)に記載している治験結果の細胞遺伝学的完全寛解を意味しています。細胞遺伝学的完全寛解とは、CMLの原因であるPH+がゼロになることです。
 2001/02発表の治験データでは、1,027人中206人(532*30%+235*14%+260*5%)、慢性期に限れば532人中160人が、PH+がゼロになったと報告されています。2001/12の全米血液学会(ASH)及び2002/02/28 NEJMでの報告では、IFNが無効であった患者さん454人中188人(41%)が、PH+がゼロになったと報告されています。
 米国のMLではゼロクラブなる仮想クラブがあり、PH+がゼロになった患者さんが多数参加されています。彼ら及び医師・病院の間で言われているのは、2年間PH+がゼロだったら、Gleevec投与を止めて見る治療計画です。Gleevec投与を止めても、PH+が再発しなければ、治癒と言えるかというところですが、5年経って再発する可能性もあります。10年経って再発しなければ、治癒と言えるところでしょうか。
 
治験が始まってわずかなため、長期的なデータはまだありません。
 血液学的寛解とは、WBC(白血球)・PLT(血小板)等の血液数値が、正常範囲になることをいいます。
 しかしながら結果が100%でないということは、効果が出ない患者さんにとっては、治療期間の経過にもよりますが、100%効果がないということで す。そのままであれば、急性転化を迎えます。
 急性転化期において、GLEEVEC治療を開始してPH+がゼロになり、数ヶ月続いたのに、急変したという患者さんが複数いらっしゃいます。PH+がゼロでも油断は禁物です。感染症等に細心の注意を払い、最終治療は、現時点では骨髄移植であると認識を持っていただきたいと思います。 多剤併用の治験に期待したいところではありますが。
耐性
 急性転化期の患者さんにおいて耐性が出来たことが、2001/6/21の米国Sciencexpressで報告されています。詳細はこちらをどうぞ。これは公式に発表がなかっただけで1年前から言われていたことです。2001/12の全米血液学会(ASH)で、耐性を解明した報告がされています。
 また急性転化期における他剤との併用(FTI(STIではありません)と耐性対応の新Gleevec(STI571))の治験が米国CMLのMLで話題になっていましたが、最新状況を把握していません。

Gleevecが阻害する、
 BCR/ABLチロキンキナーゼ
(つまりPH+で判断)は、CMLでほぼ全例、急性リンパ性白血病(ALL)で20−30%、  急性骨髄性白血病(AML)で数%にみられます。
米国では、PH+ALLに対する治験も行われておりますが、再発性PH+ALLにGLEEVEC単独の成績はよくないので、他の治療法と組み合わせなければならないようです。GLEEVECで寛解にして、骨髄移植という手が最も期待できるようです。

GLEEVECは、
 PDGF(血小板誘導性成長因子)やC-KITにも作用
するため、GLEEVECを使って、再発性/難治性の軟部組織腫瘍(各SarcomaやGISTを含む)に対する治験が行われました。
 特に消化管間質腫瘍(GIST)の治験で良い結果が出て、
 ・2001/10/19 米国FDAにGISTを対象とした追加承認申請。
 ・2002/02/01 米国FDAがGISTでも、承認されました。
 ・2002/02/22 欧州連合(EU)がGIST患者に対しても承認勧告を出しています。
  (ノバルティスファーマ社HPの2002/2/5,3/6のプレスリリ−ス参照)
 米国GIST患者グループに詳細情報があります。肉腫(Sarcoma)のサイトにもリンクされています。
 ・2002/05  日本でもようやくGIST患者対象の治験が始まりました。
  (ノバルティスファーマ社HPの”研究開発”->”日本開発状況”に書かれています)
  そのデータを使って、追加承認申請が出されることになります。

 また、骨髄線維症(MyeloFibrosis)に対しての治験も始まったと、米国のMPD-NETのMLで話題になりましたが、効果がなく中止になったようです。

Gleevecを使って脳腫瘍(Brain Tumor)の治験(米国Brain-Gleevec ML参照)や、肺癌に対する治験も始まりましたが、固形癌の場合は、通常複数の原因が存在しています。Gleevecは、特定の酵素蛋白質のみを阻害するため、固形癌の場合には、Gleevec単独では治療に限界があると考えられています。しかしながら、初期に行われたGleevec単独による治験結果から、他剤との併用を検討する治験をデザインするのに役立つデータが得られると考えられています。
 (ノバルティスファーマ社HPのニュースの2001/7/2プレスリリ−ス参照)

Tyrosine Kinaseには多数種類があり、肺がんに影響しているEGFR-TK(上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ)を阻害する新薬ゲフィチニブ(商品名イレッサ:Iressa(コード名ZD1839))は、非小細胞肺がんに対して良好な結果を残しており、世界に先駆けて日本で2002/01/25に承認申請され、
 2002/07/05に正式に輸入承認されました。
 また、薬価収載までの2ヶ月は長いので、特定療養費制度にもとずき、7月中旬よりイレッサが供給されます。
 アストラゼネカ社の”企業活動”->”プレスリリース”(2002/7/8,2002/1/28)参照。
7)副作用  公式な情報は、グリベック公式サイトをご参照ください。
また、 米国内用Gleevec公式サイトの情報 米国Gleevec非公式サイトのFAQ及び 米国CMLのMLにも情報があります。
 グリベックは異常分子に選択的に作用しますので、インターフェロンや従来の抗がん剤で味わう副作用とは、比較にならないほど軽度のものですが、重篤な症状に陥った事例もあります。
 こまめに、症状チェック・血液検査を行い、下記服用時の注意を実行し、副作用や問題の症状がひどくなる前に、グリベックの減量・休薬を早めに行う事が大切です。

 グリベックは、胃より吸収されて、血液内でCYP3A4酵素によって代謝され、白血病細胞がもたらす蛋白質(BCR-ABLチロシンキナーゼ)を阻害します。その不良蛋白質が駆除されることで、異常遺伝子(PH+)が自滅(白血病細胞の減少)し、骨髄中に空き領域が出来て正常な細胞が作られ始めます。

ゝ杣時に消化器系(胃壁・食道)に刺激が強い。
 副作用:1)消化器系(吐き気・むかつき・嘔吐等)
 対策:1)食後服用、出来るだけたくさんの食事後に服用する
     2)たっぷり(約200CC)の水で服用する
     3)服用(中)後に何か食べる
     4)服用後に横にならない
     13)該当症例の治療を行う
代謝されないで血中に長く残ると、副作用が出る。
 副作用:2)皮膚系(湿疹・発疹他)
     3)精神神経系(頭痛・不眠等)
     4)筋・骨格系(筋痙攣・足がつる等)
     5)浮腫(むくみ)
     11)その他
 対策:5)グレープフルーツを飲食しない
     6)薬物相互作用一覧に記載されている健康食品を併用しない
     7)薬物相互作用一覧に記載されている薬剤を併用しない
     8)グリベックを減量する
     9)グリベックを休薬する
     13)該当症例の治療を行う
      > ・Skin Rash(皮膚発疹)には、
      >  米国のMLへの投稿によるとZyrtecが効果があるとのこと。
      >  住友製薬の「ジルテック錠」のことで
      >  抗ヒスタミン作用を持つアレルギ−性疾患治療剤、
      >  花粉症の薬として処方箋販売されているようです。
      >  また同じく抗ヒスタミン剤が発疹に効果があるとの報告が
      >  掲示板884掲示板1117(ノバルティス社のザジテン)にあります。
      > ・筋痙攣には、
      >  ビタミン・カリウム・マグネシウム等が不足していると考えられ
      >  それらを補給できる健康補助食品やバナナで軽減された患者さん
      >  もいらっしゃいます。掲示板1120/1121参照。
G魴豕紂Ψ貍板等の血液数値に正常細胞がどのぐらいの割合を占めてい
 るか
が重要です。グリベックの効果で白血病細胞が多い状態から減少すると、
 その分血液数値が下がります。しかし、正常細胞が少なかった状態だったので
 正常細胞が増殖されるのを待たなければなりません。
 服用量がその患者さんにとって多いと、急激に白血病細胞が減少し、
 正常細胞の増殖が間に合わない場合があります。
 これは免疫力の低下(感染症)や、出血につながります。

 副作用:6)血液(リンパ球・好中球・血小板・赤血球減少)、
      白血病細胞が多い状態から、急激に減らすと増殖が追いつきません
     7)出血(脳出血、硬膜下出血、消化管出血等)、
      血小板が標準より少ない状態だと出血しやすくなります
     8)骨髄抑制(正常細胞が増殖されないこと)、
      グリベックが引き起こしているのかは不明です。
     11)その他
 感染症:1)肺炎
     2)ヘルペス
     3)その他
 対策:10)グリベック服用を少量から開始し、血液数値を見て増量する
     8)グリベックを減量する
     9)グリベックを休薬する
     11)手洗い・うがい・殺菌奨励(家族も)、人込みを避ける
     12)けがをしないように注意する
     13)該当症例の治療を行う
じ機后⊆栖気亡慙△垢詬廾がある場合、
 副作用:9)肝臓
     10)腎臓
     11)その他
 対策:8)グリベックを減量する
     9)グリベックを休薬する
     13)該当症例の治療を行う

  あくまで、情報提供ですので、主治医に判断してもらって下さい。
これらの情報に当てはまらない症状の場合は、主治医を通して、ノバルティス社にお問合せ下さい。
 また白血病治療の第一人者でもある、愛知県がんセンターの大野病院長みずから行われている”慢性骨髄性白血病セカンドオピニオン外来”を是非ご利用下さ い。体験報告が掲示板の942に書かれています。
 
8)治験状況 市販後も、併用等の治験が世界で継続実施されています。今まで、5000人以上が治験を受けたと言われています。

 最新データ情報は、2002/02/28 New England Journal of Medicine誌に発表(2001/12の全米血液学会発表と同じ)されており、
ノバルティスファーマ社HPのニュースの2002/3/6プレスリリ−スで見られます。(日本語抄録は、6.で案内しています)
以下の治験情報は、古い部分がありますが、修正に暫しお時間を下さい。

(胴
 治験薬は通常無料(諸費用はかかります)ですが、承認されたので、治験開始時期によって、
 治験に使用しているGleevecが有料になるようです。
 治験の途中結果報告は、  2000年米国血液学会総会(ASH)で発表された50以上の治験データを大御所TALPAZ博士が纏めた内容と、2001/05に発表された 米国内用Gleevec公式サイトの情報がありましたが、
2001/6/28に発表された最新の報告を、ノバルティス社日本法人も2001/7/2のプレスリリ−スで発表しました。(2001/02→2001/06/28発表比較、→がない数値は2001/02発表分のみ)
 2001/06/28米国ノヴァルティス社発表のオリジナルのプレスはこちらです。
  慢性期CML(532人) 移行期CML(235人) 急性転化期CML(260人)
血液学的寛解 88→91 63→69 26→52
細胞遺伝学的(部分+完全)寛解 49→55 21% 13.5%
細胞遺伝学的完全寛解 30% 14%  5%
注:血液学的寛解とは、白血球数・血小板数等の血液値が、正常値になることをいう。
  細胞遺伝学的部分寛解とは、異常(フィラデルフィア)染色体が劇的に減少する(1以上35%以下になる)ことをいい、完全寛解とは、(0%になる)ことをいう。

日本
2000/07よりフェーズ1が始まり、フェーズ2の治験も2001年末までに全て終了していますが、一部市販後臨床試験(治験)が行われています。
 また、PH+ALLに対する治験は日本では行われていないようです。詳細は公開されていません。
 当初は、日本の治験データで申請すべく、早期申請のため、必要最小限の患者数で、治験されていましたが、厚生労働省(authorities)の許可の元に、承認申請(2001/4/27)は海外の治験データを元に提出されました。承認には、日本の治験データも含まれています。

その他の国:オーストラリア・ヨーロッパ諸国他、連絡先詳細は 米国Gleevec非公式サイトをご参照下さい。

で魴貮属奮阿亮8
 GIST患者に対しても、米国では追加承認されました。6)┿仮函
 再発性/難治性の軟部組織腫瘍(各SarcomaやGISTを含む)に対する海外の治験の最新状況を把握出来ていません。  キャンサーネット検索で検索可能です。例えば"Protocol ID Number:"に"EORTC-62001-16003"を入力し参照してください。また、米国Gleevec非公式サイトに情報があります。
 GIST患者に対する日本の治験は、2002/03/10現在まだ開始されていません。

 また、脳腫瘍・肺癌に対する治験も実施されていますが、6)で述べたとおりです。