ホームヘルパー2級講習会


基本的学習(日々の学習・基本的技術)
第3日(6月27日)
午前:療養環境の整え方(ベットメーキングの実習)

 シーツ交換では、利用者の体の状態・その日の体調・普段の生活の状態・現在使っている寝床に必要なものがそろっているかどうか確認してから行わなければならない。寝床は、安全かつ安楽で、寝心地のよい清潔なベットに整えなければならない。シーツにしわがあっては、床ずれなどの原因になるので、ぴんと張った状態に整える。また、足首関節が延びきったままにならないよう、足元に余裕を持たせるようにする。足首関節は、起立姿勢のとき、直角に曲がっているべきなので、これが伸びきった状態のまま固まってしまうと、立ち上がれなくなってしまうのである。
 
 そしてこれら一連のシーツ交換の動作でも、ヘルパーのむだな動きを避け、安定した姿勢で行わなければならない。ヘルパーが無用に体を酷使することになってはいけないのである。さらに、ベットメーキングと寝巻きの交換を同時に行うと、時間がうまくつかえる。

 実習では、広い教室内の中央にベットを置いて行ったので、四方からシーツを引っ張ることができ、やりやすかった。実際ヘルパーとして利用者宅にうかがったとすると、壁際にベットがあったりして、かなり動ける範囲が限定されるはずである。

午後:レクリエーション体験学習

 教室内の受講生で、ヘルパー役と障害のあるお年より役に分かれて、個人対ヘルパー・団体対ヘルパーのレクリエーションのシュミレーションとなった。

 個人対ヘルパーのレクリエーションでは、切り絵や塗り絵・牛乳パックを使っての工作などが企画された。いずれも利き手を使わずに(エプロンの中に隠してしまう)、不器用なほうの手だけで行った。

 はさみは使いづらいが、切ろうとしている対象物をヘルパー役に持ってもらっていると何とか切ることができる。ただし、利き手と違ってむだな力がはいるのか、すぐに疲れてしまう。はさみの持ち手は大きなほうが使いやすかった。

 塗り絵も、グーで色鉛筆を握って塗ってみた。机が滑りやすく、紙がくるくる回ってしまって、塗り絵どころではない。この問題は、紙をセロハンテープで机に固定することで解決した。

 片手が使えなかったら、色紙をちぎる、という作業はできない。ヘルパー役がちぎってくれたりするのだが、自分の意向と違った形にちぎられたりすることが、少々ストレスになったりする。「自分ではうまくちぎれないし・・・」とあきらめ気味にもなってしまう。きっとこんなところから、意欲が減退してしまうのだろう。

 私たちは健常者なので、利き手でなくても何とか作業をすることはできる。両方の手が問題なく動くからだ。でも、何らかの障害がある人は、筋力もだんだん衰えてきて、鉛筆を握ることすら困難かもしれない。「どうせやっても、すぐに疲れるし、うまくできないし・・・」などと、気持ちが萎えてしまうことばかりだろう。やる気と楽しむ気持ちを起こしてもらうことも、考えなければならないだろう。

 私のグループは、唯一、ゲームを企画した。それは、風船リレーで、1チーム6名ずつ3チームに分かれて、風船を手渡しで送っていって、最後にヘルパー役の持っているバケツに入れるというもの。一番遅い組には、ばつゲームとしてみんなで歌を歌ってもらう。もちろん、先導するのはヘルパーだ。ヘルパーの歌声に合わせて、みんなも歌を歌う。

 さらに2回戦は、風船を高くついて送っていく。今度は、各チームごとに輪になって行い、円の中心にいるヘルパーの持つバケツにうまく入れてゴールとなる。1回戦と趣向を変えたかったので、タイムレースとする。時間を計る目安として、残りの人全員で歌を歌って、ちょうどゴールしたときの歌詞の位置で時間測定した。つまり、「あめあめふれふれ、かあさんが、じゃのめでおむかえ、うれしいな・・・」と歌いだし、「か」のところでゴールが決まったチームと、「な」のところで決まったチームでは、当然、「か」のチームのほうが速いというわけだ。みんなで歌を歌う一体感と、声を出す開放感、そして体を使う躍動感を狙い、さらに競争とすることで意欲を出してもらいたかった。

 明るく元気はヘルパーは、きっと見ていても気持ちのいいものだろう。少々音程をはずしても、大きな声で歌が歌えるのは大事なことだと思う。私自身、歌といえば、カラオケも聞く一方で、音楽にはからっきし自信も何もない。でも、簡単な童謡などで、みんなと歌えるのだったら、一緒に盛り上がれるし張り切ってしまう。

このころの父の様子:

 幸いにして、手術のショックからはかなり回復してきた。父のあの意識が不明状態は、やはり手術のショックだったのだ。痙攣が続いていたが脚から収まり、手でもスプーンを持てるようになった。ぽろぽろこぼしながら食事していたのが、だんだんとうまく食べるようになり、1週間以上かかったがやっとお箸で食事ができるようになった。

 術後は、ICUでの抑制(点滴の管を引き抜いてしまったり体を大きく動かしすぎるので、手足をベットにくくりつけられていた)があったりして、まだ手首が青く内出血までしている。そんな目にあってしまったためか、父の「家に帰る」コールはどんどん大きくなっていく。「こんなところにおられへん。」「ここは誰でもかれでも入院させて、儲け主義や。」などと病院をののしる。とんでもない、看護婦さんも親切だし、先生も的確によくみてくださっていると思う。しかし、自分がなぜここにいるかさえわかっていない父にとっては、退屈さも手伝って、家に帰りたい一心だ。





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