夏と「はしか」と私(00/6/25〜9/6)

移植後初めての夏を無事に乗り越えることができるでしょうか???

血算・生化学データは紫色になっています。
WBC:白血球、RBC:赤血球、Hb:ヘモグロビン、Plts:血小板
腎機能の指標として、BUN:尿素窒素、CRE:クレアチニン

6/25 今日、衆議院の総選挙があった。投票所に行くのも体が重くて億劫だったので、弟に「代わりに行って○○に入れてきてくれよ」って言ったんだけど断られたので、しょうがないから自分で行った。まだ棄権したことはない。夜は開票速報の番組をAM1時過ぎまで見ていた。結構好きなんだな、これが。比例代表で僕が入れた党は躍進したのでよかったけど、あの首相が続投することになったのは納得がいかない。
6/27 プレドニンを2月ごろから飲みはじめた。少しずつ減らしてきて、やっと0になった。食欲旺盛になったりハイになったり、ある意味で面白い薬だった。でも、おかげで顔は真ん丸でニキビだらけ・・・。早くかつての美肌(?)を取り戻したい。
7/3 昨夜、寝ているときに突然、首の辺りに気持ち悪い感覚が走った。今までに経験したことのないイヤーな感覚。上手く説明できないのがもどかしい。不気味だったので、午前中に病院へ行った。血液、心電図、胸部X線、いずれも異常なしだった。なんだったんだろう?降圧剤の副作用だったのかな??
WBC4620, RBC257, Hb8.6, Plts12.0, CRE4.8, BUN33
7/7 去年の今ごろは第2慢性期で、インターフェロン1000万単位を週2で注射しながらも、自由時間の多い生活を送っていた。去年の七夕の夜は「天の川を見にいこう。」とか言って、御在所岳のふもとまで行った。男女合わせて10人以上だったか、車3台に分乗して行った。着いてウロウロ歩いていたら「蒼滝まで10分」という看板があり、みんな何かにとりつかれたように歩いていった。まさに山道だった。真っ暗!僕は高校のとき登山部だったが、真夜中の山登りなんてやったことがなかったので、危険だなと思いつつ、ワクワクした。なんとか滝に辿り着き、そこで花火をした。客観的に見れば、かなり怪しい若者集団だったに違いない。その後、ファミレスで朝ご飯を食べ、帰って寝た。・・・あれから濃い一年だったが、あっという間に感じる。
7/19 「研究室研修」というのが始まり、研究室で実験をしている。僕は、医薬品の発癌性の研究をやることになった。今日初めて、放射性同位体(RI)を使った。去年の移植のとき、全身放射線照射(TBI)をやったけど、それに比べたら放射線量は微々たるものだ。だから全然気にならない。(でも、気をつけます。)
8/8 hiroshi.kさんのお見舞いに行ってきた。実は、生まれて初めてのお見舞い経験なのだ。これまではずっとお見舞いされる立場だったもので!される方がよっぽど楽だ。行く前に心に決めていることが1つあった。それは「頑張れ。」と言わないこと。自分が入院中、「頑張れよ!」とか言われることは多々あったんだけど、「ありがとう。」と言いつつ、たまに「これ以上何を頑張れっちゅうねん!」と心の中で思ったこともあった。別に頑張ることなんてないしな。嵐が通り過ぎるのを気長にじっと待っていればいいんだ。で、お土産には、爆笑問題の本を持って行った。(僕の趣味でスミマセン。)笑ってNK細胞を活性化してもらおうってこと。
話は変わるが、フランス料理のお店でフォアグラを食べた。実は、生まれて初めての経験なのだ。ほんのちょっと食べただけだけど、おいしかったよぉ。プニョプニョしてて、濃厚な味。我が家の犬(あるいは母?)の脂肪肝も食べれば美味しいかも。
8/15 2週間に1回、外来にかかっている。自覚的には、体調はいい。食欲が少し落ちているが、これは毎夏恒例のことだから、気にすることではない。気になるのは好酸球(白血球の一種:アレルギーに関与)のパーセンテージが異常に高いことだ。普通は数%なんだけど、なんと26.6%もある。かといって、これといったアレルギー症状がない。しばらく様子を見ようということになった。
WBC6580, RBC284, Hb9.8, Plts15.7, CRE4.2, BUN27
8/18 高校時代の友人と食べて、花火をして遊んだ。帰宅後、熱っぽいから熱を測ったら、38度近くあった。来週の月曜日からは保健所での実習があるので、ひとがんばりしなくてはならない。それまでに治さないと!
8/20 日曜日だけど、熱が下がらないので、急患で診てもらった。簡単な血液検査の結果、薬は何も出ず、「よく休んでください。」と言われ、そのまま帰る。
8/21 保健所実習が始まってしまった。熱はまだある。行くか行かないか迷ったが、行ってしまった。おかげで、めちゃ悪化。下痢も始まる。
8/22 実習を休んで、主治医の先生の外来へ行く。脱水状態になりかかっているというので点滴二時間。ボルタレン(解熱剤)、ホスミシン(抗生剤)などをもらう。
8/23 体中にブツブツ(発疹)が出てくる。麻疹?風疹?薬疹?GVHD?
8/24 実習の最終日。さらにブツブツが出てきたので周りの人もヤバイと思いだし、早退を強く勧められる。お言葉に甘えて帰らせていただく。そのまま病院へ直行して、点滴。肝機能も悪くなっているらしく、強ミノも入れる。
それにしても、実習はとても中途半端になってしまった。いっそ全部休めばよかったのだろうか。少し前まですごく体調がよかったので、この実習を無事にこなして体力に自信を持ちたかったのに、結果はこのざまだ。思い通りにならない自分の体に腹が立つ。いや、「単位」というものに固執して、体を最優先に考えることができなかった自分に腹が立っているのかもしれない。
8/25 入院。前の退院から約2ヶ月で帰ってきてしまった。今度の敵は私がこれまで闘った中でも一番の強敵・・・ってことは全然ないと思いますが、私は勝ちます。押忍。〈アンディフグさん追悼特集〉
体中の発疹の原因を調べるため、皮膚生検をした。
8/27 移植の時の放射線の影響で、甲状腺の機能が低下しているそうだ。移植ってほんとに諸刃の剣だ。
WBC2800, RBC230, Hg8.0, Plts7.5, CRE5.0, BUN47
8/29 入院して以来、ずっと点滴棒につながれ不自由だったが、ヘパロック(血が固まらないようヘパリンという薬を入れて点滴を一時的に外すこと)してもらい、少し自由になった。ヘパロックと聞くと慎吾ママ風に「へっぱ〜!」ってやりたくなりませんか。病院で流行らせましょう。恥ずかしいので僕はやりません。
8/30 麻疹(はしか)ウイルスに感染していたらしい。肝機能が悪い(γGTPが1034、ALPが904)が、これも麻疹が原因かもしれないらしい。
WBC3320, RBC239, Hb8.1, Plts14.9, CRE3.3, BUN23
【追記】WBCが8/15からかなり低下している。これは末梢血リンパ球数の減少によると思う。麻疹でよくみられる所見らしい。
8/31 移植後、CMLが再発していないかチェックするために、骨髄の代わりに末梢血で検査していくことになった。CMLに特異的なbcr-abl遺伝子をFISHとPCRで検査する。あと、ドナーが女性だったため、血球の性染色体が今はXXなので、Y染色体をFISHで調べることで病変を発見できるそうだ。PCRは遺伝子を増幅するので、末梢血中のわずかな病変でも検出できるだろうということ。少し不安はあるが、マルクをやらないですむのだからうれしい。
9/1 隣のベッドにいたI君が移植を受けるため、僕が移植を受けたM病院へ転院していった。I君は同じ年で、話しやすかった。明るい人だったが、「現実逃避したい。」とも言っていたので、心の中は不安でいっぱいなのだろう。「しっかり治して帰ってくるように!」と言っておいた。いまだに持っていたM病院のテレビカードをプレゼントした。
WBC3640, RBC225, Hb7.5, Plts16.9
9/3 8月8日にお見舞いに行ったhiroshi.kさんが亡くなったことを知った。治療によってblastが少しずつ減ってきていると聞いていたし、8月27日に「体調はまあまあよいよ。」とメールをもらっていただけに、彼の死は衝撃的だった。方言丸だしの気さくな人だった。白血病の恐ろしさをいやでも再確認させられた。再発に対する恐怖心が復活してきた。心配したって何もいいことはないのだが。
9/6 耳鼻科受診。移植後まもない頃にかかったことのある滲出性中耳炎にまたなってしまった。左耳がちょっと聞きにくい。そして、午後、退院した。「またそのうち帰ってきますんで、そのときはお願いします。」と言っておいた。(もちろん冗談だけど!)入院生活はこの1年で十分堪能したので、もう結構です。
この入院中、22歳の誕生日を迎えたのだった。2年連続病院で誕生日とは、どういうことかな。来年はぜひ病院外で盛大に祝ってください、皆さん!