まちづくりアイデアフラッシュ 〜これって何か使えない?〜

Berkeley発 “まちづくり”って何だろう? by Hiro Sasaki
   
ここでは“まちづくり”を考えて行く上でヒントになりそうなものを思いつくままに集めてみようと思います。「世界の街角から」では街を歩いて見かけたちょっと面白いシーン、珍しいファニチュア、ちょっとした工夫など気になったものをランダムに取り揃え紹介して行きます。「書籍紹介」では“まちづくり”に関する書籍の中から役に立つと思われるものを極めて個人的好みで選び(アーバンデザイン関連のものが中心になると思いますが)紹介して行きます。役に立ちそうなもの、そうでもないもの、わけのわからないもの、感じ方は人により様々だとは思いますが、とりあえず気軽に覗いてみてください。使い方はあなた次第です。また、今後こんなものをと言ったご要望などあればメールでお知らせ下さい。
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 世界の街角から
 
都市のリビングルームU

オークランドのダウンタウンの中心、シティセンターの複合開発内のプラザにあるベンチ。植え込みと一体型のよくあるものですが、クッションが置かれているだけで、随分と快適に見えるものです。ランチタイムはこの席取合戦が繰り広げられます。
ベンチ&パーキング

マウンテンビューのカストロストリートのパーキングレーン。各街区の中間点にある横断歩道の両端にはベンチが設けられ、横断距離を短くすると共に、駐車帯のバッファーとしても貢献しています。
   
都市のリビングルーム

ニューヨーク、マンハッタンのど真ん中、ブライアントパークに置かれている折り畳み椅子。公園内ならどこでも自由に動かして使うことができる。グループの人数に合わせて自在に使えるので、便利この上ない。椅子のお蔭で公園はまさに都市のリビングルーム。自宅のリビングルームで使ってはいけません。
パーキングレーンの変身

マウンテンビューのカストロストリートのパーキングレーン。週末に限り沿道のカフェやレストランのテラスに生まれ変わります。わずか2m半ほどのスペースですが、使い方次第で随分ストリートの賑わいに貢献するものですね。
   
歩道も庭の一部

バークレーのぼくのアパートメント近くの歩道のランドスケープ。もともとは歩道の植栽帯として設けられた公共スペースですが、歩道に面する住宅の住民によって思い思いのランドスケープが施されています。前庭と歩道を一体化するだけでなく、コミュニティ意識の形成にも一役買う、アメリカならではの奔放な発想です。
束縛されたFreedom

ボストンのダウンタウン、アメリカ独立の史跡を巡るFreedom Trailを示す誘導ライン。全てのコースが写真のようなレッドライン&ブロックで強制的にひとびとを導いている。機能=即・デザインの何ともわかりやす過ぎる?サインでした。病院のレントゲン室にでもつながっていそうですね。
     
アメリカまで一歩き

アメリカ国境の町、メキシコのティファナで見かけたサイン。多くの観光客が歩いて国境を越えるため設置されたもの。行き先であるU.S.Aの持つスケール感と徒歩マークの手軽さのギャップが面白くシャッターを切ってしまいました。島国日本ではお目にかかれないサインですね。
プールは海とひと続き

メキシコ、ロス・カボスの最高級リゾートホテル、ラス・ベンタナスのプールのエッジ。最近のオーシャンリゾートのプールの標準的ディテールですが、やはりプールと海との一体感があり、気持ちの良い空間です。ちょっと古くなりますが、葛西の臨海水族館でも同様のディテール処理をしていましたね。
     
アメリカの集合郵便受はスケールが違う!

サンフランシスコからゴールデンゲートブリッジを渡ったマリンカウンティーで見かけた集合郵便受。個性的な郵便受が写真の3倍くらい一列に並んでいてなかなか壮観。色とりどりの郵便受は緑の中で輝いていました。
サーモンストリートにはやっぱりサーモン?!

ポートランドのサーモンストリートにあるビルのコーナーに埋め込まれたサーモンのオブジェ。サーモンストリートだからサーモン?! この単純明快さがアメリカならではで気に入ってしまいました。ビルの1階のカフェはこの前行ったらなくなっちゃってました。
       
いつも誰かに踏まれてる?

ポートランドのパイオニア・コートハウス・スクエアのペイブ。スクエアの建設費捻出の為、舗装用レンガに寄付をした人の名前を入れて敷き詰めたもの。いつも誰かに踏まれてるのが気持ちいいかはわからないけど、やっぱりここを訪れる度に、自分の名前を確認しに行くような気がする。汚れてたりしたら綺麗にしちゃうよね。
一体どうやって行ったらいいの?

ポートランドのパイオニア・コートハウス・スクエアにあるサインポール。全部で30以上の矢印がくっついている。SAPPOROまで、こっちに向かって4,456マイルって書いてあるけど、これ見てSAPPOROに辿り着いた人はいないよね。
       
駐車場も景観にひとやく

同じくポートランドの駐車場。ガイドラインによって1階には商業施設が入り、街並の連続性を保っている。上階の駐車場の開口部にもお魚が泳いでいて、街並景観にひとやく買っている。ちょっとした心配りが都市を変えられるんですね。
これは豪華なストリートファニチュア

サンフランシスコのミッション地区の高級住宅地で見かけたストリートファニチュア。削り出しの大柄なチェアはよく磨き込まれ、周囲の街並のスケールにまったくひけを取らないすごい存在感。コミュニティの象徴的存在として威風堂々、歩道に鎮座していました。
     
     
 書籍紹介
Color Drawing
by Michael E. Doyle
Wiley
アメリカでアーバンデザイナーとしてやっていく時に意外と役に立つのがフリーハンドのドローイングスキル。特に時間をかけてのショードローイングではなく、ミーティングの席上、簡単なスケッチを短時間で描き上げるよう要求される機会が意外と多いもの。そんな状況でのスキルを上達させてくれるのがこの2冊。どちらもマーカーを中心としたクイックドローイングのテクニックが豊富な事例とともにわかり易く示されている。実務の場では勿論、大学院留学などを志す学生の方々もこれらの本を活用しあらかじめドローイングスキルを高めておくと、スタジオなどで羨望の眼差しを受けれるかも?
Drawing Shortcuts
by Jim Leggitt
Wiley
   
Great Streets
by Allan B. Jacobs
THE MIT PRESS
元サンフランシスコ都市計画局長で、現在カリフォルニア大学バークレー校教授のアラン・ジェイコブスの名著。多くの事例を取り上げながらストリートのあり方を解説している本書はアメリカのシティプランナー必携の書でもある。世界各都市の同一スケールでのストリートマップ比較は非常に興味深い。日本でももっと多くの人がストリートのあり方に目を向けるべきでは。
   
The New Urbanism
Toward an Architecture of Community
by Peter Katz
Mc Graw Hill
Design & Marketing Consultantである著者がSeaside, Laguna West などNew Urbanism関連のプロジェクトを数多く取り上げ、図面、パース等も多数掲載しながら、その内容を詳細に紹介している。。New Urbanism を標榜するアメリカにおける新しいアーバンデザインの流れが非常に良く理解できる。ドローイングを見ているだけでも結構楽しめる。
   
The Next American Metropolis
Ecology,Community, and the American Dream
by
Peter Calthorpe
Princeton Architectural Press
サステイナブル・コミュニティの提唱者で現代のアメリカを代表するシティプランナーである著者が、Urbanism、Transit Oriented Development、Pedestrian Oriented Developmentと言ったアメリカのまちづくりの新しい潮流を具体的にわかりやすく解説。その具体的創出手法を図表などを用いわかりやすく解説。自らのプロジェクトも多数取り上げている。著者のアーバンデザインに対する理念、手法が良く理解できるアーバンデザインの手引書。
   
City Comforts
How to Build an Urban Village
by
David Sucher
City Comforts Inc.
シアトル在住のプランナーである著者が“Urban Village”を創出するための具体的プランニングアイデアを極めてシンプルに、そして明快に箇条書きにしたアーバンデザインアイデアフラッシュ。『歩行者と車は混在させるべき』『沿道型商業の前の道はカーブするべき』など日本のアーバンデザインの常識を覆すような記述も数多く見られ興味深い。しかしその一つ一つは明快な論理のもとに説明されており、常識を今一度考え直す恰好の機会を与えてくれる名著である。
   
Good Neighbors
Affordable Family Housing
Design for Living
by T.Jones/W.Pettus/M Pyatok

Mc Graw Hill
アメリカの中低所得者用住宅に関してまとめた本書は、特にケーススタディの充実ぶりが光る。事例数も豊富で、各プロジェクトの内容を詳細なデータ、および豊富な図面で丁寧に紹介している。ここまで詳細なデータを扱ったこの手の本にはなかなかお目にかかれない気がする。
アメリカの標準的住宅の事例を知りたい方は必見。
   
A Guide to
Great American Public Places

by
Gianni Longo
Urban Initiatives
アメリカの優れたパブリックスペースを紹介するガイドブック的書籍。それぞれ2〜3ページほどでプロジェクトの概要がまとめらている。ベイエリアでは、ゴールデンゲートパーク、ワシントンスクエア、サンフランシスコベイフェリーなどが紹介されている。サイズもコンパクトで、アメリカ視察には欠かせない一冊。
   
Public Spaces Public Life
Copenhagen 1996
by jan gehl and lars gemzoe

The Danish Architectural Press
CP241で紹介されたこの一冊はコペンハーゲンの歩行者中心の街並が出来るまでを詳細に解説した書籍。写真や図面、グラフなども豊富で非常に見ごたえがある。Research Methodのクラスで紹介されただけあり、人々の行動パターンや都市空間の使われ方を都市の成長と共に時代を追って定量的に分析した結果も詳しく記されている。コペンハーゲンを訪れてみたくなる一冊である。
   
Guide to California Planning
by
William Fulton
Solano Press Books
カリフォルニアのプランニングの仕組みについて知りたいなら間違いなくこの一冊。プランニングに関する意思決定プロセスやジェネラルプラン、ゾーニング等の概要、各種開発に関する規定などがわかりやすく解説されている。内容もさることながら良く工夫されたレイアウトは熟読しなくてもさっと目を通すだけで内容がつかめる。
   
Charter of The New Urbanism
by Congress for The New Urbanism

Mc Graw Hill
今が旬のNew Urbanism。関連書籍も数多く出版されているものの、とにかくどんなものか具体的内容を手っ取り早く知りたいという人にはこの一冊。その名もニューアーバニズム委員会がまとめたこの本は、New Urbanismの思想に基づく様々なプロジェクトを取り上げ、多くの写真、図面入りでプロジェクトをわかりやすく解説。便利なニューアーバニズムガイド。
   
Urban Conservation
by Nahoum Cohen

The MIT Press
これからの都市を考えるには欠くことができない概念の都市の保存と再生。失われつつある都市の文化や歴史的街並みを保存・再生するための理論と手法を豊富な写真や図面入りで系統立ててわかりやすく解説している。手に取った途端ずしりと重い一冊。
   
New American Urbanism
Re-forming the Suburban Metropolis
by John A. Dutton
Skira Architecture Library
大学院卒業のプレゼントとして友人からもらった一冊。小ぶりながらグラフィック盛り沢山。カラーページも多く、ぱらぱらめくるだけで楽しめる。New Urbanism関連のプロジェクトを手っ取り早く知りたければこの一冊。値段も$29.95とお手頃です。
   
The Boulevard Book
History, Evolution, Design of Multiway Boulevard
by Allan Jacobs, Elizabeth Macdonald, and Yodan Rofe
The MIT Press
Great Streetsに続くAllan Jacobsのストリートシリーズ第二弾。今回はBoulevardにフォーカスしながら歩車共存できる風格あるストリートのあり方を歴史的考察を踏まえながら紹介している。前作同様実測によるストリートの断面寸法も多数あり、ジェイクによるスケッチも相変わらず素晴らしい。ちなみに共著者のElizabeth Macdonaldは現在のジェイク夫人。
   
The Regional City
Planning for The End of Sprawl
by Peter Calthorpe and William Fulton
Island Press
こちらはPeter CalthorpeによるNew Urbanismモノ第二弾。今回はGuide to California Planningで御馴染みのWilliam Fultonとの共著。実はまだよく読んでいないので内容にはあまり言及できないのだが、とりあえずNew Urbanismモノとしての話題性は充分なので紹介。ざっと見る限りCalthorpeの近作は数多く掲載されている。
   
Towns and Town-Making Principles
by Andres Duany and Elizabeth Plater-Zyberk
Rizzoli
フロリダシーサイドのデザイナーとして有名なNew Urbanismの東の横綱Andres DuanyのNew Urbanismもの。出版は1991年ともう10年も前だが実はごく最近入手した。Duanyによる実際のプロジェクトの図面をもとにデザインコンセプトを解説している。各プロジェクトマスタープランの同縮尺による比較も掲載されている。
   
 
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