このサイトのコンテンツ作成に関する裏話をメモしたものです。

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11.メグレ作品のパターン化について
2000.11.14-15
 リンク先でもあり、シムノンの「非メグレ作品」のみならず、仏語原書の精力的な読書家・書評家の松本氏からコメントいただいた件は非常に興味深いご指摘だったのでここに一部掲載させていただきます。
(コメント)
>>この初期の名作は、まだメグレ物がパターン化されない時代のものなので、

>というところで、はっとしました。メグレ物のほうは作風の変化まで考える余裕がなかったので。
> 「メグレ警視の全作品目録」を拝見していて気づいたのですが、1945年の La Pipe de Maigret 以降、タイトルにはっきり「メグレ」とつくようになりますよね、このあたりもシリーズ化=パターン化と関連するのでしょうか?版元もたしかこの時期に変わっているように思うのですが。
(レス)
 素晴らしいご指摘です。たしかに「メグレとXXXX」「メグレ〜する」というふうに、タイトルのどこかにMaigret が必ず入るようになったのは「パイプ」のところからですね。(例外で短編の佳作「聖歌隊の少年」や「みじめな奴は…」がありますが)
 お世話になった長島大先生やラカッサン氏らの研究によると、メグレ物には3つの時代区分があるそうです。
 第1期:No.1〜19 (1929-33) 戦前
 第2期:No.20〜46 (1938-41) 戦中
 第3期:No.47〜102 (1945-72) 戦後
それに従って版元も変わっているようです。
 それと今になって気づくのは(遅い?のですが)メグレの有名度についての記述、つまり「あなたがあの有名なメグレ警視さんですか?」というような台詞を登場人物に言わせていることが、どうも一作につき必ず一個所は出てくるような感じがします。そのうちその「現場検証」でもしてみようかとも思っています。それも多分この題名になってから(=第3期)かもしれません。

10.フレンチ・ミステリー和仏単語帳
2000年5月12日
フレンチ・ミステリーを原文で読みたいと思っている方のために和仏で単語帳を作ってみました。用例をつけながらどういう言い方があるのかを楽しみながら覚えられるように(僕の方が!)なればいいと思っています。毎日更新出来るかどうかわかりませんが、やってみます。

9.男と女の関係(メグレ版)
2000年5月9日
 「男と女」というとフランス映画の題名もありました。この世の中に男と女がいるかぎり、さまざまな愛にまつわる言い方に出くわすことになります。これも人生の大きな部分を占めるテーマなのかもしれません。一連のメグレ作品中に現われた、場合によっては月並みな表現も、フランス語をまじえて読むとまた違った味わいになるように思えるから不思議です。このタイトルで新コラムを近日中にUPしようと思っています。(これも雄馬助先
輩のおかげです)

8.もうすぐ春だから
2000年4月6日
 今は本業の仕事が忙しくなったか、それとも心境に変化があったかで、雄馬助先輩からはメグレに関連した記事をなかなか書いてもらえなくなりました。たまには自前でもやらなくちゃと思ってやってみたのがこれです。
 メグレ警視の作品の中には、自宅の場面が頻繁に出てきます。それには、「あまり理想的過ぎる奥さん像だ」としばしば評されるメグレ夫人との家庭生活の情景のほかに、犯人と会ったり、被害者が相談に来たり、警察仲間と捜査の相談をしたり、関係者から情報を聞き出したりするのに使われるのです。
 今回引用するのは、自宅に事件の参考人を呼び出して情報を聞き出すケースです。少々後ろめたいことをしている連中でも、警察に行くよりは捕まるリスクが少ないと思わせるわけです。新聞広告まで出したので、とうとう彼らはやって来ます。
 その話を聞き出すあいだ夫人はいない方が都合がいいので、出かけてもらうことにするのです。
  「奥さん、そこいら辺をひと回りしてきてくれないかね。あまり急がないでね。帽子は
  緑の羽根飾りのがいいな。」
  「どうして緑の羽根飾りなの?」
  「もうすぐ春だからさ。」
              * シムノン「メグレと殺人者たち」(第8章より)
  - Tu vas aller faire un petit tour dans le quartier, Mme Maigret. Ne te presse
  pas trop. Mets ton chapeau à plume verte.
  - Pourquoi mon chapeau à plume verte?
  - Parce que c'est bientôt le printemps.
              * Georges Simenon: Maigret et son mort (Chap.8)
 ご婦人の装いに口を出すなど、日本人の平均的な男性なら照れくさいことでしょうし、そういうのを敏感に感じている日本人女性からは「余計なお世話よ!」と言われるのが落ちでしょう。やはりこれはフランス人の感性でしょうね。

7.ミステリーじみた英国の諺「戸棚の中の死体」の謎を解決してもらえた話
2000年4月4日
 海外物のミステリーを語るうえで情報量の多さと詳しさで有名な「風読人」(ふーだにっと)というサイトがあります。時々覗いていましたが、今回下記のような英国の諺に出くわしたので、あそこなら誰か知ってる人がいるにちがいないと、質問してみました。即座に回答があって謎が解けたのです。感謝の意味をこめて、またこの諺そのものが海外推理ファンには興味深いものと思われるので、許可を得て転載いたします。
「家の中に死体」の英国の諺について 投稿者:写原祐二  
投稿日:03月30日(木)13時52分23秒

こんにちは。時々のぞかせていただいております。
ここにいらっしゃる皆さんの読書量にはとても及ばないところで、お恥ずかしいのですが質問させてください。数日前から旧作の「メグレと幽霊」というのを読んでいますが、その中で

「がっかりなさいました?骸骨でも見つけるおつもりでしたの?」
 彼女は《すべての家庭の箪笥には死体が入っている》という英国の諺に引っ掛けてからかうように言った。
 - Vous êtes déçu? Vous espériez de trover un squelette?
 Elle faisait allusion au proverbe anglais prétendant que chaque famille a son cadavre dans une armoire.
 * Georges Simenon: Maigret et le fantôme (Chap.5) (原文の引用はこちらでのみ)

という個所がありました。実際どういう意味のことなのかお教え頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。
家の中の死体 投稿者:藤原義也  
投稿日:03月30日(木)19時19分56秒

これは「戸棚の中の骸骨」とふつう訳されている物ですね。
英語では "skeleton in the closet" または "skeleton in the cupboard" などと云います。意味は「外部の者には隠しておきたい家庭内の秘密」といったところです。

もとは英国の幽霊話やゴシック・ロマンスなどで、お屋敷のクローゼットや戸棚に古い骸骨や死体が隠されているというお決まりの場面からきたものでしょう。
一般的には、愛人や隠し子がいたり、人には云えない家庭内の不和、金銭上のトラブル、親族からでた精神異常者や犯罪者など、外聞をはばかる家庭の秘密全般に使われています。

2000年05月15日
以前No.7で書きましたように、英国の諺で「戸棚の中に死体がある」ということがどういう意味なのかを「風読人」さんのサイトで解決していただいたことがありました。今回また別の話の中に出てきましたので以下に引用します。
「お前、この色の紙のこと知ってるだろ、え? 逮捕状の一つはお前で、もう一つはおれで、それに・・・ 捜査令状だ。お前は戸棚ん中に死体を隠してないだろうな。」
                            (『メグレと匿名の密告者』第3章から)
- Tu connais la couleur de ces papiers-là, non? Il y en a un pour toi, un pour moi, et … le mandat de perquisition. Tu n'as pas de cadavre caché dans ton placard?
                         (#101: Maigret et l'indicateur; Chap.3)

6.ここで引用されている作品の翻訳は誰のものか?
2000年3月14日
 作品の引用については、著作権というものがあって、いろいろな問題を生じる恐れがあります。これについてはまた次の機会にお話しするとしまして、この訳文は誰のものか?といいますと、僕の先生、雲野充郎氏の監訳というのが一番手っ取り早い回答です。でも今までやった学習会でのメンバーの答え合わせの文例もありますし、先生のノートに書かれているのも必ずしもファイナルな訳文ではないとおっしゃるでしょうし、・・・つまり仏文和訳のひとつのサンプルだと思っていただくのがいいのではないかと思います。

5.メグレのクイズに敗れて〜初心にかえって
2000年3月3日
 熱心なメグレファンのAさんのサイトに出されていたクイズで、「メグレは病気のときに何をするか?」という問題を見て、得意になって答案を書き込んだら、見事に「X」をもらってしまいました。ほんとにメグレは奥が深いです。長年のメグレマニアの知識にはまだまだ及ばないことを知らされました。
 読書メモをお預かりしている雲野先生に泣きついたところ、「そのことは『メグレと殺人者たち』というやつに書いてあったと思うよ」となだめていただきました。さっそく作品ノートNo.55としてアップしようと思っています。
 それに合わせて、「メグレの履歴書」を拡張して、メグレの身辺のこと(愛読書など)を加えてみようかと考えています。

4.このHPのマスターは「メグレ警視」を原文のフランス語で読んでいるのか?
2000年2月24日
 僕は「メグレ物」を今までおそらく30冊くらい読んだと思いますが、もちろん日本語訳のものでした。メグレ愛好家の方々の中には、もっと数の上を行っている方もたくさんいらっしゃると思います。僕も近くの図書館でフランス文学の書棚にありながら「軽装版」でくたくたになった一連のメグレに出会ってから夢中になりました。
 その昔は出張が多くて、飛行機の中とかでメグレ物の1冊を読むことが楽しみになったときもありました。
 その後、最近数年間に雲野先生の語学のしごきで読まされたのも(これは部分的です)ありますが、どちらも合わせるとまあまあの数になるわけです。

3.メグレ連盟とは?
2000年2月23日
 これは僕がふざけて命名した「メグレ警視」をこよなく愛する人たちの非公式、非拘束的、非現実的な組織のことです。要するに「メグレ大好きな人集まれー」といった感じのネット上の結束みたいなものでしょうか。いずれ会員登録専用のファイルを用意したいと思っています。ただいま会員募集中です!!

2.表紙の作品リストはどういう基準で選んだのか?
2000年2月14日
 このリストはそもそもメグレの事件のうちパリ市内におけるものを選んだのですが、全部を網羅していません。
 前任者の雄馬助氏によれば、仏語講師の雲野先生が所蔵されて、読書ノート(仏語学習メモを含む)を書きとめられていたシテ社版等の原本(ほとんどは1960〜70年代に購入)に従っています。これらの原本の一部は、今回記事をまとめるために僕がお預かりしています。
といってももう返してくれなくてもいいと最近言われています。(2000.11.15)

1.メグレ警視に出てきたパリのお店について
2000年02月10日
 実在/架空を問わずたくさんあります。今後、作品ノートの一部に加えてみようかと思っています。馴染みが深まるにつれて「あれ、この店、別の事件でも出てきたぞ!」という発見も結構楽しいものですから…

メグレ警視のパリ
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