No. 5
Titre
La tête d'un homme
邦題名
(直訳名)
男の首
完成年月・場所
Rédaction
1930年9月;パリ、オテル・レーグロン(子鷲館)
Septembre,1930; Hôtel l'Aiglon, Paris
Éditions Le livre de poche 1975.02
ISBN2-253-00498-7
邦訳本 宮崎 嶺雄(訳)、創元推理文庫 2000.09
ISBN: 4-488-13901-9

(←)
リーヴル・ド・ポッシュ社版
1975年2月刊のもの
Edition: Livre de poche #2903
1975.02


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          創元推理文庫版
        2000年9月刊のもの
        「黄色い犬」と合冊

物語の季節
Saison
10月15日の深夜、メグレは見張りに立ち会うが、夜気は爽やかさよりは寒さが感じられた。
メグレの状態
Son
état 
45歳、勤続20年。今回は死刑囚の男の首を賭けて事件の真相に迫ろうとするが、作戦に誤りがあれば辞表を出す覚悟だった。捜査に非協力的なホテルの従業員に短気を露わにする。
事件の発端
Origine
7月のある晩に富裕な家柄の老婦人が家政婦ともどもメッタ刺しに惨殺されるという事件が起きた。現場に残された足跡から犯人を容易に割り出すことができ、3ヵ月後に判決が出て死刑となった。しかしその男の態度が不審に思ったメグレは、その背後に隠された真実を探し出そうと、わざと男を脱走させて後を追跡することにした。すでにこの作品はシムノンの代表作として古典的な評価を勝ち得ている。
表題の意味
Ça veut dire
『男の首』の意味は、このように警察が死刑囚を故意に逃がすことが「物議をかもす」ことになるのか?というメグレの言葉に拠っている。(Est-ce que la tête d'un homme vaut un scandale? Chap.1)
パリの有名なカフェ「クーポル」を中心舞台に、一流ホテルの「リッツ」や「ジョルジュ・サンク」が表とすれば、「サンテ刑務所」から場末の「イッシー河岸」の荷捌き所の裏側に至るまでパリの街を縦横に駆けめぐりながら、華やかさとわびしさ、貧富の階級格差、人々の生の美しさと醜さを巧みに描きだしている。

各 章 の 表 題 と 場 所
Table de matière et les lieux cités
1 重監視棟、11号独房  
Cellule 11, Grande surveillance
ラ・サンテ街 rue de la Santé, 14e
オルフェーヴル河岸
quai des Orfèvres, 1er
2 眠る男  
L'homme qui dort
サン・テグジュペリ河岸
quai Saint-Exupéry, 16e
イシー=レ=ムリノー河岸
quai d'Issy-les-Moulineaux, 15e
サン・クルー * Saint Cloud  
ムッシュ=ル=プランス街
rue Monsieur-Le-Prince, 6e
セーヴル街 rue de Sèvres, 6e
3 引き裂かれた新聞  
Le journal déchiré
サン・テグジュペリ河岸
quai Saint-Exupéry, 16e
イシー=レ=ムリノー河岸
quai d'Issy-les-Moulineaux, 15e
4 大本営  
G.Q.G.
(Grand Quartier Général)
オルフェーヴル河岸 
quai des Orfèvres, 1er
シュマン・ヴェール街 
rue du Chemin-Vert, 11e  
モンパルナス大通り
boulevard du Montparnasse, 14e
5 キャヴィアの好きな客
L'amateur de caviar
モンパルナス大通り
boulevard du Montparnasse, 14e
6 ナンディの宿屋  
L'auberge de Nandy
モンパルナス大通り
boulevard du Montparnasse, 14e
ジョルジュ・サンク通り
avenue Georges V, 8e
モルサンMorsang* (パリ東南35Km)
7 若いお兄さん
Le petit bonhomme
ヴァンドーム広場 Place Vendôme, 1er
ナンディ Nandy* (パリ東南35Km)
8 家の中の男  
Un homme dans la maison
サン・クルー Saint Cloud  
ジョルジュ・サンク通り
avenue Georges V, 8e
モンパルナス大通り
boulevard du Montparnasse, 14e
エコール街 rue des Écoles, 6e
9 あくる日  
Lendemain
オルフェーヴル河岸 
quai des Orfèvres, 1er
10 意外なことに戸棚から  
Le placard à surprise
モンパルナス大通り
boulevard du Montparnasse, 14e
サン・クルー Saint Cloud
11 切り札
Poker d'as
オルフェーヴル河岸 
quai des Orfèvres, 1er
12 転落
La chute
オルフェーヴル河岸 
quai des Orfèvres, 1er


警察関係者の動向
Situation de collègue
コメリオ判事 Coméliau : 予審判事。メグレと組むことが多いが、気が小さい。今回の作戦の責任が自分に及ぶのを恐れる。

デュフール Dufour : メグレの部下。脱走させた死刑囚を追跡しているうちに乱闘になり頭部に負傷する。

ジャンヴィエ Janvier : 一番若い刑事。25歳。容疑者に張りついているうちに懇意になり、一緒に飲み明かす。

リュカ Lucas : 巡査部長。

ムルス Moers: 若い鑑識課員。カフェで出される便箋の出所を洗い出す。
事件にかかわる登場人物
Personnages dans l'affaire
ジョゼフ・ウルタンJoseph Heurtin :27歳の朴訥な青年。花屋の配達人。殺人罪で死刑を宣告される。

ウィリアム・クロスビー William Crosby : アメリカ人実業家。クーポルの常連。豪勢なスポーツカーを乗りまわす。

エレン・クロスビー Ellen Crosby : クロスビーの妻。

エドナ・ライヒベルク Edna Reichberg : スェーデンの製紙会社社長令嬢。クロスビー夫人の友だち。

ジャン・ラデック Jean Radek : チェコ出身の医学生。

エヴァリスト・ウルタン Evariste Heurtin : ジョセフの父。セーヌ河畔の村で宿屋を経営。


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