No. 53
Titre
On ne tue pas les pauvres types
邦題名
(翻訳名)
可哀そうな奴は殺さない
執筆記録
Rédaction
1946年8月カナダ、セント=アンドリュースにて
Août, 1946; St. Andrews, Canada
参照原本
Éditions
10/18叢書 1988年5月刊
10/18 Union Générale d'Editions #1931; mai, 1988
邦訳本 新庄嘉章・訳、早川ポケット・ミステリ、1994.03


(←)
ルースタルの挿絵による
オムニバス社のカルネ版
2000年9月刊
Série Carnets
illustrée par Jacques Loustal
chez l'Édition Omnibus
Septembre, 2000

物語の季節
Saison
バカンス・シーズンの真っ盛りの暑い8月のパリ。庁内は仲間の
ほとんどが休暇中でガランとしている。
(Le Paris d'août sentait les vacances. La PJ était presque
vide.)
メグレの状態
Son état 
太ったメグレは暑いのが苦手なようで、ちょっと聞き込みに行くに
もタクシーを使う。あとで交通費を請求できないかもしれないが仕
方がないと割り切る。(経費伝票なんて!:Tant pis pour la note
de frais!)
警察の仕事を30年もやっていると、事件がどういった種類のもの
かをすぐ嗅ぎ分けることができるようになるものだ。
(Quand on a trente ans de police, on comprend tout de
suite à quel genre de crime on a affairé.)
事件の発端
Origine
パリ17区の狭苦しいアパートに、妻と5人の子供とでつつましい生
活を送る地方出身の38歳の会社員が、ある夏の宵に部屋でくつ
ろいでいるところを窓の外から不意に銃で射たれて死んだ。なぜ
こんな平凡な勤め人が狙われたのか?彼の勤務先を訪ねてみ
ると意外なことが次々とわかってくる。……
表題の意味
Ça veut dire
「みじめな奴は殺られない」という箴言じみた言葉がメグレの頭
の中で反芻する。犯罪が起きるとしたら金持ちの金品狙いか、色
恋沙汰か、老人の遺産狙いが相場で、苦しい生活をしている人
たちに対してそうした危害は及ばないはずだ、というのが一般的
な警察の常識なのだが……

各 章 の 表 題 と 場 所
Table de matière et les lieux cités
1 ワイシャツ姿の男の殺害
L'Assassinat de l'homme en chemise
オルフェーヴル河岸 quai des Orfèvres, 1er  
ダーム街 rue des Dames, 17e  
サンティエ街 rue du Sentier, 2e
2 肝臓の悪い犯人とカナリヤの愛好家  
L'Assassin au foie malade et l'amateur de canaris
リシャール・ルノワール大通り boulevard Richard Lenoir, 11e
オルフェーヴル河岸 quai des Orfèvres, 1er
ダーム街 rue des Dames, 17e
3 河岸の釣り人からの手がかり
La piste du pêcheur à la ligne
オルフェーヴル河岸 quai des Orfèvres, 1er
ラガール(駅)河岸 quai de la Gare, 13e
4 モーリス・トランブレの四つ目の生活  
La quatrième vie de Maurice Tremblet
ラガール(駅)河岸 quai de la Gare, 13e  
ルピック街 rue Lepic, 18e  
サンジェルマン大通り boulevard Saint Germain, 6e

警察関係者の動向
Situation de collègue
リュカ Lucas : 被害者の部屋の向い側に建つホテルに宿泊していた人物を洗う。

ジャンヴィエ Janvier :ポンヌフ橋付近のカフェに被害者が立ち寄ったことがあるかどうかを軒並みに捜査。

トーランス Torrence : カナリヤの籠を買った乗客を乗せたタクシーの運転手を捜す。
事件にかかわる登場人物
Personnages dans l'affaire
モーリス・トランブレ Maurice Tremblet : 南仏カンタル出身の38歳の会社員。17区の狭苦しいアパートに妻と5人の子供とでつつましい生活を送る。ある夏の宵に自宅の窓の外から不意に銃で射たれて死ぬ。

ジュリエット・トランブレJuliette Tremblet : モーリスの妻。自分の身の上の不遇を口癖のように語る。狭い家の中で子供たちが騒ぐのを叱る。

フランシーヌ・トランブレFrancine Tremblet : モーリスの長女。17歳で大手スーパーのプリズュニックPrisunicで働く。

ジュール・ダルトワン Jules Dartoin : 犯行の数日前から向い側の安ホテルに滞在していた男。毛髪鑑定で肝臓が悪いことが判明。

モーヴ氏 M. Mauve : モーリスの勤務していた会社の経営者。

テオドール・ジュシオーム Théodore Jussiaume : ルーヴル河岸の小鳥屋の主人。

サクランボ爺さん Père la Cerise : セーヌ川の岸辺で釣りをして暮らす老人。

オルガ・ポワソノー Olga Poissonneau : 29歳の元ウェイトレス。何人かの男に囲われてホテルに住む。

テオドール・バラール Théodore Ballard : モーリスの昔の会社仲間。


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