「日曜の朝」     

「日曜の朝」についての作品内容と、制作方法です。

  ◆   作 品 内 容   ◆  

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97年度ビデオ作品(5分45秒)
(第34回研連上映作品)
素材:ペーパー

ふと気づくと、目覚し時計が鳴っている。
そうだ、今日はデートの日だ!
急がないと間に合わない・・・

紙の裏側から光を当てて、丁度、影絵のような感じに見える作品です。
背景が透けて見える変わった仕上がりとなっています。

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  ◆   制 作 方 法   ◆  

 この作品は、8mmフィルムの透過光処理をビデオ撮影でも再現できないだろうかというところから出発したものです。
 ビデオでは、一度撮影して記録した部分に再度重ねて記録すると、前の映像は消えてしまいます。当然のことです。そのため、フイルムのように多重露光ができないので、通常の撮影と同時に透過光も一緒に光らせなければなりません。そこで、その状況をビデオ撮影で再現するために撮影台を改造し、多段撮影もできるようにしました。
 結局、現在では、パソコンの導入により苦労せず、透過光でも何でも、ビデオの作品でできるようになってしまったので、もう不要の技術でしょう。
 しかし、その考え方を応用してできた、この作品の主要部である影絵風の部分は、味わいがあり、かつ、パソコン上だけでは再現できないものなので、こちらはまた使ってみたい効果です。

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まずは、この映像。
実は、時計の時刻の部分がリアルタイムの透過光になっています。
アクリル絵の具で描いた時計の絵(時刻の部分は真っ黒)の下に、時刻の文字に穴を開けたマスク用の紙を敷き、 その下からライトを当てています。
また、マスクを取り替えることで、「8:00」「8 00」と点滅させ、「8:01」にも変えることができます。下の、「10:00」も同様です。

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次は、これ。
静止画では、よくわかりませんが、波紋の効果を表現したものです。
最初は、波が大きくて文字が読めないものが、波がおさまるにつれて文字がはっきりとしてくる、といった効果です。
 
このカットでは、文字が印刷された紙の下からライトを当てて、カメラと紙の間に、青インクの混ざった透明容器に入った水を置いて撮影しました。
水は、息を吹きかけることで起こします。
 
この効果は、タイトルの他には、過去の回想シーンに使用し、映像だけですぐに過去だとわかるようにしました。
ただ、光の屈折を利用するため、やりすぎると、左の「05」の塀(もとの絵ではまっすぐ描かれています)みたいに、ひん曲がってしまいます。

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次は、この作品のメイン。「影絵風」の部分です。
 
紙の下からライトを当てるのが、まず基本。
そして、左の映像では、一番下から、「背景となる地面(セピア色のカラーインクで薄く塗ったもの1枚)」の紙、次に、「地面の動線(動いているよう見せる効果線。5枚ぐらいのリピート映像)」、「振り子(紙を形に切り抜き、黄色に着色し、白い紙に貼り付けたもの)」の紙、「走っている人間の足(緑色の紙を切り抜いて白い紙に貼り付けたもの)」、「せりふ」の紙の、計5枚を重ねて、それぞれを取り替えて撮影していきます。
 
ここで、「振り子」なのですが、せりふの部分には必ず登場するもので、せりふの主体ごとに振り子の登場する方向・模様を変えています。
また、振り子の動画を作成するさい、「sin」「cos」等の計算をしました。まあ、計算結果のままではなく少し修正してありますが。


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申し遅れましたが、「影絵風」の部分は、主人公の夢の世界を表現したものになっています。
 
左は、地下鉄の車内の風景です。
背景の上に、白い紙を乗客の形に切り抜き、それを白い紙に貼ったものを載せ、更に主人公を現す緑色をした切り抜いた紙をのせて撮影したものです。
 
下は、都会に近づき、乗客が増えた状況です。


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左は、ストーリー上、重要なものです。
 
遅刻したことを連絡しようと思ったのに、地下鉄に乗っているので電話(携帯)がかけられないのです。
「だったら、乗る前にかければいいじゃないか」、なんてことは考えない。お話なんて、そんなものです。


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左は、エンディングクレジットです。
 
これを作った年の春に見た映画の途中に入っていたクレジットが、3Dデジタル映像で表現されていたので、これを手作業のアナログで真似できないかと思ってやったものです。
なんの映画かって? もちろん「DEATH & REBIRTH」

 キャラクターについてですが、研連上映会のアンケートに「あのエンディングを見て、主人公のデザインが『シンジ』なんだと納得しました。」なんてのがありましたが、全然違います。
僕としては、「少女革命ウテナ」の薫幹や「時空転生ナスカ」なんかを参考にしたのですが...。
 
 音については、この作品では、電車の生音を入れてあります。扉の開閉の音をあらかじめ録っておき、その長さに合わせて映像を作ってあります。
また、時計のアラームの音が夢から醒めるキーにもなるように構成して使用してあります。
 
 ストーリーとしては、クレジットが入った後に、夢から醒めたあとの話を入れようと考えていたのですが、 上映会の締切に間に合わないのでその部分はカットし、結局そのまま作らずに現在に至っています。


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