99.03.06

韓国に「謝罪修学旅行」 広島・世羅高校

韓国紙報道 ソウル記念公園に生徒200人

 【ソウル5日=黒田勝弘】卒業式の「日の丸・君が代」問題を苦に校長が自殺した広島県立世羅高校が毎年、生徒を修学旅行で韓国に送り、ソウル市内にある独立運動記念公園で謝罪文を朗読するなど“謝罪行事”をしていたことが明らかになった。五日付の韓国日報が社会面トップ記事で伝えたもので、記事には、生徒たちが市民の前でひざを折り、頭を垂れている写真が添えられ、案内を担当した年配の韓国人通訳の「生徒たちのまじめな表情に感動した」という感想も紹介されている。

 韓国日報は「“キミガヨ”で悩みの校長の教え子たち」「5年前からタップコル公園で“謝罪の参拝”」という見出しで、昨年十月十六日の様子を詳しく報じている。

 それによると、「世羅高校の男女生徒約二百人は昨年十月十六日午後四時、タップコル公園の三・一(独立)運動記念塔前でひざを折って座り、日帝侵略と植民地蛮行を謝罪する文章を朗読した。一部生徒はハングル(韓国の固有文字)を学び、謝罪とともに両国の和解を訴えるプラカードを日本で作って持ってきた」という。さらに「公園での謝罪儀礼は犠牲者に対する黙とうと班長のあいさつ、謝罪文朗読、日本から持ってきた平和を望む折りづる献呈、公園内の史跡訪問などとなっていた」としている。

 タップコル公園はソウルの中心街にあり、これまではパゴダ公園といわれた。日本統治時代初期の一九一九(大正八)年三月一日、大規模な抗日独立運動のスタートになったところで、記念塔などの施設があり、市民の憩いの場になっている。

 世羅高校修学旅行団を案内した劉載晃氏(七九)は記事の中で「これまで五年間、“謝罪修学旅行”を許可してきた校長先生が、日帝軍国主義の象徴である日章旗掲揚や君が代斉唱に反対する教師たちと教育委員会の間で悩んだ末に自殺を選んだのだろう」と語っている。

 また「謝罪修学旅行を送り出してきた石川(敏浩)校長は、教育委員会の指示を拒否することも、自身の良心に反する行動も難しいという葛藤(かっとう)を味わったことだろう」という記者の見方が書かれている。

 近年、日本の高校生の韓国への修学旅行は増え、年間数万人にのぼる。旅行先は古都の慶州などの史跡のほか、独立記念館など歴史がらみのところが多い。

         ◇

 高橋史朗・明星大教授の話 「過去の立場を超えて戦争犠牲者を慰霊するなら良いことだが、条約に基づいて日本が朝鮮半島を統治したことの非のみを一方的に謝罪する行為は、かえって国際的な信頼や友好を妨げる。本当の和解とは、言うべきことを言い合って築かれるものだからだ。日本の一部の教師たちが持つ思い込みや非常識さが、この修学旅行のような広島県の異常な教育の背景にある」


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