一般的な成人ADD徴候のチェックリスト


 翻訳 金野 文博




 J大学 青山氏より誤訳文を訂正していただきました。2000.9.15改正



著作権 1995 ダニエル・G・アメン医学博士

全ての権利を保有しています。


診断に役立つ技術に関連して,ダニエル・G・アメン医学博士は(マインドワークス出版の発行者),“次に示す一般的な成人のADD
チェックリストを使用すると,ADDの徴候を明瞭にするよりよい手助けになります。ADDの成人は全ての症状を持つものではないの
ですが,しかしもしこれらの徴候の20以上が強く存在していると認めるならば,これはADDの形勢が強い。”と言っています。私た
ちは,One ADD Placeへのこの貴重な寄稿に対してアメン博士に大いなる感謝をいたします。

(青山氏注:”One ADD Place”というのは,あるサイトの名称です。)

このページをプリント後,振る舞いのこのリストをどうぞ読んでください,そして貴方自身(あるいは彼・彼女らを評価するために貴方に質問した人)が各々の記載された振る舞いに関して評価してください。
次に示すスケール使用し,次の項でふさわしい数字を定めてください。

0 = 決してない
1 = まれに
2 = 時折
3 = たびたび
4 = 頻繁に

重要:これは自己診断のためのツールではありません。
目的は,このチェックリストを使うことにより,ある人の振る舞いの中にADDの要素があるかないか,貴方が評価するために,決定するための単なる手助けです。
現実の診断は,経験を積んだ専門家によってのみなされるべきです。もし貴方が貴方の地域にそのような専門家を照会する必要がでたなら,チャダ(CHADD)の地方支部に連絡をお取りください。


 #1 生育歴

 1 □ 幼年時代のADDの徴候歴,注意散漫,集中力が持続しない,衝動性や落ち着きの
     ない状態のようなもの。ADDは30歳から始まりません。
 2 □ 学校や職場において自分本来の力を発揮することができない歴。(“本来の力を発揮していない”こ
     のようなコメントの成績通知表。)
 3 □ 学校における頻繁にみられる行動上の問題。(ほとんどが男子)
 4 □ 5歳を過ぎてからのおねしょ歴。
 5 □ ADDの家族歴,学習問題,気分障害,あるいは薬物などの乱用問題。

 #2 集中力が持続しない/注意散漫

 6 □ もし何かにとても興味がないと,集中力が持続しない。
 7 □ 簡単に気が散ってしまい,注意がそれていってしまう傾向がある。(だけれども時々過度に集中することができる。)
 8 □ 気が散りやすいため,物事の細部に対する注意が欠ける。
 9 □ 指示に対して注意深く聞くことが困難。
10 □ たびたび物を置き忘れる。
11 □ 飛ばし読みをする,あるいは文を最後から読もうとする,話の筋道に従い続けるのが困難。
12 □ 新しい遊びを覚えることが難しい,なぜなら,説明を受けている間,話についていくことが難しいから。
13 □ セックスの最中でも簡単に心を散らしてしまう,その結果,たびたび中断したり,性的行為でも気持ちが離れる。
14 □ 乏しい傾聴するスキル。
15 □ 簡単にうんざりしてしまう傾向がある。(話が耳に入らなくなる。)

 #3 落ち着きのなさ

16 □ 落ち着きがない,常に動いている,脚が動いている,気をもむ。
17 □ 考えるために体を動かさなければならない。
18 □ じっと座り続けることが困難,一つの場所に長時間座り続けるような,机に向かう仕事で座り続ける,映画を見るために座り続けるようなこととか。
19 □ 主観的な不安感や神経過敏。

 #4 衝動性

20 □ 言葉の中や動きの中の衝動性。(無駄な言葉や動き)
21 □ 言葉の影響を考慮しいで,心に思ったことをそのまま言う。(機転が利かない)
22 □ 正規の手続きを踏むことができない,適切な手順に従うことが困難,”色々やって,全部が失敗してから初めて説明書を読めばよい”という態度。
23 □ 気短,欲求不満の寛容さが低い。
24 □ 衝動のとりこ。
25 □ たびたび交通違反をする。
26 □ たびたび一時の感情にかられて仕事を変える。
27 □ 他人に恥をかかせるようなことをする傾向にある。
28 □ 衝動に駆られて嘘をつく,盗む。

 #5 物事をまとめるのが下手

29 □ 物事をまとめたり計画したりするのが下手,仕事や住む場所をきちんとしておくことが困難。
30 □ 慢性的に遅れるか慢性的にあわてている。
31 □ しばしば,処理すべきものが山積みになる。
32 □ 日々の生活の務めによって,たやすく打ちひしがれる。
33 □ 金銭的経営が難しい。(料金の支払いが遅れる,小切手帳の管理がめちゃめちゃ,支払いが遅れて不必要な延滞料金を費やす。)
34 □ 何人かのADDの成人はとても成功している,がしかしたびたびADDの成人を系統立ててくれる人々によってもっぱら取り巻かれています。


(青山氏注: これは,#5に関する一部の説明文が,原著者の手違いで34番という項目になってしまったのだと思われます。最新版にはこの項目は含まれていません)

 #6 取りかかりと最後まで成し遂げることに関する問題 

35 □ 慢性的にぐずぐずする,またはスタートするのが困難。
36 □ 計画をスタートさせるが,終えることができない,最後まで遂行することが難しい。
37 □ 熱狂的に始めるが,終わらせるのが難しい。
38 □ 非効率のため,仕事において過度の時間を費やす。
39 □ 気まぐれな仕事履行である。

 #7 否定的な思いこみ

40 □ 「自分は劣等生だ」という慢性的な感情,「ほんとは自分はもっとデキるはずなんだ」という感覚。
41 □ 自尊心に関しての慢性的な問題。
42 □ 「もうすぐ世の終りが来る」という感じがする。
43 □ 気分がくるくる変わる。
44 □ 消極性。
45 □ 「やる気が出ない」,「何をやってもうまくいかない」という感じがたびたびする。

 #8 人間関係における問題

46 □ 友情や恋愛関係を持続させることが困難,恋人を次から次へと変える。
47 □ 愛情表現が下手。
48 □ 何事につけ子供っぽい。
49 □ 自己中心,興味の対象が子供っぽい。
50 □ 他の人の要求や活動を重要なものとして見ることができない。
51 □ 人との会話が少ない。
52 □ 他人を口頭で罵倒する。
53 □ たびたびヒステリーを爆発させる。
54 □ 集団活動を避ける。
55 □ 権力を持つ者との衝突。

 #9 短 気

56 □ 侮辱を受けたと感じたら,それが事実でも単なる思いこみでも即座に反応する。
57 □ 激怒する,短気。

 #10 たびたび高刺激を求める

58 □ 強い刺激を求める傾向がある。(バンジージャンプ,ギャンブル,競馬,ストレスの高い仕事,救急医療医師,同時に多くのことを行う,など。)
59 □ 争いを求める傾向がある,論理好き,あるいは面白半分に人の意見に異をとなえはじめる。

 #11 物にとらわれる傾向(考えや行動に現れる)

60 □ 不必要な,果てしない心配をする傾向がある。
61 □ 常用癖の傾向がある。(食べ物,アルコール,麻薬,仕事)

 #12 言葉や数字の誤用

62 □ 数字や文字,単語をことごとく間違う。
63 □ 会話の中で,間違った単語を使う。

 #13 書くこと/細かい仕事に必要な運動神経調整の困難

64 □ 書くスキルが乏しい。(脳からペンへの情報を得るのが難しい)
65 □ 手書きが下手である,しばしば活字体で書く。
66 □ 筋肉の調整が難しい。

 #14 一生懸命頑張れば頑張るほど悪くなる

67 □ プレッシャー下において,パフォーマンス(作業)は一層悪くなる。
68 □ 試験の不安,あるいは試験中は,心の中は空白になる傾向がある。
69 □ 一生懸命試みればみるほど,一層悪くなる。
70 □ プレッシャー下においては,仕事や学業では低下する。
71 □ 社会情勢の質問をたずねると興味を失うか夢中になったりする傾向がある。
72 □ 読書中に眠り込むあるいは疲れる。
 #15 睡眠/覚醒が困難
73 □ 眠り込む困難,夜にあまりにも多くの考え事のためかもしれない。
74 □ 起きるのが困難(コーヒーや他の刺激物が,または十分に目を覚ますために活動が必要かもしれない。)

 #16 鈍い活動力

75 □ 活動力が鈍い時間がたびたびある。特に早朝や午後が鈍い。 
76 □ たびたび疲労感を持つ。

 #17 雑音や触感の神経過敏

77 □ ちょっとしたことで,飛び上がるように驚く。
78 □ 触感,服,雑音,そして光に神経過敏である。


上記のチェックリストを終えたなら,次のように計算してください。
1. 合 計 :
2. 3点以上の項目の数の合計 :
3. #1項の点数 :
4. #6項の点数 :
5. #7項の点数 :


アメン博士は,“3点以上の項目が20以上以上ある場合は,ADDの強い傾向を示しています。1・6・7項は,判断するために不可欠です。”と提唱しています。


彼がさらに付け加えたことは,“私が成人のADDと判断するもっともよくあるケースの一つは,両親が,子供に処方された薬を自分も試しに飲んでみたら,それがとても効いたと,渋々私に話すというようなエピソードです。
彼らはより長い時間の間集中するのに役立ったと報告しています。きちんと行動できるようになったし,衝動性が少なくなったということです。だからといって,お子さん用の薬をご自分が飲んでみることを私がお勧めいているわけではありません。”

金野 文博  COPYRIGHT 2000

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