自転車自作研究会 2005/1/7更新

車輪(ホイール)組みの種類

車輪組みの種類には3つの次元があります。
・スポークがハブシャフトから放射状に伸びるか?(ラジアルスポーキング),ハブのフランジから接線方向に伸びるか?(タンジェントスポーキング)
・スポークがフランジの外側から伸びるか内側から伸びるか?(イタリア組,JIS組等)
・(おまけ?に)あやどりの数
ラジアル組かタンジェント組(4本組,6本組,8本組)か?

車輪組の種類 英語での呼び方? 適用スポーク数 備考
ラジアル組 0クロス? 28H,32H,(36H)(前輪に用いられる。) ハブからリムに放射状にスポークが伸びる。回転力(トルク)をリムに伝えられない。
2本組 1クロス 実用例をみたことがない 隣のスポーク(2本目)と交差させて(あやどりして)組む。どのスポークも1本のスポークとだけ交差する。
4本組 2クロス 28H,32H,(36H) 1本目と4本目のスポークを交差させて組む。どのスポークも2本のスポークと交差する。
6本組 3クロス 28H,32H,36H 1本目と6本目のスポークを交差させて組む。どのスポーツも3本のスポークと交差する。「JISD9311自転車組立作業方法」では6本組みです。
8本組 4クロス 36H 1本目と8本目のスポークを交差させて組む。どのスポークも4本のスポークと交差する。

下図は32Hの6本組みを後輪のスプロケット側から見た図です(スプロケット側フランジのスポークだけを表現)。緑色でマーキングした交差するスポークを見てください。車輪は組むときはフランジの上から出たスポークを下に,フランジの下から出たスポークを上に交差させて(あやどりして)リムに止めます。この交差したスポークはフランジ上では1本目と6本目です(数字の1と6)。この組み方を6本組と呼びます。どのスポークも他のスポークと3個所で交差しています(図では1個所はフランジに隠れていますが)。だから3クロスと呼ばれるのでしょう。8本組(4クロス)は1本目と8本目が,4本組(2クロス)は1本目と4本目がクロスするほかは同じです。

36H(リムのスポーク穴の数=スポークの数が36)の車輪では8本組と6本組が使われます。32Hでは6本組みで組まれていることが多いようです(8本組は不可能です,タブン)。28Hでも6本組で組むことができます。28Hでは4本組で組む方が自然かもしれませんが。

スポークがフランジの外側から伸びるか?内側から伸びるか?(イタリア組,JIS組等)

上図の赤いスポークがハブの回転力(トルク)をリムに伝えます。トルクを伝えるスポークがフランジの内側から外側へ出ています(フランジの外側からスポークが伸びています)。フランジの外側から出ているスポークがトルクを伝えるか?内側から出ているスポークがトルクを伝えるか?の2通りがあります。左右のフランジでそれぞれ2通りですから、全部で4通りの組み方があることになります。

上図のスプロケット側だけではなく反スプロケット側も内側から外側に通したスポークがトルクを伝える組み方が井上組/イタリア組です。これは自転車研究所の井上重則さんがニューサイクリング誌上で、この組み方の方が強いということを発表してから、そう呼ばれています。なお,本サイトで私が組んだ自転車は全て?6本組・井上組です。


種類 スプロケット側 反スプロケット側 備考
1.井上組/イタリア組 外側 外側 どちらも外側
2.反井上組 内側 内側 どちらも内側(実際に行われているのでしょうか?
3.「JISD9311自転車組立作業方法」記載の組み方 外側 内側 スプロケット,反スプロケット側ともスポーク頭左内*の場合
4.通称JIS組 内側 外側 旧JISにこの組み方の図が記載されていた。

*:「JISD9311自転車組立作業方法」表3車輪.組立作業方法 注4
あやどりは,つばの外側から通したスポーク線を,内側から通したスポーク線の上に重ねて交差させることをいう。また,この2本のスポーク線で,「右側」がつばの外側から,「左側」がつばの内側から通した場合をスポーク頭左内,その逆の場合をスポーク頭左外という。備考 あやどりは,スポーク頭左内,左外いずれでもよいが,フリーホイール側はスポーク頭左内が望ましい。

実際の私の組み方です。白の矢印の方向にチェーンがスプロケットを駆動し,スポークを通じてリム・タイヤへ駆動力が伝えられます。赤いスポークが交差している6本組のスポークです。外側のスポークがトルクを伝えるように組んでいます。

あやどりの数?

タンジェントスポーキングではスポークは隣のスポークと接触して(あやどりして接触させて)います。スポークに加わる力が接触しているスポークにも伝わり2本のスポークで力を受けとめる場合があるのかもしれません?。WX(ダブルクロス)組は,通常のあやどりの他にもう1個所ハブに近い個所でもあやどりする組み方です。あやどりのない24H4本組み変わり種ホイールCT’さんから提供をいただきました。もっと過激なスポーク捩り組みホイールのご紹介もこじまさんからありました。

その他にも私が想像していなかった組み方もあるなあ!。スポークの長さが1種類という制約を外すと・・・いろいろな組み方がありそうですね(^-^)。

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