古典主義
classicism

文学上の古典主義はロマン主義と対応し、それの対として用いられる文学史上の用語である。明確、節度、統一、理性などの性質をふくむ文学作品を“古典主義的”といい、そうした作品を生みだし、そうした傾向の支配的であった時代を古典主義時代という。明確、節度、統一、理性のほかに堅固、均斉、法則の支配などの属性を加える人もいるが、要するに、古典主義的といわれる作品においては、作品の細部が全体に向かって一定のやりかたで秩序づけられている。その秩序を生みだすために、理性と節度が作者に要求され、また生みだされた作品は、明確、堅固、均斉などの印象を読者または観客に与えるものである。そうした作品内の秩序は、安定した社会構造と、それにともなう安定した文化の型に照応するものであり、したがって、いわゆる動乱期には“古典主義的”作品の出現はのぞむべくもない。