金子 みすゞ の世界


    帆

港に着いた舟の帆は、
みんな古びて黒いのに、
はるかの沖をゆく舟は、
光りかがやく白い帆ばかり。

はるかの沖の、あの舟は、
いつも、港へつかないで、
海とお空のさかいめばかり、
はるかに遠く行くんだよ。

かがやきながら、行くんだよ。

T-157


POEM  by  KANEKO  MISUZU

Phot
 Vision by Moonlit
http://www.fides.dti.ne.jp/~moonlit/

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