読みやすい小説系サイトを目指して

著者:一色秋人さん

第6章 ジャンルによる集客効果の違い

 ■複数のジャンルを実験する
 ■実験用サイト
 ■ジャンル「ファンフィクション」の宣伝効果
 ■ジャンル「ファンタジー」の宣伝効果
 ■ジャンル「成人向け」の宣伝効果
 ■まとめ

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■複数のジャンルを実験する

 前回までの実験では、「推理」「ホラー」という特定のジャンルについて検証しました。今回の実験では、人気ジャンルと予想される「ファンタジー」「ファンフィクション」「成人向け」の三種類のジャンルについて、その集客効果を実験しました。
 実験したのはポータルサイトのみで、お馴染みの「HONなび」および「楽園(旧小説連合)」です。ですが、「楽園」については「楽園」側で登録作業にトラブルが生じたらしく、残念ながらどの時点で作品が登録されたのか確認できませんでした。

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■実験用サイト

 実験に用いたサイトは前回とは状況が変わってきました。
デザインを一新、「ネット小説研究室」のノウハウを活かして大幅に改善
常連さんとの交流が深まり、リンクを張っていただけました(ありがとうございます)
掲示板での宣伝を複数回おこなった
 この結果、一日平均15〜20名を集客するサイトになりました。これはごく普通の個人・趣味系サイトの平均的な集客数と云えます。

アクセス解析をはじめた
 これは五月の末日からです。この日以降の実験については、実に詳細なデータが揃っています。

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■ジャンル「ファンフィクション」の宣伝効果

 結論から云えば、「ファンフィクション」の集客効果は「推理」、後述の「ファンタジー」よりも劣りました。
 この「ファンフィクション」は今はやりの京極夏彦のパロディで、最近京極氏が多用している駄洒落を滑稽化したものです。キャラクタは大人気の「探偵」をモチーフにしました。

 このパロディは「HONなび」にだけ登録しました。

 この頃、実験サイトの一日平均来客数はほぼ正確に10名。

「HONなび」の新着には土曜夜に並び、日曜夜までの来客数は10名弱。翌日・翌々日と20名ずつ集客しましたが、その翌日には一日10名に戻りました。

 ファンフィクション、特に人気作家のファンフィクションについては、すでに良質なものが多数出回っているので、新規に登録しても集客は望めないだろう、との指摘がすでにありました。今回の実験はこの指摘を裏付ける結果になりました。

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■ジャンル「ファンタジー」の集客効果

 結論から云えば、「ファンタジー」の集客効果は「推理」よりも劣りました。
「HONなび」に登録されたのは水曜夜。カウンタの故障(今は文月さんより教えていただいた「ご縁カウンタ」に変更しました)で、水曜夜の正確な数字を取得することができませんでしたが、火曜夜からの集客数を見ると、火曜夜から翌日木曜夜までの二日間の集客数は51名。

 一日の平均来客数は15〜20名ですから、「HONなび」によって新たに獲得できた新規の方は10〜20名ほどということになります。

 これは前回の「推理」よりも少ない結果です。予想外でした。

 また「楽園」にも登録しましたが、一日平均来客数は15〜20名のままで、全く変化はありませんでした。これは前回の実験結果の妥当性を再確認したことになります。

 五月末日以降はアクセス解析をはじめましたが、「HONなび」「楽園」からのアクセスは数名程度に止まっています(00/06/19現在。その後、成人向け小説の実験を行ったため、正確なデータをとれなくなりました)。

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■ジャンル「成人向け」の集客効果

 結論から云えば、この「成人向け」というのは抜群の集客効果がありました。
 この作品は「HONなび」と「楽園」に登録しました。

 まず水曜夜に「HONなび」の新着に並びました。アクセス解析によると、二日で約1000名の方が小説ページを開き、そのうちほぼ半数に近い方がトップページを開きました。その後、漸減しましたが、週末には「楽園」に登録されたため、250〜300名の方が小説ページを、やはりその半数の方がトップページを開きました。

 登録から10日以上経った段階でも、170名前後の来客数を維持しました。

 この後、アクセス数はまさに漸減し、一日数アクセス程度ずつ減少しています。なおアクセス解析開始日が00/06/07、00/08/23現在で総アクセス数は7691。定期的にこのジャンルの作品を書き続ければ、やはり一日数千アクセスも夢ではありません。

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■まとめ

 前回の「効果的な宣伝とは?」を掲載した段階で、「『ファンタジー』や『ファンフィクション』だからといって人は集まらない」という指摘をいただいていました。今回の実験結果はこの指摘を裏付けるものになりました。
 また「成人向け」は予想通り抜群の集客効果を発揮しました。

 いずれにせよ、「推理」「ファンタジー」「ファンフィクション」という三種のジャンルの間で、目立った集客効果の差は見られませんでした。

 ですから、「本来はミステリを書きたいが、集客効果をねらってファンフィクションにも手を出す」といった行為は、あまり実効性がないと云えます。 

 次回は「共同研究室」でしばしば取り上げられる「掲示板の宣伝効果」について実験してみたいと思います。


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