血液型占いはなぜ当たるのか?


血液型占いを知らない人って少ないんじゃないかと思う。
占いに興味無くても「なぜか知ってる」と言う人も多い筈だ。
ここで気になるのは、

血液型占いってホントに当たるの?

と言うことである。

結論から言ってしまえば、

現在の心理学では血液型と性格の間に相関は認められていない

のである。
血液型と性格については今まで多くの研究がなされ、実際に統計も取られてきたが、結局「全然関係ないよ!」という結論に達している。
しかも、結構昔からその結論は出ていたのである。
しかし、そうなると疑問が湧いてくる。

全然関係ない事がわかってるのに、血液型占いはどうしてこんなに社会に浸透してるのか?

実はこれは「ステレオタイプ」の成せるワザなんである。
リニューアル前の「psychology」にもステレオタイプについては少し書いたが、「ステレオタイプ」とは「〜ならば〜である」といった思い込みのことである。

「A型=几帳面」「B型=強引」「O型=おおざっぱ」「AB型=変わり者」

これが血液型ステレオタイプである。
社会にこのステレオタイプが強く根付いたために、何の根拠も無い血液型占いがこんなにも浸透しているのだ。

このステレオタイプが生まれた原因はいくつかある。


1・おぼえやすい。

性格分けが4種類と少なく、その性格も箇条書きで覚えられる。
その覚えやすさと言ったら、対暗記無気力症(造語)の我輩が上に「そら」で書くことが出来たぐらいである。
星座占いなんかと比較するとよく分かると思う。
星座占いは12(あるいは13)種類、性格も複雑怪奇(怪奇?)、しかも誕生日しか情報が無い場合、「○月×日〜△月□日は*座」と言うところまで覚えなくては簡単に使うことは出来ない。
そこまで気合を入れなくとも、いつの間にか覚えられるくらいの情報量であることがまず第一に挙げられる。


2・使いやすい。

初対面の相手とでも話題にできるくらいの使いやすさは魅力である。
相手のことを聞く場合でも、誕生日よりも血液型を聞くほうが警戒されにくいように思われる(特に男女間の場合)。
また、大抵の人が予備知識をもっているのも使いやすい理由である(自分の血液型はこういう性格…というくらいでも)
老若男女、誰に対しても話題にできる。
この点星座占いだと、占いに興味ない人に対してはほとんど話題性を持たないのでちょっとキビシいかもしれない。


3・実際当たっている。

これは「血液型と性格に関連があるから」当たる、と言うわけではない。
血液型占いは、例えばO型ならば「おおざっぱ・おおらか・やさしい・楽天的…」など、多数の性格が定義されている。
その多数の性格を並べられたら「いくつかは当たっていて当然」なんである。
占いをする人は元々「当たってるかな?」と思いながらやってるので、無意識にしろ「当たってる項目を探してしまう」。
更に、当たっていると、その「当たっていると言うことのインパクトは大きい」のである。
だから「血液型占いは当たる!」という結論になる。
しかもその人はおそらく自分の血液型のところにしか興味が無いので、他の血液型の性格について「自分は当たってるかな?」なんて考えもしない。
従って、全ての血液型に当たる項目がある、ということに気付かないのである。


4・例外の適用

しかし、どう一生懸命見ても「全然当たってないではないか!!」という人も居るはずである。
こういう人たちが居るのになぜ「血液型占いは当たる」かと言うと、その人たちは「例外」と処されてしまうからである。

人間と言うのは矛盾を嫌う性質を持っている。
そのため矛盾が起きると、「矛盾を何とか合理的なものにしよう」と思う。
これはもう自己防衛本能みたいなものなんだけど、詳しく説明すると「認知的不協和理論」というメンドクサイ理論を延々と書かなくちゃならないので省略。この理論についてはまたの機会に。

ここではとりあえず「人間は面倒なことは考えたくない生きモノ」と思ってもらえればいい。
「血液型占いは当たるはずなのにどうしてコイツは当たらねぇんだ!!」
という矛盾が生じた時、人はこう理屈をつける。

「ああ、コイツ例外だもんな」

「お前ってちょっと変わってるもんな!あははっは!」ということになってしまうんである。
「例外」な人にしてみれば、学問で否定されてる理論に反してるという理由で変人扱いされてはたまったものではないが、こうして自分の中の思い込みを守ることによって、ステレオタイプは維持されてしまうのである。


昔は血液型といえば『性格の研究』だったらしいが、今は『ステレオタイプ』という理論の研究に取って代わっている。
今でも血液型と性格との関連性について調べている研究者は居るらしいが、少なくとも「ABO式」の血液型では性格との関連性は見出されないだろう。

心理学の世界では、「血液型といったらステレオタイプ!」ってくらいメジャーな研究である。
それはもう阿吽の呼吸である。
つーといえばかーである。(謎


ところで私は、星座占いを完璧に覚えているという脅威的な人物に人生で1度だけ出会ったことがある。
彼女は高校時代の同級生なのだが、初対面でいきなり

「さやぞーっていて座でしょ!!」

とズバリ言われたときにはさすがにおったまげたものだ。
もちろん誕生日など教えていない。

星座占いって当たるのかも…

と、かなり密かに思い始めたのはその時からである。
しかし、

いて座の性格が果たしてどんなものと定義されているのか、
私は知らない。


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