一〇試水上観測機(F1A)

 海軍は、昭和9年ごろから始た機種の近代化の一環として、艦隊の
決戦時に敵味方の中間にあって、敵戦闘機の妨害を排除しつつ、味方
の砲撃の着弾を観測する新機種の開発を愛知、川西、三菱の3社に対
し試作を内示した。この機種は、従来の偵察機と同じ能力はもちろん
のこと、さらに敵機との交戦も考慮し高度の空戦性能が要求された。
 結果的には愛知と三菱の競作となり、三菱機が「零式観測機」として
制式採用されたが、愛知の「一〇試水上観測機」( F1A)は新機軸採用の
試作的要素が多く、性能は良好であったにもかかわらず2機の試作で
止まった。尚、一号機は水上機で二号機は陸上機である。
 製作所 愛知  2機


愛知 一〇試水上観測機(F1A)要目表

製作記号 D3Y1-K 試作名 試作練習用爆撃機     コードネーム −−

寸 度   全幅 11.000m  全長 水上機 9.300m 陸上機 8.150m
               全高 水上機 4.100m 陸上機 3.400m
    主翼弦長     m(付け根)〜−−−m(翼端)
    補助翼幅     m×     フラッフ幅 −−−m×
   翼折時全幅 −−−m     翼折時全高 −−−m
   水平尾翼幅     m     垂直尾翼高 −−−m
    主輪間隔    m     主翼上半角 度 分 秒
     後退角     % 翼弦で−−−度°

面 積 主 翼  28.000屐     /緤身翼    
   垂直尾翼      屐      (篏翼     屐滷
    昇降舵      屐      (向舵    

重 量  自重  水上機 1,400圈 [上機 1,290kg
    総重量  水上機 2,100kg  陸上機 2,003kg
   過荷重時  水上機 2,380kg  陸上機 2,283kg

発動機      中島「光」1型 空冷星型複列 9気筒×1
         離昇馬力   820hp/ 2,150rpm/3,400m
         公称馬力   660hp/ 1,950rpm/3,500m

プロペラ  住友ハミルトン2段可変ピッチ 2枚羽根 直径 2.896m
                 ピッチ −−−度〜−−−度

燃 料   翼  内 −−−函〕邁質槽 −−−函漾檗
      実搭載量 −−−函      檗檗櫚(偵察過荷)
      滑  油 −−−

性 能  (水上機)
      最大速度  177.3kt( 328km/h)/ SL
            186.8kt( 346km/h)/ 1,000m
      最小速度  51.5kt( 95km/h)/   m
      着陸速度  −−kt(−−km/h)
      上昇時間  3,000m〜4分26秒 −−−m〜 分秒
    離陸滑走距離  −−m    実用上昇限度  9,275m
    最大航続距離   783nm( 1,450km)
                (100kt/<185km/h>/3,000m)
    最大航続時間 8H30min( 85kt/<157km/h>/3,000m)
           −−−nm(−−−km)(偵察過荷)

武 装   胴体      7.7mm旋回機関銃  1門
      機  首    7.7mm固定機関銃  2門
      爆  弾  −−kg×−− 又−−kg×又は−−kg×

乗 員   2名      初号完成  昭和11年 6月  日
              制式採用  昭和 年 月  日

設計.製作会社 愛知 生産機数 陸上機、水上機機各1機
 


備考  本機は海軍でも初めての機種であり、特に要求された空戦性能
   が苛酷なものであったため、改修に次ぐ改修をかさねたが結果的
   には三菱機が制式採用になり、試作2機に終わった。


一〇試水上観測機(F1A1)三面図