瀬戸蔵山「1320m」から大品山「1420m」に登る
平成16年3月28日(日)快晴




瀬戸蔵山には、去年6月に立山杉の巨木の間で森林浴を楽しみ、草笛を吹きながら登山した。登山道の階段は、整備され、歩きやすく、快適な登山であった。 大品山も、去年の夏、隊長と二人で粟巣野スキー場から登山したが、藪こぎに時間を要し、天候も悪く、途中で下山した。そんな思い出がある二つの山を、今回は雪中登山することになった。
隊長とHさんと7時20分富山駅で待ち合わせる。
一路、ゴンドラ駅へ。コック長のKさんはすでに私たちを待っていた。 ゴンドラ山麓駅560mから8分で1188mの頂上駅に到着。
8時45分、正面に雪の鉢伏山がくっきりと見えている中を、瀬戸蔵山に向かって出発。 見渡しても、花も鳥の声もない。巨木の姿以外はあたり一面銀世界である。雲一つない青空から照っている、陽の暖かさだけが春の訪れを感じさせている。 雪は完全に閉まり、カンジキは全く必要はない。 山スキーを担いだ初老の人と話しながら山行を楽しむ。
30分ほど歩いたが体調はあまり良くないようだ。一週間前の「和気アルプス」の登山の疲れが取れていないのだろうか。汗が噴き出し、腹痛さえ感じてきた。 なんとか呼吸を整えながら9時30分、瀬戸蔵山山頂に到着。
確か、ここには簡易トイレがあったはずであるが、全て雪の下になってしまって見当たらない。雪を恨んでも仕方がないのだが、しかし・・・・・・・・・。
小休止を取って、体調を整え、大品山頂上へと足を運ぶ。
春の陽射しが私を包み、雪の白さに木々の影が黒く映えている。条件が良くてコントラストが、はっきりしているからだろうか。私の眼にも墨絵のように風景が飛び込んで来る。 悠久の時間の流れの中で、厳しい自然にも耐えて育まれた立山杉やブナの木の命を思い、稜線の足下の雪に、足をくい込ませて足を運ぶ。 頂上直前はかなりの急登である。
雪も硬くしまっている。ロープを手放して、4つん這いなって体のバランスを取りながら登る。
10時20分、大品山頂に立つ。
山頂から少し歩いた開けた場所で、早速コック長の「チャンチャン焼」の準備が始まった。 正面には鍬崎山(くわさきやま)(2090m)がくっきりと見えているらしい。この山も私を呼んでいる。 味噌とバターの、少し焦げた芳しい香りが食欲を誘う。いつもながらコック長の料理はさすがに美味い。 快晴の蒼天下、風もなく、春の陽射しを全身に受け、話が弾む。
充分に料理を味わい、体を大自然の中に横たえると眠気さえ催してきた。耳には名も知らぬ鳥の声が「クイ・クイ・クイ・クイ」と泣きながら近づいて来る。 まさに別天地だ。このまま、穏やかで美しき天然に包まれて、何時までも心の安息を楽しみたい。隣では山スキーの二人連れが食事をとっている。
下界の煩わしさを捨て、心身共に洗い浄められた思いを抱き、心残りだが13時に下山。
朝とは違い、雪が大分弛んできている。いつの間にか腹痛も治まり、まさに快調そのもの。一気に調整池まで下る。途中両端が切れ、道幅50cmの難所があり、Kさんの声を頼りに、恐る恐る足を小刻みに出しながら通過。
13時45分、エメラルドグリーンの調整池に到着。
一息入れて、スタンディンググリセードを習ったり、山の斜面を滑り台にして、春風を切って40m滑ったり、童心に返ったように雪と戯れながら、粟巣野スキー場に14時30分、無事下山。
ゴンドラ駅に向かって歩いていると、私たちと同じ場所で食事した、山スキーの人たちが下山してくるのが見えたらしい。私たちよりも先に下山していながら、なんとスキーを履いて下山した人よりも早かったようである。標高差800mを、僅か1時間30分で下山した事になる。 天候に恵まれ、雪中登山の醍醐味を充分に味わった。忘れられぬ登山であった。



山男コック長からの秘伝の味。「チャンチャン焼」

材料:サーモン、或は、タラ(身のくずれやすい魚)、ポパイの恋人??(オリーブオイルです)、季節の野菜、茸など。味付けは味噌、バターorタルタルソース、塩、コショウ、好みで一味等

大き目のフライパンを熱してから、オイルを入れます。先ず、ニンニクを炒め香を出し、身の方から魚を焼きます。ほどほどに火が通ったら、ひっくり返してから弱火にし、野菜、茸などの材料をかぶせるように入れます。野菜の水分で魚が蒸し焼き風になった所で味付けします。この時、身がくずれますが気にしないで混ぜること。洋風ならばタルタル、白ワイン、和風でしたら味噌、日本酒をメインに使ってください。味噌、バター、醤油の焦げる匂いも良いですが、焦げすぎないよう注意して下さい。野菜(玉ねぎ、モヤシ、シメジ)を忘れずに。

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