
ある暑〜い、夏の日。 シンジの目の前には、一人の少女、 そう!惣流=アスカ=ラングレーがいる。 非常に悩ましげな格好をしているのはここでは目をつぶって、 少年碇のほうに注意を向けよう。 彼は、いま口の中で何かぶつぶつつぶやいている。 時たま、ごくりという喉を鳴らす音がする。 だが、しかし、今大切なのはそんなことではない。 何故かこの部屋にはミサトさんがいないのだ・・・・・・。 みっよ〜ん的馬鹿話:「逃げちゃ駄目だ!」 「逃げちゃ駄目だ・・・・・・逃げちゃ駄目だ・・・・・・逃げちゃ駄目だ・・・・・・」 シンジはぶつぶつと同じ言葉をくりかえす。 今現在、シンジはこの部屋にアスカと二人っきりで閉じ込められている。 事の始まりは、こうだった。 6時間前。 夕食時。シンジとアスカが向かい合って、座っている。 二人の目の前には、ラップがかけられた料理がある。 「ミサトさん帰り遅いね」 シンジが時計を見ながら誰にとも無くつぶやく。 時計は既に9時を回っている。 「どうせ、どっかでお酒でも飲んでるんでしょう?」 「あっ、そうか。加持さんと一緒に飲んでるんだ!」 シンジがひざをポンと叩いた瞬間、彼の顔面にアスカのストレート (ナチュラル・コークスクリュー)がヒットした。 シンジの体が、ぐらりと揺れたかと思うと、 少年は椅子ごと見事に地面に叩きつけられた。 「本当にデリカシーがないんだから、馬鹿シンジ!」 「あう〜。ご、ごめんよアスカ」 「ふんだ! 謝ったって知らないもんね」 そう言ってアスカはそっぽを向いた。また、いつもの症状だとシンジは頭を抱え込む。 どうも、アスカは出会って以来シンジと二人っきりになると、必ずへそを曲げる。 まるでそれが当たり前かのように行っているから、さらにたちが悪い。 端から見ると、ただの痴話げんかなので、非常に楽しいのだが、 アスカの怒りを一身に引き受けるシンジにとってはいい迷惑だった。 「あ〜あ、早くミサトさん帰ってこないかな〜」 椅子に座りなおしたシンジは、机にうなだれかかった。 と、不意に蛍光灯が点滅を始めた。シンジはおや?と思って蛍光灯の方を眺める。 確か、昨日切れたから好感したばかりなのに、蛍光灯はその点滅をやめようとしなかった。 「不良品だったのかな〜」 シンジが蛍光灯をとろうと思って椅子から立ち上がった瞬間、バチバチという派手な音がした。 思わず体がびくっと動いた。 それと同時に、部屋を闇が覆った。 「あれ?」 「何よこれ! 不良品だったの? シンジ、なんとかしてよ!」 「なんとかって言われても・・・」 「何よ! 言い訳する気? 男の子が。それって卑怯じゃない?」 「卑怯って言われても困るんだけど・・・・・・」 ここで、恐らく電気がついていれば、シンジは暗闇に怯えているくわあいい (“かわいい”ではなく、“くわあいい”である。そこの所よろしく!) アスカを見れたのだろうが、いかんせんこの暗闇なので、見れない。 しかも、闇はかなり長い間続いている。 「もしかして、停電?」 「え? うそ! 停電?」 シンジの言葉におろおろとするアスカ。何が一体どうしたのだろうか。 アスカの変化にシンジが気がつく。 「どうしたの、アスカ? もしかし、停電で何かまずいことでも?」 ぎ、ギクギクッ! 「う〜ん、もしかして、真っ暗な所が苦手とか」 ザクッ、ぐさり。 ちなみに、今の音はアスカの胸に包丁が二本ほど刺さった音だ。 この包丁は人体に傷はつけないが、かわりに精神にダメージを与える。 包丁の名前は「図星」 まあ、どうでもいいことだが。 「そ、そんな事無いわよ。この聴スーパー完璧なアスカ様が暗闇が怖い分けないでしょう?」 「でもアスカ、「聴」の字間違っているよ」 「う、うるさいわね。わざわざあなたの国語能力を試してあげたの! 感謝しなさい!」 果たして、今の会話の矛盾点に二人はどれだけ気が付いているのだろうか。 いや、気が付いていていない(反語) 「アスカ、ほら」 シンジが手を伸ばす。声がした方向から、ここら辺にいるだろうと見当をつけたのだ。 方向はあっていた。あまりにもぴったりなくらい。 問題は、高さだった。もう少し下だったら、あるいはOKだったのかもしれないが(謎)、そこはアウトだった。 シンジは自分の手に触れた、柔らかいそれに、思考パターンが完全に停止していた。 「い〜つ〜ま〜で〜」 怒りゲージを2.09秒で突破させたアスカが臨戦体勢に入る。 緊急警報! 緊急警報! 逃げろ! 地の果てにまで! 「人の胸触っているのよ! この馬鹿シンジ!!!!!!!!!!」 本日二発目のストレートが放たれる。 しかし、暗闇のせいで当てが外れ、アスカはバランスを崩して、倒れる。 シンジの上に。 ドンガラガッシャ〜ン♪ 「あいたたた・・・」 「いててて・・・」 その時、二人はお互いがいつも以上に接近している事に気がついた。 シンジの顔が、髪が腕が胸がすべてアスカの近くにあった。そして、アスカの呼吸を心音を、動きの全てをシンジは感じていた。 触れたい。 不意にそんな衝動に二人は同時に襲われた。 「シンジ・・・・・・」 「アスカ・・・・・・」 二人は、どちらかともなく唇を近づけ、そして、キスをした。 甘い香りが二人の鼻孔をくすぐった。 それから三時間後。 我にかえったアスカに殺されかけたシンジは自室で眠ろうと努力していた。 しかし、何故だか電力が未だに回復していないので、クーラーが動かないのだ。 ペンペンも限界まで追い込まれていた。 とりあえず、水が出るので、水風呂で我慢してもらっているが、かなり厳しそうだ。 もちろん、シンジ自身もこの暑さはきつい。久しぶりに体験した感じがする。 「う〜、暑いな〜。暑いよ〜」 布団の上をごろごろと動くシンジ。 と、ふと先ほどのアスカが思い出された。 暗闇の中で不安がるアスカ。 そして、暗闇の中で交わしたキス。 どれもこれも初めての体験なので、シンジの心はこころなしか興奮していた。 アスカに会いたいという衝撃がものすごく強くなってきた。 それが、どういう事を意味しているのかは分からなかったが、とにかく会いたかった。 アスカに会いたい、飛鳥に会いたい、飛鳥に相対。 字が違うのは気にしないで欲しい。 シンジは自分の部屋からそっと出るとアスカの寝室へと向かった。 なるほど。健康な少年でありながら、少々危険思考が入っているシンジは夜這いをしにいったのだな。 なるほどなるほど。 「違うって!!」 精一杯否定するシンジ。 しかしながら、全然説得力が無い。 それはまあ、仕方が無いだろう。彼はまだ14歳。年齢的にまだまだ子供だからだ。 シンジが、アスカの部屋の前に近づく。 シンジはそうっとドアノブを回して、部屋の中に入る。 目が大分暗闇に慣れていたので、奥の方にアスカがいることがすぐに分かった。 シンジは生唾をごくりと飲み込んだ。 その音があまりにも大きく聞こえたので、シンジは慌てて自分の唇を手で押さえると回りをきょろきょろと見回した。 誰もいないのは分かっているのだが、つい習慣でそうやってしまう。 シンジは誰もいない事を確認すると、そろりそろりと歩き出し、アスカの寝ているところへ近づいた。 心音がいつもの倍以上の音を立てている。でも、それを止める事は難しかった。 目が自然とアスカの全身を見てしまう。長い髪の毛が、すぐ手に届く所にある。 それに触ろうとする欲望を、シンジは精一杯我慢した。我慢したけれど、どこまでもつか怪しい。 というより、何かきっかけがあればそのままアスカを襲いかねなかった。 「逃げちゃ駄目だ・・・・・・」 シンジはポツリとつぶやく。 「逃げちゃ駄目だ・・・・・・逃げちゃ駄目だ・・・・・・逃げちゃ駄目だ・・・・・・」 何から逃げちゃ駄目なのか、よく分からないが、シンジはその言葉を延々とつぶやきつづけた。 そうして、彼は自分の欲望を限界まで押さえに押さえに押さえに押さえた。 そして、現在にいたる。 シンジの我慢ゲージはもう、リミットを完全にぶっちぎっていた。 シンジの右手が、すうっと動く。それを、シンジは慌てて左手で押さえた。 おいしい所・・・じゃなくて、危ない所だった。 シンジは後少しで、「獣」の烙印を押される所だった。 「シンジ・・・・・・」 アスカの唇から、シンジの名前がこぼれだす。 シンジはものすごい勢いでそこから遠ざかると、額を地面に押し付ける。 「ごめん! アスカ! べ、別にその・・・悪気はなかったんだ! ただ、なんとなくアスカに会いたくなったから! だから、ごめん!」 しばらく時間が経過する。静寂が部屋を覆う。 さすがに様子がおかしい事に気がついたシンジは、恐る恐るアスカに近づく。 彼女は小さな寝息をたてているだけだった。 「なんだ。寝言か」 ほっと安心するシンジ。だが、次の瞬間、彼の脳裏に別の考えが浮かび上がった。 (ちょっとマテ、碇シンジ。落ち着け、落ち着くんだ。深呼吸、深呼吸。 よく考えよう。寝言で僕の名前を呼んだという事は、 少なくとも僕が出ている夢をアスカが見ているってことだ。 けれど、本当にそうなのかな? いや、そうなんだろう。 そういう風に考えるしかない。多分、アスカも僕に会いたかったんだ。 きっとそうだ!) すでに我慢ゲージのねじが緩んでいるシンジは自分に都合の良いような事を勝手に考えた。 それは、そう、妄想とか幻想とか呼ばれるのだ。これがでるようになってはもう人間おしまいだ。 シンジは意を決したかのように、アスカに近づくと、その髪にそっと触れる。 柔らかい、とシンジは素直にそう感じた。 一度髪に触ると、今度は肌に触りたくなった。 アスカの頬に、シンジの手が当たる。 思ったよりも、柔らかいその感覚にシンジは酔いしれていた。 気が付くと、シンジはアスカの顔に自分の顔を近づけていた。 理性が最後の問いかけを行う。 (これでいいのか? 畜生道に堕ちるんだぞ、碇シンジ!! 嗚呼、でもアスカの香りが僕を惑わす・・・・・・) 彼は、そのまま自分の唇をアスカの唇に重ねる。 「んんっ・・・・・・」 アスカの口から艶やかな声が出て来る。 シンジが唇を離した瞬間、アスカの手がシンジの首の周りにまとわりついた。 「アスカ・・・・・・」 「しんじぃ・・・・・・」 シンジはアスカの体を抱きしめた。もう、誰もシンジを止められなかった。 シンジはアスカの首や顔のあちこちにキスを始める。 「シンジ・・・・・・、優しく、してね」 アスカが、潤んだ目でシンジに訴えかけた。 何をどう優しくするのかサッパリ分からないのだが、とりあえず、その後の二人は書かない事にする。 次の日の朝。 いつもとちょっと違う二人が、向き合って朝ご飯を食べている。 なんとなくくすぐったい感じが二人を覆っていた。 「それじゃあ、学校に行こうか、アスカ」 「・・・・・・うん」 二人は同時に立ち上がると、玄関に向かって歩き出した。 そして、ドアをあける。 そこで、二人の動きが止まった。 「シンちゃ〜ん、アスカ〜〜〜」 「み、ミサトさん!」 そこには、ものすごくやつれたミサトがいた。 目の下のくまがそれを物語っている。 「ひどいわよ、二人とも。鍵をかけちゃうだなんて」 「え?」 シンジは自分の耳を疑った。昨日は確か鍵をかけていないはずだ。ミサトが帰ってこなかったから。 シンジはアスカの方を見る。 アスカがあははと笑っている。 「それに、なんか二人で楽しんでた見たいだし〜」 「え、あ、あの、それは・・・そのっ・・・・・・」 「い、行こうシンジ。ごめんね! ミサト!」 「あー! やっぱりあんたが黒幕だったのね! アスカ! ちょっと待ちなさい! コラー!」 ミサトの声がだんだんと遠ざかっていった。 (あ、そうか) アスカに引っ張られながら、シンジが思う。 (アスカ、僕の事誘っていたんだ) どこか間違っているような気もするが、おおむね合っているのでよしとする。 夏の太陽が、ほんの少しだけ近くの温度を上げた。 学校へ向かう二人の足音は、いつもより半音だけ上がっている。 今日も、暑くなりそうだ。 THE END 後書き? ど〜も。みっよ〜んと言う者です。 内容を読んでいただくと分かるように、馬鹿です。 ものすごい馬鹿話です。 さらに、人物の性格が変わっています。 まあ、初めて書いたエヴァ物なので、そこら辺は目をつむってください。(苦笑) であであ
KENとEVAキャラの座談会!! KEN:・・・シンジくん・・・やるときはやるね・・・ シンジ:ははは・・・ KEN:よっ!さすが、暴走キャラ! シンジ:・・・自分だって・・・掲載が遅れたくせに・・・ KEN:だって・・・HTML化が・・・ シンジ:・・・・・・言い訳・・・