
そう思ってたんだ・・・
By KEN
リーン・・・リーン・・・
アタシの耳に届く虫の音・・・
何と言おうか・・・夏だなって思ってしまう・・・
そして、夏の夜と言うのは、音楽聴かなくていいな・・・って思ってしまう
まぁ、そんな事はいいけど・・・
アタシは今、ノートにある物を書いていた・・・
なんでだろう?こんな事を書いているのは?
『そうなんだ、そう・・・思ってたんだ・・・
こんな、心地の良い生活なんて、すぐに終わってしまうって・・・
苦しい時間は・・・長く・・・
心地の良い時間は、短く感じる・・・
そう、アタシはそう思うんだ・・・
だから、心を許しちゃ駄目・・・
きっと、ヒカリもあの二馬鹿もレイも・・・・・・アイツさえも・・・
アタシの元から消えてしまうのだから・・・
そう・・・幸せなんて、信じちゃ駄目なのよ・・・
幸せなんて、とても、とても甘い甘い地獄なんだから・・・
そうよ、やっぱり、人は一人で生きていくしかないんだわ・・・
一人で孤独に、寂しさを紛らわさせながら・・・
ただ、一人で生きていく・・・
強いアタシ・・・
そう思ってたんだ・・・』
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「・・・・・・はぁ、なんか似合わない事書いちゃったな・・・」
アタシは、自分の机の上にあるノートを少し鬱陶しげに見つめながら呟いた・・・
とても、鬱陶しく思ったけど、アタシは何故か消しゴムで消す気も・・・
ただ、破り捨てようとする気も起きなかった・・・
何故、こんな物を書いていたかと言うと・・・
ただの気晴らし・・・
何か、勝手に手が動いた・・・
別に何か特別な事が起こったわけでもない・・・
アタシも、高校生になって・・・
今までの自分ってのを振り返って見つめて見ただけだから・・・
そして、思った事が、アタシって何か凄く寂しい考え方をしていた気がした・・・
なんとなく、馬鹿みたいに思えて・・・
日常が消えてなくなるなんて、馬鹿な考え方・・・
何億分の一の可能性でしかないのに・・・
子どもの頃に見たアニメの主人公でもないのに・・・
今まで“そう思ってたんだ”・・・と、分かってしまった・・・
「暑ぅ・・・」
次の日・・・
アタシは学校へ行った・・・
なんか、ほとんど学校へ行ってないような言い方だけど、それは違う・・・
毎日、行っているし、そんなに悪い事はしていない・・・
ただ、なんとなくどう言えばいいのか分からなかった・・・
「なんて暑いのかしら・・・こんな朝から・・・」
いつも通りにいつも通りの準備をして、いつも通りの登校をして・・・
「おはよう、アスカ!」
「おはよう、シンジ!」
そして、いつも通りにコイツに挨拶を交わして・・・
そして、いつも通りに手を繋いで学校へ行く・・・
そうよね・・・変わるわけないわよねぇ・・・
少し可笑しく思えた・・・ノートの中のアタシの事を・・・
「ねぇ、シンジ・・・アナタはこの日常が壊れるって思った事がある?」
「え・・・?・・・どうだろう・・・?」
シンジは、いい奴だ・・・
ちゃんと、アタシの言葉にもちゃんと真剣に考えてくれる・・・
・・・・・・だから、好きになったんだけどね・・・・・・
そして、ちゃんとアタシに優しく答えを言ってくれる・・・
「僕は・・・うん、日常は毎日、変わっていくんだから壊しようがないと思うけどな・・・」
「そうかしら?」
「だってさ、アスカとこうして手を繋ぐのはいつからだった?」
「最近ね、中三の卒業式が終わった辺りからね」
「そうだろう?それに、今は・・・前までぎこちなかったけど、お互い信頼出来るようになったと思う」
「・・・・・・うん」
「仲の良い友達じゃなくなったのも、あるしね・・・」
「そうね・・・」
シンジには、結構気づかされる事が結構ある・・・
何ていうかな・・・シンジってロマンチストって言うか・・・哲学的って言うか・・・
なんか、アタシの知っている人の中では、結構興味深い考え方をしている・・・
子どもの部分もあるし、なんか大人っぽい部分もある・・・
「まぁ、言い方を変えれば・・・毎日の日常は壊れていくって事かもね」
「まぁね・・・ヒカリは、鈴原と付き合って・・・レイも謎の銀髪少年と恋人」
「な、謎のって・・・」
「あら、結構有名なのよ?後は、相田もそうよねぇ・・・なんでか、彼女がいるし」
「ケンスケは良い奴だし・・・出来てもおかしくないと思うけど・・・」
「まぁ、シンジがそう言っているのならそうかもしれないわね」
う〜ん・・・なんか少しすっきりした・・・
「あ、良い顔になったねアスカ」
「シンジのおかげよ」
シンジは笑顔でアタシに言った・・・
アタシも負け時と笑顔で言った・・・
「さてと・・・もう、学校に着いちゃったか・・・」
「嫌だなぁ・・・毎日、学校、学校だなんて。息がつまっちゃうわ」
「はは、そうだね」
アタシは本来、学校なんて物が好きではない・・・
ただ、行く理由は一つ・・・
シンジやヒカリと話がしたいからだ・・・
勉強が楽しくて学校に行っているわけじゃない・・・
「それに、エアコンのない学校なんて信じられないわ」
「そっかぁ・・・外国はあるんだよね」
「そうよ。それに考えてもみなさい、望月やミナがへばっているんだから。よほど、良い環境なのよ外国の学校は」
「ははは」
ホント、何時になったら日本の学校にも冷暖房完備はされるのかしら?
ま、どっかの学校ならそれが、されているかもしれないけど・・・
アタシ達の所の学校はまだ当分先の話になりそうねぇ・・・
「夏は暑くて、冬は寒い・・・嫌だねぇ」
「ホントに」
「へぇ、アスカって何か繊細よねぇ・・・」
「ホント、私ならそう思わないし・・・気づかなかったと思うんだけどなぁ」
アタシは、シンジに質問した事をレイとヒカリに言ってみた・・・
その質問を聞くと、なんか感心したような・・・
なんとも言えない顔をしていた・・・
「私は、日常がうんぬんより、ずっと関係を保って行ければ良いと思っただけだしね」
「そうねぇ・・・」
「どういう意味?」
レイは、そう言うとアタシはレイの関係と言う言葉に興味を持った・・・
「だからさ、例えばアスカがさ登校拒否したりとかして、長い事会えなかった事にするじゃん」
「・・・なんか、たとえが突飛しすぎだけどね・・・それで?」
「それで、さ・・・きっと、私達は今までの関係はもう修復出来ないって思うんだ」
「そうねぇ・・・」
「きっと、その間には私達はもっと成長してさ、また知らない人と出会って・・・考え方を変えていたりしていると思う」
「・・・・・・」
「わぁ、綾波さんも結構哲学的ねぇ」
「そ、そっかなぁ?」
「ふ〜ん、それがレイの考え方か・・・」
アタシは・・・
どう考えているのだろう?
不思議な事だ・・・
レイは、ちゃんと自分の考えが言えるのに、アタシが言えないなんて・・・
ちょっと、ムッとくるわね
ペチッ!
「あいたっ!」
アタシは、何となく手が出てしまった・・・
この場合は指かしら?
「何よぅ、アスカ?いきなり、デコピンなんかして?」
「・・・ちょっと、ムッとしたから」
「うぅ・・・」
レイは、涙目でアタシを睨んでいた・・・
確かに・・・奇麗におでこに入ったからね・・・
多分、アタシが生きてて一番のデコピンだと思う・・・
何というか、あんな小気味良い音がしたのは初めてだ
これは、発見だと思い、アタシは心のメモ帳に深く刻み込んだ・・・
レイのおでこでデコピンをすると、最高・・・って
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でもね・・・
なんで、こうアタシは難しく考えているんだろう?
はぁ・・・
日常・・・
う〜ん・・・
人と人との関係・・・
う〜ん・・・
まぁ、確かにレイの言うとおりね・・・
日常の前に、人と人との関係を大事にしないとね・・・
そう思うと・・・
アタシは、関係を大事にしているのかしら?
・・・・・・少なくとも、大事にしようって努力はしていると思う・・・
「・・・・・・アスカぁ、まだ考えているの?」
「・・・あ、シンジ」
「っとに・・・おかげでこっちも気になったから、ノリカズ君にも聞いちゃったよ」
「へぇ・・・」
「ノリカズ君は、日常なんてないって思うって」
「あら、随分凄い考え方ね」
「そうだね。なんかさ・・・毎日、一応違った事が起きるんだから・・・毎日一緒じゃないからだって」
「そうね・・・」
「学校に毎日行っているって事で片づけると日常って思うけど・・・細かく言うと違うって」
「・・・・・・」
「毎日、違う時間割、毎日違う勉強・・・毎日変わるお喋りのネタ」
「・・・・・・そうね・・・」
「後ね、日本って場所は一番日常ってのを感じられないって」
「・・・・・・??」
「美神さんも言っていたけど、アメリカは毎日同じ時間割だったからって
後ね、日本みたいに事件が起きても、なんら変わらない毎日送ってたって
それに、冷暖房のない日本の学校の方がなんか日々の変わりってのも確認出来るって」
「そうね・・・」
ふむぅ・・・なんか、みんな考えているもんね・・・
「それにね、もし日常って言葉で言いくるめられても、その日常が壊れたら壊れた時考えるって」
「はは、何か凄いわね」
「そうだね。なんか、強い・・・って思ったよ僕は」
「そうね、アタシもよ」
「違うぞ〜!」
「ノリカズ君?」
「あのな、強いって訳じゃないんだ・・・ただ、そうして考えないと人間駄目になるだろ?ってな」
「・・・・・・」
「そう思っていても、全然出来ないけどな」
望月は苦笑しながら言っている・・・
なんか、思い当たる節があるらしい・・・
でも、それは、誰でもあるから・・・
「まぁ、何かが壊れたら第一に何をするかって考える事だと思う・・・」
「それでも、強いさ・・・」
ホントよ、アタシなら絶望するかもしれないわ・・・
悪い方向で日常てのが壊れるのなら・・・
たとえば、ヒカリやレイが絶交だって言われたら・・・
たとえば、シンジが別れようって言ったら・・・
きっと、アタシは立ち直れないだろう・・・
「さ、そろそろ帰ろうよアスカ」
「え?・・・・・・あ、そうか」
「ホントにアスカ・・・今日は授業聞いてなかったんでしょ?」
「え・・・えへへ。シンジ、後でノート、コピーさせてね」
「はいはい。仰せのままに」
シンジはそう言うと、アタシの鞄を手にとって・・・
「ま、行こうよ」
「え、ええ。それより、鞄・・・」
「いいよ、いいよ。荷物持ってあげる」
「ん、ありがとう」
ま、確かに少し腕組んで考えたかったしね・・・
「で、アスカ・・・僕が思うに、そんなに難しく考える必要はないよ」
「ん?」
「もしさ、ノリカズ君の言うとおり、日常が壊れたら壊れたで何とかすると思う」
「・・・・・・」
「もし、僕とアスカが別れたとしても・・・お互い関係が変わっただけだしね」
「!・・・嫌よ・・・別れるなんて言わないでよ」
「・・・たとえばだよ」
シンジはアタシを安心させるように、微笑みかける・・・
「たとえば!でも、駄目なの!」
「はいはい」
「もう!」
少しふて腐れたように、腕を組んで睨み付けてやる・・・
少し、シンジはたじろいた・・・
でも、シンジの言いたい事は少し分かった・・・
たとえ・・・ホントにたとえよ・・・
恋人じゃなくて、友達になっても・・・
アタシ達は、そのままやっていくんだ・・・
「シンジ!」
「ん?何?」
「アタシ・・・もしかしたら、アタシの“そう思ってたんだ”は変わるかもしれない!」
「・・・・・・うん!」
「明日からは、変わるわよ」
「あはは」
そう・・・
変わるんだアタシは・・・
だけどね、変わるのは今までのアタシを消したいためって訳じゃない・・・
新しいアタシに会うため・・・
新しい、新しい考えを持ったアタシになるために・・・
そう、これが今のアタシの“そう思っている”なんだから・・・
Fin
後書き
・・・・・・何を書いているのか分からないのが悔しい(爆
なんでか、最初の“そう思っていたんだ”って言葉が気に入ったせいだけで、生まれた今回のSS・・・
ん〜、見事失敗か!?
あはは〜
さ○りさん笑いで逃げます(爆
ごめんなさい
KEN